2017/08/15 NHKスペシャル 「戦慄の記録 インパール」 - 菜花亭日乗
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2017-08-15 (Tue)  23:50

2017/08/15 NHKスペシャル 「戦慄の記録 インパール」


休戦記念日の今日、19:30NHKスペシャルでは、最も無謀な作戦と言われるインパール作戦を取り上げていた。
山中の13度目の防衛戦を見るつもりだったが、この番組を見ているうちに負けてしまった。

兵站を無視した神懸りな荒唐無稽の作戦が実行され、3万人の兵士が、戦闘より飢えと病気のために命を落としてしまった。その失敗の責任は追求されることもなくうやむやにされてしまった。


作戦の失敗が色濃くなった頃、牟田口廉也司令官は患部将校たちを集めて訓示した。

“諸君、佐藤烈兵団長は、軍命に背きコヒマ方面の戦線を放棄した。食う物がないから戦争は出来んと言って勝手に退りよった。これが皇軍か。皇軍は食う物がなくても戦いをしなければならないのだ。兵器がない、やれ弾丸がない、食う物がないなどは戦いを放棄する理由にならぬ。弾丸がなかったら銃剣があるじゃないか。銃剣がなくなれば、腕でいくんじゃ。腕もなくなったら足で蹴れ。足もやられたら口で噛みついて行け。日本男子には大和魂があるということを忘れちゃいかん。日本は神州である。神々が守って下さる…。”

このような司令官の作戦が成功するはずもない。

インパール作戦が立案され、実行され、驚くべき兵の命がジャングルの中に失われ、その後責任を取る者はいなかった。
この失敗は多面的な問題を抱えており、一つの観点からだけでは全体が見えない。

牟田口司令官の狂気のような功名心が引き起こしたことは間違いないが、それだけではない。誰が作戦を許可したのか、神懸りの作戦を検討する人・組織はなかったのか、作戦を立案・実行した上層部は戦後を生きたが何故責任を取らなかったのか。
様々な問題点があり、反省点として今後に活かす必要がある。


死線を彷徨った後英軍の捕虜となり、戦後を生き証言者となった斎藤光圀元少尉は番組の最後で、“日本の軍隊の上層部が、悔しいけど兵隊に対する考えはそんなもんです。(内実を)知っちゃったら辛いです”と号泣する。
この辺りは、陸士から陸大へ進んだ高級将校の教育に問題があった。

陸軍の組織としての問題、教育の問題、同期・仲間意識の問題は、インパール作戦だけの問題ではないが、インパール作戦に最も先鋭的に出ている。

戦争証言アーカイブスで見ることが出来る以下の番組が参考になる。

「ドキュメント太平洋戦争 第4集 責任なき戦場 ~ビルマ・インパール~」
http://www2.nhk.or.jp/archives/shogenarchives/bangumi/movie.cgi?das_id=D0001200005_00000



番組を見て思ったことは、日本の組織は今でも変わっていない。
東日本大震災で爆発した福島第一原発。津波が予見できたことは明らかなのに、電源喪失の対策をとらず事故を引き起こした責任は、政府も東電も誰も責任をとっていない。

神輿に乗る人担ぐ人の組織原理は、永田町でも大企業でも官庁でも今だに活きている。



【データ】

インパール作戦Wiki
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%AB%E4%BD%9C%E6%88%A6


牟田口廉也Wiki
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%9F%E7%94%B0%E5%8F%A3%E5%BB%89%E4%B9%9F


見逃した人は、826日に再放送があるようだ。
【総合】826() 0:50(金曜深夜)



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最終更新日 : 2019-03-15

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