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2018年05月16日(水) 記事No.410


酒の中島屋主催の「季節の美味しさと日本酒を楽しむ集い」に参加した。
30年近い歴史を持つ全国でも珍しい日本酒の会である。

日本酒の利き酒に加えて、今日のポイントは宴の場が「てら田」であることだ。
てら田は、なかなか予約も難しいほどの人気店だそうで、料理は料理割烹レベルのものが提供される。
中島屋店主のシナリオに沿った銘酒たちを利きながら、評判の料理を頂くことは至高の宴と言える。

今日初めて参加できることになったので心弾ませて岐阜へ向かった。

宴は午後8時開始なので、岐阜に着く頃にはもう日が暮れて、夜になっていた。

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岐阜駅に着いたら、先ずは信長公へ参上し、御意を得る。
太陽が沈んだ後の闇の中でも信長公は金色の光を放っておられる。


てら田は、交通至便である。
本当に駅から5分以内にある。
駅前の道路を渡れば、もう其処に店がある。

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店の前の看板行灯には、手酌割烹と書かれている。
酒を飲むには手酌に限る、それに合わせて割烹料理だから言い得て妙である。

初めての訪問なので店の様子は分からない。
扉を開けて入るともう多くの参加者が着席していた。
入り口右側にはカウンター席が置くまで有り。その右側が厨房になっている。一番奥には小上がりのスペースが有るようだ。

会費を払い、受付を済ませ利き酒メモを受け取り、指定された席に着座する。


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カウンター席の奥から、入り口方向を見た写真である。



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カウンターには、お猪口が3個用意されていた。
利き比べができるので有り難い。



【今日の出品酒】

中島屋店主が設定したコーナーは5つに分かれている。
一つのテーマではなく、色々な酒を多角的に利くことができるシナリオになっている。

<乾杯>
<夏のお酒>
<純米酒 飲み比べ>
<今日の贅沢 吟醸酒 飲み比べ>
<熟・醇・を飲む>



<乾杯>
中島屋店主の開会挨拶と音頭で今宵の宴に感謝して、全員で乾杯。
乾杯酒は鯨波。鯨波を造る恵那醸造は、平成29酒造年度全国新酒鑑評会に於いて金賞を受賞したばかりの蔵である。
(以下、利いた印象を記載するが、個人的な嗜好によるもので客観性はないことを、予めお断りする。)

(1)
鯨波 純米吟醸 袋吊り 生 恵那醸造(岐阜)
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立香は程良い吟香。甘い入り口。酸はふくらまず、スピード速い。辛味が追う。中盤、強くはないが辛・苦の押しがある。含み香も甘い。後口はピリ辛系。全体としては辛味が柱になっている世界。


次のコーナーの夏のお酒に入れても良い味わいだ。



<夏のお酒>
次のコーナーは、季節柄夏のお酒、6酒。

 (2)
芳水 暑氣拂 土用酒 吟醸生貯蔵 芳水酒造(徳島)
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芳水酒造の利き比べ2酒の1番目は、アルコール添加の吟醸酒。

立香は強くはない、軽く鼻に抜ける香り。甘い入り口、スッキリとした酸だが、丸く滑らかさを感じる。後半も苦・渋は浮かず切れが良い。

度数が13度~14度と軽目に造られている。
夏の軽やかさを狙った設計だろう。


(3)
芳水 淡遠 純米吟醸生貯蔵 芳水酒造(徳島)
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芳水酒造の2番目は、純米吟醸だ。


立香はあまり感じない、吟醸香ではないエチル系の香りが仄か。スッキリとした入り口で味のバランスが取れている、甘さは抑えられている。酸のふくらみは大きくはないが丸く滑らか。苦渋は浮かず、後半の切れが良い。
土用酒と同様、四国の酒らしくスッキリとした味わいだで後半の切れが良いが、中盤の丸み滑らかさもある。

この酒も度数が13度~14度と軽目に造られている。
吟醸酒と同様夏向けに軽ろやかに切れる飲みやすさを狙った設計だろう。

芳水2酒の利き比べでは、含み香の点で筆者の好みに近いと感じた。


(4)
玉川 アイスブレーカー 純米吟醸 無濾過生原酒 木下酒造(京都)
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夏の酒3酒目は、人気の玉川のアイスブレーカー。


 
甘い立香。甘い入り口。トロリとした舌触りがあり滑らか。酸はふくらみはなく、スピードが速く、辛味が押す。含み香が甘い。中盤、中心部に辛味と苦味の芯を感じる。後半の切れが良い、背景に辛味が持続している。

無濾過生原酒で度数1718と高く、辛味の押しのあるパンチのある味わい。
木下酒造も「とにかくロックで旨い。氷の溶け具合にしたがって温度とアルコール度数がエンドレスに変化し、それにともなう味の変化の楽しさもエンドレス。
Ice Breaker”は英語で「場や雰囲気を和らげるもの」の意味。」と説明しているので、辛味のパンチも割り負けしないための味わいと言える。


(5)
一念不動 特別純米 夏生 関谷醸造(愛知)
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立香はあまり感じない。甘い入り口でスッキリとしている。酸のふくらみあり。味の分離はなくバランスが良い。トロリとした舌触り。中盤以降も味のバランス良く、偏らない。穏やかでスッキリとした世界。ややおとなしいと感じるのは、アイスブレーカーの後だからかもしれない。


この酒も度数が14度と抑えてあるので、切れの良い夏向きの味わいをイメージした造りだ。
個人の好みにも近く、いい感じだった。


(6)
初緑 純米吟醸 夏純吟 奥飛騨酒造(岐阜)
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立香は甘い。甘い入り口。トロリとした舌触り。酸は滑らかで丸い。中盤辛味を感じるがふくらみは持続する。後半の癖はなく、切れが良い。


初緑の奥飛騨酒造も平成29酒造年度全国新酒鑑評会の金賞受賞蔵で、社名変更後も酒質が飛躍している蔵だ。


(7)
白岳仙 純米吟醸 涼純辛口 安本酒造(福井)
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立香はあまり感じない。甘い入り口の後、滑らかな舌触り。酸はすぐ終わり、辛味が押してくる、中心に集まり辛味の芯がある。辛味の主張があり味わいの柱が辛味になっている。辛口と辛い酒とは違うが、これは辛い酒で固い世界だ。

従来の、甘く透明な白岳仙の味わいとは違う世界だ。

この酒は、アイスブレーカーと同じ様にロックでも割り負けしない味わいを狙ったものだろう。



<純米酒 飲み比べ>

 (8)
明鏡止水 垂氷 純米 山田錦 槽搾り 大澤酒造(長野)
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甘い入り口。酸はふくらまない。口当たりは滑らか。ふくらみとか広がりは大きくなく、味の主張も強くないので、小さく纏まっている印象で世界が小さい。



(9)
美丈夫 弥太郎 純米吟醸 濱川商店(高知)
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立香はあまり感じない。甘い入り口。トロリとした舌触り。酸は広がりあり含み香は甘さを感じさせる。中盤辛味があり、後半にかけての切れが良い。

ふくらみ広がりがあり、大きさも感じられ味のバランスも癖がなく良い。

初めて飲んだ弥太郎だが、良かった。
四国の酒らしく、辛口でスッキリとした味わいで飲み飽きしない。

この酒は、地産にこだわった酒だそうで、酒米は高知県独自の酒造好適米「吟の夢」と高知県の開発酵母「CEL酵母」を使用している。

吟の夢は平成10年に誕生した高知県開発第一号の酒造好適米で、山田錦を母としており、山田錦の特性を受け継いでいるそうだ。
山田錦が好きな好きな筆者には、相性が良いのだろう。





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2018年05月16日(水) 記事No.411



<今日の贅沢 吟醸酒 飲み比べ>
今日の贅沢は4酒。

(10)
蓬莱泉 はつなつの風 純米大吟醸生 関谷醸造(愛知)
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立香は仄かに甘い。甘い入り口の後、酸はふくらまず、すぐ辛味が来る。パンチのある辛味の押しの後は切れる。メリハリのある味の展開で夏の酒としては理解はできるが、純米大吟の世界とは少し違い、無濾過生原の世界にいるような感じだ。



(11)
正雪 純米大吟醸 天満月(あまみづき) 神沢川酒造(静岡)
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立香はあまり感じない。スッキリとした入り口。甘さの後酸のふくらみあり。含み香にエチル系の香りを感じる。後半は辛味が来て、切れの良さを感じさせる。


静岡酵母の性格なのか、静岡の酒は含み香にエチル系の香りを感じることが多いが、この酒も静岡酵母かと思ったが自社培養酵母だそうだ。
含み香を除けば、好みの味わいなのだが。


(12)
七本鎗 純米大吟醸 冨田酒造(滋賀)
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立香は仄か。甘い入り口。酸のふくらみあり。味のバランスが良い。ふくらみ広がりがあり、大吟醸らしい世界。透明感は抜群ではないが適度にある。七本鎗は味の主張、濃さや厚みのあるイメージだが、この酒はオーソドックスな純米大吟醸の世界での技術を感じさせる。



(13)
清泉 亀の翁 純米大吟醸 三年熟成 久須美酒造(新潟)
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立香はあまり感じない。甘い入り口。酸のふくらみ大きい。トロリとした舌触りで滑らか。辛味が適度に味わいを締める。後半は、辛味が減衰して行き、切れが良い。滑らかな舌触りと大きさを感じさせるふくらみがあり、大吟醸の熟成酒のイメージ通りの大きな世界だ。


価格的に日常飲みできる酒ではないが、冷蔵庫に1本囲っておきたい酒だ。



<熟・醇・を飲む>

(15)
神亀 山廃純米 生酒 20132月製造 神亀酒造(埼玉)
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立香は老香と香ばしさの混合した印象。甘い入り口。酸のふくらみはあり。中盤辛味が来る。熟成期間5年だが、熟成はかなり進んでいる印象。

燗は試していないが、香りは予想がつかないが、味の展開は良さそうな気がする。


(16)
七本鎗 純米山田錦ひやおろし 平成2810月製造 冨田酒造(滋賀)
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立香は甘い。山田錦のせいか七本鎗にしてはゆとりのある酸だが、旨味の濃さは七本鎗らしい。熟成酒のコーナーだが、まだまだ活気のある世界で、もう2年位熟成させてみたい気がする。




<利き酒についての感想>
(1)
今日の主たるテーマであった夏の酒
日本酒も需要拡大の要請から様々なタイプの酒が供給されるようになっている。リキュールタイプのものが多いが、夏の酒も各蔵が新しい商品を出している。

従来のイメージでは、夏の酒と言えば「すず音」の様なシュワシュワの発泡感のあるシャンパンのようなものだが、今日の夏の酒はもう少し日本酒寄りの造りのものだった。

度数を13度~14度に下げて、軽くスッキリとした味わいで飲みやすいものと冷たくして飲むためにロック・水割りを想定している造りだ。

前者のタイプは芳水の2酒と一念不動だ。
滑らかな舌触りでバランス良く飲み易いので夏の料理に合わせやすい。このコンセプトは良いと思った。

後者のタイプは、辛味を柱にした味わいで、氷を加えても割り負けしないような味の設計だ。
其の儘では辛味が強すぎる印象だ。今日は氷・水は無しで飲んでいるので、結論は出せないが、筆者の場合ロック・水割りなら泡盛と言う選択肢があるので日本酒までそうしたいとは思わない。
コンセプトとしては、個人的には今ひとつだ。

(2)
良かった酒
筆者の嗜好に合った酒としては、味のバランスが良く偏りがない、ふくらみが有り透明感が有り、後半の切れが良いものだ。

芳水、一念不動、美丈夫、亀の翁が繊細なてら田の料理にも合うバランスの良さを持っていた。
美丈夫の弥太郎は、価格は高くないが素性の良さを感じた。亀の翁は、金賞を受賞する新酒ではないが、熟成酒の滑らかさと落ち着きがよく表現されていて良かった。毎日飲む酒ではないが、ハレの日には飲みたい酒だ。
日本酒の熟成酒のジャンルも次第に形成されていく筈だが、亀の翁は一つのタイプを示している。





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2018年05月16日(水) 記事No.412



<今日の料理>
手酌割烹 てら田は、岐阜駅前の超人気店で予約がなかなか取れない店だそうだ。
以前から来たかった店だったが、来たことがなく、今回が初めてなので楽しみにしていた。
期待しすぎるとその反動で...ということもよくあることだが。


(以下、料理の感想を書くが、お品書きはなかったので料理の名前は筆者が勝手に書いたもの。
料理について、フロアー担当の可愛子ちゃんから説明があったが、利き酒に忙しかったり、声が小さかったり、周囲の声にかき消されたりで全ては聞き取れなかった。間違いがあるかも知れない。)

(1)
先付け三点盛り
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最初から手のかかった前菜が登場した。
見ているだけで楽しい。
説明があったが、多くは聞き取れなかった。

・左上
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若鶏胸肉の青菜葛餡かけ。
彩り千切り大根添え。
葛餡は甘みのある旨い出汁で青菜のさっぱりとした食感。
鶏肉の旨味が口に広がると直ぐ味わいが消える切れの良さがある。これなら酒を選ばない。

・中の下
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豆腐状のもの: 牛乳の葛寄せ豆腐と木の芽。ツルリと滑らかな食感の後、ミルクの香りが漂い、木の芽が初夏の季節感を添える。
薄い褐色のかけ垂れは、何かわからなかったが、甘くトロリとしている、味噌ではないと思うが。

黄色いさくらんぼ状のもの: 見た処さくらんぼだが、何だろうと思って口に入れる、甘くねっとりとした舌触り、漸く南瓜と判る。遊び心の料理。

ピンクの色のある白いもの: よく判らないが、百合根だろうか、サクリとしてサッパリしている。

・中の上
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稚鮎の甘露煮。
見かけは柔らかそうだが、口に入れると確りとした食感がある。身と骨を噛み続けていると、甘い味に肉と骨の旨味が次第に濃くなり醤油の香ばしさと山椒の風味が絡まっていく。
姿は小さいが、味は濃く旨味は厚い。無濾過生原に良く合う。

・右
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蛤の料理だが、何かはみ出している。

上蓋を取ると見た処、揚げ物が乗せてあるように見える。
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中味を取り出そうとすると、外れない。乗せてあるのではなく、蛤と一緒に焼いてある。
箸で割れ目を作り、一部分を取り出し口の中に入れる。天ぷらの衣のように見えたのはチーズだった。
焼かれたチーズのもっちりとした食感と蛤の柔らかさ、チーズの香りと蛤の旨味の取り合わせが面白い。



(2)
海老と蟹味噌の茶碗蒸し
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運ばれてきた茶碗蒸し、蟹味噌が凍らせてあるので、溶け具合を試しながら食べてくださいというような説明があった。
熱い茶碗蒸しに凍らせた蟹味噌? 何!、聞いたことがない。

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蓋を取る。
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確かに凍らせたものが乗せられている。
蓋をかぶせて暫く様子を見る。

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再度蓋を取ると、上部は溶けて蟹味噌らしきものが浮いている。
匙で掬って口に入れると、ふんわりとした蟹味噌の旨味、蟹味噌は特有の癖があるのだが、これはそれがない。上品な旨味で癖がない、凍らせることによって蟹味噌の荒々しさを抑えて、旨味だけ取り出しているようだ。

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下の方には、普通の茶碗蒸しがある。
海老の身と玉子の旨味を感じる。

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上の方は蟹味噌の出汁のスペース、真ん中から下が茶碗蒸し。
蟹味噌と出汁の旨味、玉子のトロリとした食感と海老の風味がそれぞれ有り、混じり合う。

初めての経験だが、これは面白い趣向だ。



(3)
お造り四点盛り
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次に登場したのは、お造り四点盛り。
大きな皿に乗っていると思ったら、皿は平貝の貝殻だ。
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人を超える参加者の人数分揃えるのは、大変だが普通の皿で終わらず、客を驚かせる趣向がてら田にはある。

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飛騨牛の刺身のキャビア添え。
飛騨牛はねっとり柔らかくではなく、シャキシャキとした食感で肉の癖を感じさせないスッキリとした味わい。
極新鮮な肉なのか温度が低く設定してあるのか、肉が好きでない人もこれは大丈夫だ。

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肉を食べ終わると、下に隠れてたものがでてきた。
何だろうと口に入れると、湯葉の刺身だった。
とろりとした滑らかな食感と生湯葉の甘味。
サッパリしとして上品、吟醸酒に合う。

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刺身はカンパチ。
シコシコとした食感と甘味で生きの良さを感じる。
活き造りのような新鮮さだ。
ハマチのようなトロリ感はないが、新鮮なシコシコの刺身が好きな人にはたまらない。

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真ん中は高級食材の平貝の貝柱。
口に入れるとサクサクとした食感だが滑らかな舌触りもある。サラリとした味わいで仄かに甘い。ホタテのべたりとした甘さと違って、スッキリと切れる上品な旨味で人気が理解できる食材だ。

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白身の刺身に魚卵添え。
白身は鯛、魚卵はイクラにしては小さめなので鱒の子かもしれない。

口に入れると、これもシコシコした食感の後甘味、旨味と広がり展開していく。矢張りこれは鯛だろう。



(4)
揚げ物
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揚げ物が4個、天つゆではなく塩とレモンが添えられている。
油が切れるように吸い取り紙に乗せその下に網があり万全の油切がされている。
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説明が聞き取れなかったが、海老真丈と言う言葉だけ聞き取れた。

緑色のものから口に入れる。
見た処アスパラガスではない、菜の花かアオサか。
噛むとホックリとした食感で、中の方は軽くほろ苦い。
木の芽であることがわかったが、何の木かはわからない。
忙しい可愛子ちゃんに教えを請うとタラの芽だった。

左側の四角いものを口に入れると、とうもろこしだった。
粒のかき揚げかと思ったらそうではなくて、生のとうもろこしを下地についたまま削ぎ取って揚げてある。
カリカリとした衣の食感の後、生のコーンなので甘く、噛むとコーンの香りが口中に広がる。
かき揚げより強力だ。

丸いのが海老真丈。
山芋入りはんぺんのようにふんわりとした食感。
柔らかい海老の風味が軽く香る。

素材の味を活かした揚げ物には、レモンより塩の方が合った。



(5)
焼き物
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アルミホイールがラップされて出てきた。
中の様子はわからない。

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ラップを取り、アルミホイールを開くと、その中に朴葉が敷かれており、味噌焼きだった。

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葱の下には筍が有り、その下に鮭の切り身がある。その横に柔らかい緑色のものがある。何かと思い口に入れると、生麩だった。

朴葉味噌は、甘みのある味噌だが、赤味噌の厚いコクと焼いた香ばしい香りがある。

生麩はモッチリとしているがサクッと切れる食感で餅のような粘っこい食感ではなく、切れの良い食感。
生麩を噛んでいると、朴葉味噌の甘・辛・旨味が追い掛けてくる。

筍はカリカリとした食感で味噌をつけると甘さが立つ。

全体として朴葉みその香ばしい香りが楽しめる。

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2018年05月16日(水) 記事No.413



(6)
ローストビーフ
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次はローストビーフ。
ソースが掛けられているのではなく、食べ方が選べるようになっている。
塩と山葵と左の器に入ったタレ。

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飛騨牛のローストビーフ。
ローストの加減が丁度よい。

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ローストビーフの下には焼茄子が敷かれていた。

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薬味の塩と山葵。

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ローストビーフを温かいつけダレにつけて食べるのは初めてなので、これを選択した。

ローストビーフをタレにくぐらせ口に入れる。
サッパリとした舌触りのローストビーフにトロリとした舌触りが加わり、コクのある旨味が加わり、終わりがけに牛肉の乳臭い含み香が口の中に感じられる。

このタレは脂濃さも感じるが一方サッパリとした切れの良い旨味もある。
ローストビーフは一般的に肉はアッサリとしているが、掛タレは煮汁とかソースとか味の濃いものが多いが、このタレは脂分の粘りをローストビーフに戻し、熱いタレの温度でローストビーフが柔らかくなり、旨味も感じる。
これも可愛子ちゃんに教えを請うた。一番出汁にバターを加え・薬味葱を入れてあるとのこと。
和洋折衷のタレだった。



(7)
握り寿司
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左から、鮪、鯛、平目。酢生姜。
いずれも新鮮な味、白身はシコシコとした食感で旨い。

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吸い物は、浅蜊の味噌汁。
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合わせ味噌の薄塩の味噌汁。浅蜊はプリリとした食感。



(8)
スイーツ
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杏仁豆腐枸杞の実添え。

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温かい緑茶。



<てら田の料理の感想>
(1)
初めて参加することが出来て、期待通り楽しむことが出来た。人気の店であることが理解できた。
料理は居酒屋を超え、値段は割烹より格段に安い。
看板の「手酌割烹」と言う文字は、言い得て妙だ。

(2)
料理一品一品が手を抜かず丁寧に作られ、器の工夫・味わい、料理の見映えもよく、今の表現で言えばインスタ映えする。
写真をとる価値、楽しみがある。

(3)
何これ!!と思わせる遊び心があり面白く楽しい。
全体としてはオーソドックスな和の会席料理で割烹の水準を楽しむことができる上に、処々驚きを感じさせる。
・かぼちゃのもどきサクランボ
・下に隠されていた生湯葉、焼茄子(発見の楽しみがある)
・凍らせた蟹味噌と茶碗蒸し
・とうもろこしのスライスの天ぷら
・ローストビーフのバター一番出汁しゃぶしゃぶ

など、意表をつかれる驚きが楽しい。



22
時半を過ぎ、帰る時刻が迫り、最後は特に慌ただしかったが、全体としても忙しかった。
15種類の銘酒をいただきながら、何が出てくるかわからない料理に驚かされながら、メモを取りながら、お話をしながらで、兎に角忙しかった。
忙しかったが、参加してよかった。

帰りの東海道線は、眠ったら帰れなくなる。
立った侭快い酔いに想いを任せている内に列車は名古屋に着いた。
だが、まだ安心しちゃぁいけない...






【データ】

<酒の中島屋>
岐阜県岐阜市吉野町1-1
TEL
058-262-2515
FAX
058-262-2892
E
メール nakashim@jeans.ocn.ne.jp
定休日 毎日曜日

営業時間 午前9時から午後8時まで
公式サイト
http://nakasimaya.sakura.ne.jp/



<手酌割烹 てら田>
 
岐阜県岐阜市吉野町5-14 丸安会館1F
  058-265-5377
 
営業時間

   
: 11:3014:00 (料理L.O. 13:30 ドリンクL.O. 13:3017:3023:00 (料理L.O. 22:30 ドリンクL.O. 22:30
火~木、祝日、祝前日: 17:3023:00 (料理L.O. 22:30 ドリンクL.O. 22:30
金、土: 17:30~翌0:00 (料理L.O. 23:30 ドリンクL.O. 23:30

 
定休日 日曜日
公式サイト
https://terada.owst.jp/

料理は記事の通りだが、日本酒も趣味が良い。
獺祭 梵 蓬莱泉(空)を飲むことができる。






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2018年03月14日(水) 記事No.527


岐阜の酒の中島屋主催の宴に参加した。
今回は333回目ゾロ目の記念すべき回、次のゾロ目は111回後、10年位先になる。
会場は、楮グループのMINOてつめい。

開催時刻は、水曜日の夜8時から10時までだが、酒の中島屋店主の吟味された銘酒とMINOてつめいの創作料理のコラボレーションとなれば参加せざるを得ない価値がある。


岐阜駅を出て、徹明町まで歩く。
今までは日曜日の昼の開催が多かったが、今回は夜。

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お店の佇まいも夜の顔だ。


店に入り、会費を支払い、所定の席に着く。
今回は、総勢24名だったが、インフルエンザで2名欠席、22名の参加者になり、若い女性が多いとのことだ。

定刻の8時になり、中島屋店主から今日の宴の説明がある。3月は酒蔵の繁忙期のため蔵元の参加はない。
今日の出品酒につきコーナー毎の説明があり、乾杯、新酒、吟醸酒飲み比べ、30年ものの超古酒の飲み比べ。
今回の柱は2本で、新酒は酒米別にしぼりたてを飲み比べる。

熟成酒の方は新潟の久須美酒造出荷の30年ものの熟成酒「清泉 亀の翁 くらっしく」と酒の中島屋で冷蔵熟成させた「清泉 亀の翁」の飲み比べ。
こちらの方は、開栓してみなければ判らないリスキーな酒なので、承知の上利いてほしいとの説明があった。
出品酒リストを見ると、「清泉 亀の翁 純米大吟醸」33年の熟成酒と書かれている。これは大変な酒だ。


宴は、出品酒を順番に飲み、並行してMINOてつめいの料理が提供される。
利きながら、食べながらの進行なので忙しい。進行通り記事を書くと纏まりが無くなるので、お酒と料理は区分して書くことにする。

出品酒は、中島屋店主のシナリオに沿って、各コーナーが設定されており、順を追ってお酒が登場する。



<乾杯>
今日の乾杯酒は美丈夫
(1)
美丈夫 舞 純米大吟醸 うすにごり 濱川商店 (高知)
この酒米は松山三井。

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グラスに注ぐと中から泡が立ち上る。



https://youtu.be/hzk29Da2uc4


入り口甘い。柔らかく優しい発泡感で辛くはない。中盤からスッキリと切れる。含み香は甘いもので麹香もある。甘く柔らかい世界で、軽やか、乾杯の酒に適している。

この酒があれば、洋風のパーティーでもシャンパンはいらない。



<新酒しぼりたて生のお酒>
到着したばかりの新酒を、酒米別に飲み比べる趣向だそうだ。

(2)
美田 山廃純米 うすにごり生 みいの寿 (福岡)
この酒米は山田錦。

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グラスに注ぐと表面にヨーグルトのような澱が浮いている。

立ち香は甘いもの。甘い入り口。すぐ辛味があり切れの良さを感じさせる。次に酸味があるが透明感のあるもので切れが良い。後口は辛味系。


(3)
玉川 山廃純米 雄町 無濾過生原酒 木下酒造 (京都)
この酒米は雄町。

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立香は仄かに甘い、山廃だがそれらしい香りではない。先ずトロリとした舌触りを感じる。酸の膨らみが丸い、中心にある苦味と渋味を柔らかく包み込んでいる。含み香、味わいも山廃らしい癖の強さは感じない。丸く膨らみのある豊かな味わいの世界で、個性を感じる。雄町でこの様な膨らみを感じさせる造りができるのかと思わせた。
単独で飲んでも楽しいが、合わせる肴を探す楽しみがありそうな酒だ。

この酒は、周囲の女性に評判が良かった。


(4)
百歳 夜桜 漆黒 特別純米 無濾過生原酒 吉久保酒造 (茨城)
この酒米は常陸錦。

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甘い入り口。酸は膨らみがあるが、やや透明感が足りなく見通しが利かない印象。後半の展開は早目に終わり、押しは感じない。後半はやや寂しい感じ。全体として温和な世界、味の基調は苦・渋。


(5)
京ひな 深山 特別純米 直汲み生 酒六酒造 (愛媛)
この酒米は松山三井。

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立ち香は甘く、ふんわりと漂い快い。甘い入り口。まったりとした膨らみ、酸の丸みあり。中盤からの切れが良い、含み香は仄かな麹香を感じる。後半にかけて苦・渋は感じない、軽く締める程度で切れの良さを感じさせる。

京ひなはお気に入りの銘柄だが、この酒も豊かさが有り、切れもよく、京ひなの良さを再確認した。
周りの女性達も美味しいと評価していた。


(6)
白岳仙 純米大吟醸 限定商い 生 安本酒造 (福井)
この酒米は、吟のさと、五百万石。

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(会場で写真を取り忘れたので、ネット上から借用した。)

立香は甘い仄かな吟醸香。甘い入り口。切れの良さを感じさせる入り口で、酸はスッキリとして透明感がある。含み香も吟醸香だが立ちすぎず快い。中盤以降も切れがよく、有りがちな甘・苦の展開はなく、大吟醸らしい世界を持っている。

周りの女性の評判が良かった。



<今日の贅沢・吟醸酒 飲み比べ>

(7)
墨廼江 純米吟醸 八反錦 墨廼江酒造 (宮城)
この酒米は八反錦。

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立ち香甘い。甘い入り口。酸はあまり膨らまず、早目に終わる。後半は苦・渋があるが軽いもの。全体の印象としておとなしい世界。


(8)
四季桜 特別純米 宇都宮酒造 (栃木)
この酒米は美山錦。

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甘い立香。甘い入り口。スッキリとした酸だが膨らみもあり、透明感がある。後半、やや渋みが浮く。後半の切れが欲しい後口だ。


(9)
笹一 山廃純米 笹一酒造 (山梨)
この酒米は夢山水。

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立香は甘いもの。トロリとした舌触り、甘い入り口。酸は丸みがあるもので透明感もある。辛味、苦渋は上手くコントロールされていて、癖を感じさせない。終盤もスッキリとして切れる。従来の山廃らしさを感じさせない世界。




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