2014/01/11 映画 「永遠の0」 - 菜花亭日乗
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2014-01-11 (Sat)  17:52

2014/01/11 映画 「永遠の0」

 


お正月に映画「永遠の0」を見に行った。

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beautiful world
http://blogs.yahoo.co.jp/ycmariza1121/11665319.html?from=relatedCat
より転載)

最近つまらない番組を見ていると眠ってしまうこともあるので、隣の人に眠ったら起こしてもらうように頼んだ。

だが、結局その必要は無かった。
導入からラストシーンまで眠くなることはなく、しっかりと見ることができた。

百田尚樹の原作は読んでいないが、かなり大部の小説だそうなので、シナリオ化は難しいところもあったはずだが、展開が良く、見る人を最後まで惹きつける作品になっている。

あらすじは、敢えて書かない。
これから見る人は、あらすじを知らないほうが感興が深いからだ。

見る人に差し障りがない程度に、感想を少し書いてみたい。

【感想】

(1)
まずは、この作品のテーマ。
至高の価値の相克による人間のディレンマ・葛藤だ。

今は、平時である。
色々な事故・事件は起きるが、日本の国民は平和を満喫している。
贅沢を言わなければ、職業選択は自由だし食べていくことに困ることはない。日本にも貧困はあるが、国民の大部分が食べるにも困る状態ではない。
頑張って勉強したり、仕事をしたりすれば、その成果は自ら受け取ることが出来る。
言い換えれば、今の日本は自分次第なのだ。自分にすべてが委ねられている。

だが、この状況は常ではない。
70
年前、日本は戦争下にあった。
戦時にあっては、国のために戦う(この表現は誤解されやすいので、両親や兄弟、妻・子供を外敵から守るといった方が良いかもしれない)ことと自分の命との間で二者択一を迫られる状況になる。
自分の命を大切に、命の続く限り充実した人生を過ごしたいと誰もが思うことだ。
一方、外敵が攻めてくれば家族を守るために戦わなければならない。
この二つは、戦時においてはどちらを選択するかを一人一人が求められることになる。

よく知られている国際比較のアンケート結果がある。
「もし戦争が起こったら国のために戦うか」という質問に対する各国の比較だ。
2000年、18歳以上の男女1000人へのアンケート。
詳細は以下を参照。
http://www2.ttcn.ne.jp/~honkawa/5223.html

日本は15.5%で世界最低である。
アメリカは63.3、韓国は74.4、中国89.9だ。
先頃、あるTV番組で、日本の若者に同じ質問を街頭でアンケートを行っていた。

ある若者は、“それは、自衛隊がやってくれるでしょ”と言った。
ある若者は、“そう言われても、実感がわかない”と答えた。
徴兵制度のない日本で、英和な日常生活を送っている若者にとってこの質問は、現実離れしていると感じるのも無理は無い。

だが、70年前にはあった。
二者択一を迫られた時代があった。
その中で、若者たちはそれぞれ結論を出していた。

その事実を、知って欲しい。
その上で、感じて欲しい。
これが、テーマのような気がする。


(2)
島根の塔の碑文。
このブログで何度も取り上げているが、沖縄のひめゆりの塔近くにある島根県の戦没者慰霊碑に彫られている詩。


美しく花開くためには

のかくれた根のたえまない

営みがあるように
私達の


平和で心静かな日々には


この地に散ったあなた達


の深い悲しみと苦しみが


そのいしずえになっている


ことを思い
ここに深い祈


りを捧げます


昭和四十四年三月
島根県知事田部長右衛門


写真等詳細は以下の記事参照。
2012/05/30 沖縄旅行2日目(その3) 糸満市米須霊域島根の塔」
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/caf6b338a81be6075f9ffb777354cd48


この詩で島根県知事田部長右衛門氏が改めて心で祈っていることと「永遠の0」が読者に語りかけたいことはほとんど重なっているように思う。

二者択一を迫られない平和を生きていることを我々は感謝しなければならない。

だがしかし、平和は保障されてはいない。
自国の利益のためには戦争も辞さない国が現に存在する。
二者択一が迫られる時が、来た場合どうするか、その覚悟は必要だ。

戦争で亡くなった人、戦後日本の復興に汗を流し日本を先進国にした先人たちの苦労を思い、その結果今の日本があることを感謝しなければならない。


(3)
言葉・シーンなど
映画や小説が進んでいく内、心に残る言葉が登場人物の口から出る。
それが、後になってキーワードだったり、作者の関心を示すものだったりする。

(a)
ストーリーテラーである若者が、二度目に右翼の大物に会って、漸く話が出来たシーン。
話し終わった大物は、別れを告げる若者に突然近寄り、今風の表現をすればハグをする。
そして言う“若い男が好きなんだ”

(b)
主人公が、短い休暇で家に帰った時、妻に語る。
“死んでも帰ってくる”
昭和2066日、宮川三郎軍曹は、ホタルになって帰ってくると食堂のおばちゃんに話してから知覧特攻機地から出撃した。そしてその夜、ホタルになって帰ってきた。
これは、実話である。

この映画で、帰ってきたのは何だったかは、見ての楽しみだ。

(c)
ラストシーン
具体的には話さないが、ラストシーンは必要なのだろうか。
人間の行動は、必ずしも合理的ではない。言うこととやることはほとんど違っている。
謎は謎のままでも良いような気がする。




【データ】

百田尚樹 Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BE%E7%94%B0%E5%B0%9A%E6%A8%B9


「作家の百田尚樹さん」

http://youtu.be/VPw6UMWuRJQ

原作者百田尚樹が、映画「永遠の0」について、原作の執筆動機、方法としてのTVと小説、書く目的etcについて語っている。
ラジオ番組で、42
分と長いが、原作、映画で感動した人ならば最後まで聴くことが出来る。




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最終更新日 : 2019-03-15

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