2011/06/09 沖縄旅行第4日目(その1) 咲元酒造所 蔵見学 - 菜花亭日乗
FC2ブログ

菜花亭日乗

菜花亭笑山の暇つぶし的日常のつれづれ。 散歩する道筋は、日本酒、俳句、本、音楽、沖縄、泡盛、カメラに...etc

Top Page ›     泡盛酒造所 › 2011/06/09 沖縄旅行第4日目(その1) 咲元酒造所 蔵見学
2011-06-09 (Thu)  23:38

2011/06/09 沖縄旅行第4日目(その1) 咲元酒造所 蔵見学

咲元酒造も今年2月の名古屋でのセミナーで良い印象を持った蔵だ。
 「2011/02/16 泡盛大試飲会&セミナー in 名古屋 (その1)」
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/7e6c7ed12ca0adddda076416f91689a1



初めて飲んだ「咲元 古酒造り用粗濾過 蔵出新酒 44度」の印象は、強烈だった。


 


 立香はあまり感じないが、味わいは、最初の酸味・甘味の他に多味の味わいで味が濃い。44度原酒なので後口はピリ辛が長く続く。
日本酒で言えば、今流行の無濾過生原酒の位置づけだ。
古酒熟成用に造られている粗濾過44度原酒の味の濃さ・押しの強よさを知ることができた存在感のある泡盛だった。


古酒熟成用44度は、一つのジャンルを形成するかもしれないとその時思ったが、実はもう既に泡盛の世界では、愛好家の中では珍重されていた。
 古酒熟成のために行う仕次ぎ用に各酒造所が原酒44度を出荷していた。
 だが、年に一度の限定出荷が多く、一般にはなかなか入手しにくい泡盛であった。


出展ブースに行き、担当しておられた佐久本啓氏に、この泡盛に付いて教えていただいた。
 泡盛の風味を損なうこと無く、手造りで丁寧に造っているとのことで、特にこの原酒44度は古酒の味香成分である油の濾過を最小限にしているとのことだった。
 その造りの現場を見るのが今回の目的だ。


咲元酒造は、琉球王朝以来の歴史を有する泡盛のルーツである首里で100年以上の歴史を有する老舗である。


所在は首里鳥堀町で首里城に近いところで、ホテルからも近い。首里は渋滞する場所で、早く到着できるか心配した。
10時半までにはレンタカーを豊崎で返却しなければならないのだ。


 
首里から下る渋滞は長かったが、首里へ登る道の渋滞はそれほどでもなく、思ったより順調に到着した。


 
首里は駐車が心配だが、駐車スペースがあり止めることができた。
道路側の事務所に入り、ご挨拶する。
似ておられたので佐久本啓氏と間違えてしまったが、
"名古屋なら啓だね"と言って笑われた。
すぐ、啓氏が出てこられた。
見るなり、見覚えがある様子で、良く来たと言われているような気がしたのは嬉しかった。


勝手ながら、余り時間がないので、早速工場見学をお願いした。


 
洗米・蒸しは回転ドラム。


 
製麹は三角棚。


 
醪タンクはステンレス。


 
蒸留器はボイラーの常圧蒸留。


 
蒸留された泡盛は貯蔵槽に流れる。


 
貯蔵タンクは、ステンレスタンクのようだ。
 


咲元酒造の造りは、非常にオーソドックスだ。
手造りで、手間ひまをかけ低温醪でじっくりと発酵させて、味を出している。泡盛の伝統に則った造りが行われている。


日本酒でも何も足さない、何も引かない、搾りたてそのままの無濾過生原酒が流行りだが、泡盛では寧ろその考え方が伝統的な考えだった。
 咲元酒造は、濾過についても必要最小限度の粗濾過しかしないのは、伝統の持つ良さを維持するためだ。


慌ただしく見学を済ませると、試飲用の咲元を用意いただいた。
 

残念だが車の運転があるので、ご辞退した。


 
製品に使われている徳利などは、美濃焼も使われているとのことだった。


【感想】
(1)咲元酒造は泡盛のメッカ、首里鳥堀で泡盛の伝統を大事にしている蔵であることが確認できた。
 手造りの手間を惜しまず丁寧に時間をかけて造り、熟成させて出荷する。泡盛の伝統では、当然のことを、しっかりと守って造っている。
 明確なポリシーを感じさせるのは、昨日見学した上原酒造と通じるものがある。酒質は、それぞれ違うが、泡盛に対する取り組み方は同じだ。
 方向性を守ってぶれない泡盛を造っている蔵には、日本酒でもそうだが、理解者・ファンが必ず存在する。
 咲元酒造はそのような蔵だ。
(2)お聞きした話では、同じ首里の瑞泉酒造の佐久本家とは近い親戚とのことだ。
(3)今年も本土で開催される泡盛のイベントには積極的に参加されるそうで、8月に東京ビッグサイトで開催されるイベントには出展されることがきまっているそうだ。
 東京のイベントでお会いできるかどうか判らないが再会を約束した。
(4)お別れのご挨拶をして、車に乗り込もうとしているところに、啓氏が来られて
"試飲ができなかったから、帰ってからゆっくり飲んでくれ。
沖縄限定の泡盛で旨みたっぷり。"と話され、泡盛のおみやげを頂いてしまった。
 もてなしを大切にする沖縄の心を感じて大変嬉しかった。



首里の山から降り、県庁に向かった。
ナビは、国際通りを避け、海南から二中前の道を教える。
懐かしい道だ、亀島パンもそのままのようだ。その先はコンビニになっている。


県庁の訪問目的は、泡盛担当部門である商工振興課への表敬訪問だ。
 2月のセミナーでお世話になったお礼を申し上げるためだ。


時間がないので急いで、8階だった上階まで行き、商工振興課を訪問すると、お世話になった担当者T氏は4月の異動で転任されたとのことだったが、後任のZ氏が出てこられた。
 初対面の人間が突然おじゃましたのだが、経緯をお話しすると丁寧に対応していただいた。
 県としても、今年度も本土での泡盛振興のためのイベントを考えているとのことだった。
 これがお聞き出来れば、忙しい中立ち寄った甲斐があったというものだ。東京は勿論、名古屋でも昨年同様イベントが開催されそうで、楽しみである。


これで、咲元酒造佐久本さんとお会いできる可能性が飛躍的に高まった。
 喜ばしいことだ。



【データ】
以下、泡盛百科より転載。


咲元酒造合資会社
住所: 沖縄県那覇市首里鳥堀町1-25
電話: 098-884-1404
FAX: 098-884-1404
創業年: 1902年
施設見学:
 見学時間:9:00-16:00
      ※第1・3土曜は11:00迄
 見学所要時間:20分
 定休日:日・祝祭日、第二・四土曜
 留意点:業務上不可な日もあるので事前に必ず問い合わせください
 施設: 製造工場、貯蔵庫、店頭販売・試飲可能
お取り寄せ: 可


<酒造所の理念>
創業当時からの泡盛製法を変えず、極力機械にも頼らず、大量生産を避けることで手作りの良さを活かしながら造り続けています。また歴史ある蔵元としての伝統と誇りを持って、情熱と深い愛情を注ぎながら、こだわり抜いた泡盛を広くお客様の手元に届くよう目指しています。


<酒造所のこだわり>
首里城から北側に位置する那覇市首里鳥堀町。この地は琉球王朝時代に王府の命を受け泡盛造りを許可された首里三箇のひとつで、由緒ある泡盛造りを今もなお継承するのが、100年以上の歴史を誇る蔵元の咲元酒造です。咲元酒造の酒造りは、19?20日間かけてゆっくり低温発酵させるもろみの仕込み、最小限に抑えた濾過によって古酒に必要な油成分を多く残すことが特徴で、仕込みから出荷まで一般酒でも約1年かけて造ります。販売面でも手造りの良さとアイデアを活かし、県内はもちろん県外への需要拡大を行っています。



 

関連記事

最終更新日 : 2019-03-15

Comment







管理者にだけ表示を許可