NIKON1 V1が10月20日に発売され、10日が経過した。待ちかねた人は、もう入手し使い回しているし、様子見の人もいるし、酸っぱい葡萄の狐に化けている人もいる。人それぞれだ。 価格コムの口コミで評判を読んでみると、評価は様々だ。デザインが嫌い、センサーサイズが小さいと言った買わない人の無い物ねだりから買った上での評価まで色々書かれている。評価が高いのは・AFの速度 動画の追随性は評価が高い。・高感度特性 ...
NIKON1 V1が10月20日に発売され、10日が経過した。
待ちかねた人は、もう入手し使い回しているし、様子見の人もいるし、酸っぱい葡萄の狐に化けている人もいる。
人それぞれだ。
価格コムの口コミで評判を読んでみると、評価は様々だ。
デザインが嫌い、センサーサイズが小さいと言った買わない人の無い物ねだりから買った上での評価まで色々書かれている。
評価が高いのは
・AFの速度 動画の追随性は評価が高い。
・高感度特性 センサーサイズにしては、良い。
・画質もセンサーサイズにしては良い。
・EVFが良い(視野率100%)
・RAW現像が出来る
・センサーサイズが小さい
・マウントアダプターでAF可能
・バッテーリーの持ちが良い
・動画撮影中に写真が撮れる
評価が低いのは
・価格が高い
・デザインが悪い(特にNikonの下の1)
・重い・厚い・大きい
・センサーサイズが小さい
・ダイヤルの撮影モードが足りない
・設定が面倒
・ダイヤルが動きやすい
・ストロボマウントカバーが外れやすい
・10mmレンズの脱着が硬い
・レンズ無しレリーズ設定ができない
物欲を抑えるには冷静になる必要がある。
買った人の評価を、教えてもらうのが一番だ。
まだ、10日の評価なので、これからだが、現時点での評判を一言で言えば、「操作系はダメだけど画質は素晴らしい」という事のようだ。
センサーサイズの評価については、良い方にも悪い方にも評価されている。
悪いという人は、フルサイズとかAPS-Cに比較して発言している人が多いが、それは当たり前で、画質中心ならフルサイズ機を使えば良いことで、V1は必要はない。
むしろ、センサーサイズが小さい利点を評価すべきなのだと思う。
PENTAX-Qでも述べたことだが、35mm換算で望遠に強くなる利点がある。換算倍率が高いので野鳥・動物撮影に向いている。
筆者は、その趣味はないが、その趣味ですぐに使いこなしておられる人もいる。
望遠に加えて、高速度撮影によるスローモーションの素晴らしい作例が紹介されている。
「panoramaheadの蔵」
http://panoramahead.blog123.fc2.com/
youtubeに行き、panoramaheadさんの動画を見るとスローモーションが楽しめる。
鳥が魚をとるシーンは面白い。口に加えて魚を石に叩きつけるやり方が克明に描写されている。
この人の作例を見ていると、V1は良いと思う。
だが、今、買いかといえば、そうではない気がする。
まだ、価格が高いこともあるが、機能的な面で気になることがある。
筆者が気になる点は、「レンズ無しレリーズ設定ができない」ことだ。
これができないと露出がマニュアルになってしまう。
アダプターを用意しても、マニュアルレンズは使用できるが、露出は自分で設定しなければならない。
風景写真等であれば、露出計なしでも何とかなりそうだが、接写では心細い。
此処から先は、想像でしか無いが、このV1はNIKON1のVシリーズでは、エントリー機の位置づけではないかと想像される。
この仕様は、NIKONのエントリークラスのデジイチでも同じ仕様だ。しかし、中級機以上では、レンズ無しレリーズ設定は、可能で露出はAEが可能だ。
憶測でしか無いが、今後の展開を考えると、別のVシリーズが出てきそうな気がする。
今回のV1は、操作系・ダイヤル等はコンデジの延長線上にある。つまりだれでも撮れるコンデジのハイクラスで、コンデジにスタンスを置いている。
NIKONのデジイチユーザーからの不満は、従来のデジイチの操作系とは違った操作に対する違和感から来ていると考えられる。
マニュアル操作機械的に設定できる、マニア向けのVシリーズが近い将来発表されそうな気がする。
その機種では、当然レンズ無しレリーズ設定ができるようになり、NIKONのオールドレンズもAEで使うことができる。そうなれば他社製のオールドレンズ向けのアダプターも登場することになるだろう。
以前、NIKONのミラーレス機は、プロ仕様との噂があったが、V1の機能が最終型とは思われないので、もう一段マニア向けのものが登場すると考えるのが自然だ。
Panasonic LumixG1を購入した後、間もなくG2が発表され動画機能が付加された時は、購入を早まったと思った。
Vシリーズでは同じ過ちをしたくはない。
暫くは、人の評判を聞いていよう。
[2011/11/10 追記]
上記の記事の内容で正確でない部分があるので、追記する。
「レンズ無しレリーズ設定」に関して、できないとしているが、正確にはMFモードにすればできるそうだ。デジカメWatchの記事に、NIKONへのインタビュー記事が掲載された。この記事の中でNIKONの技術者が述べているので間違いない。
「インタビュー:「Nikon 1」の秘密に迫る(前編)」
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/interview/20111109_487716.html
「インタビュー:「Nikon 1」の秘密に迫る(後編)」
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/interview/20111110_487719.html
『
――CPU非内蔵レンズを装着した場合はどうなりますか?
井村:MFだけになりますが、露出は絞り優先AEで撮影できます。測光は中央重点とスポットのみで、マルチパターン測光は使用できません。
CPU非内蔵レンズの1つ「Ai-S Nikkor 50mm F1.4 S」を装着したところ
――MF時にフォーカスエイドも使えるのでしょうか?
井村:位相差AFですので、フォーカスエイドも使えます。』(前編)
『
――レンズ無しレリーズはできますか?
鈴木:マニュアルモードにすれば可能です。
マニュアルモード以外ではこのように警告が出るが、マニュアルモードにすればレンズを付けなくてもレリーズできる』(後編)
12月に発売予定のマウントアダプターFT1を使用してNIKKORのマニュアルレンズを使用する場合は、モードをMFにすれば、焦点はMF(フォーカスエイドは利用可能)だが、露出は絞り優先AEが可能だ。
FT1を使えば、従来のNIKONユーザーはAF-Sレンズは、焦点もVRも露出もオートで利用可能であり、AF-S以外でもMFモードで使えば、絞り優先AEで使うことができる。
そうであれば、従来のNIKKORユーザーにとって、V1の利用範囲は大きく広がる。
マクロ撮影も問題なく可能だ。現行のV1もかなり完成度の高いカメラだといえる。
残る問題としては、デザイン、使い勝手、価格だが、これは機能的な問題ではないので大きな問題ではない。
買い時を考える必要がありそうだ。
ただ、インタビュー記事によれば、NIKON1は、これからユーザーの要望にそってラインアップが充実されるそうで、NIKONデジイチサイドのサブカメラを想定した機種が将来考えられているそうだ。気になる話だ。
風流のかけらもない貧乏人にはワカラン境地だね