2023/01/14 (土) 旧暦: 12月23日 祝日・節気・雑節・朔望: 日出: 6時50分 日没: 16時49分 月出: 23時34分 月没: 10時46分 月齢: 21.7 潮汐: 小潮 干支: 壬申 六曜: 仏滅
今日のあれこれ: 寒垢離
《【過酷な年越し】極寒の中滝行に挑戦する人々に密着》
https://youtu.be/naiGa1dbNSY
『寒垢離(かんごり) 晩冬
【子季語】
寒行
【解説】
寒の三十日間、心身を清めて神仏に仕えること。
冷水を浴びたり 滝に打たれたりして経を唱える。』
(季語と歳時記)
寒垢離・寒行の俳句:
・寒垢離の一喝山に谺して 藤田達子
・寒垢離に滝団々とひかり墜つ 山口草堂
・寒こりや思ひきつたる老の顔 正岡子規
・寒垢離のみるみる赤みさす命 田所節子
・しづかな熱気寒行後の僧にほふ 能村登四郎
「寒垢離」と言う言葉は、明治以前にはよく使われていたが、現在では「寒行」の方が季語として、よく使われるようだ。
2023年の、寒垢離・寒行の動画を探してみたが、見つけられなかった。
滝行の動画があったので、掲載させていただいた。
滝行イコール寒行ではないが、厳寒に滝に打たれるという厳しさから注目される側面もあるので、取り上げられるのだろう。
季語の説明も、簡素すぎるので、辞書の記載も掲載することにした。
『寒行 (読み)かんぎょう
寒苦に堪え忍んで修行すること。寒修行(かんしゅぎょう)ともいう。
寒(かん)の入りから30日間、毎日、托鉢(たくはつ)や誦経(じゅきょう)、坐禅(ざぜん)、念仏(ねんぶつ)、題目(だいもく)などを行う。温暖な時期に比較して忍苦の度が大きいので、その功徳(くどく)も多大であるという信仰に基づく。
鉦(かね)をたたいて念仏や和讃(わさん)を唱えて市中を巡行するのを寒念仏といい、神社仏閣に参るのを寒参り、神仏に祈誓して寒中に水を浴びるのを寒垢離(かんごり)という。
一般の人が技能の熟達を神仏に願い、寒行することもある。
[石川力山]』
(日本大百科全書(ニッポニカ)「寒行」の解説)
動画は見つからなかったが、寒垢離・寒行は、現在でも寺社では行われている。
日蓮宗系のお寺では、寒行が行われているようだ。
例えば、静岡県富士宮市に所在する興徳寺の寒行の様子は、以下のサイトに報告されている。
日蓮宗 大日蓮華山 興徳寺
https://kotokuji.jp/22/
寒垢離・寒行の俳句を読むと、なぜ寒行が行われるのか、よく理解できる。
勿論、心も鍛えられるのだが、身体にも大きな力が充実するようだ。
田所氏、能村氏の句にはその様が詠まれている。
生命が赤く燃える。
寒行の後は、身体が匂い立つそうだ。
良い匂いであることは、言う迄も無い。
菜花亭日乗
菜花亭笑山の暇つぶし的日常のつれづれ。 散歩する道筋は、日本酒、俳句、本、音楽、沖縄、泡盛、カメラに...etc
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