2022/09/06 日記  野分 - 菜花亭日乗
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2022-09-06 (Tue)  19:50

2022/09/06 日記  野分

2022/09/06 () 旧暦: 811日 祝日・節気・雑節・ 朔望:   日出: 516分 日没:  1802分 月出:  1523分 月没:  ---- 月齢:  9.78 潮汐:  若潮 干支:  壬戌 六曜:  赤口 九星:  五黄土星


今日のあれこれ: 野分

『【台風11号】九州に最接近 「アウターバンド」帯が形成 電柱倒壊レベル吹く恐れ【もっと知りたい!】(202296)

https://youtu.be/XAoX_22_ru0




『野分(のわき)  仲秋

子季語: 野わけ、野分だつ、野分波、野分雲、野分跡、野分晴

関連季語: 台風、初嵐、やまじ、おしあな

解説: 野の草を吹き分けて通る秋の強い風のこと。主に台風のもたらす風をさす。地方によっては「やまじ」「おしあな」などと呼ぶところもある。
 『枕草子』(百八十八段)では「野分のまたの日こそ、いみじうあはれにをかしけれ」とあり、野分の翌日はしみじみとした
趣があるとする。

来歴: 『花火草』(寛永13年、1636年)に所出。

文学での言及: 
 野分のまたの日こそ、いみじうあはれに、をかしけれ。立蔀、透垣などの乱れたるに、前栽どもいと心苦しげなり。大きなる木どもも倒れ、技など吹き折られたるが、萩、女郎花などの上に、横ろばひ伏せる、いと思はずなり。格子の壷などに、木の葉をことさらにしたらむやうに、こまごまと吹き入れたるこそ、荒かりつる風のしわざとはおぼえね 
                      『枕草子』百八十八段

野分、例の年よりもおどろおどろしく、空の色変りて吹き出づ。花どものしをるるを、いとさしも思ひしまぬ人だに、あなわりなと思ひ騒がるるを、まして、草むらの露の玉の緒乱るるままに、御心まどひもしぬべくおぼしたり。おほふばかりの袖は、秋の空にしもこそ欲しげなりけれ。暮れゆくままに、ものも見えず吹きまよはして、いとむくつけければ、御格子など参りぬるに、うしろめたくいみじと、花の上をおぼし嘆く
                      『源氏物語』野分巻
荻の葉にかはりし風の秋のこゑやがて野分のつゆくだくなり
                    藤原定家『六百番歌合』
かりにさす庵までこそなびきけれのわきにたへぬ小野の篠原
                    藤原家隆『六百番歌合』

(季語と歳時記)


野分の俳句:


・亂れ心野分に走り狂ひたく  正岡子規


・人を恋ふ野分の彼方此方かな  石田波郷


・愛断たむこころ一途に野分中  鷲谷七菜子


・心中も情死も野分あとのこと  保坂敏子


・無常とや心に野分世に嵐  林翔




迷走していると言うより、日本に付き纏って離れようとしないストーカー台風11号。
 漸く、沖縄、九州を通過して、明日には日本海を北上する構えだ。
 こんな訳の分からない動きをする台風に纏わりつかれてはたまったものではない。

台風の先触れの強い風が、野分というものなのだろう。
今日の名古屋は、朝から野分が吹き荒れて、ガラス戸の隙間からヒューヒューと音を立てていた。


野分の例句を読んでいると、台風とは違い、人の心に作用し情緒をかき乱す力を持っ風のようだ。

髪も樹も枝も葉も、稲穂も、花々も、揺り動かし、騒ぎの中に引き込んでいる風。
 その中で吹かれていると、人の心も静謐ではすまず、次第に揺れ動き、狂おしい感情にとらわれるものらしい。

子規ですら心乱れ狂って走り回りたいと吐露している。
いわんや、俳人においておや。
人を恋し、右往左往。
あるいは逆に
人を愛することを止める決断を野分の中でする。

保坂氏は、心中とか情死とか穏やかでないことを野分の中で思い巡らしている。

その点、林氏は達観している。
心は野分、世は嵐。
それは、心の迷い。
すべて無常は世の習い。
と。


野分が過ぎ去れば、澄んだ青空のように綺麗さっぱりとなれるのだろうか。





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最終更新日 : 2022-09-06

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