2009/12/18 日本酒の会sake nagoya 12月定例会-その1 - 菜花亭日乗
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菜花亭日乗

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2009-12-18 (Fri)  23:58

2009/12/18 日本酒の会sake nagoya 12月定例会-その1


週末の第3金曜日は、日本酒の会の定例会。
毎年そうだが年末の定例会は、限定酒とか入手困難酒とか個人ではなかなか巡り逢え無いお酒が登場するはずだ。


日中の予定は17:30までに終え、銀行へ立ち寄り図書館へ向かう。


 


広小路通りは、もう日は暮れて夜である。
表参道には遥かに及ばないが、それでもイルミネーションが街を明るく照らしている。
 もう街はクリスマス、続く年の瀬の準備に忙しい。


図書館でに入ると中は冷たい風が無く暖かい。
返却する本は返し、借り出す予定の本をさがす。場所が散らばっているため探すのに時間を取られ、書庫の本を申請していると時間が6時20分を過ぎてしまった。


例によって、官庁街から家路へ急ぐ人とすれ違いながら急いで会場のかのうへ向かう。
 思ったより風が無いのでそれほど寒くはない。名古屋城の中は風が通りやすく、冬の時期かのうへの道には身を切るような北風が吹くことが多い。


裁判所の前の道を護国神社方面に曲がると右手に会場の暖かい明かりが見える。


ガラス戸を開け靴を下足箱に入れ、板の間に登り、H幹事に挨拶をし、会費の支払いを済ませればいよいよ年末の贅沢な宴の始まりだ。
 今日も満員御礼で貸切のはずだが、寒波のためか出足が遅いようだ。


今日もテーブルに卓上コンロがあるので鍋ものらしい。何の鍋なのだろう?


 


I幹事が手を尽くして集めた今日の出品酒が、ブラインド利酒用にデカンタに小分けされ、テーブルに準備される。
 今日も12種類、4つのテーブルに6種類ずつデカンタを載せ、途中で、隣と交換し、12種類をすべて各人ごとに利いて結果を集計する手順はいつもの通り。


19時になり、宴の開始宣言がある。
今日のテーマは「大吟醸クラスのお酒」、利くのも楽しみだが、覆面をとってどんな顔ぶれなのか解るのも楽しみ。利いた結果がどうなるのかも楽しみ。



【今日の出品酒】
今日の出品酒12種類の個人的なブラインド評価結果を記載する。
全員の公式な評価結果は会のサイトに掲載されるが、この記事は個人の嗜好による評価であるので、公式なものではない。


評点までは、個人の、ブラインド段階の印象。*印以降は、ブラインド評価が終わり覆面を取った後の印象・メモである。


 


 (1) 磯自慢 酒友(さかとも) Adagio Premium 熟成 中取り純米大吟醸35  磯自慢酒造 (静岡)
立香はあまり感じない。仄かだが特徴のある香り。味は厚くなくスッキリとしている。味のバランスは良いが薄い印象。後口は軽い辛味系。評価7.5。 


 


*今日の主役といってよい酒。勢揃いの記念写真を見れば判るように、他を圧する存在感である。写真は4号瓶ではない。4号瓶は右端の七田のみ他はすべて1升瓶である。この酒友の巨大さがわかろうというもの。ななんと3リットル瓶である。
 Adagioはイタリア語の音楽用語で"おだやかに""ゆっくり""ゆるやかに"の意味でゆっくり低温で3年間熟成させたもの。熟成に使われた3リットルの瓶は、ジェロボアムと呼ぶそうだ。
 この超限定酒は、今年出荷された本数は全国で僅か51本。裏面に記載された限定の刻印では最後の51番の刻印が刻まれている。
 この瓶の価格は、96000円。1升換算で32000円の超高級酒。とてもお店でも自宅でも飲めるものではない。日本酒の会でこそ巡り会えるもの。
 バイヤーのI幹事の磯自慢との太いパイプがあってこその巡り会いである。


 
包装も、このように桐箱入りのお宝包装である。


個人のブラインド評価だが、このような畏れ多いものとは知らず辛口の採点となった。最初の6本の最後に回ってきたので、その前にNo2を利いた後だった。その影響があったはずだ。
 できればNo1、No2の順に利くべきだったが、後の祭り。評価は順番にも大きく影響されるものだから。
 加えて、最近味の厚めの酒に個人的関心が移っているので淡麗系の酒には厳しかったようだ。



(2) 十四代 七垂二十貫(しちたれ にじゅっかん)  高木酒造 (山形)
 立香はあまり無い。丸い舌触り。偏らずバランスのとれた味。味の尖りがなくスムーズで、穏やかだが、上品さを感じさせる品位がある。評価9.5。


 


*覆面がとれてこの酒にも驚かされた。ブラインドでは丸く穏やかで味の厚みがある印象は、石川・福井方面の熟成酒だろうと思った。しかし、実際は十四代だった。
 筆者は、十四代は個人的には好きではない。理由は手に入らないからという理由にならないような理由だ。
 最も十四代らしい酒は本丸だと思っている。高級酒は、他の蔵の大吟醸と比べてそれ程の差を感じない標準的なものというのが十四代の印象だった。
 この今までの観念を破られた気がしたのが驚いた理由だ。本丸と七垂二十貫は評価出来る。
 この酒は、平成20BYで丁度良い熟成状況だったのだろう。



(3) 能登流・開運 大吟醸 作 波瀬正吉  開運酒造 (静岡)
 立香はない。スッキリした入り口。バランスのとれた味。酸のふくらみは大きくなく吟醸酒らしい世界。中盤からがやや寂しい。後半、底に苦味がある。後口は良い。評価8.0。


*波瀬正吉杜氏の遺作である。覆面をとれば有難味が増す。


(4) 府中誉 純米大吟醸 渡舟  府中譽 (茨城)
立香はない。滑らかな入り口。バランスとれた味。丸い舌触り。厚みはある味だが真ん中に固まる。苦味は底にあるが浮かない。後口はやや辛味系。評価8.5。



(5) 川中島 幻舞 大吟醸 premium 原酒  酒千蔵野 (長野)
 仄かな程よい立香。入り口甘いが、スッキリとした酸が続き、中盤から辛くなる舌触りは滑らかだが、後半やや重くなる。後口はピリ辛系。評価8.0。


*有名な女性杜氏の酒。思ったより男らしい酒。


(6) 蓬莱泉 空 純米大吟醸  関谷醸造 (愛知)
立香はない。丸い舌触り。バランスのとれた厚い味。穏やかな丸い世界で安心感がある。広がりは感じないが真ん中に集まることは無い。後口は癖がなく良い。評価9.0。


 


*今日3番目に美味しかった酒。覆面をとって愛知の銘酒「空」だったことでなお嬉しかった。
 熟成酒の良さが素直に出ている。安心できる酒である。


(7) 鶴齢 純米大吟醸  青木酒造 (新潟)
 立香はあまり感じない。軽い入り口。味のバランスが良くスッキリしている。丸い世界だが広がりは少なく中心に固まる。後口は良い。評価8.0。



(8) 長珍 純米大吟醸 40 生 無濾過 平成20BY醸造  長珍酒造 (愛知)
 立香はない。入り口甘いが、酸味に寄った味、後半底に苦味締めている。中盤から麹の味がする、新酒だろうか?
 吟醸酒らしい特徴が色々感じられるがまだ纏まっていない感じ、まだ若い。評価7.5。


*長珍の酒は、食中酒志向なので食べながらの方が良い。単独で飲むのであれば、3年ぐらい寝かせた方が適している。長珍は力強いので熟成させた方が纏まりが出る様に思う。


(9) 純米大吟醸 くどき上手 無濾過 生詰  亀の井酒造 (山形)
 立香はない。バランスのとれた味、癖の無い世界。丸い舌触り、尖りが無くコロコロと口の中を転がる丸さ。後口良い。評価9.2。


 


*今日は山形の2本が良かった。


(10) 酔鯨 大吟醸 40% 高知酵母  酔鯨酒造 (高知)
 立香無い。軽い入り口、バランスのとれた世界。味の偏りが無く、穏やかで上品。厚みのある味ではないがスッキリとした世界がある。評価9.0。


 


*四国の酒らしくスッキリとした飲み口で、飲み飽きしない感じ。



(11) 純米大吟醸 吉田蔵 手取川  吉田酒造店(石川)
 立香無い。甘い入り口、酸のふくらみはない。シャビシャビとした感じでやや熟している?丸くて尖りが無く穏やかだが枯れている感じ。評価8.0。


 


(12) 純米大吟醸 七田 H20BY醸造  天山酒造(株) (佐賀)
立香無い。スッキリとした入り口。丸い舌触りだが、酸のふくらみは小さめ。後半、味の終りが速く、やや寂しい。評価8.0。



筆者のブラインド評価の序列は以下の通りとなった。
(2)十四代 七垂二十貫
(9)純米大吟醸 くどき上手 無濾過 生詰
(6)蓬莱泉 空 純米大吟醸
(10)酔鯨 大吟醸 40% 高知酵母
(4)府中誉 純米大吟醸 渡舟
(3)能登流・開運 大吟醸 作 波瀬正吉
(5)川中島 幻舞 大吟醸 premium 原酒
(7)鶴齢 純米大吟醸
(11)純米大吟醸 吉田蔵 手取川
(12)純米大吟醸 七田 H20BY醸造
(1)磯自慢 酒友 Adagio Premium 熟成 中取り純米大吟醸35
(8)長珍 純米大吟醸 40 生 無濾過 平成20BY醸造


発表された全体の集計結果の序列は以下の通り。
(正式な集計結果はサイトにアップされるが、この暫定集計とは異なるかも知れない。
(10)酔鯨 大吟醸 40% 高知酵母
(9)純米大吟醸 くどき上手 無濾過 生詰
(2)十四代 七垂二十貫
(5)川中島 幻舞 大吟醸 premium 原酒
(1)磯自慢 酒友 Adagio Premium 熟成 中取り純米大吟醸35
(3)能登流・開運 大吟醸 作 波瀬正吉
(6)蓬莱泉 空 純米大吟醸
(4)府中誉 純米大吟醸 渡舟
(12)純米大吟醸 七田 H20BY醸造
(8)長珍 純米大吟醸 40 生 無濾過 平成20BY醸造
(11)純米大吟醸 吉田蔵 手取川
(7)鶴齢 純米大吟醸



 


 


 

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最終更新日 : 2019-03-15

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