2018/08/30  「セミの羽」構造の抗菌素材 - 菜花亭日乗

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2018-08-30 (Thu)  20:05

2018/08/30  「セミの羽」構造の抗菌素材


細菌を化学的な薬剤を使わず、物理的に殺す方法への道が開けた。
その仕組は蝉の羽の中にあり、それを人工的に模倣することで可能になった。
物理的方法なら耐性菌の問題を回避できるので、画期的だ。

経済性の問題をクリヤーできれば、細菌関係の浄化装置はこの方法が切り札になるかも知れない。

自然界には学ぶことがたくさんある。
数億年の生命力を持つゴキブリにも学ぶべきことが隠れている筈だ。


『<関大チーム>最強「セミの羽」抗菌材 安全な製品開発期待
8/29(
) 12:32配信 毎日新聞

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クマゼミの透明な羽には抗菌効果がある=関口純撮影

クマゼミの羽の構造をまねて、強力な抗菌効果がある材料を作り出すことに伊藤健・関西大教授(ナノ・マイクロ科学)のチームが世界で初めて成功した。薬剤などを使わず、物理的に細菌を死滅させられる安全で持続的な製品開発につながると期待される。

【写真で見る】クマゼミの羽の突起構造

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シリコーンの表面に再現した突起構造(上)とクマゼミの羽の突起構造(下)=伊藤健・関西大教授提供


セミは、アブラゼミやニイニイゼミなど有色の羽を持つ種類と、クマゼミやミンミンゼミなど透明な羽の種類に分かれる。このうち透明な羽には抗菌効果があると、オーストラリアの研究チームが2012年に発表した。

クマゼミの羽の表面には高さ約200ナノメートル(ナノは10億分の1)の極小の突起が1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)当たり30~40個ほど、ほぼ規則正しく並んでいる。この構造は光の反射を抑え、水をはじくことが分かっている。細菌が付着すると、生け花の剣山のように細胞膜を壊すと考えられる。

伊藤教授らはこの構造を人工的に再現。シリコーンの板を無数の樹脂製ビーズ(直径約200ナノメートル)でコーティングし、上から金を薄く載せた。これを特殊な液体に浸すと、シリコーンと金が接した部分だけが深く削られ、クマゼミの羽とほぼ同じ200ナノメートル大の円柱形の突起構造ができあがった。

この材料の表面に大腸菌を付着させると時間と共に死滅し、24時間後の生存率は日本工業規格(JIS)で抗菌性が認められる1%を大きく下回ったという。通常のシリコーンの板の表面での生存率は数十%だった。

世界では抗生物質の効かない薬剤耐性菌の出現が問題化。銀や亜鉛などの金属粒子を使った抗菌剤は、人体に悪影響を及ぼす恐れも指摘される。表面の構造だけで抗菌できれば、安全で常に清潔なトイレや台所用品、医療機器などに応用できる可能性がある。

材料の大型化に必要な製造コストが課題だが、伊藤教授は「企業とも協力して実用化につなげたい」と話している。【阿部周一】
』(毎日新聞)





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最終更新日 : 2019-03-15

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