2021/12/19 第368回季節の美味しさと日本酒を楽しむ集い (その1) - 菜花亭日乗
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2021-12-19 (Sun)  23:42

2021/12/19 第368回季節の美味しさと日本酒を楽しむ集い (その1)


岐阜の酒の中島屋さん主催の酒の会に参加した。
通算第368回の長い歴史を持つ宴だが、コロナの自粛の影響で中止を余儀なくされていた。漸く前回から再開されたばかりだ。

コロナが少し落ち着き、年末最後の忘年会が開催されることになったので、申し込みを済ませた。

その日が来たので、喜び勇んで岐阜市に向かった。
岐阜駅では毎回信長公にご拝謁することが習わしになっている。

駅を出ると、駅前広場ではイベントが開催されていた。

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足下まで、近づきお目通りは今日は難しいので、遠くからお目通りさせていただくことにした。

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寒い日だが、信長公は今日も光り輝いておられる。


例年12月の例会は、日曜日の昼に開催されるのでありがたい。
 今日の会場は、久し振りに楮本店となった。

金公園の前の楮本店は、歩いても10分ほどのところだ。
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店の前には、本日貸し切りと表示されている。
楮本店は日曜日休業なので、今日は特別に営業をしていただいたはずだ。中島屋さんとの特別な関係があってのことだろう、ありがたいことだ。

店の前に立つと、中から話し声が聞こえる。
もう参加者は集まっているようだ。


中に入り、会費を支払い、受付を済ませ、席につく。
楮本店は久し振りなので、その間に店内が改装され広く見通しの良い空間が広がっていた。

座ってから、受け取った今日の「利き酒メモ」を見る。
どんな酒と出会えるか期待の一瞬だ。

「利き酒メモ」には、今日の出品酒の一覧と利き酒の心得が書かれ、今日の宴の趣向が書かれている。

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今日の出品酒は、20酒がリストアップされている。
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酒は多い。

乾杯から始まり、しぼりたて、今日の参加蔵である恵那山、個性派純米酒、贅沢な吟醸酒、歳月を得た熟成酒と順を追って利き比べるシナリオになっている。

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定刻の12:00になり、主催者の中島屋西川店主の開会の宣言があった。
 時間は15時までの3時間、お酒は20酒、一人あたり6合の量があるので、急がず、ゆっくりと、銘酒と料理を楽しむようにアドバイスが有り、宴が始まった。

この宴は、お酒を利き比べするのだが、良いところを見つける利き比べで、評点をつけることはしない。
 お酒を楽しむことが目的になっている。

(以下、利き酒の印象を書くが、筆者の個人的な嗜好によるもので、客観性はない。
 また、カメラを新しくしたためまだ慣れていないので、手ブレを引き起こしている点ご了解お願いしたい。)


《 今日のお酒 》

<乾杯>

最初のコーナーは、先ずは乾杯のコーナー。

今年も健康で日本酒を楽しめることに感謝、来年はコロナが収まり、心置きなくお酒が楽しめる年になることを念じて、参加者全員で乾杯!!
お酒は玉川。

(1)
 玉川 てつけず 純米 日本晴 木下酒造 (京都)
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 冷: 甘い立香、甘い入り口。滑らかな舌触り。

甘、酸、辛、苦、渋の味がぎっしり詰まっている。
味の濃い酒。

ぬる燗:立香が出て立つ、麹の香りを感じる。
味わいは濃いのは変わらない。

木下酒造の酒は、新酒でも味は濃く、旨味いっぱい。 玉川らしい新酒だ。


<新酒しぼりたて>飲み比べ
搾りたてのピチピチした新酒を5酒楽しむコーナー。

(2)
 白岳仙 搾立 純米 しぼりたて生原酒 安本酒造 (福井)
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立香はあまり感じなかったが、周囲ではカビ臭い・埃り臭いなどの評価があった。


甘い入り口、とろりとした舌触り、味が濃い。真ん中に辛味があり、しっかりとした味わい。含み香は麹香のようなもの。

個人的には、白岳仙は吟醸酒を得意とするお酒の印象だったが、ここ数年味わいを多様化させているようで、白岳仙をよく知っている人には、気になる変化であるかもしれない。


(3)
 清泉 純米吟醸 しぼりたて生酒 久須美酒造 (新潟)
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 立香は、ほのか。甘い香り。吟醸香も感じる。

酸が軽く広がる。前の2酒の味が濃いので、この酒は軽く感じるが、広がり、大きさがあり含み香も穏やか、吟醸らしい世界を感じる。


(4)
 東一 純米 山田錦 うすにごり生酒 五町田酒造 (佐賀)
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にごり酒。立香は甘く穏やかで快い。辛味が真ん中にあり味が濃い。麹の味わいも感じる。味わいに癖がなく、広がりがあり、快い世界である。

この酒は良い酒だ。

お燗はふくらみが大きくなる。


(5)
 松の司 純米吟醸 あらばしり 松瀬酒造 (滋賀)
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 立香はあまり感じない。甘い入り口。辛味があり、やや含み香に癖を感じる。広がりは無く、味が中に集まる印象。 味わいに松の司の個性があり、人を選ぶ味わいと思う。


松の司ファンには納得の世界だ。


(6)
 菊姫 山廃純米 無濾過生原酒 菊姫合資 (石川) 
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立香は甘い。甘い入り口。滑らかな舌触り。酸と辛味がしっかりと味を作っている強い世界。確りと濃い味を主張している。中盤以降、後半の切れは良い。

菊姫は、農口杜氏が卒業されてから、少し精彩を失っていたような印象を感じていたが、今日の酒は良かった。確かな味の旨い酒だ。


<恵那山のお酒>利き比べ
 今日の参加蔵はざま酒造の吟醸酒4酒の利き比べ。
 蔵から参加された蔵人・営業担当のI氏の挨拶と恵那山の説明があった。

(7)
 恵那山 チアーズ純米大吟醸 山田錦 新酒生 はざま酒造 (岐阜)
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 甘い立香、吟醸香を感じる。 甘い入り口。含み香は吟醸香で、程が良い香りである。 酸はとろりとしているが、広がりはなくややどんよりとしている印象だが、中盤以降は苦にはならない。

 味のバランスは良く、山田錦らしい品の良さがある吟醸酒らしい世界。


(8)
 恵那山 チアーズ純米大吟醸 長野美山錦 はざま酒造 (岐阜)
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甘い入り口。酸は中程度、広がらない。含み香は吟醸香。中盤、苦味・渋味と辛味の押しがあり主張を持っている。

 (7)の山田錦に比べると、味わいにやや癖を感じる。


(9)
 恵那山 チアーズ純米大吟醸 ひだほまれ はざま酒造 (岐阜) 
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甘い入り口。酸はあるが広がり・大きさはあまり大きくはない。含み香は吟醸香。
 味わいがやや中に集まる感じ。含み香の吟醸香が長く続き、少し気になる。


米違いの純米大吟醸3酒を飲み比べたが、ふくらみ、味の品の良さで、やはり山田錦が一番良かった。
これは、個人的に山田錦が好きだからとも言える。

3酒とも1800mlの価格は、3000円だそうだ。
価格を聞いて、驚かされた。
 山田錦の純米大吟醸が3000円で飲むことができる。

この価格設定の背景は、以下の通りだそうだ。
『◆蔵元より
 新しい生活様式の中で徐々に人の動きが出てきておりますが、感染状況は日々変化し、それに合わせるかのように消費行動も変化し、大変厳しい状況が続いています。

Cheers
(チアーズ)という言葉には乾杯という意味に加えて応援するという意味もあると言われています。コロナ禍の中で日本でも先の見えないこんな時だからこそ、普段から恵那山をお飲み頂いている皆様、お世話になっている酒販店様、飲食店様を応援したい。

そして何より日本酒をお飲みいただくことで、恵那山に関わる皆様に笑顔になっていただきたい。そんな想いを込めた特別限定酒です。

◎試飲しました(2021.11.11
恵那山の新酒です!やや艶のある色合い。洋ナシや白桃の香り。含むとフレッシュで甘ジューシーですが、透明感のある甘味が爽やかに広がる。口当たりが優しくて心地良く、喉ごしもスムーズ。後口もキレイで上品な酸で引き締まります。

このスペックでこの味わいならとてもお買い得だと思います。コスパも高い美味しい純米大吟醸です。』
(酒のあべたや
https://www.abetaya.com/phone/product/1584
より転載)


(10)
 恵那山 純米吟醸 山田錦 火入れ はざま酒造 (岐阜)
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立香は甘いもので、程良いもの。 甘くふくらみのある酸、広がりも感じられる。吟醸香の含み香も程良い。広がりがあり、大きさ・おおらかさがあって、穏やかで良い世界を持っている。


個人的には、大吟醸酒3酒よりこの純米吟醸の方が、好みだった。
 (7)の山田錦の純米大吟醸も良かったが、この純米大吟醸の方が穏やかで落ち着いた吟醸酒の世界を楽しめるように感じた。
 この純米吟醸は定番酒で、はざま酒造の看板商品らしい。確かに吟醸酒らしい良い世界を持っている。
 価格は、1800ml3300円、純米大吟醸より高いが、それは純米大吟醸が特別限定酒の位置づけで、価格も特別なのだろう。


<個性派純米 飲み比べ>

(11)
 九頭龍 純米 燗たのし 黒龍酒造 (福井)
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冷:立川感じない甘い入り口からみの芯があり硬い印象がある中盤から水戸天海の芯が感じられる全体の印象として固い感じ。


お燗: 立香はアルコール臭。甘さの後ビリリとする辛味が舌を刺す感じ。広がりふくらみはなく、味わいがやや狭い印象。


(12)
 ゆきの美人 純米吟醸 山田錦 超辛口 秋田醸造 (秋田)
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甘い立香。すっきりとした入り口。甘さの後、酸があるが、やや重い感じ。

 中盤、苦味・渋味は浮かない、辛味中心の押しがある。後口も辛味系。

周辺でもゆきの美人にしては、この酒はと言う声があった。個人的にも吟醸酒らしい世界を持ったゆきの美人にしては味が硬い印象だった。
 日本酒度+14の超辛なので、(11)と同様、燗向きなのかも知れない。
 燗した酒はあったのかも知れないが、回ってこなかったのか、利いていない。


(13)
 夜明け前 純米吟醸 金紋錦 小野酒造店 (長野)
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冷: 甘い入り口。酸はなめらか。含み香は吟醸香が程よい。味のバランス良い。吟醸酒として評価は高いと言える。


お燗: 立香は吟醸香。甘い入り口。スピード感のある酸。含み香も吟醸香。冷やに比べて力強さが出て、スピード感がある。面白い変化で初めての経験だ。

この酒は、個人的には良かった。
冷では、吟醸酒らしい香りと味わいのバランスが良く、安心して飲める吟醸酒。

燗にすると、酸のスピード感が出て、力強さも増して、パンチも感じる。

冷でも燗でも楽しめる二刀流だ。




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最終更新日 : 2021-12-27

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