2023/02/28 (火) 旧暦: 2月9日 祝日・節気・雑節・朔望: 日出: 6時13分 日没: 17時34分 月出: 10時54分 月没: 1時12分 月齢: 7.83 潮汐: 小潮 干支: 丁巳 六曜: 仏滅
今日のあれこれ: 二月尽
『二月尽: 二月果つ、二月尽く、二月逝く
初春
二月の終わること。
しだいに日が長くなり、寒さが緩んでくるころ。』
(季語と歳時記)
二月尽の俳句:
・沖潮に日の照りみちて二月尽 阿部ひろし
・雲の中鳴く鳥ありて二月尽 米沢吾亦紅
・寺町の屋根みな光る二月尽 市ヶ谷洋子
・校舎より歌の聞こゆる二月尽 廣瀬雅男
・柴犬の鼻の濡れいろ二月尽 竹内弘子
句の中の二月尽は、皆、佳き日だ。
菜花亭日乗
菜花亭笑山の暇つぶし的日常のつれづれ。 散歩する道筋は、日本酒、俳句、本、音楽、沖縄、泡盛、カメラに...etc
2023/02/27 (月) 旧暦: 2月8日 祝日・節気・雑節・朔望: 上弦 日出: 6時14分 日没: 17時33分 月出: 10時13分 月没: 0時09分 月齢: 6.83 潮汐: 小潮 干支: 丙辰 六曜: 先負
今日のあれこれ: 紅梅
『2023/02/21 中尾城公園 紅梅 長崎県 長与町』
https://youtu.be/iro1i4dplFY
『紅梅(こうばい) 初春
【子季語】
薄紅梅
【関連季語】
梅
【解説】
梅のうち赤い花を咲かせる種類とその花をさす。白梅より少し遅れて暖かさが感じられる頃に開く。濃い色から淡い色、八重、一重などがある。
【来歴】
『花火草』(寛永13年、1636年)に所出。
【文学での言及】
くれなゐの梅が枝に鳴く鶯は声の色さへことにぞありける 藤原俊成『風雅集』
【科学的見解】
紅梅は、ウメの紅色品種群であり、大盃、玉光、五節の舞、唐梅、緋の司、紅千鳥、八重松島、楊貴妃など多数の品種が存在する。(藤吉正明記)』
(季語と歳時記)
紅梅の俳句:
・鎌倉のまづ東慶寺濃紅梅 秋友昌子
・遠まはり紅梅の香の清ければ 竹内慶子
・一輪のとどむ宙あり濃紅梅 岩垣子鹿
・魁けて満開となる濃紅梅 稲畑汀子
・呼ばれたるごと紅梅に振りむきぬ 松田泰子
・言問ふ如く紅梅は蕊を張る 田代民子
・濃紅梅むらがつてゐてたじたじす 鷲谷七菜子
寒さの厳しい、春浅い日から咲き始める梅の花は俳人の眼を楽しませ、句心を呼び起こす。
その為、梅に関する季語は数多くあり、句の数は数え切れないほどになる。
ネット上には、紅梅の句だけでも2000句はあるだろう。
同じ梅の花でも白梅と紅梅では、見る人の心に映る様は違う様だ。
やはり、紅色の花は情熱的で、心を掻き立てるところがある。
感受性の鋭い俳人たちは、紅梅の言葉を聴くことが出来る。
簡単には通り過ぎさせては、貰えない。
花に寄り、花の声に耳を澄ませ、傾けて、蕊の言の葉を聴くのだ。
冷たい風の収まった日。
紅梅の園に足を運んで、
紅梅の花と会話するのも早春の粋と言える。
2023/02/26 (日) 旧暦: 2月7日 祝日・節気・雑節・朔望: 日出: 6時15分 日没: 17時32分 月出: 9時37分 月没: ---- 月齢: 5.83 潮汐: 小潮 干支: 乙卯 六曜: 友引
今日のあれこれ: 冴え返る
【化野念仏寺《日本の情景 001》】
https://youtu.be/Zi5dKa2xPmE
『冴返る(さえかえる、さえかへる) 初春
【子季語】
しみ返る、寒返る、寒戻り
【関連季語】
余寒
【解説】
春さき、暖かくなりかけたかと思うとまた寒さが戻ってくること。一度暖かさを経験しただけに、より冴え冴えとしたものを感じさせる。
【来歴】
『花火草』(寛永13年、1636年)に所出。
【文学での言及】
さえかへり山風あるる常盤木に降りもたまらぬ春の沫雪 藤原為家『玉葉集』
』
(季語と歳時記)
冴返るの俳句:
・威風堂々甲斐連山や冴返る 小池津や子
・化野の千の石仏冴返る 稲次登美子
・一禽の杜の一声冴返る 森清堯
・弓張の月の蒼さや冴返る 川崎良平
・仮の世の赤き待針冴え返る 高野春子
冷たい雨が降り続いた後、昨日今日と晴れた。
温もりを秘めた陽射しが明るい。
しかし、昨日は嵐のような冷たい風が吹いた。
今日もまた強く冷たい風が吹き付けている。
陽射しには春の近さを感じるが、冷たい風には冬の厳しさがある。
強い風が大気の汚れを吹き飛ばして、澄み切った空気にしている。
いつもは霞んだ遠くの山がはっきりと見える。汚れた街並みですら、今日はクッキリとした影を見せている。
この様な日には、もの皆冴え返る。
例句の詠まれた日もその様な日だったのだろう。
最後の高野の句。
女性なので「待ち針」に想いがあるのだろうが、男の自分には解らない。
しかし、赤の色はキリッと目に沁みる。
2023/02/25 (土) 旧暦: 2月6日 祝日・節気・雑節・朔望: 日出: 6時16分 日没: 17時31分 月出: 9時06分 月没: 23時05分 月齢: 4.83 潮汐: 中潮 干支: 甲寅 六曜: 先勝
今日のあれこれ: 雪割草
《春を告げる「雪割草」の花が満開 岡山・新見市の満奇洞で》
https://youtu.be/lVPuN2xgE20
『雪割草(ゆきわりそう、ゆきわりさう) 初春
【子季語】
三角草、州浜草、洲浜細辛、洲浜菊
【解説】
キンポウゲ科の多年草。本州から四国の早春の低山地で、雪解けを待って茎の先端に、白や淡紅、紅紫、青紫の花を一つつける。
葉の形が婚礼の儀式などに用いられる洲浜台、また浜辺の洲浜のようであることから洲浜草とも呼ばれる。
【科学的見解】
ユキワリソウの標準和名は、ミスミソウである。ミスミソウは、キンポウゲ科の多年草で、本州中部以西から九州北部までの林内に生育している。葉は、先端の尖る小葉三枚をつけ、根生状に束生する。花は、白または紅紫色となる。同じユキワリソウを別名にもつものとして、スハマソウも知られている。スハマソウとミスミソウは似ているが、ミスミソウの小葉先端が尖っているのに対して、スハマソウの小葉先端は丸みがあるため、そこで区別することができる。(藤吉正明記)』
(季語と歳時記)
雪割草の俳句:
・伊吹嶺の光をあつめ雪割草 山村すみ
・雪割草に跼むや兄も妹も 山田みづえ
・あどけなき丈を束ねし雪割草 山田弘子
・健気とは雪割草の淡き紅 佐久間敏高
・みんな夢雪割草が咲いたのね 三橋鷹女
名前は、重要なものだ。
『名は体を表す』と言われるように、名前と実体は、一致していると思われるからだ。 花もそうだが、人間もそうだ。
人間は本名は一つしか無いが、俗名、芸名、あだ名、ニックネームなどいくつかあるから、厄介だ。
先日の連続強盗事件の容疑者が次々と逮捕されているが、立派な名前を親から戴いているにも関わらず、その真逆の犯罪者となって報道されるのは、名は体を表していないことになる。
花はいろいろな名前を持っているが、雪割草の場合は、雪割草が最も良い。三角草や州浜草より、季節感がくっきりとあり、雪に負けず春に向かって行く健気さも感じさせる。
名前と実体が相伴うのは気持ちが良いことだ。
最後の句。
鷹女の句は、難しい。
解釈は、読む人に任されている。
一般的には、夢で前後を切る解釈が多い。
夢、絵空事の中を彷徨っているうちに目覚めた。
すると目の前には雪割草が咲いていた。
別に、雪割草の咲いているのも夢とする解釈も当然できる。
鷹女の有名な句がある。
「白露や死んでゆく日も帯締めて」
雪割草の句と違い、実体、説明の順になっている。
白露は目の前にあるが、死んで行く日は絵空事だ。
実景を詠むのが俳句と言われるが、それに囚われてはいけないと鷹女は言っているようだ。
句を読んで美しい、気持ちの良い世界に遊ぶことができれば、それで充分と。
2023/02/24 (金) 旧暦: 2月5日 祝日・節気・雑節・朔望: 日出: 6時18分 日没: 17時30分 月出: 8時37分 月没: 21時59分 月齢: 3.83 潮汐: 中潮 干支: 癸丑 六曜: 赤口
今日のあれこれ: 梅二月
《2023 梅ほころぶ京都 〜北野天満宮 梅苑 〜「咲き始め」の梅苑の梅。ほころび始めた梅が、春の訪れを教えてくれるようです。》
https://youtu.be/4eey02sM0P0
梅見月は旧暦二月の異名。
西暦では、と3月頃になるが、2月中旬から3月頃に美しい花を咲かせる梅が沢山ある。
梅二月の俳句:
・紅白の一気に咲きて梅二月 木村ふく
・家々に日の当りをり梅二月 東芳子
・境内に神鶏遊ぶ梅二月 川崎利子
・案じくるる姉のたよりや梅二月 隅田恵子
・一年の今ごろが好き梅二月 今井千鶴子
二月も末になると、季節も慌ただしくなる。
今日は朝から冷たい雨が降り続いた。
寒い日だった。
明日からは晴れると気象予報士は言っている。
日替わりでお天気は変わり、季節も行ったり来たりする。
その変化を楽しむのもよいだろう。
今井氏の様に。
目に見えるささやかな事に、春が近いのを感じることが出来る日々だ。
2023/02/23 (木) 旧暦: 2月4日 祝日・節気・雑節・朔望: 天皇誕生日 日出: 6時19分 日没: 17時29分 月出: 8時09分 月没: 20時52分 月齢: 2.83 潮汐: 中潮 干支: 壬子 六曜: 大安
今日のあれこれ: 猫の恋
《メス猫1匹vsオス猫6匹。野良猫の恋の季節がはげしい》
https://youtu.be/SCPuQR0AJQQ
『猫の恋(ねこのこい、ねこのこひ) 初春
子季語: 猫の妻恋、恋猫、猫さかる、浮かれ猫、猫の夫、猫の妻、猫の契、春の猫、戯れ猫 通ふ猫
関連季語: 猫の子
解説: 恋に憂き身をやつす猫のこと。春の夜となく昼となく、ときには毛を逆立て、ときには奇声を発して、恋の狂態を演じる。雄猫は雌を求めて、二月ごろからそわそわし始め、雌をめぐってときに雄同士が喧嘩したりする。
来歴: 『花火草』(寛永13年、1636年)に所出。
』
(季語と歳時記)
猫の恋の俳句:
・猫の恋やむとき閨の朧月 芭蕉
・寝て起て大欠して猫の恋 一茶
・我恋のかくても猫に劣りけん 正岡子規
・暗闇に十の目光る猫の恋 渡辺八枝子
・この上は死ぬの生きるの猫の恋 高橋将夫
・海に尽きる路地金色に猫の恋 岡本眸
「猫の恋」という季語は、最近のものと勝手に思っていたが、違っていた。
芭蕉も一茶も子規も句を詠んでいた。
3句、それぞれ、作者らしさが現れていておもしろく感じた。
芭蕉はやはり、恋より月。
一茶は猫の大騒ぎも普通のこと。
子規は猫の恋に憧れている。
恋に浮かれて大騒ぎするのは、生きている証なのだ。
大騒ぎするのは、猫だけじゃない。
人だって同じこと。
古より言われている。
「恋は思案の外」。
どうしようも出来ないもの。
下手な助言などしようものなら、
「人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死んじまえ」
だ。
2023/02/22 (水) 旧暦: 2月3日 祝日・節気・雑節・朔望: 猫の日 日出: 6時20分 日没: 17時29分 月出: 7時40分 月没: 19時43分 月齢: 1.83 潮汐: 大潮 干支: 辛亥 六曜: 仏滅
今日のあれこれ:
《【潮干狩り】2023年も東京湾の放水路でホンビノス!アサリ!掘れる!!掘り友(?)との素敵な出会いも?!》
https://youtu.be/rIoh8NcJs74
『浅蜊(あさり) 三春
【子季語】
鬼浅蜊、姫浅蜊、殻浅蜊、浅蜊売、浅蜊汁、浅蜊舟、浅蜊取、浅蜊飯
【解説】
マルスダレガイ科アサリ属に属する二枚貝の総称をいう。四センチほどの二枚貝で、貝殻の模様は同じ模様をしたものがないほどさまざまである。日本各地の沿岸の浅くて塩分の薄い砂あるいは砂泥底に分布する。肉は美味で味噌汁などに利用される。』
(季語と歳時記)
浅蜊の俳句:
・橋立は神の通ひ路浅蜊舟 岩木茂
・気が付けば沖に残され浅蜊掻く 中島玉五郎
・五ツ六ツ面目の立つ大浅蜊 高澤良一
・砂抜きの浅蜊ごとりと動きけり 廣畑忠明
・酒蒸しの浅蜊は酒に飲まれけり 宮田千恵子
今年は、寒さが厳しく、潮干狩りはまだ先と思っていたが、マニアの人達は寒さなどに負けること無く貝を掘って楽しんでいる。
スーパーで買ってきた貝とは違って、自分が掘ってきた貝は、洗ったり、砂を吐かせたりしなければならない。
掘るだけの楽しみではなく、食べるまでの手間も楽しみの一つなのだろう。
寒い海で手を濡らしながら、浅蜊をとるのは大変だ。
と思う人も、宮田家の様に酒蒸しにしたり、焼いたりして酒の肴として楽しむことが出来る。
2023/02/21 (火) 旧暦: 2月2日 祝日・節気・雑節・朔望: 日出: 6時21分 日没: 17時28分 月出: 7時09分 月没: 18時32分 月齢: 0.83 潮汐: 大潮 干支: 庚戌 六曜: 先負
今日のあれこれ: 山焼き
《【山焼き】仙石原すすき草原 コロナの影響で3年ぶり 神奈川・箱根町》
https://youtu.be/6Z9tWozF-yA
『山焼く(やまやく) 初春
【子季語】
山火
【解説】
村里に近い野山を焼くこと。
牛馬の飼料の草や山菜類の発育を促し、害虫も駆除できる。山火は山焼きの火。』
(季語と歳時記)
山焼の俳句:
・阿蘇山を焼く地球大きくなりにけり 広渡敬雄
・山焼きの付け火ちょんちょん小走りに 高澤良一
・山焼きの火が火を追うてをりにけり 宇田喜美栄
・暗き夜や伊豆の山火を漁火と 鈴木花蓑
・その底に命はぐくみ山焼く火 水原春郎
春を呼ぶための作業の一つに山焼き・野焼きがある。
不必要な草木、害虫などを焼き払う、焼きが終わった後の灰は、新しく芽吹く春の草木の肥料になる。
一石二鳥の智慧のある作業だ。
山を焼く火を管理しながら、目的の範囲をキレイに焼くのは、経験と技術が要求される。
素人ができるものではないそうだ。
2023/02/20 (月) 旧暦: 2月1日 祝日・節気・雑節・朔望: 朔 日出: 6時22分 日没: 17時27分 月出: 6時34分 月没: 17時17分 月齢: 29.25 潮汐: 大潮 干支: 己酉 六曜: 友引
今日のあれこれ: 君子蘭
《クンシラン開花しました/今年もクンシランが綺麗に咲きました/》
https://youtu.be/RHKqSL0hTuI
『君子蘭(くんしらん) 仲春
【子季語】
大花君子蘭
【解説】
ヒガンバナ科クリビア属の宿根草。南アフリカ原産で鉢などに植えて観賞する。草丈は高いもので七十センチくらいになる。重なり合った細長い剣状の葉の間から花茎をのばす。花は茎頂部に五個から八個かたまって咲く。色は橙色や白色、桃色などがある。
【科学的見解】
クンシランは、ヒガンバナ科の多年草で、主に鉢植栽培として室内で楽しまれている。本種は、南アフリカ原産の植物であり、あまり耐寒性がないため、冬場は室内に入れて低温状態を避ける必要がある。近縁種として同じ南アフリカ原産のウケザキクンシランが知られており、現在では園芸業界においてこちらが主流になっているとのことである。(藤吉正明記)』
(季語と歳時記)
君子蘭の俳句:
・母より継ぎ五十年経ぬ君子蘭 藤田千代江
・陽を透す机上遺品の君子蘭 児玉豊子
・老の部屋窓辺を飾る君子蘭 家塚洋子
君子蘭の句を読んでいて、育てていた人が亡くなり、遺品として引き継ぐことになる君子蘭の句があった。
藤田氏の場合、母の死から引き継いだのが
五十年前と言う。
寿命七十年の君子蘭だろうか。
家塚氏もまた、老いの日々を君子蘭と共にと詠んでいる。
その君子蘭もまた、いつか、誰か、引き継ぐのだろうか?
2023/02/19 (日) 旧暦: 1月29日 祝日・節気・雑節・朔望: 雨水 日出: 6時24分 日没: 17時26分 月出: 5時53分 月没: 16時00分 月齢: 28.25 潮汐: 中潮 干支: 戊申 六曜: 大安
今日のあれこれ: 雨水
『ダイヤモンド筑波山2月5日(真中)』
https://youtu.be/UsMeCQW2JTU
『雨水(うすい) 初春
【解説】
二十四節気のひとつ。立春の後十五日、二月二十日頃。
氷雪が溶け水となり、雪が雨に変わること。
草木の芽生えが始まり農耕の備えを始める目安になる。』
(季語と歳時記)
雨水の俳句;
・けぶりゐる筑波の二峰雨水かな 山本無蓋
・けふ雨水軒の雀のにぎにぎし 野上智恵子
・雨水かな捨て去るものと残すもの
高埜良子
・雨水には雛出すならひ守りたる 吉田節子
・雨水とて草木虫魚勢ひたる 奈辺慶子
雨水という節気は、日頃意識しないが、実は大切な時季のようだ。
冬籠りから醒め、もの皆動き始める。
雨を合図に、雪は溶け始め、草木虫魚、生命あるものは動き始める。
人間も生命あるものの端くれ。
雨水を期に、動き始めねばならぬ!
2023/02/18 (土) 旧暦: 1月28日 祝日・節気・雑節・朔望: 日出: 6時25分 日没: 17時25分 月出: 5時03分 月没: 14時42分 月齢: 27.25 潮汐: 中潮 干支: 丁未 六曜: 仏滅
今日のあれこれ: 東風
《ヒバリ(雲雀)の鳴き声のレパートリー 複雑に聞こえても実は同じパターンを繰り返している でもその種類はたくさんありそう 野鳥の鳴き声研究》
https://youtu.be/1GHBAaTvYnI
『東風(こち) 三春
【子季語】
朝東風、夕東風、強東風、雲雀東風、あめ東風、いなだ東風、鰆東風、梅東風、桜東風
【関連季語】
春の風
【解説】
春に吹く東風。冬型の西高東低の気圧配置が崩れ、太平洋から大陸へ吹く。温かい風で雪を解かし、梅の花を咲かせるが、ときに、強風となって時化を呼ぶ風でもある。
【来歴】
『花火草』(寛永13年、1636年)に所出。
【文学での言及】
東風吹かば匂ひおこせよ梅の花はるじなしとて春を忘るな 菅原道真『拾遺集』
』
(季語と歳時記)
東風の俳句:
・強東風に志摩の果みゆみづみづし 能村登四郎
・われもまた人にすなほに東風の風 中村汀女
・雲雀東風の野を走り来よ抱き止むる 水野恒彦
・雲雀東風抱かれたさうな辻地蔵 杉浦典子
・海に出づ川滔々と雲雀東風 丸尾和子
東風は三春の季語なので、早春から晩春まで、様々な自然の中、様々に詠まれている。
頬を撫でる事もあれば、嵐となって暴れまわる時もある。
今日は、穏やかな快い東風の句を5句。
第1句は、強東風だが、第2句の東風と心は同じ。
東風は風速とは関係のない、春の風なのだ。
3句から5句までは雲雀東風。
雲雀東風は本当に快い風のようだ。
男も女も、雲雀東風に心を呼び起こされて、誰でも抱きしめたくなっている。
石のお地蔵さんでも。
水温む川が、穏やかな春の海に注ぎ込むところ。
雲雀東風に頬を撫でられている心は実に穏やかだ。
早く、来い来い!!
雲雀東風吹く日!
2023/02/17 (金) 旧暦: 1月27日 祝日・節気・雑節・朔望: 日出: 6時26分 日没: 17時24分 月出: 4時04分 月没: 13時28分 月齢: 26.25 潮汐: 中潮 干支: 丙午 六曜: 先負
今日のあれこれ: さより
《【さばいてく!!】腹黒い?サヨリ(鱵・細魚・針魚・針嘴魚・水針魚・竹魚)【How to fillet a fish!!】Garfish》
https://youtu.be/4nT-Bz24aeU
『さより 三春
【子季語】
針嘴魚、竹魚、細魚、水針魚、針魚、さいより、ながいわし、さより舟
【解説】
さよりは、竹魚、細魚、針魚とも書き、身がほっそりとした魚。旬は春の産卵期。身は淡白で、刺身、焼き物、干物などにする。
【来歴】
『改正月令博物筌』(文化5年、1808年)に所出。
【実証的見解】
サヨリはサヨリ科サヨリ属の硬骨魚で、北海道南部以南の日本各地沿岸の浅いところに棲息する。体形は細長く、下顎は上顎よりも長い。背は淡い青緑色をしてをり腹は銀白。体長は二十センチから三十センチくらいで、四十センチをこえるものもある。プランクトンを食べ、春の産卵期には沿岸の藻場に群れる。』
(季語と歳時記)
さよりの俳句:
・あげ潮に乗りて煌めく細魚かな 林敬子
・群れゐてもさより一匹づつ光る 内山花葉
・きらきらと雨は磯打つさより舟 草間時彦
・さざ波の光となりてさより寄す 南うみを
・わだつみの光こぼして細魚かな 北島正太郎
春の産卵期に浅い場所の藻場に群れる事からだろうか、細魚は春の季語になっている。
強くなった春の光に輝く細身の身体のため、見栄えが良い。
俳句でも愛されている。
例句を読むと春の光と共に詠まれている。
きれいな姿で刺し身、焼き物、揚げ物と料理の巾が広いので、食材としても人気がある。
ただ、動画を色々見ると美しさのもう一つの面が見えた。
細魚のさばき方の動画を見ると、寄生虫がよく登場する。
かなり大きな寄生虫が鰓の中に潜んでいる、開けばゴロリと出てくる大きさだ。
これでは、丸ごと唐揚げなどは食べられない。
美しいものに虫が寄ってくるのは、人間でも寄生虫でも、気持ちは同じだ。
矢張り、専門家が捌いた細魚のお造りなどを食べたほうが、安全で、美味しく食べられる。
2023/02/16 (木) 旧暦: 1月26日 祝日・節気・雑節・朔望: 日出: 6時27分 日没: 17時23分 月出: 2時57分 月没: 12時23分 月齢: 25.25 潮汐: 若潮 干支: 乙巳 六曜: 友引
今日のあれこれ: かまくら
《【LIVE】秋田・横手の雪まつり「かまくら」 日本の原風景を魅せる ~ 450年の歴史【横手かまくら祭り】| TBS NEWS DIG》
https://www.youtube.com/live/DBqTBlWeEDw?feature=share
『かまくら 新年
【解説】
秋田県で小正月に行われる行事。同県横手市で二月一五日十六日に行われるものが有名。
子供たちが二メートル程の高さの雪山を作り、その中をくりぬいて作った雪室の中に祭壇を設けて水神を祀り、夜にはろうそくを灯す。子供たちは雪室の中で大人たちがお参りに来るのを待ち、訪れた大人たちに餅や甘酒をふるまう。もともと鳥追行事が変じたものであることから、かまくらの前で鳥追いや火祭りが行われることもある。また、雪山をくりぬいて作られる雪室そのものもかまくらである。』
(季語と歳時記)
かまくらの俳句:
・かごめかごめかまくらに降る雪の声 平畑静塔
・かまくらになほ新しき雪加ふ 岸風三樓
・かまくらに横手訛りの子が誘ふ 小松敏郎
・かまくらに給(た)ぶあつあつの甘酒(あまゆっこ) 石川桂郎
・かまくらに灯の数ふえて更けゆけり 神 緑郎
『「横手のかまくら」始まる 3年ぶりに観光客迎えて
02月15日 13時46分
秋田県横手市の小正月の行事、「横手のかまくら」が始まり、市内各地で、巨大なかまくらが観光客を出迎えています。
「横手のかまくら」は、水の神様をまつり、五穀豊じょうなどを願って行われる小正月の伝統行事で、ことしは3年ぶりに観光客を迎えて、15日から始まりました。
市内にはおよそ40基の巨大なかまくらが作られ、このうち、雄物川地区の古民家の前には直径4メートルほどの4基のかまくらの中に観光客が入って祭壇に手を合わせたり、写真を撮ったりしていました。
観光客は「初めて見たが、思っていたより大きくて驚いた。昔ながらの雰囲気があってよかった」とか「雪が真っ白なのに驚いた。静かで叙情的で、すてきです」などと話していました。
横手市内では15日夜はかまくらに明かりがともされ、幻想的な雰囲気が楽しめるほか、横手川の河原にもおよそ3500個の小さなかまくらが作られていて、オレンジ色の明かりが雪国の夜を彩ります。
「横手のかまくら」は16日まで行われます』
(NHK 秋田 NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/lnews/akita/20230215/6010016820.html
より転載)
横手のかまくらが3年ぶりに、観光客を迎えて開催されている。
厳しい北国の冬。
子どもたちが主となって、招いてくれる空間は、光に照らされて何とも明るい。
この祭りが開催できる日本の平和に感謝すると共に、
今なお戦火に苦しむウクライナや地震の惨状の中にあるトルコ、シリアのこども達・人々に、この明かりを届けてあげたいと思う。
2023/02/15 (水) 旧暦: 1月25日 祝日・節気・雑節・朔望: 日出: 6時28分 日没: 17時22分 月出: 1時47分 月没: 11時29分 月齢: 24.25 潮汐: 長潮 干支: 甲辰 六曜: 先勝
今日のあれこれ: 余寒
『植木鉢でバードバス(野鳥の水浴び場)冬編Ⅵ~スズメ/ヒヨドリ』
https://youtu.be/RC3ELjgkUCQ
『余寒(よかん) 初春
子季語: 残る寒さ
関連季語: 冴返る
解説: 寒が明けてからもなお残る寒さ。
春の兆しはそれとなくあるものの、まだまだ寒さは続く。
立秋以後の暑さを「残暑」というが、それに対応する季語である。
来歴: 『毛吹草』(正保2年、1645年)に所出。
』
(季語と歳時記)
余寒の俳句:
・家の灯のかたまり合うて街余寒 布川直幸
・駅降りて余寒の衿をたて直す 稲葉ちよこ
・歌碑よみて風に身さらす余寒かな 久永淳子
・黄の花の果敢に競ふ余寒かな 岩月優美子
・一木にすずめふくらむ余寒かな 中村恭子
今日は、冷たい風が吹き付けた日だった。
一方、陽射しは強く、風の当たらない日向や温室の中は、春のような明るい温かさを感じさせた。
用水沿いの家の庭木には、小鳥たちが来て、忙しく飛び回っていた。
チラリと見えた緑色の羽は鶯だったろうか。
板塀の上には、雀たちが止まっている。
この風が収まれば、もう春を感じることが出来ると思った。
2023/02/14 (火) 旧暦: 1月24日 祝日・節気・雑節・朔望: バレンタインデー、下弦 日出: 6時29分 日没: 17時21分 月出: 0時37分 月没: 10時45分 月齢: 23.25 潮汐: 小潮 干支: 癸卯 六曜: 赤口
今日のあれこれ: バレンタインデー
《「義理チョコ」20代男性7割“うれしい”も 用意は1割未満…今どきバレンタイン事情(2023年2月8日)》
https://youtu.be/6yoi2xcTY3w
『バレンタインの日(ばれんたいんのひ) 初春
【子季語】
バレンタインデー
【解説】
二月十四日。皇帝クラウディウス二世にそむいたバレンタインが、 西暦二七〇年に処刑された日。
皇帝に結婚を禁じられた兵士たち に同情し、バレンタインは秘密裏に結婚させたという。後にこの 日は「愛の日」とされ、恋人たちが贈り物やカードを交換するよ
うになった。
日本では、女性が愛の告白をしてもいい日とされ、 男性にチョコレートなどを贈る。』
(季語と歳時記)
バレンタインの日の俳句:
・バレンタイン出さずに終る文ひとつ 笠間圭子
・バレンタインの日決心の文投じしこと 大橋敦子
・バレンタイン一人芝居のピエロかな 飯田久美子
・ほろ苦き思ひ出バレンタインの日 熊澤喜子
・ひとごとの最たる日なりバレンタイン 高澤良一
・バレンタインフルールショコラ賜りぬ 田中みのる
・バレンタイン重ねしチョコを妻が見る 牛尾文雄
今日は、2月14日、バレンタインデー。
日本では、季語の説明にある様に「女性が愛の告白をしてもいい日」である、そうな。
日本では、そうなのかと思いながらバレンタインデーの句を読んでみた。
様々なバレンタインの句が詠まれているが、女性の告白らしい句もあった。
上の4句は、女性の句。
最初の句。
いくら恋文でも、出さなければ、希望は叶えられない、それは間違いない。
恋文には決心が欠かせない。
2句目から4句目は、決心はしたのだが、
告白は思うような方向には進まなかったみたいだ。
決心をしても結果が伴わないことが多いのが、この問題。
一枚の告白より、1000の言葉、100の笑顔の方が、効果的なのだが。
下の3句は、男の句。
5句目は、告白付きチョコを貰えるのは、宝籤に当たるようなもの。大多数の男には縁のないこと。
6句目、7句目。
チョコレートを貰えたのは良いことなのなのだが、句にも詠むのは、自慢たらしいんじゃない!!
と、思ったが、それは、こちらの僻み・ヤッカミ。
他人事ながら、良かったねと言っておきたい。
2023/02/13 (月) 旧暦: 1月23日 祝日・節気・雑節・朔望: 日出: 6時30分 日没: 17時20分 月出: ---- 月没: 10時10分 月齢: 22.25 潮汐: 小潮 干支: 壬寅 六曜: 大安
今日のあれこれ: 雪解け
《【山形の冬景色】雪解けと鳥_望遠で切り取る自然》
https://youtu.be/NhdCMK9XrDw
『雪解(ゆきどけ) 仲春
【子季語】
雪解水、雪解川、雪解風、雪解雫、雪解野
【関連季語】
雪しろ
【解説】
春になって雪が解けること。春の日差しや春の雨も雪を解かすが、北風にかわって吹く東からの風は雪解をさらにうながす。
【来歴】
『増山の井』(寛文7年、1667年)に所出。
【文学での言及】
君がため山田の沢に恵具つむと雪解の水に裳の裾濡れぬ よみ人知らず『万葉集』
』
(季語と歳時記)
雪解の俳句:
・北斎の犬目富士いま雪解富士 飯島晴子
・杣路断ち雪解の水は滝をなし 福田蓼汀
・假橋にて雪解犀川鳴りとほす 橋本多佳子
・万の稚魚ひとつのいのち雪解水 石川文子
・恋人と書院に語る雪解かな 泉鏡花
明日からまた寒気が戻り、日本海側北の方は雪が降る予報になっている。
しかし、もう雪解けは始まっている。一時の積雪はあっても、雪解けの流れは止められない。
雪解けの頃は、自然は転換点になっていて、日々ダイナミックに変貌する。
俳人たちも、よく見える眼でその様子を詠んでいる。
飯島晴子氏の句。
「北斎の犬目富士」が前提になるので、調べてみた。
(富嶽三十六景「甲州 犬目峠」(提供:山口県立萩美術館・浦上記念館)
国土交通省 関東地方整備局 企画部
https://www.ktr.mlit.go.jp/chiiki/fujimi0110.html
より転載)
犬目峠から見る雪解け富士は、もうこの寒波が通り過ぎれば、春の光に輝やく姿をみせるはずだ。
最後の句。
作者を見て驚いた。
最近の俳人かと思ったが、泉鏡花と記されている。
明治初期生まれの人の句とは、思えない、今風の感覚だ。
この句の背景を調べてみたが、解らなかった。
推測では、出会ってから27年後に入籍をして、正式に妻となった元芸妓の伊藤すずと同棲を始めた明治35年前後の鏡花の生活の一コマであったのだろうと想像した。
自然が大きく姿を変える雪解けのこの季節。
雪解けの水の音を心の耳で聴きながら、雪の下から姿を表してくる春の精を見つけて行きたい。
2023/02/12 (日) 旧暦: 1月22日 祝日・節気・雑節・朔望: 日出: 6時31分 日没: 17時19分 月出: 23時31分 月没: 9時40分 月齢: 21.25 潮汐: 中潮 干支: 辛丑 六曜: 仏滅
今日のあれこれ: 蕗の薹
『雪解け前【稀少】だからこそ今が楽しい山菜採り!2023年2月6日富山』
https://youtu.be/GLyxjrgWkq4
『蕗の薹(ふきのとう、ふきのたう) 初春
【子季語】
蕗の芽、蕗の花、蕗のしゆうとめ
【解説】
蕗は菊科の多年草で山野に自生する。
早春、新葉が出る前に根茎から卵の形をした緑色の花茎を出す。
花茎は数枚の大きな鱗のような葉で包まれ、特有の香気とほろ苦い風味が喜ばれる。
花がほうけたものを蕗の姑という。』
(季語と歳時記)
蕗の薹の俳句:
・霊山に早や頭を出せる蕗の薹 田中嘉代子
・眩しさは雪を脱ぎたる蕗の薹 田中佐知子
・陽光のしるき水辺や蕗の薹 穴澤光江
・野仏と日を分けあふて蕗の薹 宇田喜美栄
・蕗の薹揚げて大地の歌を聴く 稲畑廣太郎
・蕗の薹貰ひ地酒の封を切る 林照江
・蕗の薹緑広がる椀の中 須賀敏子
この冬は寒さが厳しく、雪の量も多いはずだが、動画の富山では、もう雪の下から春の日差しを求めて、蕗の薹が顔を出している。
積もった雪を溶かし、青空の下に、蕗の薹は芽を膨らませ、上に向かって開いている。
冷たい雪の下に、その日がやってくるのを待っていたのは間違いない。
蕗の薹を探しに行った人は、その輝いている姿を目にすることが出来た。
その生命の光を眼にして、心も明るくなっただろう。
昨日、今日の週末は、お天気に恵まれた。
明るい日差しが降り注ぎ、清い流れのほとりには、蕗の薹が顔を出してオーイと呼んでいたことだろう。
今日は、蕗の薹を肴に故郷の地酒を温めて、早春の味わいを楽しんだ人も沢山いるはずだ。
折々の自然の恵みをいただける里山の人は、祝福されている人と呼んで、間違いはない。
2023/02/11 (土) 旧暦: 1月21日 祝日・節気・雑節・朔望: 建国記念の日 日出: 6時32分 日没: 17時18分 月出: 22時28分 月没: 9時14分 月齢: 20.25 潮汐: 中潮 干支: 庚子 六曜: 先負
今日のあれこれ: 建国記念の日
《令和5年 明治神宮 建国記念の日 奉祝神輿パレード 其の1》
https://youtu.be/5DpY_lJFM_4
『建国記念の日(けんこくきねんび) 初春
【子季語】
紀元節、梅花節、梅佳節、建国祭
【解説】
二月十一日。戦前は「紀元節」といった。明治五年に制定され、昭和二十三年に廃止された。昭和四十一年「建国記念の日」として復活。
国民の祝日の一つに加えられた。神武天皇が橿原の宮に即位したとされる神武紀元元年正月一日を陽暦に換算した日。』
(季語と歳時記)
建国記念の日の俳句:
・大和なる雪の山々紀元節 富安風生
・夜通しの雨の後なる建国日 師岡洋子
・天に日あり地に声湧けり建国祭 渡邊水巴
・建国の日のあめつちの美しき 大隈草生
・建国日お子様ランチに国旗立つ 佐津のぼる
昨日は冷たい雨が朝から夜まで降り続いた鬱陶しい日だった。
日付が変わり、朝が来ると、朝日が昇り、明るい建国記念の日の始まりになった。
風は少し吹いているが、晴れ渡った空から降り注ぐ陽の光が強く、春の勢いを感じさせる。
昼は、外に出てランチと考えた。
少し時間をずらして、14時に店に向かった。
寿司店に入ると、人が並んでいる。列は店の奥まで続いている。
諦めて、近くのイタリアンの店に行くと、此処も昼食時間から外れているのだが、満席に近かった。
時間を考えて出かけた積りだが、考えてみれば、今日は祝日であり、週末の土曜日。
明日も日曜日だ。
皆外に出て、ランチでもしようと考えるのは、当然の事だ。
それ程、今日はお天気に恵まれ、あめつちの美しい日だった。
建国記念の日の句を読むと、日本の美しさを詠んでいる句が多かった。
今日も、美しい日本の句が数多く詠まれているに違い無い。
2023/02/10 (金) 旧暦: 1月20日 祝日・節気・雑節・朔望: 日出: 6時33分 日没: 17時17分 月出: 21時27分 月没: 8時50分 月齢: 19.25 潮汐: 中潮 干支: 己亥 六曜: 友引
今日のあれこれ: 流氷
《【2023年北海道①】自然の神秘を流氷航行初日の網走流氷観光粉砕船おーろらに乗って見る》
『流氷(りゅうひょう、りうひよう) 仲春
【子季語】
氷流る、流氷期、流氷盤、海明
【解説】
北の果てで氷結した海水が溶けだし、割れて海面を漂流する。この氷塊を流氷という。
日本では一月下旬頃から三月下旬にオホーツク海沿岸にみられ、四月初旬には沖に退いてゆく。
一夜にして去ることも。流氷が退き始めて船が行き交える日を海明けと呼ぶ。
【来歴】
『花火草』(寛永13年、1636年)に所出。』
(季語と歳時記)
流氷の俳句:
・知床へ流氷煌めく水平線 榎美幸
・砕氷船泣くが如くに流氷割る 太田絵津子
・月のなき夜を一気に流氷来 青野れい子
・近づくといふ流氷に町活気 安原葉
・クリオネを抱き流氷の海蒼む 浜本直子
北海道で暮らしたことはあるが、流氷は見たことがない。
今になって思えば、見ておけば良かった。
日本は大きな国ではないが、南北に長い。
北は雪と氷の冬の北海道。
南はエメラルドグリーンの夏の沖縄。
個性を感じる季節に、その場所を歩き回って堪能するのが良い。
今日は東京が大雪だと騒いでいた。
流氷の北海道は、騒ぐこと無く、喜んで活気づくと言うのは立派だ。
流氷は見たことはないし、クリオネの本物も見たことはない。
動画を探してみた。
《巨大クリオネClione limacina -北海道立オホーツク流氷科学センターGIZA2017/2/14》
(25秒辺りからクリオネが登場する。)
天使のような羽をつかって、水中に浮かんでいるクリオネは可愛らしい。
透明な身体で、、身にまとうものもなく、すべて丸見えで、冷たい水中にいる。
風邪でも引かないだろうかと心配してしまう。
2023/02/09 (木) 旧暦: 1月19日 祝日・節気・雑節・朔望: 日出: 6時34分 日没: 17時16分 月出: 20時29分 月没: 8時26分 月齢: 18.25 潮汐: 中潮 干支: 戊戌 六曜: 先勝
今日のあれこれ: 海苔
『「助けてくださいよ…」不作ノリ養殖場に“追い打ち寒波″壊滅状態に(2023年1月27日)』
https://youtu.be/nGfmQzhyA1k
『海苔(のり) 初春
【子季語】
篊菜、紫海苔、甘海苔、篊海苔、浅草海苔、葛西海苔、十六島海苔
【解説】
水の中の岩などに育つ苔状の食用藻類の総称。
とくに全国各地に生育する浅草海苔を指すことが多い。
海苔の採取は、九月の頃に竹で作った海苔ひびや、楢や樫の枝を用いた海苔粗朶を真水と海水の混じり合う域に仕込み、海苔の付着を待つ。』
(季語と歳時記)
海苔の俳句:
・引汐の浜名の橋は海苔青し 瀧井孝作
・沖暮れて海苔かく人の影の減り 安齋正蔵
・一握りにもまだ足らず海苔の桶 渡部志津子
・海に死なざりし老漁夫海苔を干す 百合山羽公
・一枚の新海苔旅をかがやかす 稲畑汀子
冬は海苔のシーズン。
新海苔が登場するのを待っている海苔好きも多いはずだ。
おにぎりも美味しいし、海苔巻きも美味しいし、香りの佳い新海苔をチョイと醤油でも美味しい。
稲畑氏の気持ちは良く解る。
新海苔1枚が旅を素晴らしいものにしてくれるのだ。
日本人には、欠かせない海苔だが、今年は不作で大変なことになっている様だ。
『有明産海苔が歴史的な不漁 佐賀・福岡で半減 上級品は価格高騰
1/17(火) 11:49配信
海苔業界が有明海の歴史的な不漁で大変なことになっている。
全漁連によれば、12月31日時点の秋芽海苔の生産量は前年比で22%減。特に生産量日本一で品質にも定評がある佐賀有明産の秋芽は半減、佐賀に次ぐ福岡有明も40%以上の減産となり、仕入れ価格が跳ね上がっている。
高騰する価格に頭を抱えながらも、まずは原料確保が最優先と仕入れに奔走する海苔商社も多い。
冷凍網の張り込みが始まったが海の状況は変わらず、22年度産は50億枚を割るかもしれないとする観測も出ている。
全国生産量の約半分近くを占める佐賀、福岡県産は生産量が激減しているが、品質の低下も明らかで色落ちした海苔も多い。代替需要が発生した瀬戸内産は昨年まで7~8円の相場だった等級の海苔が14~15円に跳ね上がり、この時期しか採れない上級品は今買わないと来シーズンまで手当ができないため、昨年の14円台が今は18円になっている。
業務用や加工用が中心となる2月に入れば、相場はいくらか落ち着くと思われる。このゾーンは、今年25億枚強が入ってくる韓国産も使えるため、全体を見据えた新しい相場が立ってくるためだ。ただ有明産の回復は期待できないため、例年より高い相場観での推移は避けられない。
海苔の3分の1が消費される家庭用。
昨年から今年にかけほとんどの加工食品が値上げに踏み切ったが、海苔は数少ない価格据え置き組。
加工費や包装資材は上がっているが、原材料が上がっていないため流通との価格交渉には及び腰だった。
今の状況から、今期値上げを行わなければ事業の継続は難しくなる。売価を上げるか、一帖10枚入りを7~8枚にするステルス値上げとするかはケースバイケースだろうが問題は値上げの時期。21年産から22年産に切り替わる4月までに価格交渉を終えておかなければ、売れば売るだけ損が出ることになる。
家庭用と同等かそれ以上に使われているのがコンビニのおにぎり用海苔。しかも、グレードの高い海苔が使われている。以前は有明産一辺倒だったが、最近は地産地消の浸透や、リスクヘッジも兼ねて瀬戸内産なども使われるようになった。
コンビニに納入する海苔商社は必死に玉を集めているものの、従来通りの品質を維持することは難しい。量の確保が難しければ、海苔を巻かないチャーハンやチキンライス風おにぎりの品揃えが増えていくことだろう。将来の海苔離れが懸念される。
今週から、九州で冷凍網の入札が始まる。例年なら佐賀1県で2億枚ほどの共販枚数となるが、今年は佐賀、福岡、熊本の3県を合わせて、1億枚程度とみられている。海況は回復せず海苔が育たないため、張り込んだ冷凍網を引き上げた生産者も出てきた。22年産は、これまで経験したことのない厳しい漁期となる。
(食品新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/cb424e738bdda43f1428d30213c3a160b0f81a84
)
海苔が普通の日本人の手に入らない高級品になったり、外国産の海苔ばかりになったりの世の中になるのだろうか?!
海苔の不作が今年だけであれば良いのだが。
2023/02/08 (水) 旧暦: 1月18日 祝日・節気・雑節・朔望: 日出: 6時35分 日没: 17時15分 月出: 19時31分 月没: 8時02分 月齢: 17.25 潮汐: 大潮 干支: 丁酉 六曜: 赤口
今日のあれこれ: ミモザの花
「南フランスのミモザ街道」
https://youtu.be/onXVGM5dG7E
『ミモザ(みもざ) 初春
【子季語】
銀葉アカシア
【解説】
一般にミモザといわれるのは、マメ科アカシア属のフサアカシアのこと。オーストラリア原産で、公園や庭などに植えられる。丈は十五メートルにもなる。二月から四月にかけて黄色の花を総状に三十個ほどつける。
【科学的見解】
アカシア属のミモザは、近縁種が複数存在し、一般的にはギンヨウアカシア、フサアカシア、サンカクバアカシアなどが人家の近くに植栽されている。もとは、マメ科オジギソウ属(Mimosa)の植物に対してミモザという言葉が使われていたようだが、現在ではアカシア属の植物に対して使われるようになったようである。(藤吉正明記)
』
(季語と歳時記)
ミモザの俳句:
・ミモザ咲く家全体を黄に染めて 山荘慶子
・あり余る日のやうに咲くミモザかな 高崎登喜子
・ミモザ咲いてゆりかごの児の眠りけり 大橋晄
・ミモザ咲く明るさ夫と分ちあふ 島信子
・いつまでも暮れぬ夕空花ミモザ 菊地光子
今日の季語は、ミモザの花。
季語としては、早春の季語とされている。
個人的には、ミモザの花とは縁がなく、あまり見た記憶がない。
例句を探してみると、かなり多くの句が詠まれていた。
読んでみると俳人たちは気持ち良くミモザの花を詠んでいることが解った。
その中から5句選んでみた。
どの句もミモザの咲いた明るい光景の中にいて、心まで明るくなっている。
ミモザの花の知識がないのでYoutubeで調べてみた。
フランスではミモザは大木になる種類が人気の様だ。
例句の最初の句は、大きなミモザの樹なのだろう。
日本では、丈が低い種類のミモザが主流らしい。
「【おすすめのミモザ5選】カッコイイシンボルツリーにしたい時におすすめのミモザ」
https://youtu.be/kYb5Ocqd9L0
寒い厳しい冬が、終わりに近づき、陽射しの強さが春の近さを感じさせるような日。
ミモザの花は、枝いっぱいに、黄色の花をたわわに咲かせる。
ミモザの樹が大きければ大きいほど世界は明るく照らされる。
調べてみると、鶴舞公園でミモザの花を見ることが出来るそうだ。
鶴舞公園の種類は、ギンヨウアカシアではなくフサアカシアで、花の色が淡く、レモンのような色をしているそうだ。
開花の時期も3月後半の様でまだ先だが、一度見に行ってみよう。
2023/02/07 (火) 旧暦: 1月17日 祝日・節気・雑節・朔望: 日出: 6時36分 日没: 17時14分 月出: 18時32分 月没: 7時35分 月齢: 16.25 潮汐: 大潮 干支: 丙申 六曜: 大安
今日のあれこれ: 猫柳
『【銀色のもふもふ】「ネコヤナギ」芽吹き始める 日差し浴びて輝く 三重・熊野市』
https://youtu.be/AlL-IfpQoFM
『猫柳(ねこやなぎ) 初春
【子季語】
ゑのころやなぎ、川柳
【解説】
水辺に自生しているヤナギ科の植物。早春、葉が出る前に銀鼠色 の毛におおわれた三~四センチ程の花穂を上向きにつける。その やわらかな、ふっくらとした感じが猫のようだというので名が付
いた。
【科学的見解】
ネコヤナギは、ヤナギ科の低木で、北海道から九州までの河川の中州や山野の水辺に自生している。枝は束生し、小枝は灰色で軟毛が密生するが、のちに無毛となる。本種は大変多形で、シコクネコヤナギ、ヒロハネコヤナギ、タチネコヤナギ、ハイネコヤナギなどの変種名が付けられている。古名はカワヤナギである。多くのヤナギ科植物の花芽は、白色の毛を密生している。(藤吉正明記)』
(季語と歳時記)
猫柳の俳句:
・嫁が来て山里明るき猫柳 松井登与子
・登校の子らの触れゆく猫柳 木暮剛平
・いくたびも出てみる川辺猫柳 稲畑汀子
・せせらぎの風と光と猫柳 山崎ミチ子
・猫柳みどり子白歯みせ笑ふ 田中藤穂
用水路の脇の歩道には、色々な木や花がある。
この初春、温かく風穏やかな日には、強くなった陽に猫柳が明るく照らされている。
猫柳は自然なものではなく、古い用水なので、色々な人が色々な思いで植えたのかもしれない。
厳しい寒さが緩み、束の間の温かさが戻る日。
鳥も花も木々も、光の中で春が近いことを告げ始める。
春を告げるものは多い。
猫柳もその代表的なものだ。
光の中で膨らみ、眼を呼び寄せるようなモフモフの声を聴いてやらなければならない。
2023/02/06 (月) 旧暦: 1月16日 祝日・節気・雑節・朔望: 望 日出: 6時37分 日没: 17時13分 月出: 17時34分 月没: 7時06分 月齢: 15.25 潮汐: 大潮 干支: 乙未 六曜: 仏滅
今日のあれこれ: 鶯(うぐいす)
《【ウグイス&メジロ】完熟柿を食べます[Uguisu & White-eye] Eat ripe
persimmons》
https://youtu.be/XXba3eY2Nng
『鶯(うぐいす、うぐひす) 三春
【子季語】
黄鶯、匂鳥、歌よみ鳥、経よみ鳥、花見鳥、春告鳥、初音、鶯の谷渡り、流鶯、人来鳥
【関連季語】
笹鳴、老鶯
【解説】
鶯は、春を告げる鳥。古くからその声を愛で、夏の時鳥、秋の雁同様その初音がもてはやされた。梅の花の蜜を吸いにくるので、むかしから「梅に鶯」といわれ、梅につきものの鳥とされてきた。最初はおぼつかない鳴き声も、春が長けるにしたがって美しくなり、夏鶯となるころには、けたたましいほどの鳴き声になる。
【来歴】
『花火草』(寛永13年、1636年)に所出。
【文学での言及】
鶯の谷より出づる声なくは春来ることをたれかしらまし 大江千里『古今集』
【実証的見解】
鶯はスズメ目ウグイス科ウグイス属の留鳥で、日本各地の山地の明るい笹薮などに生息する。体長十五センチくらいで、雀ほど。背がみどりがかった茶褐色で、腹はやや白っぽい。食性は雑食で、春から夏に虫を捕食し、秋や冬には木の実や植物の種子などを食べる。時鳥の托卵の対象となる。』
(季語と歳時記)
鶯の俳句:
・鴬にほうと息する朝かな 服部嵐雪
・鴬に覚めて真白き肌着替ふ 河野多希女
・鴬のあかるき声や竹の奥 和田希因
・鴬のいちぶ始終のやさしさよ 後藤夜半
・鴬に終日遠し畑の人 與謝蕪村
・うぐひすの声くれて後日は入ぬ 加藤曉台
庭のある家に住んでいたとき、鶯の啼く声に驚かされたことがある。
この様な街の中にでも、やってくるのかと。
《ウグイスの美しい囀り01 高音質【野鳥観察 鳥の鳴き声 バードウォッチング】Japanese bush warbler Calling Bird Sound Bird
Song》
https://youtu.be/OzdcyxxOjac
街の中でも、木立が近くにあれば、餌台を置けば来てくれるかもしれない。
鶯の啼き声は、朝一番に聞けば、気持ちが爽やかになり、佳い日になりそうな心になることが出来る。
朝から、明るい陽のある場所には鶯の声を聴くことが出来る。
耳を澄ませていると心が次第に穏やかになっていく。
陽が傾き、夕日が射す頃まで鶯は啼いてくれる。
俳人たちは朝も、昼も、夕べも、一日中、鶯に耳を傾け、楽しんでいる。
今でも、そんな習慣は失いたくないと思う。
2023/02/05 (日) 旧暦: 1月15日 祝日・節気・雑節・朔望: 初午 日出: 6時38分 日没: 17時12分 月出: 16時34分 月没: 6時33分 月齢: 14.25 潮汐: 大潮 干支: 甲午 六曜: 先負
今日のあれこれ: 白魚
《津島“しらうおまつり”3年ぶり開催 人気の「シロウオ踊り食い」復活 「六宝」早食い大会も【愛媛】
(23/01/29 18:45)》
https://youtu.be/ZY7sHWmAtLg
『白魚(しらうお、しらうを) 初春
【子季語】
しらお、しろお、王余魚、銀魚、白魚網、白魚舟、白魚汲む、白魚火
【解説】
春の訪れを告げる小魚。生のうちは半透明だが、蒸したり煮たりすると真っ白になるので白魚という。近海魚で、春先に産卵のため川へ上がるところをとらえる。おどり食いにする素魚(しろうお)は、ハゼ科の別種。
【来歴】
『毛吹草』(正保2年、1645年)に所出。
【文学での言及】
月も朧に白魚の篝も霞む春の宵 河竹黙阿弥の歌舞伎「三人吉三郭初買」
【実証的見解】
白魚は、シラウオ科の魚の総称で、北海道から九州の沿岸域、河口付近、汽水域に棲息する。大きさは十センチ前後になるが雌のほうがやや大きい。二月から五月にかけて川に上り産卵し、産卵後は死んでしまう。』
(季語と歳時記)
白魚の俳句:
・黎明の光を掬ふ白魚網 川口襄
・鉢に泳ぐ初白魚は虹のごとし 大野林火
・明眸のほか白魚に無かりけり 下田青女
・箸走るべし白魚のをどり食ひ 岸田稚魚
・椀に泳ぐ白魚すぐに呑めといふ 小林愛子
・啜り食ふ白魚は眼で数へつつ 合川月林子
白魚(しらうお)と素魚(しろうお)は紛らわしい。
動画でも「しらうおまつり」と呼びながら、イベントではしろうおの踊り食いと表示している。
説明にある様に、白魚(しらうお)と素魚(しろうお)は別の魚だ。
その為か、俳句の世界でも同じことが起きている。
白魚の踊り食いを詠んでいる句が散見されるが、踊り食いされるのは素魚であって白魚ではないそうだ。
白魚の産地である網走市のサイトには以下のように記載されている。
『 皆さんの中には、“シラウオ”と聞くと“踊り食い”を連想される方がいらっしゃると思います・・・。しかし、”踊り食い”はハゼの仲間である“シロウオ”なのです。
シラウオの姿写真
シラウオは環境の変化にとても弱く、網ですくったり器へ移したりすると、すぐに死んでしまいますので、生きたまま食べるということはほとんどありません。
一般には、酢の物、玉子とじ、吸い物、天ぷら(かき揚)などにして食べます。
シラウオの料理
ちなみに、シラウオはキュウリウオ目シラウオ科、シロウオはスズキ目ハゼ科、シラスはイワシの稚魚です。
』
(シラウオの踊り食い?
https://www.city.abashiri.hokkaido.jp/380suisangyo/030ikiiki7/060shirauo/010odorigui.html
より転載)
白魚も素魚も寄生虫が潜む場合があるそうなので、踊り食いは避けたほうが良いそうだ。
茹でるなり、煮るなり、蒸すなり加熱してから食べる方が健康には良い。
例句に詠まれている白魚は、実際には白魚ではなく素魚の可能性が高そうだ。
半透明の白魚より、眼だけ見える透明な素魚の方が、
句心を刺激し易い。
2023/02/04 (土) 旧暦: 1月14日 祝日・節気・雑節・朔望: 立春 日出: 6時39分 日没: 17時10分 月出: 15時35分 月没: 5時53分 月齢: 13.25 潮汐: 中潮 干支: 癸巳 六曜: 友引
今日のあれこれ: 立春
「二十四節気 立春 暦の上では春のはじまり」
https://youtu.be/Z0OWjKKyg7U
『立春(りっしゅん) 初春
【子季語】
春立つ、春来る、立春大吉、春さる
【解説】
二十四節気の最初の節気で、二月四日ころ。節分の翌日になる。
厳しい寒さはまだ続くが、温かくなるにつれて梅の花もほころぶころ。
【来歴】
『花火草』(寛永13年、1636年)に所出。
【実証的見解】
初春の項参照』
(季語と歳時記)
立春の俳句:
・まつさらな春よ立春の午前四時 林翔
・みほとけの奈良に目覚めて立春や 大野林火
・羽ばたきす鳳凰に春立ちにけり 阿波野青畝
・まづ生きるは息をすること春立ちぬ 岸田稚魚
・群青の立春ペダル漕ぐ空へ 渡部恭子
・嫁ぐ子と花種選りぬ春立つ日 伊藤京子
今日は、立春。
昨日の節分は、明日は立春と言われても、“まだまだ冬だけど...”の名のみの春だからね。
と思っていた。
今日になると、風が収まり、陽射しの温かさが感じられる日になった。
一転して、考えた。
流石に、暦だ。今日は名のみの春ではなく、早春の気が道端の金柑の樹に黄色の多くの実を輝かせていた。
今日の季語は、立春に決めた。
立春の句も多く詠まれている。
読んでいると、春の訪れを感じてというか、春の兆しを見つけ出してと言うか、心弾ませている句が多い。
読んでいると、作者たちの弾んだ心が伝わってきた。
お陰様で、こちらの気持ちも明るくなった。
立春は温かい季語だ。
2023/02/03 (金) 旧暦: 1月13日 祝日・節気・雑節・朔望: 節分 日出: 6時39分 日没: 17時09分 月出: 14時38分 月没: 5時08分 月齢: 12.25 潮汐: 中潮 干支: 壬辰 六曜: 先勝
今日のあれこれ: 追儺
『京都・吉田神社「追儺式」(2023年2月2日 京都市左京区)』
https://youtu.be/-h6fOBOqNJk
『追儺(ついな、つゐな) 晩冬
【子季語】
なやらひ、鬼やらひ、儺を追ふ(だをおふ)
【解説】
もともとは中国から伝わった災いを払う宮中の行事。
のちに神社寺院に伝わって、二月の節分の行事になった。関東では成田山新勝寺の追儺の豆まきが有名。』
(季語と歳時記)
追儺の俳句:
・護摩の火の真っ直ぐ挙り追儺寺 細川コマヱ
・山国の闇恐ろしき追儺かな 原石鼎
・四股踏みて松明振りて追儺鬼 馬越幸子
・行僧の荒び声なる追儺経 能村登四郎
・愛用のバッグヘ三度追儺豆 和田郁子
追儺は災いを払う儀式。
本来なら、追儺式が行われるお寺に参拝し、法話を聞いたり、鬼やらいを体験したりして、自らの災いを追い払う儀式だ。
山国の明かりを消した闇の中で鬼が暴れ回るのを見れば、闇の恐ろしさを身体で感じることが出来るのだが、明るい照明のある日常では、闇の恐ろしさも実感できない。
『節分(追儺式)の話し』
https://youtu.be/mNVXyId8Ba0
現在では、節分の豆撒きや恵方巻などの日常生活に近い場での行事になっている。
和田氏の様に自分の愛するものに豆をまき災いを除く行為と気持ちは必要だ。
自分、家族、友人、犬や趣味の物に至るまで、災いを除く事を祈るのは、追儺の趣旨に適うことだ。
2023/02/02 (木) 旧暦: 1月12日 祝日・節気・雑節・朔望: 日出: 6時40分 日没: 17時08分 月出: 13時45分 月没: 4時17分 月齢: 11.25 潮汐: 中潮 干支: 辛卯 六曜: 赤口
今日のあれこれ: 梅見
『【告知】第127回水戸の梅まつり』
https://youtu.be/JWO3vKtGOkw
『梅見(うめみ) 初春
【子季語】
観梅、梅見茶屋
【解説】
梅は奈良時代に日本へもたらされたとされる。
早春、百花に先立って咲く梅は、香りも高く気品がある。
見頃には、各所の梅林がにぎわう。』
(季語と歳時記)
梅見の俳句:
・ことしもまた梅見て桜藤紅葉 井原西鶴
・梅見たる紙衣もけふがわかれかな 杉風
・御秘蔵に墨をすらせて梅見哉 其角
・気のはらぬ入相聞て梅見かな 園女
・菜もつまむ梅見てあそぶ僧ならず 支考
・さむしろを畠に敷て梅見かな 蕪村
・さらさらと衣を鳴らして梅見哉 夏目漱石
梅見の俳句を読んでいて、漱石の句に出逢った。
漱石はこんな句を詠んでいるのかと思った。
構えのない自然な心模様だ。
梅見は伝統的な行事だから、俳句の歴史より遥かに古い。
漱石より昔の人は、どんな梅見を詠んでいるのだろうと思った。
探したら、6句見つかった。
昔の句は、今の俳句とは違うし、文学的な常識も違うので、解釈するのは容易ではない。
解らないながらも、考えてみた。
<西鶴の句>
これは、今の俳句ではどう考えたら良いのか。
判らないが
意味は良く解る。
<杉風の句>
紙衣が何かわからない。
調べてみた。
紙衣
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%99%E8%A1%A3
武士、俳人が好んだとあるので、雨風を防ぐウインドブレーカーとして使われたのだろうか。
梅も咲いたし、暖かくなる。
今日から、紙衣も要らなくなるか
の意だろうか?
<其角の句>
難解な句だが、先人が調べて報告していた。
★★★ 芦坊の書きたい放題 ★★★
https://blog.goo.ne.jp/sakashu-ss/e/d38860c4d9ff20ceda84b06b2f00f24d
<園女の句>
入相とは入相の鐘の略だそうだ。
『【入相の鐘】 の解説
日暮れ時に寺でつく鐘。また、その音。晩鐘。
「智恩院の桜が―に散る春の夕べに」〈鴎外・高瀬舟〉
』(デジタル大辞泉(小学館))
素直に解釈しておきたい。
<支考の句>
これは、意味が取れない。
上の句とか、菜をつむ、梅見をする、僧の文学や歌舞伎や詩文の常識が無い自分には解釈不能だ。
誰かご存じの方は、ご教示お願いしたい。
<蕪村の句>
「さ‐むしろ」は。
『さ‐むしろ【狭筵】 ① 幅の狭い筵。
また、短い筵。』
文字通りの意味に解釈しておこう。
深い背景があるのかもしれないが。
【俳人たちの情報】
句を詠んだ俳人たちの情報は、以下で見ることが出来る。
・井原西鶴 《寛永19年〈1642年〉[注釈 1] - 元禄6年8月10日〈1693年9月9日〉》
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%95%E5%8E%9F%E8%A5%BF%E9%B6%B4
・杉山 杉風(すぎやま さんぷう) 《正保4年(1647年) - 享保17年6月13日(1732年8月3日)》
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%89%E5%B1%B1%E6%9D%89%E9%A2%A8
・宝井 其角(たからい きかく) 《寛文元年7月17日(1661年8月11日) - 宝永4年2月30日(1707年4月2日。一説には2月29日(4月1日)》
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%9D%E4%BA%95%E5%85%B6%E8%A7%92
・斯波 園女(しば そのめ) 《寛文4年(1664年) - 享保11年4月20日(1726年5月21日)》
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%AF%E6%B3%A2%E5%9C%92%E5%A5%B3
・各務 支考(かがみ しこう 《寛文5年(1665年) - 享保16年2月7日(1731年3月14日)》
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%84%E5%8B%99%E6%94%AF%E8%80%83
・与謝蕪村 《享保元年(1716年) - 天明3年12月25日(1784年1月17日)》
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8E%E8%AC%9D%E8%95%AA%E6%9D%91
・夏目 漱石(なつめ そうせき) 《1867年2月9日〈慶応3年1月5日〉 - 1916年〈大正5年〉12月9日)》
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%8F%E7%9B%AE%E6%BC%B1%E7%9F%B3
漱石の俳句の一部を、以下のサイトで読むことが出来る。
漱石は、小説より俳句が楽しいようだ。
夏目漱石の俳句
https://jhaiku.com/haikudaigaku/archives/1484
2023/02/01 (水) 旧暦: 1月11日 祝日・節気・雑節・朔望: 日出: 6時41分 日没: 17時07分 月出: 12時58分 月没: 3時20分 月齢: 10.25 潮汐: 若潮 干支: 庚寅 六曜: 大安
今日のあれこれ: 二月
《北野天満宮 梅苑『花の庭』の公開始まる 白い雪をまとう「梅の花」 京都・上京区(2023年1月28日)》
https://youtu.be/kU1uhPQtW7M
『二月(にがつ/にぐわつ) 初春
【解説】
上旬に立春を迎えはしても、厳しい寒さの続く時節。
冷たい空気の中、日ざしはすこしづつ春を感じさせるようになる。』
(季語と歳時記)
二月の俳句:
・一村の梅咲きこぞる二月哉 正岡子規
・花の咲く木はいそがしき二月かな 各務支考
・安房二月コーヒー店も花あふれ 新井英子
・寒暖の差の激しき日二月来る 久保晴子
・悪戯や逃げ足速き風二月 石倉千賀子
・燕に賑ひそめる二月かな 蓼太
・煙上げて人居り梨畠の二月 宮津昭彦
・あいまいなたむろ二月の少年ら 内田美紗
・何をしても退屈二月の電柱 大倉郁子
・露天湯に溺れてをれば二月かな 山田六甲
今日から月が変わり、二月が始まった。
朝起きて今日から二月だが、二月って、どんな月だったろうと改めて思った。
「二月」を季語とした俳句を探してみると、数多く詠まれている。
ザット探しただけで千句を超える句が見つかった。
意外に、人気がある季語だった。
句に詠まれている「二月」はどんな月なのだろうと、読み始める。
1000句もあると見方、感じ方も様々で、右だといえば左、山だといえば海...と纏まらないこともあるだろう。
頭から読み進んでいくと、それぞれの二月が詠まれている。
自然は雪も残り、また降り積もる。
寒さは厳しい。
晴れた日は風が厳しい。
寒暖差は激しい季節だ。
しかし、雪の中でも梅の花は咲く。
花屋さんの店頭には、早春の花が色を競う。
野には鳥たちが羽ばたき、囀る。
農家は野焼き、山焼きで春の準備を始める。
自然の中の花や鳥や人は激しい気候の中でも健気に生きている。
だが一方、冬と春の間に挟まれた二月は、はっきりしないところがある。
それに、負けて、することもなく群れてたむろしたり、独りで退屈したりする月でもある。
受け身に回って、退屈したりするのは良くない態度だ。
今日のニュースでは、Youtubeに回転寿司のレーンに流れる寿司にいたずらしたり、皿や醤油を舐めたりする少年の姿がUPされていたが、その少年が特定され、巨額の損害賠償や刑罰の可能性が報道されている。
退屈すると、人間は負ける人が出てくる。
退屈しても負けないことが、大切だ。
山田氏のように、大容に構えて、まだ寒い二月には温泉の中に身体を温めて、溺れていることも正しい態度だ。