2023年03月07日 - 菜花亭日乗
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菜花亭日乗

菜花亭笑山の暇つぶし的日常のつれづれ。 散歩する道筋は、日本酒、俳句、本、音楽、沖縄、泡盛、カメラに...etc

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2023-03-07 (Tue)

2023/03/07 日記 残雪と名残雪

2023/03/07 日記 残雪と名残雪

2023/03/07      (火)      旧暦:   2月16日         祝日・節気・雑節・朔望:   消防記念日、望 日出:   6時03分    日没:   17時40分       月出:   17時24分       月没:   6時05...

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2023/03/07      ()      旧暦:   216         祝日・節気・雑節・朔望:   消防記念日、望 日出:   603    日没:   1740       月出:   1724       月没:   605         月齢:   14.83    潮汐:      大潮     干支:   甲子     六曜:   大安


今日のあれこれ: 残雪と名残雪

20233月の太郎山』

https://youtu.be/MaZN1Kg06nQ



『残雪: 雪残る、陰雪、去年の雪、雪形

  仲春

春になっても消えずに残っている雪。町中では日の当たらない庭の隅や建物の裏などに、野山では木や岩や山の陰に残る。
 春が進んだ頃、遠くの山肌に残っている雪が輝いているのもいい。山に残る雪の形で種まきの時期を判断したという地方もある。』
(季語と歳時記)



残雪、雪の果、名残雪の俳句:


・伊吹嶽残雪天に離れ去る  山口誓子


・ほほゑみを目もて分けあひ雪の果  上田日差子


・とめどなく春歌うたへば名残雪  辻桃子


・うつしよに犬猫飼はず雪の果  宮坂静生


・ひざまくら重さ残れり雪の果  谷口桂子




雪を表現する言葉は多い。
雪の降り方、形状、季節などにより表情を変える雪には、様々な名前がつけられ、錯綜した気持ちも付け加えられている。

季語の雪も、それなりに用意されている。
暦も春に入り、雪の降ることも次第に少なくなるが、積もった雪はまだ街にも野にも山にも残る。
 冬も終わりもう春本番かと思う頃、降る雪もある。

それに応じて、残雪、雪の果ての季語が用意されている。

それに加えて、「名残の雪」も加わった。

デジタル大辞泉の説明は、以下のようになっている。

『名残の雪(なごりのゆき) の意味・使い方
 出典:デジタル大辞泉(小学館) 

なごり‐の‐ゆき【名残の雪】 の解説
1 春が来ても消え残っている雪。
2 春が来てから降る雪。《季 春》

goo辞書)

残雪も春が来てから降る雪も両方ともに使うことが出来るとしている。

このブログでも、以下の記事で、名残の雪について書いている。

2019/03/14
 日記  名残の雪
https://nabanatei.com/blog-entry-1.html


もう一つ、「名残雪」がある。

これは、三省堂が、伊勢正三の名曲「なごり雪」を前提にして、春が来て、雪が降り、名残惜しい気持ちを持つ雪をイメージしている。

以下、参照。

三省堂辞書出版部
@sanseido_dict
twitter
https://twitter.com/sanseido_dict/status/1506122711503814656


例句の、下の2句。

「雪の果て」だが、
雪には生命への思いがある。
犬猫を飼わないのは嫌いだからではなく、亡くした後が辛いからだ。
ひざ枕の重さは、別れた恋人か、先立った夫の頭の重さだろう。


その気持を、感じるために、
聴いてみよう。


『なごり雪 - イルカ』

https://youtu.be/eliU3I2nDJA