2020/09/29  日記  落鮎 - 菜花亭日乗
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菜花亭日乗

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2020-09-29 (Tue)  19:50

2020/09/29  日記  落鮎

2020/09/29 () 旧暦:  813日 祝日・節気・雑節・朔望:   日出:  534分 日没:  1727分 月出:  1633分 月没:  241分 月齢:  11.67 潮汐:  中潮 干支:  乙亥 六曜: 友引


今日のあれこれ: 落鮎

「落ち鮎獲り」


https://youtu.be/AhuxhLo4xrc



『落鮎: 鮎落つ/錆鮎/渋鮎/下り鮎/とまり鮎/秋の鮎

  三秋

鮎は九月から十月頃産卵のため三百グラムほどにもなり、下流へと下る。その頃になると腹は赤みをおび鉄が錆びたような色になる。錆鮎ともよぶ。
 産卵した鮎は、体力消耗して、多くは死んでしまう。それゆえ、一年魚ともされる。』
(季語と歳時記)




落鮎の俳句:


・鮎落ちて山河淡々ありにけり   宮内とし子


・鮎落ちてせせらぎの音細りけり  穂坂日出子


・鮎落ちて淵の碧さはたへがたし  佐野まもる


・鮎落ちて峡の夜長のはじまれり   藤井昌治


・鮎落ちて星のきらめく夜となれり   山田春生


・鮎落ちて美しき世は終りけり  殿村菟絲子




鮎は、秋になり成熟すると婚姻色と呼ばれる橙と黒の模様の体色に変化する。この鮎を「さびあゆ」と呼ぶが、「さびあゆ」は産卵のために川を下るがこれが「落鮎」になる。

河口近くの海で育った鮎は、早春、川を上り始める。
稚鮎の遡上が始まる。
 長く厳しい旅の末、成熟するために上流に辿り着いた鮎は、夏を過ごし、秋になると、次は産卵のために河口近くの産卵場所まで下る。
 そして、産卵を終えた鮎は、一年の短くも全き生命を終える。
 産卵され受精した卵は孵化すると、海に戻り育ちながら春を待つ。

毎年繰り返される、稚鮎の遡上から落ち鮎までの生き様は、人に愛されている。
 俳句にもその折々を詠まれている。

上流のドラマの幕が下りる「落鮎」の幕が降りると、鮎の生命が輝いていた川は、主役が居なくなり生命の煌きを失う。
 その寂しさを多くの俳人たちは、様々に詠んでいる。

下段の二句は表現は違うが、同じものを違う側面から見ている。

山田の句は、鮎が落ちた後の、夜空の星の美しさを詠んでいる。煌く星は燦めいて美しいが、生命の輝く美しさではない。
 仏教の教えを借りれば、諸行無常の眼で見ている。

殿村の句は、卵を生むために落ちていった鮎の生命を愛惜して、美しい世と言っている。
 これは、同じく仏教の教えを借りれば、生々流転の眼で見ている。


落ちていった鮎の本当の最後のドラマはどうなったか?

記録して教えてくれる動画があった。

見てみよう。

「遂に鮎が産卵場に現れた!感動の瞬間に遭遇!!」

https://youtu.be/L1kIEhPZ2ow


生命の営みは、儚いがゆえに、美しい。





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最終更新日 : 2020-09-29

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