2021/12/19 第368回季節の美味しさと日本酒を楽しむ集い (その2) - 菜花亭日乗
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2021-12-19 (Sun)  22:34

2021/12/19 第368回季節の美味しさと日本酒を楽しむ集い (その2)


<今日の贅沢・吟醸・大吟醸 飲み比べ>
吟醸酒5酒の飲み比べ。
清泉は看板商品の亀の翁 純米大吟醸の新酒と1年熟成酒の飲み比べ。
〆張鶴も次のコーナーに出品される熟成酒との飲み比べが楽しめる趣向になっている。

(14)
 立山 吟醸酒 立山酒造 (富山) 
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立香は甘い、その後ほのかな吟醸香。
甘い入り口。酸は中程度。含み香も吟醸香。
中盤、辛味みがある。含み香が長く持続するのが少し気になる。



(15)
 〆張鶴 吟撰 吟醸酒 製造:2021-11 宮尾酒造 (新潟)
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立香は上品な吟醸香が快い。甘い入り口。酸はすっきりとしてスピード感がある。中盤以降辛味が味を締める。含み香も吟醸香。

 吟醸酒らしい世界を持っている。吟醸酒として安定感のある味わいを感じる。

宮尾酒造の通年定番商品。
安定感・安心感のある吟醸酒で、これを選んでおけば吟醸酒の世界を楽しむことができる。吟醸酒を知りたい人に勧められる酒だと思う。



(16)
 瀧自慢 純米大吟醸 亀の尾 滝自慢酒造 (三重)
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立香はあまり感じない。甘い入り口。酸は豊かに広がる、大きな世界を持っている。

含み香は吟醸香が穏やかな印象。
癖がない吟醸酒の世界を持っている。

裏ラベルの記載に下記の通り記載がある。
「様々な品種改良の祖となった、ブランド米のルーツ、亀の尾。南部杜氏の里として知られる地〈岩手県石鳥谷町)で、こだわりの酒米を育てる蔵人農家の高橋亮介氏より仕入れました。

盃へ注いだ瞬間はさらりとした風味も、次第にしっかりと膨らみのある味わいに。冷から常温にかけて僅かな温度変化による味の違いが楽しめます。亀の尾が食用としても愛されてきたポテンシャルを感じる、どんな食事にも合わせやすい究極の食中酒です。」

「究極の食中酒」をコンセプトにしている。
純米大吟醸を食中酒にするのは贅沢だが、確かにこの酒は、吟醸香の立香は抑えられており、含み香も適度な丈と長さで出しゃばらず、相手を引き立てる懐の深さ・余裕を感じさせる。
 おおらかさを感じさせるふくらみがあり、安心感がある。
お正月のおせち料理で穏やかに宴と言う場面には適役の純米大吟醸だと思う。



(17)
 清泉 亀の翁 純米大吟醸 製造:2019-02 久須美酒造 (新潟)
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立香は吟醸香が立つ。甘い入り口。酸は透明感があり、見通しが良い。含み香も吟醸香が程よい。

 安定した吟醸酒の世界を感じる、安心して飲むことができる。



(18)
 清泉 亀の翁 純米大吟醸 製造:2018-02 久須美酒造 (新潟) 
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立香あまり感じない。甘い入り口。酸の膨らみがあり、大きく広がる。含み香はほのかな吟醸香だが、何か香ばしさも感じる。
 尖った味わいが無く、丸く穏やかで世界は大きい、1年の熟成の差は大きい。


<清泉 亀の翁 純米大吟醸の飲み比べ>
「清泉 亀の翁 純米大吟醸」は久須美酒造の銘柄の中でも高い格付けで、1800ml8000円の価格。
蔵で18ヶ月熟成してから出荷している

(18)
(17)は製造年月が20182月と20192月と1年違う。
たかが1年だが、その味わいはかなり違う。
どちらが好きかと言われれば、どちらも好きだが、あえて言えば20182月製造の(18)が個人的には好みだ。

同じ造りの酒なのだが、味わいからすると、それぞれ他の蔵の吟醸酒に通じる世界を感じる。

吟醸酒らしい香りと透明感・スピード感・切れといった味わいでは、2019年製造の(17)(15)の〆張鶴 吟撰に近い味わいだと感じた。

吟醸酒らしい品位を保ちながら、控え目で、相手を受け入れる大きさ・度量といった味わいでは、2018年製造の(18)は、(16)の瀧自慢の大きさに通じている。
 瀧自慢が「究極の食中酒」なら(18)の清泉亀の翁は「至高の食中酒」と言って良いだろう。

お金を惜しみ無く使える人は、2022年の年酒には(18)の「清泉 亀の翁 純米大吟醸 製造:2018-02」をお勧めしたい。



(19)
 〆張鶴 吟撰 吟醸酒 製造:2020-11 宮尾酒造 (新潟)
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立香はあまり感じない。入り口は甘い、酸は広がらない。中盤、軽い渋味を感じる。

(15)
の〆張鶴の方が良い印象。

(15)
(19)は製造が1年違うお酒で、縦の飲み比べになる。
この比較では、新酒の(15)の方が吟醸酒らしい香り・透明感が高く、(19)の方は香り・広がりの面で物足りない印象を受けた。
 〆張鶴は清泉とは違い、熟成を想定した造りは行っていないのかも知れない。



(20)
 玉川 タイムマシン 山廃純米無濾過生原酒2019BY 木下酒造 (京都)
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立香はエチル系の香り、香ばしさも感じる。

甘い入り口。とろりとした舌触り。
中盤、辛味もあるが、旨味が凝縮している感じ。
周囲では味醂という声が高かった。
ぎっしりと味が詰まった世界で、木下酒造の個性が爆発している。

今日の宴には関係ないが、このタイムマシーンのビンテージの話。

先日、中島屋さんのお店にお酒を求めてお邪魔した時、冷蔵庫や商品棚を眺めていた。目的は買うことだが、見る楽しみはべつの楽しみだ。

商品棚を見ていると、入口に近い常温の棚の中に金色に輝いて、一際自己主張している瓶が目についた。細身の姿だが主張は際立っている。
何だろうと近づいて、ラベルを見ると、

「玉川 Time Machine Vintage 2014BY」と書かれている。

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購入する酒は、もう決まった後だったが、これは手に入れなければと思い、瓶を手に持って、これもお願いしますと勘定場に持っていくと、
西川店主は、我が意を得たりとばかり、“それは、面白い”とおっしゃった。
製造は2019年だが、造りは2014BY
まだ栓を開けていないので、印象は書けないが、2019BYが爆発しているのだから、推して知るべし。
(その時、棚には3本在庫があったが、今、在るのかは、要照会。)

木下酒造は、熟成をコンセプトにお酒を造っている。
イギリス人の杜氏さんは、日本酒を本来の熟成酒の王道に戻す挑戦を行っている日本人以上の日本人と言えるだろう。


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最終更新日 : 2021-12-27

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