2011/10/29 (土) 旧暦: 10月3日 祝日・節気: ---- 日出: 5時59分 日没: 16時49分 月出: 8時36分 月没: 18時40分 月齢: 2.29 干支: 丁巳 (ていし,ひのとみ) 六曜: 赤口 九星: 四緑木星
今日の季語: 柚子味噌(ゆずみそ)
(苺のきむら農園 より転載)
柚子味噌の作り方
一般的には、味噌、味醂、酒、砂糖を弱火で練り、柚子の皮を加えて練って作るが、以下は火を使わない作り方。
『?ゆずの皮の黄色い部分をおろし金ですりおろす。参考にしたレシピでは1/2個だったが、分量は当然ゆずの大きさや味の好みにも左右されるので、結局丸1個使用して好みの味になった。
?味噌・みりん・砂糖を投入。砂糖は最初はやや少なめに入れて、味見をしながら足すようにする。
?味を整えながらスリコギで練り合わせて完成。
材料
ユズ 1/2~1個(皮のみ)
※参考にしたサイトのレシピでは1/2個だったが、
味を整えながら作ったら結局丸1個使用した。
味噌 1/2カップ
みりん 大さじ1
砂糖 大さじ3~5』(地産地消を楽しむ より転載)
柚子味噌の俳句:
・柚子味噌の作り方聞き柚子五つ 米田規子
・雨三日柚味噌づくりの炭赤し 井上雪
・酔ふ主客柚味噌焦してしまふかや 阿波野青畝
・すり鉢に残り少き柚味噌哉 寺田寅彦
・柚子味噌や手間暇かかる人を愛す 幸喜美恵子
柚子味噌は、火を使うほうが一般的だそうだ。
火を使わないと日持ちがしないだろうし、皮の苦味も除去できないのだろう。
だが、簡単に旬の香りを楽しむのであれば、火を使わない方が良さそうだ。
比較的簡単なので、燗酒のお供にどうだろう。
手間暇をかけたほうが美味しくなるのは料理の常識だが、人間もそうだろうか。
手間暇かかる人を愛すと詠む幸喜はそのようだ。
生まれたばかりの赤ちゃんは手間暇のかかるもの、それを厭っていては母親ではない。
一般的には、手間暇をかけるのは避けたいものだが、女性の場合は、子供を産んで育てることから手間暇と愛が同じ事を本能的に知っているのかもしれない。
千利休と柚子味噌の逸話に、次のような話がある。
『ある冬の日、大坂から京へ向かっていた利休は、親しい茶人の家へ立ち寄り、主人は来訪に驚きながら迎え入れた。利休は突然の訪問にも関わらず手入れされている邸内や、庭で柚子の実を取り料理に柚子味噌を出す主人のとっさの客をもてなせる趣向に喜んだが、料理に当時は高級品で日持ちもしない蒲鉾が出されたところで顔色を変えた。実は主人は利休がこの日に自邸のそばを通ることをあらかじめ知っており、準備を整えた上で素知らぬ態で突然の客でも十分にもてなすことが出来るように見せかけていただけだったのである。蒲鉾が用意されていたことからそれを察した利休は、わざわざ驚いたように見せた主人の見栄に失望しその場で退席した。』(Wikipedia)
この話が事実かどうか分らないが、事実とすれば、利休は尻の穴の小さな男と言わざるを得ない。
柚子味噌で歓待し、蒲鉾まで用意している主人の心で充分ではないか。それ以上何を望むのかと思う。
歓待を受ければ、ありがとうと思うのが茶の心だと思うのだが。
- 関連記事
-
- 2011/10/31 日記 銀杏 (2011/10/31)
- 2011/10/30 日記 新蕎麦 (2011/10/30)
- 2011/10/29 日記 柚子味噌 母親と利休 (2011/10/29)
- 2011/10/28 日記 無花果 (2011/10/28)
- 2011/10/27 日記 橙 (2011/10/27)
最終更新日 : 2019-03-15
歴史に名を残すような人が、この話のような狭量な人である訳はないでしょうから。
利休であろうと誰であろうと、人から歓待を受ければ素直に喜び感謝すれば良いと言いたいだけです。
尻の穴が小さいという表現がお下劣であれば、肝っ玉が小さいでも器が小さいでも構いません。
人間我儘ばかりだと次第に世界が小さくなりますから。
大きくおおらかに行きたいものです。
風流のかけらもない貧乏人にはワカラン境地だね