2022/09/29 日記  色なき風  - 菜花亭日乗
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2022-09-29 (Thu)  19:50

2022/09/29 日記  色なき風 

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今日のあれこれ: 色なき風

9月の上高地」

https://youtu.be/soN4DRyT_OY



『色なき風(いろなきかぜ ) 三秋

【子季語】
 風の色、素風

【解説】
 秋の風のこと。
「色なき」とは、花やかな色や、艶のないこと。

 久我太政大臣雅実の「物思へば色なき風もなかりけり身にしむ秋の心ならひに」の歌にもとづく。』
(季語と歳時記)



色なき風の俳句:


・梓川色無き風の吹きゐたり   辻恵美子


・一幅の山水色なき風と訪ふ   大谷茂


・観音堂色なき風の吹き抜けて   瀬戸悠


・乙女像色なき風に胸を張り   塩路五郎


・遠会釈父は色なき風の中   新井佐知子




季語「色なき風」は、古歌を踏まえている優雅な季語だと思う。

季語と歳時記では、平安後期の能吏でも有り歌人でもある源雅実の歌を紹介している。
 しかし、歌意を考えると「色なき風」を否定しているので、気になった。

そこで、調べてみると、源雅実が下敷きにした平安前期の歌人である紀友則の歌があった。

 ・吹き来れば身にもしみける秋風を色なきものと思ひけるかな
    ~紀友則 『古今六帖』


この歌の方が、直截に秋の風を「色なき」と詠っているので、解りやすいと思った。


例句については、秋の風の透明感と心の透明感・清々しさが詠まれて、「色なき風」を実感できる。

特に感心したのは、新井氏の句。
「遠会釈」・「父」・「色なき風」が確かな世界を構成していて、無駄のない緊縮感がある。
 父に会釈が必要かなどと野暮なことを考えるべきではない。

秋の風が吹く中、久しぶりに心に浮かんでくれた父に嬉しさのあまり会釈をして微笑むのだ。
それからだ、懐かしい思い出話に花を咲かせるのは。




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最終更新日 : 2022-09-29

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