2020/11/24 日記 石蕗の花 - 菜花亭日乗
FC2ブログ

菜花亭日乗

菜花亭笑山の暇つぶし的日常のつれづれ。 散歩する道筋は、日本酒、俳句、本、音楽、沖縄、泡盛、カメラに...etc

Top Page › (2)日記 › 2020/11/24 日記 石蕗の花
2020-11-24 (Tue)  19:51

2020/11/24 日記 石蕗の花

2020/11/24 () 旧暦:  1010日祝日・節気・雑節・朔望:  十日夜日出:  625分 日没:  1629分 月出:  1337分 月没:  024分月齢:  8.91 潮汐:  長潮 干支:  辛未 六曜: 先勝


今日のあれこれ: 石蕗の花(つわのはな、つわぶきのはな)


clip_image002


『石蕗の花(つわのはな、つはのはな)
 初冬

【子季語】
 いしぶき、つはぶきの花
【解説】
 キク科の常緑多年草。名の由来は「葉に艶のある蕗」による。蕗に似ているが、蕗とは別種である。大きな光沢のある葉をもち、初冬に黄色い花を多数つける。

【科学的見解】
石蕗(ツワブキ)は、本州(福島以南)から沖縄の海岸岩礁付近に自生するキク科の多年草である。若い葉柄は食用となり、園芸目的で庭先などに栽培されている。フキの花は筒状花のみで地味であるが、ツワブキの花は筒状花に加えて大きな舌状花も有するため、目立つ存在である。(藤吉正明記)』
(季語と歳時記)



石蕗の花の俳句:


・蝶ひとつとばぬ日かげや石蕗の花  其角


・咲べくもおもはであるを石蕗の花  蕪村


・春秋をぬしなき家や石蕗花  几董


・ことしもここに石蕗の花も私も  山頭火


・曵き売りの声かけて行く石蕗日和   瀬尾幸代


・父の忌や石蕗の葉照りの濃き朝   上林孝子


・仏心のそこらに咲いて石蕗の花  森澄雄


・飜然とさとらまほしや石蕗の花  久保田万太郎


・石蕗の花入日の窓を開けておく  飯島晴子


・貧にして住持去るなり石蕗の花  夏目漱石




三連休の最後の日、自粛生活の掛け声の中、遠出もせず、日を暮らした。

外の空気を吸うために歩くことにした。
何処に行く縛りのない足任せの道筋、道に面したとあるマンションの植え込みに黄色い花が目についた。

石蕗の花だった。
この花は、思い掛けないところで出逢う。
京都の料亭の庭の飛石の横で。
沖縄の花の奥武山公園の運動場の植え込みで。
今日は路傍のマンションの植え込みで。
それぞれ、こんなところに石蕗の花。

石蕗の花は、俳人たちにも人気で、数多くの句が詠まれている。
 下手の横好きから主宰、著名俳人、江戸期の宗匠まで、昔から現在に至るまで、詠まれて来ている。
 花の色、形もさることながら、その風情というか何か気を引くものを持っているからだろう。

魅力的な人に出会ったり、目の前に視野いっぱいの景観が開けたり、今まで経験したことがないものを口の中で見つけたり、...
 そうした、偶々の出会いが心を躍らせることは確かだ。

石蕗の花は、それ程ドラマティックな出会いを用意することはないが、思い掛けないところに、ひっそりと隠れていて、暗闇から急に現れる幽霊のような驚きを与える作略は用意しているかも知れない。

そして、出会った人の心の中を見透かして、話しかけるのだ。
山頭火、瀬尾、上林には挨拶を。
森、久保田には悟心を。

飯島、漱石は、面白おかしく生きた人ではなかったはずだが。
 その二人も、石蕗の花の前では穏やかで、明るい気分に満たされている。

石蕗の花は、なかなかのものだ。





関連記事

最終更新日 : 2020-11-24

Comment







管理者にだけ表示を許可