田中恒成が勝つのではと思ったが、実際は井岡がKOで勝った。井岡が格の違いを見せると試合前に語っていた。その通りだったとは言えないが、田中がまだ未熟であることは確かだった。最速の4階級制覇にこだわり過ぎて、攻撃一辺倒になりディフェンスの技術が身についていないことを露呈した。3回のダウンはすべて井岡の左フック。同じパンチを3回も貰うのは、ディフェンスしていないに等しい。 3回目は井岡がフェイント気味に左...
田中恒成が勝つのではと思ったが、実際は井岡がKOで勝った。
井岡が格の違いを見せると試合前に語っていた。
その通りだったとは言えないが、田中がまだ未熟であることは確かだった。最速の4階級制覇にこだわり過ぎて、攻撃一辺倒になりディフェンスの技術が身についていないことを露呈した。
3回のダウンはすべて井岡の左フック。同じパンチを3回も貰うのは、ディフェンスしていないに等しい。
3回目は井岡がフェイント気味に左のボディーを打つと見せて、顔面にフックを打ち、それをまともに貰ってしまった。
相手のある勝負は何でもそうだが、攻撃だけでは勝てない、攻められたときに自分を守ることが出来なければ負けてしまう。トップレベルの相手になれば、一方的に攻撃だけで勝つのは難しい。相手の攻撃は守りきり、その上で自分が攻撃しなければ勝つことは出来ない。
井岡が試合後言っていたように、田中はまだこれからの選手。
世界最速というような言葉に酔わないで、自分に足りない点に課題を立てて、着実にそれを達成していくことが大成に繋がるはずだ。
『王者・井岡一翔が8回TKO勝ち 田中恒成の世界最速4階級制覇を阻止 史上最高の日本人対決制す
12/31(木) 18:36配信
<WBOスーパーフライ級井岡一翔×田中恒成>5R、左フックで田中(右)からダウンを奪う井岡(撮影・島崎忠彦)
プロボクシングWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦は31日、東京・大田区総合体育館で行われ、王者・井岡一翔(31=Ambition)が挑戦者で同級1位・田中恒成(25=畑中)に8回TKO勝ちし、田中の世界最速プロ16戦目での4階級制覇を阻止した。田中はプロ初黒星。
【写真】5R、左フックで田中(右)からダウンを奪う井岡
井岡は「格の違いを見せるといってきて、男として口だけで終わるわけにはいかない。結果を出せてよかった」と話す一方、田中に対しても「田中選手はこれからボクシング界を引っ張ってくれると思う。そういう選手と拳を交えることができていい経験になった」と敬意も口にした。
井岡は第5ラウンド終了間際に左フックでダウンを奪い、第6ラウンドにも左フックで2度目のダウンを奪い、8回にレフリーが間に入った。
井岡は昨年6月に日本人男子初の4階級制覇を達成。大みそかには初防衛にも成功している。世界最速タイのプロ12戦目で3階級制覇した田中との大みそか決戦は「史上最高の日本人対決」として注目を集めていたが、「格の違い、レベルの違いをみせたい」と言い続けてきた通り、自身こそが唯一無二の存在であることを証明してみせた。
3年連続9度目の大みそかのリング。コロナ禍で試合が決まらず、1年ぶりの試合となったが、この期間は自分自身と向き合い、基礎トレーニングに時間を多く割いた。単に筋肉量を増やすのではなく、身体の感覚を呼び覚まし、ボクシングの動きにつなげることを意識し、ピラティスも取り入れた。前日計量で対面した田中に「上体が分厚い」と言わせるなど万全の状態で決戦に臨み、結果を出した。
最強挑戦者を下し、もはや国内に敵はいない。今後はWBC王者ファンフランシスコ・エストラーダ(メキシコ)やWBAスーパー王者ローマン・ゴンサレス(帝拳/ニカラグア)ら他団体王者との統一戦を目指す。
◇井岡 一翔(いおか・かずと)1989年(平元)3月24日生まれ、堺市出身の31歳。大阪・興国高では6冠を達成。09年4月にプロデビュー。11年2月にWBC世界ミニマム級王座を獲得し、平成生まれで初の世界王者に。12年12月にWBA世界ライトフライ級王座、15年4月にWBA世界フライ級王座を獲得。17年末に引退を発表したが、翌年に現役復帰し、19年6月にはWBO世界スーパーフライ級王座を獲得して日本人男子初の4階級制覇を達成した。身長1メートル64・8。右ボクサーファイター。』
(スポニチアネックス)
「井岡 一翔 vs 田中 恒成 || WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ」
https://youtu.be/7Ub3Xu-cOFU