最低でも予選リーグ突破、出来れば台風の目となって、強豪をなぎ倒し、日本旋風を巻き起こすというのがW杯が始まる前の大方の希望だった。
リーグ2試合が終わった現在の状況は、旋風どころか予選リーグ突破自体が極めて困難な状況になっている。
日本はコロンビア戦に大勝しなければならなくなった。
コートジボワールには逆転負け、ギリシャにはボールを70%支配し、シュートを16本打ちながら無得点、疲労感が残る試合になった。
状況が悪くなってくると、犯人探しが始まる。
コートジボワール戦では、香川が良くなかったと批判された。
ギリシャ戦では、ザッケローニ監督の采配が批判されている。交代枠を使いきらなかった、高いギリシャに対しパワープレー戦術をとったというのが理由だ。
ザッケローニ監督は名監督であることは実績が証明しているし、日本の俊敏性と組織力を活かした攻撃的なチーム作りに成功してきたのは間違いない。
だが、彼はナショナルチームの監督は日本が初めてだし、W杯出場の経験は無く、初出場だ。彼だって人の子、初出場の大舞台で興奮しすぎて冷静さを失うことだってありうる。
前回王者スペインもイングランドも予選敗退が決まった。
日本は、すべて格上相手の組の中で、コートジボワールに1-2の逆転負け、12位のギリシャを相手に決められなかったが圧倒する試合内容だった。よく頑張っているといえる内容だ。非難される内容ではない。
私見では、このような状況を招いた張本人は、監督でも選手たちでもなく、ブラジルの高温・多湿・試合中の雨だと思っている。
日本の俊敏なパスワークを活かしたスタイルを90分間持続するのは厳しい環境だ。
南米のチームが活躍しているのは、地の利があるからだ。
コロンビア戦のクイアバは、レシフェやナタールより気候が良さそうなので、日本のスタイルが保てるかもしれない。
日本は厳しい状況だが、まだ結論は出ていない。
選手たちは、最後の最後まで最善を尽くすと言っている。
監督だって同じだろう。
批判と改善は結論が出てからで良い。
今は、4年間努力してきた彼らを信じて、気持ち良い応援を送ることが一番だ。
逆転負けの後、ゴミを拾って帰った日本のサポーターのフェアプレイは、乱闘・破壊が多く見られる試合後の中で、国際社会から尊敬の眼差しで見られている。
批評・批判が飯の種である業界人や解説者は別にして、一般のサポーター、国民は気持ちのよい声援をサムライブルーに送りたいものだ。
ニッポン、ガンバレ!!
『W杯、コロンビア戦へ調整再開 長友「前に行くしかない」
(06/21 09:12)

練習冒頭にストレッチする(奥から)本田、森重ら=イトゥ
【イトゥ共同】サッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会で1次リーグ突破が厳しい状況になった日本代表は20日、第2戦のギリシャ戦会場のナタルから拠点のイトゥに戻り、24日(日本時間25日)のコロンビアとの最終戦に向けて調整を再開した。移動してすぐの練習で選手は疲れた表情だったが、長友(インテル・ミラノ)は「もう後ろを見てもしょうがない。後がないほど前に行くしかなくなる」と吹っ切れた様子で話した。
約1時間半の練習は冒頭だけが報道陣に公開され、本田(ACミラン)や香川(マンチェスター・ユナイテッド)らがストレッチで体をほぐした。』(北海道新聞)
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最終更新日 : 2019-03-15