2015/12/13  第306回季節の美味しさと日本酒を楽しむ集い(その1) - 菜花亭日乗
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2015-12-13 (Sun)  23:10

2015/12/13  第306回季節の美味しさと日本酒を楽しむ集い(その1)


今日は、久しぶりに岐阜の酒の中島屋さん主催の「季節の美味しさと日本酒を楽しむ集い」に参加。

2015年の最後を飾るこの宴は、林酒造(岐阜県可児市)の銘酒美濃天狗を皮切りに、しぼりたてから熟成酒まで山廃純米から大吟醸までの多彩な顔ぶれを楽しみ、年の瀬の忘年会を兼ねて福引大会も行われる盛りだくさんの会だ。

会場は、楮の3号店であるMINOてつめい。
 
岐阜駅から歩いて15分ほどの便利な位置にある。

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昼の12:00開始までには20分もあるがもう多くの参加者が着席している。

定刻には参加者全員が揃い、酒の中島屋店主西川さんから開会宣言があり、本日参加の林酒造林伊兵衛蔵元の音頭で、「美濃天狗 美濃のつらら酒 純米うすにごり」を乾杯酒として宴が開始された。

この会は、一つのテーマに絞るのではなく、西川店主が設定したコーナー毎に縦横無尽に酒を利く趣向になっている。
今回のコーナーは、6つのコーナーに分かれている。
<乾杯>
<参加蔵美濃天狗を楽しむ>
<新酒しぼりたて生のお酒>
<純米・個性を楽しみます>
<ちょっと贅沢・純米吟醸・大吟醸>
<熟・醇・を飲む>

登場したお酒は、18種類、定員20名では飲みきれない内容になっている。

以下、利いた印象を記載するが、個人的嗜好によるもので客観性はない。関心を持たれる場合はご自身で確認をお願いする。


<乾杯>

(1) 美濃天狗 美濃のつらら酒 純米うすにごり 林酒造 (岐阜)

 

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テーブルごとに置かれた片口に入れた乾杯酒を盃に入れ、乾杯。
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うすにごりだが、見たところは濃い目のうすにごりだ。

立香は甘酸っぱい香り。甘い入り口、丸い舌触り、スッキリとした酸で辛味が続き、ややシャープな印象を与える濁り酒。中盤は辛口のスッキリとした切れがある。後半適度な渋みがあり締める。後口も良い。



<参加蔵美濃天狗を楽しむ>



(2) 美濃天狗 本醸造 しぼりたて 林酒造 (岐阜)


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立香は軽い爽やかな香りを感じる。甘い入り口、酸は膨らまずスッキリとした味わいに移る速さがある。含み香に麹香を感じる。中盤辛味が続く。後口も切れが良い。全体としてハードな印象、度数も19度と濃い。


(3) 美濃天狗 本醸造 林酒造 (岐阜)
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しぼりたてと同じ造りだが印象はかなり異なる。入り口が甘いところは同じだが酸が膨らみゆったりとした穏やかさがある。含み香には軽い麹の香を感じる。味わいのバランスが良く食中酒に適性がある。加水され15度に度数調整されているのが印象の変わる主因かもしれない。


(4) 美濃天狗 一滴水 吟醸 生 林酒造 (岐阜)
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立香は吟醸香。甘い入り口。トロリとした舌触り、酸味と辛味が詰まっている感じ、この酒も度数が18~19度の濃度がある。中盤以降の切れが良い。含み香は仄かな吟醸香。この酒は単独でも食中酒でもいけそうだ。


(5) 美濃天狗 かくれ里 大吟醸 林酒造 (岐阜)
 

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立香は吟醸香。甘い入り口。ふわりと膨らむ感じ、トロリとした舌触りを感じる。吟醸酒らしい世界。後半の切れが良い。後口は辛味系。林酒造の吟醸酒は、更に上級のいひょうゑ、大棟梁もあるが、価格と中味のバランスが最も取れているのはかくれ里と思う。



<新酒しぼりたて生のお酒>



(6) 清泉 純米吟醸 しぼりたて 久須美酒造 (新潟)


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立香はほのかな吟香。スッキリとした入り口。酸の膨らみは大きくなく、展開が早くスピード感がある。中盤辛味を感じる。含み香に麹香を感じる。しぼりたてらしさがある。

このしぼりたての酒は、最後のコーナーに登場する9年熟成酒との垂直利き比べを行う趣向になっている。


(7) 梵 しぼりたて 初雪 純米大吟醸 山田錦 加藤吉平商店 (福井)
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澱の入ったうすにごり。立香は甘い香り。甘い入り口の後スッキリとした展開、含み香の吟醸香が立つ。中盤辛味のスピード感がある。後半にかけての切れが良い。後口は辛味系。梵の大吟醸の中では、シャープなスピード感のある切れを感じさせる。


(8) 七本鎗 純米 玉栄 しぼりたて 冨田酒造 (滋賀)
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立香は麹香。甘い入り口。トロリとしている。酸は大きくは膨らまず適度の膨らみ。味のバランス良い。新酒らしい世界でお正月の酒に合いそうだ。



9) 松の司 楽 純米吟醸 しぼりたて 松瀬酒造 (滋賀)
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甘い入り口。トロリとした舌触り。含み香は麹香。甘さの後辛味が展開する。後半の切れが良い。



(10) 松の司 純米吟醸 あらばしり <27BY> 松瀬酒造 (滋賀)
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立香は感じない。甘い入り口。含み香は麹香。酸は適度な膨らみ。味のバランスの良い酒。

この酒<27BY>は、最後のコーナーに登場する<26BY>との1年度違いの垂直比較を行う趣向になっている。



<純米・個性を楽しみます>



(11) 正雪 純米 辛口 神沢川酒造場 (静岡)


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甘い入り口、トロリとした舌触り。酸の膨らみがある。バランス良い。後半やや苦味が浮く。辛口系の切れではない。



(12) 瀧自慢 純米吟醸 備前雄町 瀧自慢酒造 (三重)
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立ち香は甘い香り。甘い入り口。含み香はほのかな吟香。味のバランス良い。吟醸酒らしい世界で癖がないので安心できる。かくれ里とともにお薦めの吟醸酒。


(13) 芳水 山廃仕込純米 芳水酒造 (徳島)
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立香は感じない。含むと山廃らしいムッとした含み香を感じる。甘い入り口。舌触り丸い。中盤から後半の味のバランスが良い。
山廃らしいさの癖が前菜の銀杏の醤油だれ炒めに良く合った。



<ちょっと贅沢・純米吟醸・大吟醸>



(14) 正雪 無量寿 大吟醸 神沢川酒造場 (静岡)
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立香はあまり感じない。甘い入り口。含み香は静岡の酒にしてはエチル香は感じないので飲み易い。だが固有の香りがある。甘い膨らみのある世界。味わいに癖はなくバランスは良い後半辛味系のスッキリとした切れがある。残香に甘い香りを感じる。含み香に好みが分かれるところがあるかもしれない。


(15) 満寿泉 特撰 大吟醸 桝田酒造店 (富山)
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立香は甘いほのかな香り。甘い入り口。酸は膨らまず、ややしょびつく感じだが舌触りは滑か。中盤以降辛味が浮くが後半の切れは良い。



(16) 梵 団 純米大吟醸 二割磨き 加藤吉平商店 (福井)


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(酒のみやごう
http://www.ly385.com/shohin.html
この酒は写真を撮る時、見つけられずに写真を撮ることが出来なかった。酒のみやごうさんのHPより転載させていただいた


立香は甘くフルーティーな香り。口に含むと甘い膨らみが口に広がる。味の偏りが無くバランスが良い。丸みを感じる。含み香に穏やかな吟香を感じる。痩せていなくて豊かなゆったりとした大きな世界。獺祭の磨き二割三分は上品だが痩せ過ぎの印象を感じたが、梵にはそれが無く、豊かである。

温度を上げて燗酒にした印象は、穏やかな甘い香り。甘い入り口。膨らみは大きい。大きな世界だが、中盤以降味のバランスが辛味の方に寄る。中盤に辛味・苦味の山があり、味の展開がやや落ち着かない。後口は良い。
冷でも膨らみのある酒なので、温度を上げる必要は無さそうだ。

梵の超吟とこの団は、立ちすぎない吟香と膨らみのある豊かな透明感と味のバランス、後半の切れ、全体の品位が素晴らしい酒だ。



<熟・醇・を飲む>



(17) 松の司 純米吟醸 あらばしり <26BY> 松瀬酒造 (滋賀)
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立香は感じない。甘い入り口。柔らかい舌触り。味のバランス良い。含み香に何か甘さを感じる。中盤以降辛口の味わいになりスッキリと切れる。27BYとの差は意外に大きい。膨らみ・柔らかさ・切れ・品位といった面では26BYが良く、日本酒における熟成の有効性を理解できる。


(18) 清泉 純米吟醸 しぼりたて <18BY> 久須美酒造 (新潟)
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立香はやや熟した香りだが老香ではない。甘い入り口。柔らかな舌触り。中盤はこなれてスッキリしているが、旨味はある。含み香にはチーズのような香ばしい香りがあり、持続する。バランスのとれた熟成酒らしい味わいで雑味のなさがある。後半僅かな渋みを感じるが味の締めになっている。

<新酒しぼりたて生の酒>コーナーと同じ銘柄だが新酒とは別の世界を味わうことが出来る。新酒は新酒らしいフレッシュ感、熟成酒は旨味と切れ、後口の良さで、それぞれの良さがある。
日本酒の奥行きの深さを知ることができる。




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最終更新日 : 2019-03-15

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