2011年04月 - 菜花亭日乗
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菜花亭日乗

菜花亭笑山の暇つぶし的日常のつれづれ。 散歩する道筋は、日本酒、俳句、本、音楽、沖縄、泡盛、カメラに...etc

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2011-04-30 (Sat)

2011/04/30 気になる人 永井荷風

2011/04/30 気になる人 永井荷風

今日4月30日の忌日にあたって、供養のために感謝の気持ちを込めて記事を書いてみたい。永井荷風は、気になる人である。永井荷風は、遠くて近い人。だが、近くて遠い人でもある。文字の創る世界を虚とすれば、その世界は近い。生活を実とすれば、その世界は遠い。その虚実の中に、荷風は気になる人である。 (クラカスはつらいよ弐 より転載)荷風の右手は、素直な手だ。左手は、微妙だ。肩に置けば普通だが、乳に置けばいや...

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今日4月30日の忌日にあたって、供養のために感謝の気持ちを込めて記事を書いてみたい。



永井荷風は、気になる人である。


永井荷風は、遠くて近い人。
だが、近くて遠い人でもある。


文字の創る世界を虚とすれば、その世界は近い。
生活を実とすれば、その世界は遠い。


その虚実の中に、荷風は気になる人である。


 



(クラカスはつらいよ弐 より転載)


荷風の右手は、素直な手だ。
左手は、微妙だ。
肩に置けば普通だが、乳に置けばいやらしい。
左手は、微妙な荷風の位置に置いている。


荷風は実業家の父と漢学の血筋の母の血筋を引いている。
どちらの血筋も実の血筋で虚の血筋ではない。
 その荷風が人生の若い時期に虚実を取り違えた。


荷風は、自分が実の血筋に生まれた異端であることを自身よく承知していたに違いない。だからこそ、子もつくらなかったのだろう。


若くして父の資産を背景に、色町に遊び、小説を読み・書く高等遊民の生活を送った。
老いては、毎日浮華の街に脚を運び、街を眺めた、ストリップ小屋・ミュージックホールに通った。
 身を俗の世界に置きながら、浮薄な西洋のモノマネの日本を蔑視し、江戸情緒を重視した。生活は俗だが、心は高雅ですらあった。


断腸亭日乗は、荷風の日記である。
だが、身辺雑記を記したいわゆる日記ではない、虚実が複雑に入り組んだ世界でもある。
 荷風の書く「日本」は、荷風の眼にに曝されている。


明治・大正・昭和という激動期を生きた荷風の眼は「日本」を見つめている。
 荷風の最高傑作は「腕くらべ」でも「墨東綺譚」でもなく「断腸亭日乗」と言われる事は正しい。


明治以降の急速な西洋化・産業社会化の中で、江戸の持つ高尚な趣味や一般民衆の人情や遊びごころ・余裕を失ってしまった事が反省され始めている今、荷風の視線は正しかったことが理解できる。
 だから、断腸亭日乗は文明批評の大作とも言われる。


若い時に読む文学は、芥川であり、漱石であり、川端であり、太宰であるが、荷風は読まれない。
 荷風の虚の世界が理解できるようになるためには、長い人生の生活経験が必要だ。
 高校生が読むべきなのは荷風ではないはずだ、もっと実に近い本を読むべきだろう。
 荷風が好きな高校生の将来は単なる遊蕩児か天才だ、その差・リスクは大きい。
 おとなになって読めば、理解もでき、間違わないはずだ。


荷風という人は、生活そのものが、作品であった。
毎日、朝起きて流れる時間に身を任せて、無自覚に生きてるのではなかった。
 生活そのものを自分の美意識に忠実に合わせて生きた一つの文学作品であったと言える。


荷風の作品は、文字で書かれた文学作品だけではない。荷風の生きた生活・時の流れ・人生・姿それらの全体が文学作品なのだ。
 虚と実が複雑に入り組み・転変している世界。
小説も人生も文化勲章もストリップ小屋もゴシップも大金の入ったバッグを置いて孤独死した最後も、すべてすべてが荷風の文学作品と言える。
 虚実の彼方に荷風の世界はある。


荷風ななぜ左手を其処に置いた写真を撮らせ残したのだろう。
荷風はなぜお世話になった人の夜の営みを覗き見したのだろう。
それは、理解が出来ないことだ。


やはり、永井荷風は、遠くて近い人。
だが、近くて遠い人でもある。


そして、気になる人である。



 

2011-04-30 (Sat)

2011/04/30 日記 荷風忌

2011/04/30 日記 荷風忌

2011/4/30 (土) 旧暦: 3月28日 祝日・節気: ---- 日出: 4時51分 日没: 18時26分 月出: 2時52分 月没: 15時44分 月齢: 26.52 干支: 乙卯 (いつぼう,きのとう) 六曜: 赤口 九星: 四緑木星 今日の季語: 荷風忌       今日4月30日は、永井荷風の命日。(木村荘八 『墨東綺譚』 挿絵 1937 microjournalより転載)永井 荷風(ながい かふう1879年(明治12年)12月3日生1959年(昭和34年)4月30日没略歴 本名...

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2011/4/30 (土) 旧暦: 3月28日 祝日・節気: ---- 日出: 4時51分 日没: 18時26分 月出: 2時52分 月没: 15時44分 月齢: 26.52 干支: 乙卯 (いつぼう,きのとう) 六曜: 赤口 九星: 四緑木星


 


今日の季語: 荷風忌
       今日4月30日は、永井荷風の命日。



(木村荘八 『墨東綺譚』 挿絵 1937 microjournalより転載)


永井 荷風(ながい かふう
1879年(明治12年)12月3日生
1959年(昭和34年)4月30日没
略歴
 本名:永井壮吉。東京外国語学校清語科中退後創作に励み、「夢の女」等を発表し注目を浴びる。1903年渡米し、07年仏・リヨンへ。その間横浜正金銀行に勤務。この時の体験を「あめりか物語」「ふらんす物語」として刊行し、好評を得る。その後、娼婦や花柳界を描いた作品を多く発表。1910年慶應義塾大学文科教授。17年から晩年まで記録した日記「断腸亭日乗」は貴重な記録。52年文化勲章受章。


 



荷風忌の俳句:


 ・独り身の自由が淋し荷風の忌 山田具代


 ・荷風忌や韜晦といふ海の縁 高島征夫


 ・荷風忌の雲の移り気見てゐたり 吉川高詩


 ・荷風忌の近き投げ込み寺に来し 高木良多


  注)投げ込み寺とは、浄閑寺(じょうかんじ)のことである。
吉原の北側、三ノ輪にある寺、現在は荒川区南千住二丁目。
 安政2年(1855年)の大地震の際、多くの吉原の遊女が、投げ込み同然に葬られたことから「投込寺」と呼ばれるようになった。その後も、身寄りのない遊女たちを葬り、川柳に「生まれては苦界、死しては浄閑寺」と詠まれた。慰霊のための新吉原総霊塔のほか、しばしば当寺を訪れた永井荷風の詩碑が建立されている。
 毎年、荷風の命日である4月30日頃に、寺の主催で「荷風忌」が営まれる。江戸時代に売春を行っていた女性に対する戒名は、「~売女」という極めて劣悪な戒名をつけられていた。


 孤独死をした荷風は、雑司ヶ谷霊園1種1号7側3番の、父久一郎が設けた墓域に葬られたが、荷風自身は、吉原の遊女の投込み寺、浄閑寺を好んで訪れ、そこに葬られたいと記していた。
 死後、宮尾しげをと住職とが発議し、森於菟・野田宇太郎・小田嶽夫らが実行委員となり、計42人の発起人によって、1963年(昭和38年)5月18日、遊女らの『新吉原総霊塔』と向かい合わせに、谷口吉郎設計の詩碑と筆塚が建立された。


 ・荷風忌や軒借りて雨やりすごし 河村むつ子
 
墨東綺譚が始まるのは、雨の中である。
荷風には、雨の中の出逢いがあった。
勝海舟にも雨の中の出逢いがあった。


 河村には出逢いがあったのだろうか?
出逢いがあるのなら、雨の中に傘もささずに出かけてみたいのだが。


 
荷風忌の俳句を探してみたが、あまり見つからない。
一句加えてみた。


 ・荷風忌や寝ても覚めても花おもい 笑山


 



 

2011-04-29 (Fri)

2011/04/29 福島原発の損害賠償仮処分申し立て

2011/04/29 福島原発の損害賠償仮処分申し立て

仮処分に対して東京電力の清水社長は、免責条項に該当するとの見解を表明した、『東電、賠償免責の見解 「巨大な天変地異に該当」2011年4月28日(木)15:32 福島第一原発の事故に絡み、福島県双葉町の会社社長の男性(34)が東京電力に損害賠償金の仮払いを求めた仮処分申し立てで、東電側が今回の大震災は原子力損害賠償法(原賠法)上の「異常に巨大な天災地変」に当たり、「(東電が)免責されると解する余地がある」との見...

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仮処分に対して東京電力の清水社長は、免責条項に該当するとの見解を表明した、

『東電、賠償免責の見解 「巨大な天変地異に該当」
2011年4月28日(木)15:32


 福島第一原発の事故に絡み、福島県双葉町の会社社長の男性(34)が東京電力に損害賠償金の仮払いを求めた仮処分申し立てで、東電側が今回の大震災は原子力損害賠償法(原賠法)上の「異常に巨大な天災地変」に当たり、「(東電が)免責されると解する余地がある」との見解を示したことがわかった。


 原賠法では、「異常に巨大な天災地変」は事業者の免責事由になっており、この点に対する東電側の考え方が明らかになるのは初めて。東電側は一貫して申し立ての却下を求めているが、免責を主張するかについては「諸般の事情」を理由に留保している。
』(asahi,com)


原子力損害賠償法に付いてはよく知らないが、「異常に巨大な天変地異又は社会的動乱」について、地震であれば関東大震災の3倍以上の加速度をもつものをいうと解されているそうだ。


加速度は、
阪神大震災は800ガル。
関東大震災の300ガル
だそうで、一方今回の東日本大震災の加速度は、
最大加速度 (PGA) : 宮城県栗原市:2,933ガル
この数値だけで言えば、免責条項に該当することになる。


東京電力の主張は、現時点で真実が良く見えない段階では、数字だけを考えれば論拠があるものだ。


現時点で仮処分を申請する申立人及び弁護士の考え方が理解出来ない。


実態も把握できず、経過も解らず、見通しも立たない現段階で、仮処分を申請して、裁判所が判断できるだろうか?
法的に乱暴な結論を出せは、他の被害者に大きな迷惑を掛けることになる。


現段階で法的解決を求めるのは、裁判所・法律を買いかぶりすぎていると思う。裁判所は神様ではない。何も解らないのに結論が出せるはずもない。
 こんな事が、理解出来ない弁護士もいるのかと考えざるを得ない。


現段階で有効なのは、政治的決断・解決であって、法律の適用ではない。
 今、ふさわしい方法は、仮処分ではなく仮払いだ。


 

2011-04-29 (Fri)

2011/04/29 日記 陽炎

2011/04/29 日記 陽炎

2011/4/29 (金) 旧暦: 3月27日 祝日・節気: 昭和の日 日出: 4時52分 日没: 18時25分 月出: 2時25分 月没: 14時49分 月齢: 25.52 干支: 甲寅 (こういん,きのえとら) 六曜: 大安 九星: 三碧木星今日の季語: 陽炎(かげろう) (炎の和田さんのページ より転載)『陽炎(かげろう)(shimmer)とは、局所的に密度の異なる大気が混ざり合うことで光が屈折し、起こる現象。よく晴れて日射が強く、かつ風があまり強くな...

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2011/4/29 (金) 旧暦: 3月27日 祝日・節気: 昭和の日 日出: 4時52分 日没: 18時25分 月出: 2時25分 月没: 14時49分 月齢: 25.52 干支: 甲寅 (こういん,きのえとら) 六曜: 大安 九星: 三碧木星


今日の季語: 陽炎(かげろう)


 
(炎の和田さんのページ より転載)


『陽炎(かげろう)(shimmer)とは、局所的に密度の異なる大気が混ざり合うことで光が屈折し、起こる現象。よく晴れて日射が強く、かつ風があまり強くない日に、道路のアスファルト上、自動車の屋根部分の上などに立ち昇る、もやもやとしたゆらめきのこと。


蜃気楼の意味でこの言葉を使うこともある。厳密には、陽炎は上昇気流により密度の異なる大気がばらばらに混合して起こる小規模なもので、蜃気楼は層状に密度の異なる大気が分布した状態で起こる大規模なものである。


 メカニズム
光は通常直進するが、空気の密度が異なる場所では密度のより高い方へ進む性質(屈折)がある。光の発信源(人間が目で見たりカメラで撮影したりする景色や物体)と観測者(人間やカメラなど)の間に密度が異なる空気が隣り合っている場所があると、そこを通る光は通常と異なる経路を辿り、景色や物体が通常とは異なる見え方をする。光学では、このメカニズムによってもやのような揺らぎができることをシュリーレン現象と呼んでいる。


大気は温度変化により体積が変化して密度が変わり、温度の異なる大気が隣り合っている場合、光は冷たい空気の方へ屈折する。晴天の日中に、物体の表面が日光を受け温度が上がったとき、風が弱い場合はそこに滞留している大気が暖まり、密度が小さくなって浮力により上昇する。このとき暖まった大気と周りの相対的に冷たい大気とが混ざり合い、乱流的な上昇気流が発生する。この上昇気流の部分を通る光がさまざまな向きに屈折されることで、陽炎が見える。


このような現象は平原や砂浜などさまざまな場所で見ることができる。焚き火の炎の上、エンジンなどの排熱には明瞭なゆらぎが見られる。また、空気中だけでなく水などの液体中でも見られる。


大気が光を屈折させて起こる現象は他にもある。蜃気楼の場合は、密度の異なる大気が層流的な流れをしているか静止していてほとんど混ざり合わないため、鏡写しのように一部分だけがきれいに分離して見える。


 文化
日本では春の季語とされるが、気象条件から夏に多く見られる現象である。また、現代では舗装された道路や金属の物体などの暖まりやすいものが増えて、見る機会がより増えている。


常に変化してできては消えるその様から、とらえどころのないもの、はかないものの例えとしても用いられる。


陽炎を描いた芸術作品
『今さらに雪降らめやもかぎろひの燃ゆる春へとなりにしものを』 - 作者不詳、万葉集巻10
『東の野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ』 - 柿本人麻呂、万葉集巻1(注意:この句の「かぎろひ」とは、東の空に昇る太陽のことを指す)』(Wikipedia)



陽炎の俳句:


・陽炎に蟹の泡ふく干潟かな 夏目漱石


・開拓の道まつすぐに陽炎へる 川村暮秋


・字の何と陽炎立つや道標 松根東洋城


・縄跳びの子が陽炎を出入して 山田弘子


・麦二寸陽炎立つ日また来べし 及川貞


陽炎が見えれば、もう晩春、
夏も近い気持ちになれるだろう。


寒いのか暖かいのか解らない日が続いている。
日替わりで寒暖が違い、一日の気温の高低差が10度をはるかに越えている。


大災害の後に天候不順では困るのだが。



 

2011-04-28 (Thu)

2011/04/28 「震災復興財源は増税で」の暗愚と騙し

2011/04/28 「震災復興財源は増税で」の暗愚と騙し

口では政治主導を言いながら、全く官僚を使いこなせていない民主党政権は、災害復興財源の名のもとに、大増税路線を突き進もうとしている。 消費税、所得税、高速道路無料化の取りやめなどで財源を考えようとしている。 実に馬鹿げた経済オンチの集まりとしか言い様がない。震災により、生産が停滞し、自粛により消費が減退している日本経済は、急性の病気にかかったと同じ状態だ。熱が出て体力が低下することが眼に見えている。...

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口では政治主導を言いながら、全く官僚を使いこなせていない民主党政権は、災害復興財源の名のもとに、大増税路線を突き進もうとしている。
 消費税、所得税、高速道路無料化の取りやめなどで財源を考えようとしている。
 実に馬鹿げた経済オンチの集まりとしか言い様がない。


震災により、生産が停滞し、自粛により消費が減退している日本経済は、急性の病気にかかったと同じ状態だ。熱が出て体力が低下することが眼に見えている。
 こんな日本経済の状況の中で、大増税を行うことはどんな効果を日本経済に与えるのかが解らないのだろうか?
 病気になって体力が落ちている人から、献血用の血液を抜くような行為と同じことが解らないのだろうか?


大増税はさ避けなければならない事は、経済学的には自明の理だ。
では、復興財源はどうするのか?
それには、体力を回復しながら早く日常生活に戻り、活動するために知恵と工夫をしなければならない。


NHKで生中継されていた4月26日の衆院予算委員会で、みんなの党の江田憲司幹事長が、この問題を取り上げ、真面目に提案したいと菅総理に質疑を行った。
 中味は、知恵の出し方で、増税なしで財源は確保できるというものだった。



東日本大震災の復興財源として、国債整理基金特別会計と労働保険特別会計を使う。
 国債整理基金特会から10兆円、労働保険特会から5兆円を捻出することにより財源を確保することができる。


国債整理基金特会:
 国債発行残高の1.6%(=現在は約10兆円)」という定率繰り入れを1年だけ停止しても、国債整理基金特会には現在12兆~13兆円の積立金があるので、国債の返済に影響はない。


この方法は、前代未聞の架空の案ではなく、自民党政権時から過去に11回も行われている実績のある方法なのだ。
 1982年(昭和57年)12月18日の参院本会議での竹下登蔵相(当時)は、財政の責任者として次のように答弁している。
「国債整理基金の資金繰りの状況を見ますと、昭和57年度の公債の償還は、同基金にこれまで積み立てられた余裕金によって対処可能であり、国債費の定率繰り入れ等を停止するとしても、公債の償還に支障はないものと見込まれております」。


現在の責任者である野田佳彦財務相は、定率繰り入れの停止は「マーケットのリスクが非常に高い」「今の財政状況は当時から劇的に変化している」と答弁したが、説得力に欠ける。
 マーケットは、新たに国債を積み増すことや、増税で日本経済が余計な体力消耗に陥ることになるリスクのほうがより危険であることの言及が全くなかった。
 財政均衡主義を非常時にこだわるのは、馬鹿の一つ覚え、愚かとしか言い様がない。


労働保険特会:
雇用勘定の資産負債差額が6.5兆円もあり、このうち5兆円を復興財源として活用すべきと提案した。


これに対して、与謝野馨と共に大増税論者である菅首相は、答えようとせず、増税の自説を繰り返すのみであった。


みんなの党の提案に対し、経済という相互関係の複合体が理解出来ない今の政府は、暗愚としか言い様がない。
 もし暗愚でないのなら、国民を騙して消費税に道筋を付けようとする騙しの手口としか考えられない。


この質疑を見ていて、感じたことは、現行内閣の知恵と決断力と実行力の無さだ。
 日本が復興への道を早く歩むためには、解散総選挙をして、みんなの党に政権を任せることが一番だと思う。


4月26日の予算委員会の質疑を見ていない方は、以下のYoutubeで見ることができる。
 みんなの党江田幹事長と野田財務・菅首相、どちらの話が、日本にとって国民にとって良いのか、自分の目で見て、耳で聞いて判断していただきたい。


「増税は必要ナシ!~平成23年4月26日 予算委員会~」
http://www.youtube.com/watch?v=Hp3APr_D1oQ



江田けんじ委員の主張は、公式HPで読むことができる。
http://www.eda-k.net/column/week/2011/04/20110425a.html



 

2011-04-28 (Thu)

2011/04/28 日記 残花

2011/04/28 日記 残花

2011/4/28 (木) 旧暦: 3月26日 祝日・節気: ---- 日出: 4時53分 日没: 18時24分 月出: 1時58分 月没: 13時54分 月齢: 24.52 干支: 癸丑 (きちゅう,みずのとうし) 六曜: 仏滅 九星: 二黒土星今日の季語: 残花 春の季語。散り残った花。特に、桜の花についていう。 残る花。残桜。 残花の俳句:・ちぎれ飛ぶ残花に空の青さかな 伊藤稜志・なつかしき京の残花に迎へられ 水田のぶほ・みちのくや残花のひかりゆくほ...

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2011/4/28 (木) 旧暦: 3月26日 祝日・節気: ---- 日出: 4時53分 日没: 18時24分 月出: 1時58分 月没: 13時54分 月齢: 24.52 干支: 癸丑 (きちゅう,みずのとうし) 六曜: 仏滅 九星: 二黒土星


今日の季語: 残花
 春の季語。散り残った花。特に、桜の花についていう。
 残る花。残桜。


 




残花の俳句:


・ちぎれ飛ぶ残花に空の青さかな 伊藤稜志


・なつかしき京の残花に迎へられ 水田のぶほ


・みちのくや残花のひかりゆくほどに 黒田杏子


・残花なほ散りしきることありと知れ 川崎展宏


・奥羽残花わが生加速しつつあり 高野ムツオ



被災地の桜は満開の時期を過ぎているだろうか。
花吹雪は未だだろうか。
いずれ、間もなく散り残した残花は、潮風に揺られて、なお散りしきることだろう。


花は咲いて散る。
奥羽のその光景の中で、高野は生きいそぐことを実感している。



 

2011-04-27 (Wed)

2011/04/27 沖縄DEEPIST

2011/04/27 沖縄DEEPIST

表題の「沖縄DEEPIST」と言う言葉は。新造語である。創ったのは筆者。意味は、沖縄に深く魅せられた人のことだ。沖縄に魅せられている人は多い。以前は日本本土から離れた南国であった沖縄は、今では政治の文脈では中心的関心の対象であるし、若い人にとっては音楽・野球ではメジャーなポジションを占めている。 だが、其の様な沖縄ではなく、ディープな沖縄に深く心を魅せられ囚われてしまった人たちがいる。沖縄には無数の観光...

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表題の「沖縄DEEPIST」と言う言葉は。新造語である。
創ったのは筆者。
意味は、沖縄に深く魅せられた人のことだ。



沖縄に魅せられている人は多い。



以前は日本本土から離れた南国であった沖縄は、今では政治の文脈では中心的関心の対象であるし、若い人にとっては音楽・野球ではメジャーなポジションを占めている。
 だが、其の様な沖縄ではなく、ディープな沖縄に深く心を魅せられ囚われてしまった人たちがいる。



沖縄には無数の観光客が訪れる。
多くの観光客は、ツアー旅行でお決まりのコースを観光旅行することになる。
 その中で何かに心を惹かれて、もう一度行きたくなる。



それは、青い空であったり、エメラルドグリーンもしくは群青色の海であったり、透明な海の中で舞っている鮮やかな魚たちであったり、カチャーシーの様な踊りであったり、島唄であったり、泡盛であったり、食堂のおバァであったり、居酒屋のおジィであったり...それぞれ一様ではない。



沖縄とは関係の無い日常生活で、沖縄とは関係の無い分野で、沖縄とは関係の無い人と接しながら日常生活を送っている我々だが、そんな日常の中で会話している時、目の前の人が沖縄に関心を示すことがある。
 その人と沖縄について話をすると、目が輝き始める。話を進めると、沖縄に魅せられている人であることを感じることができる。
 そして、必ずお気に入りの場所、お気に入りの物、各人ごとにお気に入りの沖縄を持っている。
 それらは、殆ど観光案内書やパンフレットに載っていない、日常の沖縄らしい事物であることが多い。人はそれをディープな沖縄と呼ぶ。



こうした人との出会いは、時々あるが、日常的な人が特別な人になる瞬間だ。
 ある時、ジムのZUMBAプログラムですぐ前で踊っているSさんが、沖縄に惹かれた人であることが判った。
 話によれば、彼女は免許証は持っていないが、沖縄にはツアーでは行かない。路線バスに乗ってどこにでも行くそうである。観光案内所にないような場所にでもバスと自分の足で行くのだそうだ。そして、毎回訪れるライブハウスで沖縄の唄と踊りを楽しみ、お決まりの食堂でチャンプルー他を楽しむのだそうだ。
 こうした人達と出会う瞬間は、平凡な日常から飛び出すことができる貴重な瞬間だ。



こうした人達にとって沖縄は単なる旅行地ではない。
特別な心の場所である。
今住んでいる現実を、一時リセットして、自分を取り戻す事が出来る場所。そこでは、全く急ぐ必要はない。時間全てが自分のものであり、明日も昨日も想う必要は無い。目の前にゆっくり流れている時間は止まっている。目の前の自然は光り輝いている。目の前に現れるウチナンチュは尖っていなくて皆優しい。
 沖縄は、癒しの場、癒しの時間を与えてくれる「ゆくい(憩い)どころ」なのである。



沖縄に魅せられた人は、沖縄に移住する人と沖縄に通う人に分かれる。
 筆者が沖縄で仕事をしていた頃、出会った同業のx氏は極端な移住派だ。彼は単身赴任だった。翌年転勤で本土に帰ったが、数年後、沖縄で再会した。聞くと沖縄に住んでいるとのこと。奥さんと別れ、沖縄で部下だった子と一緒になったとの話だった。
 沖縄移住を勧めるブログとかサイトはかなり多い。移住する人は多いはずだ。



当時関係した弁護士は通う人だった。彼は毎年何度も沖縄にやって来る。それは海で身体を焼くためだった。
 それぞれの日常と沖縄との折り合いをつけながら、日常を生きている人達だ。



「沖縄通い婚―2泊3日のウチナー暮らし」下川 裕治著 (徳間文庫) という本がある。



沖縄が好きになり、通い続ける群像を紹介した本だ。
沖縄に住みたいけど住めない。でも気が付けば沖縄行きの飛行機に乗っている。島の風とウチナンチュ―の笑顔に逢いたくて、観光地には目もくれず、馴染みの居酒屋でオバァと話しながら泡盛をチビチビ飲むことを心の拠りどころにしている人々を紹介している。



登場する人達は、普通の会社員や自営の人で、特にお金も暇もある訳ではないが、日々の生活をやりくりして、機会を見ては沖縄に通い続けている。



これらの人達は、そんな苦労をしながら沖縄に行くが、着いてもどこへも行かず、ただ行きつけの居酒屋に行っておジィ・おバァを相手に泡盛を楽しみ、沖縄の料理を楽しむだけなのである



沖縄と結婚して移住するのも良いが、沖縄と日常の間を通い婚するのも良い。
 どちらにするかは、自分次第だ。



沖縄に深く魅せられてしまった状態を「沖縄病」と呼ぶ人もいる。だが、沖縄が与えてくれる状況は「病気」とは言えない。
 揶揄・自虐的に言えば、「病気」かもしれないが、本人は望んでそうしているのだ。
 DEEPな沖縄の持つ「やさしさ・ゆくい」に身を置いていれば、それで十分なのである。
そんな人を「沖縄DEEPIST」と名づけたい。




 

2011-04-27 (Wed)

2011/04/27 日記 二人静

2011/04/27 日記 二人静

2011/4/27 (水) 旧暦: 3月25日 祝日・節気: ---- 日出: 4時54分 日没: 18時23分 月出: 1時31分 月没: 12時59分 月齢: 23.52 干支: 壬子 (じんし,みずのえね) 六曜: 先負 九星: 一白水星今日の季語: 二人静 (世界遺産の吉水神社から「ニコニコ顔で、命がけ!」 より転載 )『フタリシズカ(二人静、学名:Chloranthus serratus)は、センリョウ科の多年草。 特徴 沖縄を除く日本全国の山林の比較的暗い場所...

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2011/4/27 (水) 旧暦: 3月25日 祝日・節気: ---- 日出: 4時54分 日没: 18時23分 月出: 1時31分 月没: 12時59分 月齢: 23.52 干支: 壬子 (じんし,みずのえね) 六曜: 先負 九星: 一白水星


今日の季語: 二人静


 



(世界遺産の吉水神社から「ニコニコ顔で、命がけ!」 より転載 )


『フタリシズカ(二人静、学名:Chloranthus serratus)は、センリョウ科の多年草。
 
特徴
沖縄を除く日本全国の山林の比較的暗い場所に分布する。高さは30~60cm。花期は4~6月。茎の先に数本(2本の場合が多い)の穂状花序を出し、小さな白い花をつける。花には花弁も萼もなく、3個の雄しべが丸く子房を抱いている。花序は立っているが、果実ができると下に曲がる。夏頃(果実の成熟期)に閉鎖花をつける。
 
和名は、2本の花序を、能楽「二人静」の静御前とその亡霊の舞姿にたとえたもの。ヒトリシズカと対を成す。ただし、花序は二とは限らず、3-4つく例もある。』(Wikipedia)



二人静の俳句:


・ひとりきて二人静の穂にかがむ 高垣美恵子


・一人より二人静を花の閑 飴山 實


・花白き二人静が夜明け待つ 小沢満佐子


・群れ咲いて二人静と云ふは嘘 高木晴子


・静かなる二人静を見て一人 京極高忠


・二人静いつまで母と暮せるか 白川京子



花の穂が二本立つので二人静と名づけられたそうだ。
二人というとどうしても一人と対比になってしまう。
群れ咲いているのは一人静でも同じ、二人静のほうが嘘は少ない。


いつまでも二人で暮らしたいという願いは、切ない。


・一人より二人がよろし二人静


 

2011-04-26 (Tue)

2011/04/26 ようやく日本製ロボット登場

2011/04/26 ようやく日本製ロボット登場

原発の事故現場では、作業員の人達が決死の思いで、作業に従事している。 命がけで作業している作業員の活躍に感謝しながら、その労働条件が悲惨なものと知らされ憤慨したりしている。日本人なら誰でも思う疑問がある。なぜロボットを使わないのか?日本はロボット先進国ではなかったのか?バイオリンを弾いたり、走ったり、踊ったりするロボットだって存在する。鉄腕アトムを呼んで助けを求めたら良いのじゃないかと。アメリカ製...

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原発の事故現場では、作業員の人達が決死の思いで、作業に従事している。
 命がけで作業している作業員の活躍に感謝しながら、その労働条件が悲惨なものと知らされ憤慨したりしている。


日本人なら誰でも思う疑問がある。
なぜロボットを使わないのか?
日本はロボット先進国ではなかったのか?
バイオリンを弾いたり、走ったり、踊ったりするロボットだって存在する。
鉄腕アトムを呼んで助けを求めたら良いのじゃないかと。


アメリカ製のロボットが登場したが、障碍物があるところでは引き返さざるを得なかった。
日本のロボットはどうしたのだろうかと誰もが思ったことだ。


原子力安全保安院の西山英彦さんは、「ロボットを使った記録がない」と話したそうだが、色々と背景があるようだ。


日本のロボットは、水素爆発をして放射能が充満しているような状況は想定外で、其の様な環境で作動するロボットは開発していない。CPUは100ミリシーベルトの放射線に耐えられないそうだ。
 開発は過去したが、予算削減で開発は中止された。開発に金のかかるロボットより安い賃金で働いてくれる作業員のほうが使い勝手が良いと考えたのかもしれない。


今日の報道で、漸く日本のロボットが登場した。
アメリカ製より高性能で、難所に強く、放射線にも強いそうだ。
これはNPO法人が開発したものだそうだ。



『NPOが水中ロボット捜索を報告 原発作業可能な機種も
2011年4月24日 19時18分


 
 国際レスキューシステム研究機構が開発したロボット「Quince(クインス)=24日午後、千葉県習志野市の千葉工業大学
 
 
 大学の研究者らでつくるNPO法人「国際レスキューシステム研究機構」は24日、東日本大震災被災地の沿岸部で実施した水中ロボットによる行方不明者捜索活動の結果を発表、東京電力福島第1原発での作業に使えるロボットも紹介した。


 同機構会長の田所諭東北大教授によると、不明者捜索は宮城県南三陸町と岩手県陸前高田市から依頼を受け、4月19日から5日間実施した。


 水中ロボットは国産と米国製の2機種。ソナーやカメラを搭載し、ダイバーが潜ると危険な漂流物の下などを探索した。遺体発見には至らなかったが、海中に沈んだ車を発見し、車内に人がいないかどうかを調べる様子がビデオで紹介された。


 原発で作業できるロボットは、同機構などが開発した「Quince(クインス)」。全長約70センチ、幅約50センチで、戦車のような無限軌道で走る。遠隔操作で動くため、放射線量の高い第1原発でも作業が可能。障害物を乗り越えて移動し、放射線量を測定できる。


 現場への投入は決まっていないが、田所教授は「狭い場所でも2階に上がれる機能は、ほかのロボットにはない」と説明した。
(共同)』(CHUNICHI WEB)




. 東日本大震災:福島第1原発事故 原子炉建屋調査ロボット開発--千葉工大など


 ◇線量計・カメラ装備 遠隔操作も可能
 階段を上ることのできる緊急災害対応ロボット「Quince(クインス)」が24日、千葉県習志野市の千葉工業大で公開された。東京電力福島第1原発の原子炉建屋内の状況調査ができるよう、線量計やカメラなどを装備。遠隔操作もできる。東電から要請されしだい投入される。


 開発したのは、同大や東北大などの研究者らでつくるNPO法人「国際レスキューシステム研究機構」。全長66センチ、幅48センチ、車高22センチで、戦車のように無限軌道で走り、がれきを乗り越える。扉のドアノブを回して開ける軽作業用アームを取り付けることもできるという。


 田所諭・東北大教授は「狭い場所でも階段を上る性能を備えたロボットはほかにない」と説明。政府と東電の事故対策統合本部のリモートコントロール化プロジェクトチーム、浅間一・東京大教授は「5階(の原子炉建屋オペレーションフロア)に近づけるロボットが必要だ。クインスを導入することになるだろう」と語った。【岡礼子】』(毎日.jp)


一方、日本ロボット学会は、4月13日緊急提言を行った。
「福島第一原子力発電所事故対策等へのロボット技術の活用について」。
http://www.rsj.or.jp/shinsai/index.html


毎回書いていることだが、福島の原発事故は未収束の国難とも言える大事故なのだが、政府は東電任せで、東電は東電ができることしかしていない。
 今、行われている「水棺」と言う作業にしても、聞いたことがないと原子力の専門家が発言しているそうだ。
 水で満たした後で、大規模余震が起き、原子炉が解体する引き金にならないだろうか? と素人は不安を持ってしまう。
 日本の総力をあげるという意志と態勢が感じられない現状に、日本国民は納得の行かない思いでいるし、ましてや世界の人はそうだろう。


日本中の叡智と経験を集めて、すべての分野の学問・専門家・企業・電力会社を結集して、それで工程表を考えるべきだ。
 東電一社がリスクを併記しながら、考えるようなものであっては、国民の不安は解消しない。
 政府が自分の責任のもとに国民・世界に対して工程表を作り、公表すべきだ。



 

2011-04-26 (Tue)

2011/04/26 日記 一人静

2011/04/26 日記 一人静

2011/4/26 (火) 旧暦: 3月24日 祝日・節気: ---- 日出: 4時55分 日没: 18時22分 月出: 1時01分 月没: 12時02分 月齢: 22.52 干支: 辛亥 (しんがい,かのとい) 六曜: 友引 九星: 九紫火星今日の季語: 一人静 (ひとりしずか)、吉野御前(よしのごぜん)、眉掃草(まゆはきそう) (楽しい時間~♪ より転載) (楽しい時間~♪ より転載)『ヒトリシズカ(一人静、学名: Chloranthus japonicus )は、センリ...

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2011/4/26 (火) 旧暦: 3月24日 祝日・節気: ---- 日出: 4時55分 日没: 18時22分 月出: 1時01分 月没: 12時02分 月齢: 22.52 干支: 辛亥 (しんがい,かのとい) 六曜: 友引 九星: 九紫火星


今日の季語: 一人静 (ひとりしずか)、吉野御前(よしのごぜん)、眉掃草(まゆはきそう)


 



(楽しい時間~♪ より転載)


 



(楽しい時間~♪ より転載)


『ヒトリシズカ(一人静、学名: Chloranthus japonicus )は、センリョウ科 チャラン属の多年草。


 分布と生育環境
北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の林内、林縁に自生する。


 特徴
高さは10~30cm。葉は4枚が輪生状に付き光沢があり、縁には鋸歯がある。花期は4~5月で、茎の先に1本の穂状花序を出し、ブラシ状の小さな白い花をつける。


一本で生えるのは稀で、普通群生する。


名称の由来はこの花の可憐さを愛でて静御前になぞらえたもの[1]。近縁種のフタリシズカが花穂を2本以上出すのと対比させた。
...』(Wikipedia)



一人静の俳句:


・いつの世に一人静と名のつきし 伊藤柏翠


・隠し湯へ一人静の灯る径 木村幸枝


・花穂ひとつ一人静の名に白し 渡辺水巴


・寄り添ひて一人静の咲きゐたり 坪井 さちお


・香焚かれ一人静の円覚寺 勝村茂美


香、静、円覚寺と言う言葉が創る凛とした緊張感が一人静という名の花に世界を与えている。


真ん中に可憐な1本の花穂が立つ風情から一人静と名付けられた。
 だが、1本だけで生えるのは稀で、普通は群生するそうだ。
一人静も何人も揃って咲けば静かというより華やかだ。


花にとってどのような名を与えられるかは大きな問題だ。
一人静は良い名付け親を持ったことを感謝しているだろう。



 

2011-04-25 (Mon)

2011/04/25 「減税日本」失速の意味

2011/04/25 「減税日本」失速の意味

衆議院愛知6区補欠選挙で減税日本が自民党に大敗した。得票数は、ダブルスコア以下だ。当 104,328 丹羽 秀樹《2》自元   39,308 川村 昌代 諸新この結果の意味することを考えてみたい。大敗の要因としては、大震災の影響、川村候補の知名度不足が言われているが、河村市長の戦略の間違いと思う。名古屋市の市政・議会改革で名古屋市民の圧倒的な支持を得て来た河村市長が、風を読み違え戦略を誤ったのだ。...

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衆議院愛知6区補欠選挙で減税日本が自民党に大敗した。
得票数は、ダブルスコア以下だ。
当 104,328 丹羽 秀樹《2》自元
   39,308 川村 昌代 諸新


この結果の意味することを考えてみたい。


大敗の要因としては、大震災の影響、川村候補の知名度不足が言われているが、河村市長の戦略の間違いと思う。


名古屋市の市政・議会改革で名古屋市民の圧倒的な支持を得て来た河村市長が、風を読み違え戦略を誤ったのだ。


具体的には、
(1)名古屋市民は、まだ国政問題まで河村市長に委ねてはいない。
(2)政党との関係を誤っている。


まず、(1)。
河村市長が「減税日本」により、志向する社会の方向性は間違っていない。
 減税すれば経済が活性化する、増税すれば経済は沈滞する、これは明らかなことだ。家業化・世襲化した地方議員が政治を停滞させ税金を無駄遣いしている問題意識も間違っていない。住民参加の地方自治も間違っていない。この方向は支持されているはずだ。
 だが、名古屋市の改革は、未だ実現していない。名古屋市で実現していないものが、国政レベルで実現する段階には無いというのが、有権者の判断だ。
 先ずは、大阪の維新の会の様に地域政党としての活動をキッチリと行い、成果を有権者に示してから、国政選挙に参加するべきだ。
 名古屋市の改革を実現しないで、国政に色目を使うのであれば、地域の改革を標榜しながら、国政に色目を使ったり、都知事になろうとしたりしたお笑い芸人と変わらなくなってしまう。
 「減税日本」は、もっと地道に地方政治を抜本的・根本的に変身させて見せることが必要だ。名古屋市民の支持がある以上、それ実現は可能だ。
 その成功が現実のものになれば、国政への道筋は自然に有権者が開いてくれるはずだ。


次に(2)
 前回の名古屋市長選・市議会出直し選から気になっていることだが、国政レベルの政党との関係を誤っている。
 なぜ、民主党と関係を強化しているのか理解に苦しむ。


国政レベルでは、国民の民意は民主党から離れているのは明らかだ。震災を口実に大増税路線を作り上げようとしている民主党に対する国民の不信感はすでに怒りのレベルに達している。
 国会改革・議員削減・無駄の排除・公務員削減・公務員制度改革・国と地方の二重構造の是正など改革すべきことを本気で実行せず、増税してばらまくだけの民主党など有権者が投票する筈がない。


前回の市長選挙では、民主党は現職国会議員を説得して、河村市長再選を阻止し、減税日本を潰そうとした。そのため幹事長自ら先頭に立ち、大物議員を名古屋に送り込んだ。
 減税日本と民主党の関係は、破綻していたはずだ。


加えて、今回の愛知6区の補欠選挙は、河村潰しのために民主党が現職議員を対抗馬にした穴を埋める選挙だ。
 その選挙戦で、河村市長は、小沢グループの幹部である松木謙公議員を応援演説に起用した。
 全くのナインセンスだ。


民主党政権が民意を失っているのは明らかだが、小沢グループはそれ以上に民意から程遠い政治グループだ。このグループは常に政局で行動しているグループでしか無いと国民は思っている。
 このグループからの応援演説を受け、民意から離れた民主党との関係を表に出して選挙戦を戦うセンスが理解出来ない。


これまでの経過からくる政党関係が破綻しているのみではない。将来を展望しても、原理的に減税日本が志向する政治の姿は、民主党の志向する政治とは整合性がない。有権者は馬鹿ではない、それは理解している。
 国政レベルで民主党が減税日本の政策を実行するわけがないのだ。


国政レベルで、減税日本の政策と整合性があるのは、みんなの党である。減税も公務員改革も民活も両党は一致している。
 河村市長が、なぜ民主党と手を組もうとしているのか理解出来ない。
 政党は政策だ、数合わせでも、資金力でもない。政策が摺りあわせられない政党と手を組んでどうするのか?


河村減税日本はまず名古屋市政改革の実現に最大努力をすることが第一だ。
 国政レベルでは、みんなの党と手を組んで政策を中心にした政党であることを明確にして行くべきだ。


河村減税日本の成功を願って、本当にそう思う。



『統一選2011 衆院愛知6区補選で自民党候補に惨敗
2011年4月25日(月)08:00


 ■「減税日本」失速… 拡大戦略見直しへ


 24日投開票の衆院愛知6区補選で、河村たかし名古屋市長率いる地域政党「減税日本」が、自民党に惨敗した。国政で初の議席を獲得し、影響力を確保したかった河村氏にとって、大きな痛手となった。統一地方選でも伸び悩み傾向は顕著となっており、党勢拡大に向けた戦略の見直しを迫られている。(森山昌秀)


 「将来は衆院の過半数を目指して、支部をつくり、仲間をつくって飽くなき戦いを続ける」


 河村氏は24日夜、春日井市内で記者会見し、補選の結果とは裏腹に強気の姿勢を崩さなかった。補選での議席獲得を追い風に、中央政界に復帰するシナリオを描いていただけに、「強気の旗をおろすわけにはいかない」(減税日本の関係者)との事情がある。


 ただ、河村氏は選挙期間中から弱気な言葉を漏らしていた。「補選はボロ負けだ。やらなきゃよかった」。投開票日を控えた先週半ば、親しい民主党関係者に電話をかけ、苦しい胸の内を明かしている。


 補選では、新人で女性ジャーナリストの川村昌代氏(44)を擁立。候補擁立を見送った民主党からも、小沢一郎元代表に近い松木謙公前農水政務官らが応援に駆けつけたが、知名度不足などが響いた。


 減税日本は、住民税10%減税という「党是」の分かりやすさもあり、2月の名古屋市長選で圧勝。3月の市議選では第一党に躍進した。


 しかし、統一選前半戦では、公認候補を擁立した静岡市長選で敗れたうえ、複数の県議選でも伸び悩んだ。


 東日本大震災の発生で地域政党ブームに陰りが出てきたうえ、減税に特化した政策が支持層の拡大につながらなかったとみられる。


 減税日本は愛知県議選で、名古屋市から14人の公認候補を擁立し、13人を当選させたが、市外は全敗だった。ある自民党中堅はこうあてこする。


 「名古屋市限定の政治勢力だよ。補選の結果は、減税日本の行く末に影を投げかけている」


 河村氏の人気と知名度でブームを呼んだ減税日本だが、今後は、党員やサポーターの獲得運動を本格化させる必要がある。それでも、下火になった「河村劇場」の再来は容易ではなさそうだ。
』(産経新聞)



 

名古屋ねえ * by 関西じん
以前名古屋に出張したとき名古屋のテレビ報道見ていたが減税日本潰しに入っているよね そして名古屋民というのはやはり鎖国主義だしどこか減税と震災をごちゃ混ぜにしている。名古屋というのは企業揃っているし地理的にも生と死二つに直面している。もっとワガママで自分勝手でもいいと思う。JR東海や栄に通じる地下鉄利権とか中部地方の盟主たる地域を邪魔する企業もあるが 政治や教育機関や企業や広告やメディア関連はもっと名古屋の為にをモットーにワガママや我を通せばいいのにと思う 中部地方から人を集めるにはどうしたらいいか ものづくりに代わる企業の成長助成とかやることいっぱいあるのに名古屋の今までの議員は産業に頼りかなりアグラをかいてきたんだろうね?見てればわかる。減税に限らずこれから河村や大村知事みたいな攻撃的な姿勢が何をどう変えていくか楽しみだね 大阪なんて市民政治メディアや企業一体でワガママを全国に見せてるし目立つくらい大阪アピールしてるんだけど 名古屋にはそれがない それが弱点だよ ワガママは民主主義の中で勝ちを得る方法なんだから

コメントありがとうございます。 * by 笑山
「ワガママ」と「民主主義」の関係については、難しいところがありますね。
 少なくとも必要なことは、参加が認められている民主主義では自分の意志を明確に持ち、それを外に対して明示することは必要ですね。権利を与えられているのに義務を果たさないのでは民主主義は成り立ちません。

政党としての減税日本は、難しい局面に差し掛かっています。
河村市長の意識に減税日本の新人政治家達が付いて行けていません。
 楽をしたいとか、余裕を持ちたいとの欲望が捨て切れていませんね。
 減税日本の目指す政治が、住民参加型自治による小さな政府なのであれば、矢祭村の実験に学ぶべきなのだと思います。
 一度減税日本皆で矢祭村に体験学習に行ったら良いと思います。

2011-04-25 (Mon)

2011/04/25 日記 風光る

2011/04/25 日記 風光る

2011/4/25 (月) 旧暦: 3月23日 祝日・節気: 下弦 日出: 4時56分 日没: 18時21分 月出: 0時27分 月没: 11時03分 月齢: 21.52 干支: 庚戌 (こうじゅつ,かのえいぬ) 六曜: 先勝 九星: 八白土星今日の季語: 風光る 春の季語。暖かくなり、日差しが強くなる季節に、吹く風も輝くように思える様子。鋭く輝く感じを指したり、柔らかに光る感じを指したり春の訪れを風と光に感じる。 (esharakuさんのページ より転載)&nb...

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2011/4/25 (月) 旧暦: 3月23日 祝日・節気: 下弦 日出: 4時56分 日没: 18時21分 月出: 0時27分 月没: 11時03分 月齢: 21.52 干支: 庚戌 (こうじゅつ,かのえいぬ) 六曜: 先勝 九星: 八白土星


今日の季語: 風光る
 春の季語。暖かくなり、日差しが強くなる季節に、吹く風も輝くように思える様子。鋭く輝く感じを指したり、柔らかに光る感じを指したり春の訪れを風と光に感じる。


 



(esharakuさんのページ より転載)


 



ikoi@home flower photo gallery より転載)



風光るの俳句:


・江戸川の渡しの名残風光る 関まさを


・一筋の川に一筋風光る 中村勝行


・堰落つる水の躍動風光る 竹内喜代子


・沖の帆はひかりとなれり風光る 杉田さだ子


・軽やかなレンタサイクル風光る 萩野谷三和



鈴蘭水仙に春の風が吹くと、下向きに開いた花は鈴のように揺れている。
 風が吹く度揺れているが、一向に鈴の音は聞こえない。
だが、鈴の辺りの風は、揺れる鈴蘭水仙の白に照らされて光っている。



鈴蘭水仙は、春に花ひらくが句にはあまり詠まれない。
理由は判らないが、姿形は良いのだが、長さが8音もあり収まりが悪すぎるからだろう。
 提案だが、句では鈴水仙で良いのではないだろうか?



 

2011-04-24 (Sun)

2011/04/24 菊石新酒試飲販売会

2011/04/24 菊石新酒試飲販売会

菊石(浦野酒造)の新酒試飲販売会に行ってきた。毎年、蔵内の100年桜の古木が満開を迎える頃、菊石の蔵開放が行われる。 今年は、事情により中止されたので残念だったが、毎年蔵開放に合わせて提供される蔵開放限定のしぼりたて新酒「菊石夢さくら」「菊石山さくら」が飲みたいと言う声が多く寄せられたので、新酒の試飲販売会で提供することになったそうだ。日時: 平成23年4月23日(土)      同上   24日(日) ...

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菊石(浦野酒造)の新酒試飲販売会に行ってきた。
毎年、蔵内の100年桜の古木が満開を迎える頃、菊石の蔵開放が行われる。
 今年は、事情により中止されたので残念だったが、毎年蔵開放に合わせて提供される蔵開放限定のしぼりたて新酒「菊石夢さくら」「菊石山さくら」が飲みたいと言う声が多く寄せられたので、新酒の試飲販売会で提供することになったそうだ。


日時: 平成23年4月23日(土)
      同上   24日(日)
    午前10時~午後3時
 
場所:浦野酒造
   豊田市四郷町下古屋48

催し内容:
 ・新酒試飲販売
  蔵開放限定酒「菊石夢さくら」「菊石山さくら」
  袋濾し純米吟醸など
  ・菊石酒粕饅頭の販売
 「菊石酒蔵饅頭」(地元豊田の井口製菓舗製)
 「菊石酒粕蕎麦」(地元豊田の雀の宿製)
 ・蔵の写真展
 「菊石 -手から生まれる酒-」脇田千帆1st写真展
(名古屋学芸大学メディア造形学部映像メディア学科在学)
 


本当は、昨日行く予定だったのだが、生憎の激しい雨と風、軟弱な筆者は、明日は晴れとの予報に乗って見送った。
 予報通り、今日は朝から良い天気だ。


10時前に豊田の菊石に着くためには、早めに家を出なければならない。試飲があるので車では行けない、交通機関を乗り継ぐことになる。
 急いで駅に向かう。


 
通り道、染井吉野は昨日の雨で散り残した花を全て散らし、強い風雨は桜蘂も落とし、路面を赤く染めている。


 



 
わずかに残花が見えるが、染井吉野の枝は風雨に負けなかった花蘂が枝を赤く飾っている。
 花蘂の時を過ぎれば、染井吉野は新緑の若葉の季節を迎える。


 



八重の山桜は、今が花盛りだ。


 
八重の花も若葉も盛を謳歌している。


高蔵寺駅から愛知環状鉄道で四郷駅に向かう。
車窓から見える郊外の風景ももう若緑色の新緑の色に染まり始めている。


列車が瀬戸駅に着くと、同好の士H氏が乗り込んできた。
例年の花見、昨日の雨にも負けず出かけた人の話など春の車窓の中話す。
 先日の名城公園の際に借用した缶ビール代250円を忘れないように返却した。250万円の借金はお互いに忘れないが、250円の借金はこちらが忘れやすいので気をつけ無ければならないのだ。


四郷駅で下車し、田圃道を抜けながら菊石に向かう。
昨日の天気が、嘘のような良い天気である。
例年より2週間ほど遅いが、田圃の様子はあまり変わらない。
起こされた真っ黒な土に水がはられ、田植えを待っている。
苗代から運ばれた稲の苗が箱に詰められて置かれているのを見ると、田植えは間近なのだろうか。


幹線道路手前の公民館の桜も、例年は花を付けているが、今年は若葉になっている。


道路を横断すれば、もう浦野酒造が目に入る。
 
いつもは行列ができている入り口にも今年は行列が見えない。
先客は女性の二人連れだった。


 


 



試飲会会場のテントでは、開場時間に向けて準備中の人影が忙しく動いている。


 
近くの植え込みに紅いつつじが輝いていた。


いつもは早い同好の士T氏も開場の10:00前には到着し、いよいよ開場となる。
 
早速テントの試飲コーナーに並ぶ。


 



試飲できる新酒は、6種類。
(1)菊石 純米酒 山さくら
(2)菊石 純米酒 夢さくら
(3)菊石 袋濾し純米吟醸
(4)菊石 本醸造 もと 初しぼり 生酒
(5)しろうま 菊石
(6)菊石 純米吟醸


 
だが、掲示を見ると、袋濾し純米吟醸ともとは完売の表示。
昨日、完売となったようだ。
どうしても手に入れたい人は、雨にも負けず昨日来るか、予め予約しておくかしか無い。
するべきことをしなかった人は自己責任である。


 
(1)菊石 純米酒 山さくら
 毎年蔵開放限定の山さくら、市販されないのでこの機会にしか味わうことが出来ない酒だ。
 兵庫山田錦100%、精米歩合55% 日本酒度0 酸度1.5 アミノ酸度1.0 度数15~16度
 純米酒の表示だがスペックとしては、純米吟醸だ。
新井杜氏に伺った話では、愛知の新酒鑑評会で受賞した純米酒は、このタンク違いの山さくらだそうだ。
 この原酒は通年商品としては、山田錦純米酒になるようだ。


印象は、立香はあまり立たないが、山田錦らしく柔らかいふくらみを感じさせ上品なバランスのとれた味わいを持った酒である。


 
(2)菊石 純米酒 夢さくら
 富山産五百万石100%、精米歩合60% 日本酒度+3 酸度1.6 アミノ酸度1.3 度数15~16度
 この酒も純米酒表示だがスペック的には純米吟醸だ。


印象は、山さくらに比べれば、立香を感じる。軽目だが、エチル系(バナナ)の香り。山さくらに比べると酸味があるがふくらみは大きくなく、スッキリとした切れを感じる。



 
(5)しろうま 菊石
 毎年楽しみな濁り酒。
  酒造好適米 精米70% 日本酒度-8 酸度1.2 アミノ酸度1.1 度数15~16度
スペック的には、アルコールと糖類が添加された普通酒。


上手く設計された味で、飲み易い。甘い入り口だが、酸味もあるのでベトベトした味わいではなくスッキリとした爽やかさがある。先後のバランスも良く、重さは感じ無い。後口も切れが良い。


昨年は、お花見に持ち込んだ酒だ。


 
(6)菊石 純米吟醸
 富山産五百万石100%、精米歩合55% 日本酒度+0 酸度1.5 アミノ酸度1.3 度数15~16度
 この酒は、夢さくらにスペック的には近いが、55%の純米吟醸だ。


強くはないが適度な吟醸香の立香があり、味のバランスも良く上品な柔らかさを感じる。


(5)しろうま 菊石
(6)菊石 純米吟醸
を購入することとした。


試飲テーブルの横では、甘酒の振る舞いと写真展が開催されている。


 
さっぱりとした甘酒におろし生姜を落としていただく。
飲み過ぎていれば尚更だが、飲み過ぎていない今でも温かい甘さが快い。



脇田千帆1st写真展 「菊石 -手から生まれる酒-」
(名古屋学芸大学メディア造形学部映像メディア学科在学)


 


挨拶文
「小学生の頃、自分の住む地域について学習する時間に「菊石」の名を持つ酒があることを知りました。猿投山の天然記念物「菊石」を名に持つ酒とはどんな酒だろう、と子供なからに印象深かったのを覚えています。
それから大学生となり、ドキュメンタリー写真を撮っていた私は、ふと、この「菊石」のことを思い出しました。
「酒蔵を撮りたい。」
飲み会の機会はあっても、日本酒を飲む機会があまりなかった私にはとても興味深く、魅力的な世界だったからです。
撮り始めて私か惹かれたのは、蔵人の皆さんの手でした。
その日の気温や米の状態で味が変わってしまうという酒造りを、手から伝わる感党を頼りに酒を造り上げて行く姿はとても美しく感じました。


この写真を見て、蔵人の手の芙しさや、酒の香りを少しでも感じていただけたら嬉しいです。」


 
蔵で酒を造っている杜氏の姿を追っているが、手に焦点を当てているところが写真専攻の人らしい。


麹を優しく載せている指の写真があったが杜氏の姿を指で表したのは良かった。


テント前の掲示コーナーには、愛知県の新酒鑑評会の前部門入賞の新聞記事が掲示されている。


これに付いては、3月に記事を書いた通りだ。
「2011/03/22 愛知県酒造組合 平成23年清酒きき酒研究会審査結果」
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/b7a69f53f8cc72ebc33b0048720b35ab


 

猛暑と厳寒に襲われたこの酒造年度の苦労話が書かれているのが面白い。
『愛知県酒造組合 きき酒品評会
 全4部門で入賞


菊石杜氏 新井康裕さん


 愛知県酒造組合主催の品評会「清酒きき酒研究会」の審査結果が3月22日に発表され、豊田の地酒「菊石」の浦野酒造が全4部門で入賞した。
  この品評会には、(1)純米吟醸酒、(2)吟醸酒、(3)純米酒、(4)本醸造酒の4部門があり、審査員は名古屋国税局鑑定官や食品工業技術センターの研究員、蔵元ら。県内の酒蔵から各部門にそれぞれ42~60点の出品があった。
 菊石は、純米吟醸酒で2位、吟醸酒3位、純米酒8位、本醸造酒7位と全部門で入賞。表彰は杜氏名で行われており、新井康裕杜氏(37)が表彰式に出席した。
 新井杜氏は今シーズンを「とにかく造りにくい年でした」と振び返る。
理由は酒米だ。昨夏の猛暑の影響で外側が崩れやすく中は固い「20~30年に1度の扱い難い米」だったという。若い新井杜
氏にとっては初めての経験だったが、吸水時間や蒸し時間の調整楼でのりきった。1月の寒さで活性を保つのも苦労したそうだ。新井杜氏は「この経験は必ず今後に生きます」と嬉しそうだ。
 純米吟醸酒の部で2位になった酒は3月17日に発売された限定600本の「菊石袋濾し純米吟醸生酒」。お早めに。電話45-00200 【新見克也】


浦野酒造の分析室で日本酒度計をみつめる新井さん。甘さ・辛さ酸度・旨み、アルコール度数の分析を毎日行い、バランスの良いところで搾る。
 「この部屋で毎日悩んでいるんです」と新井さん
』(矢作新報 2011/4/1付)


テントの奥の桜の方に行ってみる。
 


 


例年の蔵開放では満開の花を楽しませてくれる100年の古桜も今年は葉桜になっている。
 偶には、花でなく花蘂を楽しむのも興趣あることだ。


 
若葉と花蘂、陽に輝く緑と花蘂の赤が対照的だ。


 
よく見ると花蘂の間に未だ緑色だが、さくらんぼを付けているのが見えた。

 
テント前の植えこみには、色とりどりのパンジーが植えられている。


 
昨日の雨に洗われて、紫陽花の葉が光り輝いている。
生命感に溢れた緑だ。


5月になり、掲示板に書かれていた春本番の限定酒「薫る風」が出荷される頃には、薄紫色の花を付けていることだろう。


【データ】
会社名 浦野合資会社
銘柄:菊石
所在地: 愛知県豊田市四郷町下古屋48
     (愛知環状鉄道「四郷駅」下車 北へ徒歩7分)
TEL: 0565-45-0020
FAX: 0565-45-0098
営業時間: 月~金9時~18時
      土曜10時~15時
     (日曜、祝祭日休業)


URL: http://www.kikuishi.com/index.html


上記公式サイトの通信販売で季節限定酒・通年酒とも菊石を入手可能だ。



 

Unknown * by なお↑おおの
こんにちは!
あぁ、土曜日とはまるで蔵の色が、テントの色が、緑の色が違います!
土曜日はテントの中にも雨が入ってくるような激しい(?)試飲会でした
日曜日は純米吟醸が追加されたのですね

100年桜は葉桜でも見事でした・・・

こんばんは。 * by 笑山
なお↑ 様

コメントありがとうございます。

雨ニモマケズ、風ニモマケズ
出かけられたんですね!!
尊敬します。

柔弱な我々(Y,H,T)は、風雨をやり過ごしてでかけました。
そのため、お決まりものの袋濾し純米吟醸も「もと」も、もうありませんでした。
 艱難にもめげず足を運んだ人には、機会が与えられるのはあるべき理と思います。
 が、ちょっぴり残念でした。

利酒師軍団のイベント企画が続いていますね!
面白そうな企画で行きたいのですがタイミングが合いません。
いずれ参加したいと思います。

それでは、また。

2011-04-24 (Sun)

2011/04/24 日記 花供養

2011/04/24 日記 花供養

2011/4/24 (日) 旧暦: 3月22日 祝日・節気: イースター 日出: 4時58分 日没: 18時21分 月出: ---- 月没: 10時02分 月齢: 20.52 干支: 己酉 (きゆう,つちのととり) 六曜: 赤口 九星: 七赤金星今日の季語: 花供養 (写真は釋空満寺の花供養 釋空満寺HPより転載) 4月中旬の15日間、京都・鞍馬寺で行われる花供養。第1日曜は、花供養の法要。第2日曜は、花会式。など15日間にわたり、いろいろな法要が行われる...

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2011/4/24 (日) 旧暦: 3月22日 祝日・節気: イースター 日出: 4時58分 日没: 18時21分 月出: ---- 月没: 10時02分 月齢: 20.52 干支: 己酉 (きゆう,つちのととり) 六曜: 赤口 九星: 七赤金星


今日の季語: 花供養


 



(写真は釋空満寺の花供養 釋空満寺HPより転載)



 4月中旬の15日間、京都・鞍馬寺で行われる花供養。
第1日曜は、花供養の法要。第2日曜は、花会式。など15日間にわたり、いろいろな法要が行われる。
花供養では、ご尊天に花を供養し、山の生物に感謝を捧げます。
 中日法要の花会式では、雲珠桜(うすざくら)の下を行列して本尊の毘沙門天に献華・献茶する。



花供養の俳句:


・花供養はじまる前の風雨かな 野村泊月


・咲き残る花にかしづき花供養 西村和子


・母の背の稚児山伏や花供養 内藤十夜


・雲しろむけふこのごろの花供養 飯田蛇笏


・午の鐘響き渡るや花供養 高浜虚子



釋空満寺で行われる花供養法会。
「花供養法会とは 本山境内のしだれ桜の下で、お釈迦さまの誕生を祝い、あわせて人の心を和ませてくれる木・花に感謝する儀式。」だそうだ。
 染井吉野はもう花を散らしたが、枝垂れ桜、八重桜ままだまだ盛だ。
 春の到来を告げ、眼を楽しませてくれた花に感謝するのが本当の供養なのだ。
 花に手を合わせる姿も良いものだ。



 

2011-04-23 (Sat)

2011/04/22 日記 薊

2011/04/22 日記 薊

2011/4/23 (土) 旧暦: 3月21日 祝日・節気: ---- 日出: 4時59分 日没: 18時20分 月出: 23時47分 月没: 9時01分 月齢: 19.52 干支: 戊申 (ぼしん,つちのえさる) 六曜: 大安 九星: 六白金星今日の季語: 薊(あざみ) (gooなmonoたち より転載)『アザミ(薊)は、キク科アザミ属 (Cirsium) 及びそれに類する植物の総称。標準和名を単にアザミとする種はない。スコットランドの国花。 概要葉は深い切れ込みが...

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2011/4/23 (土) 旧暦: 3月21日 祝日・節気: ---- 日出: 4時59分 日没: 18時20分 月出: 23時47分 月没: 9時01分 月齢: 19.52 干支: 戊申 (ぼしん,つちのえさる) 六曜: 大安 九星: 六白金星


今日の季語: 薊(あざみ)


 
(gooなmonoたち より転載)


『アザミ(薊)は、キク科アザミ属 (Cirsium) 及びそれに類する植物の総称。標準和名を単にアザミとする種はない。スコットランドの国花。


 概要
葉は深い切れ込みがあるものが多い。また葉や総苞にトゲが多く、さわるととても痛いものが多い。頭状花序は管状花のみで作られていて、多くのキクのように周囲に花びら状の舌状花がならばない。花からは雄蘂や雌蘂が棒状に突き出し、これも針山のような景色となる。花色は赤紫色や紫色をしている。種子には長い冠毛がある。


若いときには根出葉があり、次第に背が高くなり、茎葉を持つが、最後まで根出葉の残る種もある。草原や乾燥地、海岸などに出るが、森林内にはあまり出現しない。別名刺草。名前の由来は、アザム〈傷つける、驚きあきれる意〉がもとで、花を折ろうとするととげに刺されて驚くからという説がある。
...
人間との関係・食材
とにかく触れれば痛い草の代表である。スコットランドでは、そのトゲによって外敵から国土を守ったとされ国花となっている。


青森県津軽地方や青森市、東北町を中心とする東北地方や長野県の一部では、春先にアザミの若芽がスーパーマーケットに並び、食用として売られ、主に味噌汁の具として使われる。新芽や根は、てんぷらなどにして山菜として食べられる。「山ごぼう」や「菊ごぼう」などといわれることもあり、味噌漬けなどの加工品として山間部の観光地・温泉地などで販売される「山ごぼう」は多くの場合、栽培されたモリアザミの根である。


 有毒植物との区別と注意
学術上の種名、ヤマゴボウとヨウシュヤマゴボウはいずれもキク科ではなく、モリアザミなどのアザミとは類縁関係の遠いヤマゴボウ科であり、薬用にはなるが、食用になるどころか有毒植物であり、混同して誤食しないよう注意を要する。
』(Wikipedia)



薊の俳句:


・花薊蝶とまらんとして高く 高浜虚子


・まへうしろ愁ひの雨の濃き薊 原 裕


・ゆく春やとげ柔らかに薊の座 杉田久女


・伊賀衆の番所の庭や鬼薊 野原春醪


・水かへて薊やいのち長かりし 久保より江


薊には色々ば種類があり、花期もそれぞれのようだ。
薊は春の季語だが、種類を変えて長く咲く薊は、夏薊・秋薊として詠まれる。
 薊は雨に負けない強さを持っている。加えて棘も持っている。


週末だが、本格的な雨となった。
各地のイベントは生憎の空模様になってしまった。
別に雨男のせいでも雨女の祟でもない、単なる自然現象のめぐり合わせだ。
 明日は晴れるそうだ。イベントに出かけよう。



 

2011-04-22 (Fri)

2011/04/22 日記 桜漬

2011/04/22 日記 桜漬

2011/4/22 (金) 旧暦: 3月20日 祝日・節気: ---- 日出: 5時00分 日没: 18時19分 月出: 23時00分 月没: 7時59分 月齢: 18.52 干支: 丁未 (ていび,ひのとひつじ) 六曜: 仏滅 九星: 五黄土星今日の季語: 桜漬(さくらづけ) (有亭 より転載)桜漬は、八重桜のつぼみや七分咲きの花を塩漬けにしたもの。熱湯を注ぎ、桜湯として飲む。 主に慶事に桜湯にしてふるまわれる。湯をそそぐと桜の香気が立ち上り、花びらが...

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2011/4/22 (金) 旧暦: 3月20日 祝日・節気: ---- 日出: 5時00分 日没: 18時19分 月出: 23時00分 月没: 7時59分 月齢: 18.52 干支: 丁未 (ていび,ひのとひつじ) 六曜: 仏滅 九星: 五黄土星


今日の季語: 桜漬(さくらづけ)


 



(有亭 より転載)


桜漬は、八重桜のつぼみや七分咲きの花を塩漬けにしたもの。
熱湯を注ぎ、桜湯として飲む。
 主に慶事に桜湯にしてふるまわれる。湯をそそぐと桜の
香気が立ち上り、花びらが開く事がめでたいとして喜ばれる。


桜漬の俳句:


・もてなしの白磁にひらく桜漬 浅田三千枝


・暗算のやうに桜漬湯にひらく 田川飛旅子


・湖のあらなみどきの桜漬 小澤實


・紅志野やゆつくり開く桜漬 斎藤千代子


・桜漬白湯にひらきてゆくしじま 黒田杏子


・桜漬人恋ふいろにひらきけり 塚本久子



塩漬けにされ塩に閉じ込められた桜の花がお湯に入れられる。
花はお湯の中でゆっくりと花びらを開き始める。
温泉に入り伸びのびと人が手足を伸ばす様に。


ゆっくりと音もなく開いていく花びらが桜の花の甘い香りを立ち上らせる。
 沈黙に時が過ぎると湯の中に花が咲いている。


白磁の碗に咲いている桜の花は可愛くまた妖艶だ。



 

2011-04-21 (Thu)

2011/04/21 日記 山吹

2011/04/21 日記 山吹

2011/4/21 (木) 旧暦: 3月19日 祝日・節気: ---- 日出: 5時01分 日没: 18時18分 月出: 22時05分 月没: 7時01分 月齢: 17.52 干支: 丙午 (へいご,ひのえうま) 六曜: 先負 九星: 四緑木星今日の季語: 山吹 (季節の花 より転載)『ヤマブキ(山吹、学名:Kerria japonica)はバラ科ヤマブキ属(本種のみの一属一種)の落葉低木。黄色の花をつける。春の季語。学名はスコットランドの植物学者ウィリアム・カーに由来...

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2011/4/21 (木) 旧暦: 3月19日 祝日・節気: ---- 日出: 5時01分 日没: 18時18分 月出: 22時05分 月没: 7時01分 月齢: 17.52 干支: 丙午 (へいご,ひのえうま) 六曜: 先負 九星: 四緑木星


今日の季語: 山吹


 



(季節の花 より転載)


『ヤマブキ(山吹、学名:Kerria japonica)はバラ科ヤマブキ属(本種のみの一属一種)の落葉低木。黄色の花をつける。春の季語。


学名はスコットランドの植物学者ウィリアム・カーに由来する。


 特徴
低山の明るい林の木陰などに群生する。樹木ではあるが、茎は細く、柔らかい。背丈は1mから、せいぜい2m、立ち上がるが、先端はやや傾き、往々にして山腹では麓側に垂れる。地下に茎を横に伸ばし、群生する。葉は鋸歯がはっきりしていて、薄い。


晩春に明るい黄色の花を多数つける。多数の雄蕊と5~8個の離生心皮がある。心皮は熟して分果になる。


北海道から九州まで分布し、国外では中国に産する。古くから親しまれた花で、庭に栽培される。花は一重のものと八重のものがあり、特に八重咲きが好まれ、よく栽培される。一重のものは花弁は5枚。


 似たもの
シロヤマブキ(Rhodotypos scandens (Thumb.) Makino)と言うのもあるが、別属である。日本では岡山県にのみ自生しているが、花木として庭で栽培される事が珍しくない。こちらは花弁は4枚。


 文化
古歌にも好んで詠まれ、しばしば蛙(かはず)とともに詠み合わせられる。太田道灌と八重山吹の話はよく知られている。詳細は、太田道灌#逸話を参照。なお、件の歌については、普通は八重咲き山吹には実がつかないことを述べた歌とされるが、「七重八重」を山吹が積み重なる様に咲く様子を述べたと解し、ヤマブキの果実が堅くて食えないので、「山ほど花が咲くのに、食える実がつかないのは情けない」とする解釈もあるらしい。


山吹色といえば、オレンジ色に近い濃い黄色のことである。下のような色である。往々にして小判の色をこれにたとえる。(山吹色のお菓子・・小判の隠語)
...』(Wikipedia)



山吹の俳句:


・山吹の移りて黄なる泉さヘ 服部嵐雪


・山吹や昼をあざむく夜半の月 前田普羅


・みづみづと月のぼる夜の濃山吹 松村蒼石


・山吹に照る月更けて月ばかり 水原秋桜子


・山吹のにほひを月ぞそのままか 広瀬惟然



山吹の盛は、一面の黄色だ。
すべてのものを黄色に染める。


俳人たちは月と山吹を詠んでいる。
昔は月と山吹が眼前にある光景が多かったのだろう。
今は夜、山吹を見ることは難しい。



 

2011-04-20 (Wed)

2011/04/20 第249回季節の美味しさと日本酒を楽しむ集い(その1)

2011/04/20 第249回季節の美味しさと日本酒を楽しむ集い(その1)

「第249回季節の美味しさと日本酒を楽しむ集い」は、岐阜の酒の中島屋さん主催の歴史のある日本酒の会。日時: 2011年4月20日     20:00~22:00場所: 創菜ダイニング「裕庵」今日は、ぎっしりとした日だった。朝、昼、夕の仕事を済ませて夜には岐阜の酒の会。ウイークデーの岐阜の酒の会は久し振りだ。8時から始まり終わるのが10時、それから岐阜駅から乗り継いで帰ることになるので忙しいことになる。会場の裕庵は、...

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「第249回季節の美味しさと日本酒を楽しむ集い」
は、岐阜の酒の中島屋さん主催の歴史のある日本酒の会。
日時: 2011年4月20日
     20:00~22:00
場所: 創菜ダイニング「裕庵」



今日は、ぎっしりとした日だった。
朝、昼、夕の仕事を済ませて夜には岐阜の酒の会。
ウイークデーの岐阜の酒の会は久し振りだ。
8時から始まり終わるのが10時、それから岐阜駅から乗り継いで帰ることになるので忙しいことになる。


会場の裕庵は、今回はじめてなので、調べてみると所在は美殿町、クチコミでは日本蕎麦の専門店だが洒落た雰囲気の大人の店のようだ。
 美殿町にあるので、「ざっぶん」「楮」より少し遠いが、駅から徒歩圏内である。余裕を見て30分前に着く列車に乗ったのだが、これが10分遅れてしまった。
 早足で歩く、と言っても絶対速度では普通なのかもしれないが。
店に着いたのが、定刻丁度。間に合ってよかった。 


裕庵と書かれた灯りと提灯の間に木の格子と入り口の木のドアがある。今日は貸切の表示がされている。
 ドアを開けて入ると、右側がカウンター、左がテーブル席になっている。今宵の宴は左のテーブル席のようだ。
 会費を支払い、利き酒メモを受け取り、着席すると一安心だ。


 


まだ、全員は揃っていないようだった。
着座の人には、所酒造蔵元、同好の士A氏の顔が見える。
 出品酒の一覧を見ていると声をかけられた顔を上げると同ゼミのN氏の兄貴分の社長さんだった。今日はN氏は都合が悪く不参加との話だった。本当はこちらが先に気づくべきなのだが、声を掛けていただけるのは有り難い。


程なく、主催者酒の中島屋店主の乾杯の発声を合図に宴が始まった。
 お酒は14種、料理は一品ずつ運ばれるので、酒と肴は同時進行だが、整理の都合上酒と料理に分けて記載する。


【今日の出品酒】
中島屋の酒の会の酒のテーマは単一ではない。マルチアスペクトだ。今自分がどのアスペクトの酒を飲んでいるのか自覚していないと、道に迷って迷い子になってしまうおそれがある。
 自覚して酒を利けば、酒のスペック、新酒・熟成酒、垂直・水平試飲などの道が用意されており、道に沿って歩めば日本酒の世界が広く展開していることを学ぶことができる。
 だが、それは利こうとする場合の話であって、会の名前のとおり季節の美味しさと日本酒を楽しむという点では、単純に楽しむことも可能だ。うるさいことを考えずに楽しむ、これが本道であることは間違いない。


以下に筆者の印象を記載するが、もとより個人の嗜好によるものであって、客観的なものではない。興味を持たれたり、不審な思いをされた場合は、自身の舌で確認をお願いしたい。
 記載するのは印象のみであって、相対評価の評点は個人的に過ぎるので割愛する。


<まずは乾杯>
(1) 白岳仙 純米大吟醸 あらばしり 安本酒造 (福井)
山田錦40%の純米大吟醸。甘い入り口、トロリとした舌触り、酸のふくらみと同時にピリ・シュワの発泡感。中盤から辛くなるが、トロリとした舌触りが続く。後半にかけての切れが良く、後口も良い。スッキリとした透明感のある世界が白岳仙のイメージだが、このあらばしりは、スリム・スッキリと言うよりふくらみのあるグラマラスな印象だ。


<房島屋、今年の新酒>
房島屋の新酒5種の水平試飲の道筋だ。
房島屋の所酒造は東京でも近年人気の全国銘柄である。
蔵元であり杜氏でもある所氏が同席されているので、自由にお話が聴けるのは贅沢な話だ。


(2) 房島屋 純米65 無濾過生 9号酵母 所酒造 (岐阜)
立香はあまり感じない。トロリとした舌触り、甘・酸の味。含み香は強くはないがエチル系(熟れたバナナだろうか)の香り。後半に掛けて辛味みを感じる。9号酵母とのことだが押しのある力強い世界。


(3) 房島屋 純米65 無濾過生 6号酵母 所酒造 (岐阜)
 立香はあまり感じない。甘い入り口。トロリとした舌触り、9号に比べると酸の透明感が高い印象がある。後口の切れも良い。


(4) 房島屋 純米65 無濾過生 おりがらみ 6号酵母 所酒造 (岐阜)
 甘いトロリとした世界だが、透明感がありスッキリとした面もある。含み香が9号酵母に似た印象。9号の澱がらみかと思ったが6号とのことで意外に感じた。


(5) 房島屋 純米吟醸50 無濾過生 所酒造 (岐阜)
立香は仄か。甘い入り口、フルーティな酸。微発泡感と辛味も感じる。


(6) 房島屋 純米吟醸50 山田錦 生 所酒造 (岐阜)
 立香は仄か。酸の膨らみ大きい。辛味もあり前半の押しが強い。中盤から切れが良くなり山田錦らしくなる。後口も癖がなくスッキリとしている。後半、辛味・苦味・渋みが増す下に重い酒が多い中で、この酒は上重型である。山田錦の一般的イメージとは違う印象で、房島屋らしい個性を感じる酒だ。


<新酒しぼりたて生のお酒>
真正面から振りかぶって直球で勝負してくる七本鎗と長珍の比較試飲。だが、前の所酒造の新酒との比較試飲・蔵比べのアスペクトも持っている道筋だ。


(7) 七本鎗 純米 山田錦 無濾過生原酒 富田酒造 (滋賀)
 甘い入り口。フルーティな酸。透明感がある世界。後半の切れが良い。房島屋の後で飲むと、流石の七本鑓も爽やかに・透明に感じる。


(8) 長珍 純米吟醸50 無濾過生原酒 長珍酒造 (愛知)
立香はあまり感じない。酸のふくらみを感じる味。含み香は癖を感じない。中盤は丸さを感じる。後半にかけて辛味が出る。後口は辛味系。


<今日の贅沢・大吟醸酒 飲み比べ>
新潟の名酒〆張鶴の垂直試飲と酒質の違う松の司の熟成酒との比較の道筋だ。


(9) 〆張鶴 吟撰 吟醸酒 平成22BY 宮尾酒造 (新潟)
 立香は仄か。スッキリとした入り口。バランスの取れた味わいで、味の偏り、尖りは感じない。調和した世界。


(10) 〆張鶴 吟撰 吟醸酒 平成21BY 宮尾酒造 (新潟)
立香は感じない。新酒に比べると、よりトロリとした丸い世界を感じる。味も偏りなくバランス良いところは変わらない。中盤からスッキリとして切れ、後口も良い。新酒もよいが1年の差は大きい事を感じさせる。


(11) 〆張鶴 吟撰 吟醸酒 平成7年詰 宮尾酒造 (新潟)
平成7年に詰められた酒。中島屋の冷蔵庫で15年囲われていたレアものである。1年の熟成の差は大きかったが、15年の差はどうなのか、興味深く利いてみた。
老香・熟成香など癖のある立香は一切感じない。口に含むと味は殆ど感じない、感じるのは丸い舌触りとふくらみのみ。甘・酸・辛・苦・渋といった味は感じない、感じるのは丸いふくらみと穏やかな旨み。水のように透明感のある酒という概念があるが、酒は矢張り水とは違う、旨みのある世界を持っていることが実感できる。日本酒の熟成の究極の姿の一つを感じさせる酒だ。このような酒は評点を付けることが難しい。


(12) 松の司 大吟醸純米 平成20BY 松瀬酒造 (滋賀)
 丸い入り口、酸の膨らみ大きい。後半に辛味を感じる。〆張鶴平成7年の後なのでより感じたが、20BYとは思えない活発さ・元気さを感じる。


<熟・醇・を飲む>
中島屋店主の好奇心の地平線にある実験室に招待される道筋。
何が出てくるか判らないないミステリーツアーへの参加である。
利き酒メモには「長い眠りから目醒めたリスクたっぷりのお酒です。」と書かれている。
 過去にも、とんでもないレア物が登場したことは、以前の記事にも書いた通りだ。
 この道筋は、この会にしか無いと思っても間違いはないだろう。


(13) 琉の扇 純米大吟醸生詰 H12年9月 富士高砂酒造 (静岡)
中島屋実験室で鍛えられて来た常温熟成の11年熟成酒。これも興味深い酒。アル添されていない純米大吟醸を常温で11年寝かす人は恐らく居ないだろう。蔵元は怖くてそんなことをしないだろう、仮にするとしても蔵内でこっそりとするだろう。
 個人で辿ることは殆ど不可能な道だ。


 純米大吟なのだが老香はなく、立香は軽いカラメルの香。口に含むと甘いトロリとした舌触り。含み香もカラメル香が続くが、仄かな老香も感じる。
後で、料理と合わせたところブラタンと良く合った。含み香がグラタンに吸収され、旨みだけを感じることができた。


(14) 梅乃宿 大吟醸 本生 梅乃宿酒造 (奈良)
この酒も20年の大吟醸熟成酒、冷蔵庫で20年間囲われて、今宵舞台日登場した主役である。
 中島屋の会でしかお目にかかれないとんでもないレア物だ。


 立香は、強い老香は全く無いが、軽い香りを感じる、例えることが難しいが熟成したチーズのような香が仄かにする。
甘い入り口だが、舌で探ると辛味もある。トロリとした舌触りはなく、大吟醸らしく切れが良い。含み香にはエチル系の香りも感じる。
後で、肴に合わせると海老の唐揚げに良く合った。



今日の道筋も見所が沢山あり、見とれていると次の酒・料理が運ばれてくる。遅れまじと先を急ぐがまた遅れるの繰り返しで忙しい。息が切れそうだが、退屈している暇はない。

2011-04-20 (Wed)

2011/04/20 第249回季節の美味しさと日本酒を楽しむ集い(その2)

2011/04/20 第249回季節の美味しさと日本酒を楽しむ集い(その2)

【今日の料理】ホテルで開かれる大きな会のビュッフェとは違って、15名位の貸切の空間で出される作りたてを楽しむことができる。ネット上のクチコミでは、日本蕎麦が美味しいそば専門店のような紹介がされていたが、和洋のジャンルに拘らない創作料理の店のようだ。記事の写真は、店内が暗く、ストロボを炊きたいがそうすると色が飛ぶし、周囲の人の迷惑になるので手持ち撮影するしか無い。撮影後、画像処理で補正したものなので、...

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【今日の料理】
ホテルで開かれる大きな会のビュッフェとは違って、15名位の貸切の空間で出される作りたてを楽しむことができる。


ネット上のクチコミでは、日本蕎麦が美味しいそば専門店のような紹介がされていたが、和洋のジャンルに拘らない創作料理の店のようだ。


記事の写真は、店内が暗く、ストロボを炊きたいがそうすると色が飛ぶし、周囲の人の迷惑になるので手持ち撮影するしか無い。撮影後、画像処理で補正したものなので、あまり色調は良くない。
 又、お品書きがないので内容がよく解らないので間違いがある可能性が高い。
 名前が書いてある料理は、裕庵のおまかせコース料理に記載があり同じ料理と推測したものを書いた。



 
●そばクルミパン 明太子クリーム添え
 軽い歯ざわりの蕎麦のパンにコクのある明太子クリームが良く合う。房島屋の酒には負けそうだ。


 
●気まぐれ前菜3品盛合せ
 出たものは野菜ばかりではないので、料理名は違っているかもしれない。この3点盛は和の世界で、日本酒の肴としては何の違和感もない。穏やかな入り口だ。
 左: ホタルイカ、練り物の煮物、卯の花の炒め物、そら豆
 中: 蒟蒻とさやえんどうの和え物、だし巻き卵
 右: 瓜の粕漬け、モヤシとほうれん草(?)の胡麻和え


 
●自家製なめらか豆富 トマトゼリーのせ
 目で見ると食後のデザートのようなので手をつけるのを後回しにした。
 上に乗っているのは果物のゼリー下はプリンのように見えるが。食べてみると赤いのはトマトのゼリー、下は豆腐だった。
 洒落た遊びごころの世界だ。


 
●鮮魚のカルパッチョ
 刺身にゴマとガーリックのとオリーブオイルのソースが掛けられている和洋のコーディネーション。
 海老は茹でて皮がむかれている。刺身は白身(カンパチ?)と生蛸。わさびと醤油ではなくオリーブ油で刺身を楽しむ。創作料理では、それが可能だ。


 
グラタン。
見たところ茶碗蒸しのように見えるが、グラタンである。
 上には分厚いチーズが乗っており、チーズの下にソースがあるが、あまり乳臭くはない。こってりとした味の厚みのあるソース。
運んできた人が味噌と話していたように聞こえたが、味噌が入っているのだろうか。洋風のミルクの風味のグラタンではなく和風の味だが、チーズのこってりとした旨みが存在感を出している。
 舞茸の他野菜が入っているが、歯ざわりのあるものは筍だろうか?


このグラタンは、日本酒に良く合った。
押しが強く、含み香もある房島屋純米9号酵母もこのグラタンと合わせると、仲良くバランスが取れた。
 また、立香のある琉の扇の旨みも引き出してくれた。


 
揚げ物
 ししとう、海老、エリンギ、長芋。
 海老の唐揚げは、梅乃宿大吟醸20年に良く合った。


 
牛のステーキ。
おまかせメニューの和牛のレアステーキだろうか。
ソースは、特に濃いものはかかっておらず、肉の旨味が素直に出ている。しめじも添えられて旨みを加えている。
右端の薬味は山葵とにんにく風味(?)のもの。
どの日本酒とも良く合う肴だ。
グラタンと共にお薦めの肴だ。


 
締めは、更科蕎麦。
かなり細い蕎麦だが、しっかりとコシのある蕎麦。
タレは、旨みのある醤油が生きているもの。まだ、仲佐のように枯れては居ない。


 
●いちごプリンとラムレーズンアイス。
丸い茶色のものがラムレーズンのアイス。



【感想】
 (1)今日は朝からぎっしりと詰まった日だったが、夜も中味がぎっしりの宴だった。
 とにかく、酒に料理に忙しい中味のある2時間だった。
 (2)酒に関しては、毎回のように多面的な酒が登場してスリリングで、面白かった。


 ・所酒造の新酒の水平試飲は、房島屋の個性を感じさせる。9号酵母より6号酵母のほうが酸の透明感が高くスッキリとしていたのは、何か逆のようで面白かったし、前半の押し・パンチのある吟醸50山田錦は、一般的な柔らかいふくらみのある透明感の山田錦とは少し異なる世界を持っていた。
 房島屋は個人的なイメージでは、ハードボイルドな世界だが、純米65ではフルーティーな酸が意識されているように感じた。
 今日の房島屋は、コンテンポラリーな世界で、若い世代に歓迎されそうなメリハリのあるパンチに満ちていた。


 ・七本鎗と長珍は、いつも通りの味の厚みのあるしっかりとした酸がベースにあった。だが、房島屋の後で飲んだせいか、いつもよりスッキリとした透明感のある酸のような気がした。


 ・大吟醸の飲み比べ
 〆張鶴を口に含んだときは、ホッとした。房島屋、七本鑓、長珍と味の濃い旨い酒、ストレートの豪速球が続いた後の変化球のように感じられた。
 新酒も良かったが、1年寝かせたものは丸さと穏やかな上品さが優っていた。15年物は、熟成酒の一つの典型だった。ふくらみと旨みのある水といったら言い過ぎだろうか。


 ・熟成酒のコーナーは、この会の白眉だ。
 中島屋酒の会ワールドへの入り口がこのコーナーだ。
 琉の扇は先に書いたように純米大吟の常温11年熟成の実験の試み。
 梅乃宿は大吟醸の20年冷温熟成の実験。泡盛の世界では20年古酒は珍しくもないし、珍重されているが、日本酒の世界では一般的に定着した世界があるとは言えない。
 20年古酒も存在するが、甘いもの、老香のある物が多く、〆張鶴15年、梅乃宿20年のようにスッキリした日本酒の古酒が存在する事を知ることができる機会は殆ど無い。
 この会は、機会に恵まれれば、レアな日本酒の古酒の世界へ入り込むことを許してくれる貴重な場である。


全体として、今日の日本酒の世界の道筋は多岐にわたっている。どの道を歩んでも日本酒の可能性を感じることができるマルチアスペクトの世界だ。
 中島屋店主の構築する世界の道は錯綜しているが、どの道を歩んでも日本酒の美しさが見える道筋である。見惚れているうちに迷いこんでしまうとしても、それは本望というものだろう。
 それを見て店主は我が意を得たりと笑っているに違いない。


(3)裕庵の料理
 行く前は日本蕎麦の専門店と思っていたが創作料理だった。前にも書いたが、創作料理と日本酒は相性が良い。
 伝統的な和食の世界は、約束事が多く、料理中心で日本酒を料理と同様に位置付けて提供している所は少ない様に思う。板長さんが吟味された日本酒を準備していることも稀なように思う。
 日本も広いので筆者が知らないだけで、板長が吟味した懐石と日本酒の完全に組み合わされた世界というものも存在はするだろう。だが、もし存在するとしても、その費用は恐らく1桁上の値段になるだろう。


 中島屋店主に伺った話では、この店は「楮」とルーツを同じにしている店であるそうだ。
 楮もそうだが、伝統に縛られすぎること無く、和洋中の世界を駆け巡り、日本酒と相性のよい料理を創り出す創意工夫がある点で懐石料理より創作料理のほうが可能性があるように思う。
 今日の料理で言えば、3点盛と蕎麦は日本の伝統的なやすらぎの世界だが、カルパッチョとグラタンは、和と洋の組み合わせの中に日本酒との合性が組み込まれている。そこに創作料理のアドバンテッジがあると思う。


(4)ウイークデイのこの会の住人
 個人的に詳しい背景を承知しているわけではないが、余裕のある人達だ。昼間の日本酒マニアの集う会の住人とは、少し違った様子だ。
 会社の社長とクラブのママさんらしき人、大学教授、紳士と同伴の若い女性、一人遅れてきた妖艶な女性...
 秋田屋の夜桜風情には、和服に身を固めた綺麗どころが初老の紳士を引き連れていた社交場のような雰囲気があったが、少し通じているところもある。
 この人達と日本酒を楽しみ料理を楽しみ会話を楽しむには、記録したり写真を撮ったりすることは諦めねばならない。
 悩ましいところである。


凝縮した2時間は、あっという間に過ぎ、列車の時間が迫ってきたので、席をたつことにした。
 社長にも教授にも蔵元にも...挨拶をし、中島屋店主と裕庵店主とA氏に見送られながら、岐阜駅に向かった。感謝である。
 ぎっしりとした日の最後もぎっしりとした宴で終わることが出来た。


目覚めたら安城というような悲惨なこともなく、坦々と家に着いたのが濃密な一日の結末としてはアッサリし過ぎているかもしれない。



【データ】
1.裕庵
店名: 創菜Dining 裕庵
住所: 岐阜県岐阜市美殿町50
TEL: 058-263-3534
営業時間: 11:30~14:30
      17:30~24:00
定休日: 日曜
駐車場: 無
アクセス: 十六銀行柳ケ瀬支店を東へ小路3本目の右側
URL:
http://g.lets-gifu.com/shop/index-1586.html



2.酵母
 ・6号酵母
  「協会6号 通称「K6号酵母」「新政酵母」。
穏やかな香りで、淡麗にしてソフトな酒質に適し、味は深みが出るとされる。糊精子の大きい環境下でも増殖が阻害されないので生もと系に向いている。
昭和3年(1928年)、同5年、同7年と立て続けに鑑評会で優等賞を取った佐藤卯兵衛の秋田『新政』(あらまさ)の秋田流低温長期醗酵が注目を集め、ここから昭和10年(1935年)に分離された。現在も使われている酵母としては最古のもので、また低温長期醗酵はのちの吟醸造りの原型となった。」(Wikipedia)


 ・9号酵母
  「協会9号 通称「K9号酵母」「熊本9号」。
短期もろみで華やかな吟醸香が高い。 吟醸酒の誕生に大きな役割を果たした酵母で、その意味ではむしろ協会7号よりも香りは高い。低温でも醗酵力が旺盛で、芳香を持つ酒を醸すのに非常に適しており、今日でも吟醸酒の多くに用いられている。「熊本9号」と呼ばれる所以は、熊本県酒造研究所『香露(こうろ)』の醪から、のちに酒造関係者たちの間で「吟醸の神様」などと称される野白金一によって昭和28年(1948年)ごろ分離されたことによる。またこれから派生した「9号系酵母」も多く存在する。「K-7グループ」に属する。」(Wikipedia)



 

2011-04-20 (Wed)

2011/04/20 日記 花曇

2011/04/20 日記 花曇

2011/4/20 (水) 旧暦: 3月18日 祝日・節気: 穀雨 日出: 5時02分 日没: 18時17分 月出: 21時02分 月没: 6時07分 月齢: 16.52 干支: 乙巳 (いつし,きのとみ) 六曜: 友引 九星: 三碧木星今日の季語: 花曇(はなぐもり)      春の季語。       桜の花の咲くころの、薄くぼんやりと曇った空模様。 (俳句の風景 より転載)花曇の俳句:・花曇朧につづく夕べかな 蕪村・花曇り田螺のあとや水の底 丈草・...

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2011/4/20 (水) 旧暦: 3月18日 祝日・節気: 穀雨 日出: 5時02分 日没: 18時17分 月出: 21時02分 月没: 6時07分 月齢: 16.52 干支: 乙巳 (いつし,きのとみ) 六曜: 友引 九星: 三碧木星


今日の季語: 花曇(はなぐもり)
      春の季語。
      桜の花の咲くころの、薄くぼんやりと曇った空模様。


 



(俳句の風景 より転載)



花曇の俳句:


・花曇朧につづく夕べかな 蕪村


・花曇り田螺のあとや水の底 丈草


・をととひもきのふも壬生の花曇り 古舘曹人


・花曇橋より低き仁王門 和田八重子


・ペン皿にうすき埃や花曇 富安風生


・ゆで玉子むけばかがやく花曇 中村汀女



天気は移りやすく、上空に寒気が入って天気は不安定だ。


先日は、日焼け止めクリームを塗らなければならないほどの花見日和だった。
 霞んだような花曇りも花見日和りに相応しい。


中村の句は、昨年も載せたが良い句だ。
ゆで玉子を剥いているのは恋人同士かもしれないし、夫婦かもしれない、小学生かもしれない、おばあちゃんかもしれない...
人と剥くゆで玉子は幸せ色にかがやいている。


だが、一人かもしれない。
仮に一人であっても、つるりとした玉子の白身も曇った空も「かがやく」と言う言葉も、すべてが幸せに輝いている世界が其処には在る。



 

2011-04-19 (Tue)

2011/04/19 日記 アネモネ

2011/04/19 日記 アネモネ

2011/4/19 (火) 旧暦: 3月17日 祝日・節気: ---- 日出: 5時04分 日没: 18時16分 月出: 19時53分 月没: 5時19分 月齢: 15.52 干支: 甲辰 (こうしん,きのえたつ) 六曜: 先勝 九星: 二黒土星今日の季語: アネモネ、牡丹一華(ぼたんいちげ)、花一華 (浜ッ子便り より転載)『アネモネ(学名:Anemone coronaria)はキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。和名はボタンイチゲ(牡丹一華)、ハナイチゲ(花一華)、ベ...

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2011/4/19 (火) 旧暦: 3月17日 祝日・節気: ---- 日出: 5時04分 日没: 18時16分 月出: 19時53分 月没: 5時19分 月齢: 15.52 干支: 甲辰 (こうしん,きのえたつ) 六曜: 先勝 九星: 二黒土星


今日の季語: アネモネ、牡丹一華(ぼたんいちげ)、花一華


 



(浜ッ子便り より転載)


『アネモネ(学名:Anemone coronaria)はキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。和名はボタンイチゲ(牡丹一華)、ハナイチゲ(花一華)、ベニバナオキナグサ(紅花翁草)。または、アネモネ属(Anemone)の総称を表すこともある。


語源はギリシア語で「風」を意味する?νεμο? (anemos)から。ギリシア神話中に、美少年アドニスが流した血よりこの植物が産まれたとする伝説があり、稀にアドニスと呼ぶこともある。なお、adonisはフクジュソウ属の学名である。


 特徴
一般に春先に花開くが、その花は一重のものから八重咲のもの、花色も桃、青、赤、白等。草丈も切花用の高性のものから矮性種まで、野生種のみではなく、現在では様々な園芸品種が栽培されている。


種は長い毛を有し、風によって運ばれる。このため「風」が由来となっている名前が各地で見られる。花弁はなく、萼片が同じ働きをしている。


 栽培
実生または球根から栽培するが、よほどに園芸に詳しい者でない限り、球根から栽培した方がよい。球根は直径1センチあまりの不定形の固まりであるが、とがっているほうを下にして、9月末から11月はじめに植え付ける。株間は20cmくらい、鉢に植える場合は、6寸鉢に3球植えにする。覆土は2cmくらい。日当たりと水はけのよいところなら、比較的よく開花する。


花言葉:


「はかない夢」
「薄れゆく希望」
「はかない恋」
「真実」
「君を愛す」
「嫉妬の為の無実の犠牲」


 毒性
全草にプロトアネモニンを含む。茎を折ったときに出る汁に触れると皮膚炎・水泡を引き起こすことがあるので、園芸時には注意が必要である。
...』(Wikipedia)



アネモネの俳句:


・アネモネに不良の匂ひして真昼 櫂未知子 蒙古斑


・アネモネのごと一病をかかえたる 宇多喜代子 象


・アネモネのふくみし怒気に気付きたる 行方克己 知音


・アネモネの花いとけなくしどけなく 石田郷子


・風に棲むアネモネ思いつめやすし 鎌倉佐弓



アネモネの花は、希望とか静謐とかを感じさせるより、何か不幸や陰や波乱を感じさせるもののようだ。
花言葉も幸福ではないし、科学的にも毒を持っている。


可憐な花びらに囲まれた中央にドッカリと陣取っている花蘂。
丸く高く主張する花蘂が何か不安定なバランスを保っている。


その花蘂を見ているうちに俳人たちの心に何か暗い思い出したくない情念のようなものを思い起こさせるのかもしれない。



 

2011-04-18 (Mon)

2011/04/18 東日本大震災とリーダーの資質(その2)

2011/04/18 東日本大震災とリーダーの資質(その2)

東日本大震災への政府の対応をめぐり、今日の参議院予算委員会で集中審議が行われた。録画を見ながら、改めて東日本大震災・福島第一原発問題のような非常事態に対するリーダーの器について感慨を持たざるを得なかった。先ずは、東電清水社長。参考人として出席し、野党の質問にさらされた。『東電答弁は役所的、野党が批判  参議院予算委が終了し、前を通る菅首相(左)にあいさつする東京電力の清水社長=田中秀敏撮影...

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東日本大震災への政府の対応をめぐり、今日の参議院予算委員会で集中審議が行われた。


録画を見ながら、改めて東日本大震災・福島第一原発問題のような非常事態に対するリーダーの器について感慨を持たざるを得なかった。


先ずは、東電清水社長。
参考人として出席し、野党の質問にさらされた。


『東電答弁は役所的、野党が批判
 
 



参議院予算委が終了し、前を通る菅首相(左)にあいさつする東京電力の清水社長=田中秀敏撮影 【読売新聞社】


「答弁が役所以上に役所的」参院で東電社長陳謝
 2011年04月19日 09時13分


 18日の参院予算委員会には、震災後初めて、東電の清水正孝社長が出席し、注目を集めた。


 「これまで14~15メートルという津波の大きさは想定できなかった。甘かったと言わざるをえない。心からおわび申し上げたい」。清水社長は、福島第一原子力発電所事故に関し、共産党の大門実紀史氏から津波想定の甘さを指摘されると、こう答えて陳謝した。


 原子炉格納容器の圧力を下げるために放射性物質を含む蒸気を大気中に放出する「ベント」をめぐり、3月12日の菅首相の現地視察が作業を遅れさせたのでは、との見方があることについては、「特に影響がないと理解している」と述べた。野党からは「答弁が役所以上に役所的だ」(たちあがれ日本の片山虎之助氏)と皮肉も飛び出した。清水社長はこの日、野党議員5人の質問に対し、何度も頭を下げた。終了後は硬い表情のまま、無言で国会を後にした。』(読売新聞)


清水社長は、体調が回復したとして、社長業務に復帰され、謝罪会見を行い、福島県知事への面会を申し入れたが知事は拒否した報道がニュースで流れた。


その時の、画面に映る清水社長の表情には力を感じなかった。
言葉を発し、答えてはいるが社長の意志・心を感じることは出来なかった。目に力がないのが力を感じさせ無い印象だ。


矢張り体調が良くないのではないだろうか。
体調が良くないまま、非常事態を取り扱うような過酷な任務に着くことには無理がある。
 国民側からみると、体調が悪い人がリーダーの地位にいることが対応の遅れ・間違いを引き起こすことに繋がるのではないかと不安を感じてしまう。


社長を辞任することは無理だとすれば、体調がわるいのだから入院し、勝俣会長が直接指揮をとる事が望ましいように感じた。



次は、菅首相の答弁の印象だ。
東電が発表した工程表に付いて質疑が行われた。


菅首相は、東京電力に対して、工程表を出すように自らが強く要請したことを強調したが、福島の原発問題は其の様な問題なのだろうか?


原子力災害対策特別措置法は、首相を本部長とする原子力災害対策本部の設置を定めており、菅首相は、この法律に従って同本部の本部長の地位にある。
 加えて、3月15日午前5時30分に東電本店に乗り込み、首相は、東電本社内に統合対策本部を設置した。
 当然、本部長は首相である。


今日、その会合の様子が報道されている。
『福島第1原発:対策本部の映像公開 東電
 
 



15日に開かれた「福島原発事故対策統合連絡本部」の会合。右端は海江田経産相、中央は東京電力の勝俣会長=東電提供(共同) 東京電力は18日、今月15日に東京・内幸町の本店で開いた政府との「福島原発事故対策統合連絡本部」会合の画像と映像を公開した。


 大型画面を設置した室内で、副本部長の海江田万里経済産業相が「心を一つにしてこの難局に立ち向かっていこう、ということでよろしくお願いします」とあいさつ。細野豪志首相補佐官や東電の勝俣恒久会長、清水正孝社長らも並んで担当者の報告を聞き、メモを取ったりする姿が撮影されている。


 同本部は、炉心冷却作業が難航している福島第1原発事故への対策を一体化するため設置された。
毎日新聞 2011年4月18日 18時16分(最終更新 4月18日 18時33分)』(毎日.jp)


つまり、菅首相は福島原発問題対策の最高責任者の地位にある。
だが、質疑の答弁を聞いていると、疑問を感じる。
録画画面で、首相は発言している。
"一定の方向性を出すように努力して欲しいということを申し上げ、昨日(17日)出てきたところであります。この見通しがしっかりと、できるだけ早く実現できるように、政府としても全力を挙げて、東電の作業に対しては協力、一緒になってやる、あるいは逆に叱咤激励して、国の力でやれることはやっていく、こういう姿勢で臨んでまいりたいと考えております。"。


「東電の作業に対しては協力、一緒になってやる、あるいは逆に叱咤激励して、国の力でやれることはやっていく、こういう姿勢で臨んでまいりたいと考えております」の言葉は、なんなのだろう? 何が言いたいのだろう?


国が全面に出てやることになっていたのではないか?
そのために統合対策本部を設置し、自ら本部長になったのではないか?


政府が全力を上げて、国民に世界に対して、問題を解決することになっていたのではないのか?


見通しの立たない段階の苦しい作業は東電に押し付けているだけではないのか?


専門家も工程表はすんなりとは運ばないと発言しているし、工程表自体にもリスク要因の存在が明記されている。


原発問題の収束が、一私企業の東電の能力を超えている事は明らかで、原子力の専門家の叡智・他の電力会社・アメリカ他の支援国・国際機関の力を借りて解決をしなければならない事は明白だ。
 それを行うことができるのは東電ではなく政府だ。


工程表の当事者は、問題の性格からも、法律上も、統合対策本部の機能からも、政府であるはずだ。


今更、「協力」「一緒」「叱咤激励」などというような意味不明の言葉を使っていいのだろうか?



今日の予算委員会を見ているとリーダーがこれであって良いのかと慨嘆せざるを得ない。


リーダーには、平時のリーダーと非常時のリーダーがある。
今の日本は、平時ではない、世界が日本の状態を注視している非常時なのだ。
 東電社長も首相も能力のある優れた人に違いない。そうでなければ、トップにはなれないのだから。平時のリーダーとしては優秀なのだろう。
 だが、非常時のリーダーとして適任とは思われない。


 幕末の混乱期、戦後の混乱期、日本には新しいリーダーが登場し、自分の全てをかけ、国難に取り組んだ。
 西郷・海舟・大久保は下層出身の非常時のリーダーだ。
 終戦と本土決戦の狭間で、命がけで終戦に粉骨砕身した鈴木貫太郎首相と阿南惟幾陸軍大臣は、非常時と言う時代が呼んだ無私の人だ。
 阿南は軍部を抑えるために自らの腹を切った。
 鈴木は2・26事件と同様生き延びたが、襲撃され家を焼かれた。
 非常時のリーダーには、問題のためにはすべてを捨てる覚悟のある無私の人が必要だ。


たちあがれ日本の片山虎之助の質問。
「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれだ。復興の道筋をつけたら首相を辞めるのも選択肢の一つだ」
に対して、菅首相は、
「復旧・復興と財政再建を含め、(衆院議員の)任期が2年半後に来るまでに与野党共同の形が取れれば本望だ」と答えた。


リーダーは、取り組む問題の大きさに匹敵するほどの人物・器量の大きさが必要だ。
 問題と器量が釣り合っていなければ、取り組んで解決することは不可能だ。
 虚心坦懐に自らを省みて、問題の大きさと自分の器量を比べてみて、足らざれば自ら退く覚悟が平時のリーダーの最低条件ではないだろうか。



 

2011-04-18 (Mon)

2011/04/18 日記 チューリップ

2011/04/18 日記 チューリップ

2011/4/18 (月) 旧暦: 3月16日 祝日・節気: 望 日出: 5時05分 日没: 18時16分 月出: 18時40分 月没: 4時36分 月齢: 14.52 干支: 癸卯 (きぼう,みずのとう) 六曜: 赤口 九星: 一白水星今日の季語: チューリップ (名城公園の風車とチューリップ)『チューリップはユリ科チューリップ属の植物。球根ができ、形態は有皮鱗茎。和名は鬱金香(うこんこう、うっこんこう)、中近東ではラーレと呼ばれる。アナトリア、イ...

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2011/4/18 (月) 旧暦: 3月16日 祝日・節気: 望 日出: 5時05分 日没: 18時16分 月出: 18時40分 月没: 4時36分 月齢: 14.52 干支: 癸卯 (きぼう,みずのとう) 六曜: 赤口 九星: 一白水星


今日の季語: チューリップ


 



(名城公園の風車とチューリップ)


『チューリップはユリ科チューリップ属の植物。球根ができ、形態は有皮鱗茎。和名は鬱金香(うこんこう、うっこんこう)、中近東ではラーレと呼ばれる。アナトリア、イランからパミール高原、ヒンドゥークシュ山脈、カザフスタンのステップ地帯が原産。
...
来歴
古くはオスマン帝国でもてはやされ[1]、オーストリアの大使ブスベック(ブスベキウス)によってはじめてヨーロッパに伝わる。この伝来のときにあやまってチュルバン(ターバン)と伝わったために現在のチューリップと言う名が生まれた。後、ブスベックの友人クルシウスがオランダのライデン植物園に移り、そこでチューリップを栽培したところ評判となった。盗難が何度も起きたためクルシウスは栽培をやめてしまったが、その後オランダではチューリップ狂時代をはじめ、幾度と歴史上にチューリップが登場する事となる。16世紀末にはイギリスでも栽培が始まり、カーネーションやオーリキュラと共に、早くからフローリスツ・フラワーとして育種が進んだ。19世紀には多数の品種が生まれ、現在でもいくつかが栽培されている。


 日本への伝来と栽培 [編集]日本には、江戸時代後期に伝来したが普及するに至らず、大正時代に入って、ようやく新潟市で本格的な球根栽培が始まった。このことから、新潟地域の栽培農家は新潟が「日本チューリップ発祥の地」と自負しており、道の駅花夢里にいつには記念碑が建てられている。1963年には新潟県の県花にも指定されている。
...』(Wikipedia)



チューリップの俳句:


・チューリップこみあげてくる色新鮮 三宅未夏


・チューリップの花には侏儒が棲むと思ふ 松本たかし


・チューリップの色溶け入りてねむき眼よ 草間時彦


・チューリップみんな開いて青い空 小島阿具里


・チューリップ喜びだけを持つてゐる 細見綾子



チュ―リップは、春の花。
明るく、鮮やかで、影もない。
色そのものだ。


青空に向けて開ききった姿は、全部信じて頼り切った姿。
しどけないほどに影も恥らいもない。
だからチューリップは幸せなのだ。



 

2011-04-17 (Sun)

2011/04/17 お花見 in 名城公園

2011/04/17 お花見 in 名城公園

日本酒の会sake nagoya恒例のお花見に参加した。諸事情により例年より半月近く遅い花見の会になった。桜がまだ咲いているのか? 天気は、下り坂のようだが?と心配もあったが、今日は晴れ渡り、絶好の花見日和となった。明け方の風は冷たく、防寒コートも必要な感じだったが時間を追って風は収まり、芝生に敷かれた青いビニールシートの上には強い春の陽射しが降り注いでいる。花見の準備は、先ずは場所取り。最盛期からは1週間遅...

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日本酒の会sake nagoya恒例のお花見に参加した。
諸事情により例年より半月近く遅い花見の会になった。


桜がまだ咲いているのか? 天気は、下り坂のようだが?
と心配もあったが、今日は晴れ渡り、絶好の花見日和となった。


明け方の風は冷たく、防寒コートも必要な感じだったが時間を追って風は収まり、芝生に敷かれた青いビニールシートの上には強い春の陽射しが降り注いでいる。


花見の準備は、先ずは場所取り。最盛期からは1週間遅れなので競争率は例年より低いはずだが、広い場所を確保するには早く行くことが肝要だ。
 幹事のHa氏は10時から、筆者は10::30から場所取り。


名城公園の桜は、かなり散ってしまったが、まだ花見の客、運動の人、散歩の人、家族のピクニック...など人で一杯だ。


 
晴れた青空に緑の色が濃い。
花の色は薄く、若葉の緑と桜蘂の赤とが濃くなっている。


 散り残した桜の木の下では、お花見を楽しんでいるグループが点在している。


 
林間の陽だまりには、二人連れ、家族連れがのんびりと憩っている。
 花は薄く、緑はまだ浅いが新緑の季節を感じさせる。


 
遠くからは散ってしまったように見える桜も、近寄ってみるとまだ花びらは多く咲いている。


 
見上げると太い枝から、花の時間が見える。
花が咲き、花びらが散り、桜蘂が残る。
桜蘂の後は、若葉だ。


 
白い花びらが散った後の花は紅い桜蘂を残している。
離れてみると紅い花が咲いているように見える。


 
桜の樹の下には、散ってしまった花びら桜蘂が降り積もっている。



 
中央の花壇の向こうには風車小屋が見える。
今年の花壇には、チューリップが植えられていない。
やや、春の華やかさが無い色合いだ。


 
風車の方に行ってみると、チューリップがいっぱい植えられていた。


 

 
チューリップは春の花。


 
桜の淡い色とは違って、濃い原色の色。
強くなった陽の光に眩しく輝いている。



花壇と風車の中間の定位置にビニールシートを敷き宴の場を作る。
 お花見が始まるのは午後2時、まだ3時間以上の時間がある。


シートの上で、のんびりと周囲の光景を眺めたり、話をしたりして時間を過ごすことになる。
 1時間ぐらいはそうでもないが2時間以上を待つことは、結構辛いものがある。


それでも時間が経つに連れ、宴の形が出来上がっていく。
12時を過ぎると、主催者側で用意した酒が到着した。
幹事のI氏が、多忙のため残念ながら花見は欠席するが酒だけは用意して運んできてくれた。


Iさんがビールとつまみを買ってきてくれた。
もう寒さを感じない強い陽射しの中で、座談をしながた時を過ごす。


開始時間まで15分を切ると、参加者が到着し始める。
買出しチームが到着し、酒の肴も揃う。


定刻の2時になり、幹事Ha氏の開会宣言で宴が始まる。



【今日の花見酒】
今年は常連の参加者が少ないため、参加者持ち込みの酒は多くなかった。

 


今回の震災を踏まえて、東北の酒が多く取り入れられている。


右から
(1) 美濃天狗 大吟醸 袋しぼりしずく酒 かくれ里 林酒造 (岐阜)
(2) 上喜元 特別純米 からくち 酒田酒造 (山形)
(3) 長陽福娘 無濾過生原酒 岩崎酒造 (山口)
(4) 南部美人 特別純米酒 南部美人 (岩手)
(5) 花泉 純米にごり酒 花泉酒造 (福島)
(6) 大那 純米吟醸 春摘み新酒おりがらみ 菊の里酒造 (栃木)
(7) あさ開 新米仕込み純米新酒 純米生原酒 あさ開 (岩手)
(8) かなや日和 生原酒 大村屋酒造場 (静岡)
(9) 初緑 特別純米 無濾過生原酒 高木酒造 (岐阜)
(10) 特別純米生原酒 月の輪 月の輪酒造店 (岩手)
(11) 無濾過生 花見ロ万(ろまん) 花泉酒造 (福島)
(12) ほうらいせん かすみ酒 特別純米 関谷醸造 (愛知)



(1) 美濃天狗 大吟醸 かくれ里 林酒造(岐阜)
筆者が持参した酒。
 
香り高くフレッシュで甘さと酸の厚みが感じられる酒は、最初に飲む酒として最適だ。
 開封してすぐに空になった。32名の参加者では、飲み逃した人も居たに違いない。


(4) 南部美人 特別純米酒 南部美人 (岩手)
 
震災自粛の取りやめを訴えたYoutube動画の効果は大きかったはずだ。


(8) かなや日和 生原酒 大村屋酒造場 (静岡)
 
先週金曜日の定例会にも出品された。
静岡の大村屋酒造の酒。
滑らかな舌触りと入り口の甘さが印象で、味のバランスが良く、癖を感じさせない。


 (9) 初緑 特別純米 無濾過生原酒 高木酒造 (岐阜)
 
初緑は、白ラベルの特別純米が好きだ。
香りも穏やかで、生原酒のフレッシュさがあり、味のバランスが良い。


(10) 特別純米生原酒 月の輪 月の輪酒造店 (岩手)
 
初めて飲む酒。
ラベルもクラッシクな印象だが、味わいも熟味のある味の厚い酒だった。


(11) 無濾過生 花見ロ万(ろまん) 花泉酒造 (福島)
 
ロ万は毎年の花見には常連の酒だ。



(12) ほうらいせん かすみ酒 特別純米 関谷醸造 (愛知)
 
地元愛知の蓬莱泉の花見酒。
霞酒。
見た目の桜色が華やかな甘さを感じさせるが、味はスッキリとした切れの良い酒。飲み飽きしない印象だ。

 鏡山 特別純米 無濾過生原酒 小江戸鏡山酒造 (埼玉)


K氏が持参した酒。
開会時の勢揃い写真には写っていない、途中から登場した13番目の酒。
 
立香が良く、フルーティな酸と味の厚みとふくらみがボデーを感じるが、中盤からの切れがあり、後口が良い。
イメージとしては純米吟醸の無濾過生原酒の印象。
 スペックを教えてもらって驚いた。
酒米が雄町。雄町にしてはふくらみがある。精米歩合が60%である。切れの良さは60%精米を感じさせないものだ。



料理を肴においしい酒を飲み、歓談するうちに時間は過ぎる。
出来れば逃げ出したいほど強烈な陽射しだった太陽が傾き、涼しく感じられるようになった。
 3時間はあっという間に経った。


 
お酒も見事に空になった。


お花見も終宴の時を迎えた。
空瓶、料理・つまみのゴミを集め、シートをたたむ。
ゴミは参加者が分担して持ち帰る。


今年は、昨年のような椿事はなく、飲み過ぎた人も居ない様子で穏やかに花の宴が終ったのは気持ち良いことだった。


昼酒を楽しんだ後のほろ酔いの漫歩は気分のよいものだ。
昼酒に罪悪感を感じなくなったのはいつからか忘れた。
夜桜の花見は寒く、飲み過ぎる。
夜桜は、歩いて見て楽しみ、飲むのはその後建物の中でが良い。
花見は、昼が気持ちよく酔える。節電の心配も無用だ。


快く酔った眼には、世界は美しく映る。
新緑も花も女性も美しい。


 
歩いていると桜の老木の瘤から花が咲いている。
枝から出るのではなく若葉をお共に瘤から出ている。
健気な花たちだ。
鞄にしまったカメラを取り出して写してやることにしよう。



 

お花見 * by マニアT
ご無沙汰しております。都合によりお花見は参加できませんでした。当初は桜にちなみ廃業したH桜を持ち込んで参加を考えていましたが、これは来年のお花見まで保管しておくことにします。

お久しぶりです。 * by 笑山
コメントありがとうございます。
お忙しそうですね。

来年は、是非秘蔵のH桜をご馳走してください。
Kちは今のところいまいちですね。
同じ場所で同じ蔵で造っても味が変わりますね。

東北でもそれ以外も、いい酒を造る蔵が、造り続けられるように皆で応援しましょう。

2011-04-17 (Sun)

2011/04/17 日記 桜蘂降る

2011/04/17 日記 桜蘂降る

2011/4/17 (日) 旧暦: 3月15日 祝日・節気: 土用 日出: 5時06分 日没: 18時15分 月出: 17時26分 月没: 3時58分 月齢: 13.52 干支: 壬寅 (じんいん,みずのえとら) 六曜: 大安 九星: 九紫火星今日の季語: 桜蘂、桜蕊(さくらしべ)降る (蛛糸庵 -tyuusian- より転載)桜蘂は、桜の花が散った後、枝に残っている雄蘂と雌蘂。薄桃色の花より、桜蕊は濃い紅色をしている。離れてみると紅い花が枝に咲いているようにも...

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2011/4/17 (日) 旧暦: 3月15日 祝日・節気: 土用 日出: 5時06分 日没: 18時15分 月出: 17時26分 月没: 3時58分 月齢: 13.52 干支: 壬寅 (じんいん,みずのえとら) 六曜: 大安 九星: 九紫火星


今日の季語: 桜蘂、桜蕊(さくらしべ)降る


 



(蛛糸庵 -tyuusian- より転載)


桜蘂は、桜の花が散った後、枝に残っている雄蘂と雌蘂。
薄桃色の花より、桜蕊は濃い紅色をしている。
離れてみると紅い花が枝に咲いているようにも見える。



桜蘂の俳句:


・雨に色交へて桜蘂降れり 宮津昭彦


・降るほかはなきごと桜蘂降れり 佐川昌子


・忌七たび七たび踏みぬ桜蘂 鈴木真砂女


・桜蘂踏まねば神に近づけず 猪俣千代子


・人絶えて桜蕊降る石畳 長門美熙子



桜蘂の降り積もる光景は雑踏には無い。
赤く桜蘂が染めた場所は、社かもしれない、墓参への道かもしれない、人里はなれた古道かもしれない。


桜蘂には、雑踏も二人連れも似合わない。
ただ一人、降り積む桜蘂を見る自分が似合っている。
心に降り積もった真っ赤な桜蘂は、鎮魂なのか惜別なのか怒りなのかよく解らないまま。


満開の花は、風に吹かれ散り始める。
飛花はひらひらと、やがて花吹雪となって、辺りを桜色に染める。
流れに落ちた花は、花筏となって流れていく。


桜は何故か急いでいる。
花を散らせた後は、桜蕊。
花蘂を降らせた後は、葉桜へと忙しく姿を変えて行く。



 

2011-04-16 (Sat)

2011/04/16 「古酒の郷」の着工始まる

2011/04/16 「古酒の郷」の着工始まる

長らく懸案となっていた古酒の郷が、愈々着工されることになった。貯蔵施設で熟成される泡盛が古酒となって、販売されるのは早くとも5年先、本格的には10年先とのことだ。 息の長い話しだが、喜ばしいことだ。泡盛の博物館も併設されるそうだが、完成すれば観光スポットになるだろう。 完成すれば、早く観てみたい。『泡盛古酒の貯蔵施設、月内着工 古酒の郷の建設開始を発表する(写真右から)国場組の玉城徹也副社長、協...

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長らく懸案となっていた古酒の郷が、愈々着工されることになった。


貯蔵施設で熟成される泡盛が古酒となって、販売されるのは早くとも5年先、本格的には10年先とのことだ。
 息の長い話しだが、喜ばしいことだ。


泡盛の博物館も併設されるそうだが、完成すれば観光スポットになるだろう。
 完成すれば、早く観てみたい。


『泡盛古酒の貯蔵施設、月内着工


 



古酒の郷の建設開始を発表する(写真右から)国場組の玉城徹也副社長、協同組合琉球泡盛古酒の郷の佐久本武理事長、県商工部長の平良敏昭部長=15日、県庁


経済  2011年4月16日 09時44分 


 協同組合琉球泡盛古酒(クース)の郷(理事長・佐久本武瑞泉酒造会長)は15日、泡盛メーカーが共同で古酒を貯蔵する施設「古酒の郷」を今月から、うるま市の特別自由貿易地域で建設すると発表した。年度内に完成予定で、参加酒造所から集めた泡盛を当初は年間250キロリットル貯蔵。毎年、タンクを増やし10年間で2500キロリットル貯蔵し、古酒にする。


 構想から3年と着工が遅れたが、付加価値の高い古酒を造り、販売量の低下が続く泡盛の反転攻勢を狙う。県庁で記者会見した、佐久本理事長は「質の高い古酒を安定的に造り、琉球泡盛を広くアピールしたい」と語った。


 施設は特自貿地域で6400平方メートルを県から賃借し、初年度は貯蔵施設1棟(50キロリットルタンク5本)、管理棟1棟を建設。貯蔵棟(タンク10本収容)は2年ごとに増設し、10年間で5棟建設。投資額は初年度が1億5000万円で、泡盛博物館建設を含め最終的には総額9億円を予定している。


 貯蔵方式は参加組合員(43社)からの「買い取り方式」か、一定の料金を設定した「預かり方式」で原酒を集める。買い取り方式はブレンドして販売、預かり式では希望に応じて個別貯蔵にも応じる。


 貯蔵期間は原則10年間とするが、運営コストなど施設の収支計画を勘案し、5年貯蔵後に一部販売も検討する。貯蔵が長期のため、収支計画は当面赤字を想定しているが、12年目に単年度黒字化、13年目以降に累積赤字の解消を目指す。


 博物館では各社保存の泡盛に関する文献や器具を集め、酒造りが学べるコーナーや体験学習スペースも設ける。


 県は10年間の土地買い取り特約付きで賃貸。賃貸料は1平方メートル当たり年290円と通常の半額程度とし、施設運営負担を軽減する。施設の設計、施工は国場組と国建設が担う。
』(沖縄タイムズ)


うるま市の特別自由貿易地域は、中城湾に面した臨海地域にあると思われるが、今回の大震災を考えると長期貯蔵施設の立地としてはやや不安な気がする。
 山の手、高台の方が良い様に思うがどうなのだろう。



 

2011-04-16 (Sat)

2011/04/16 日記 康成忌

2011/04/16 日記 康成忌

2011/4/16 (土) 旧暦: 3月14日 祝日・節気: ---- 日出: 5時08分 日没: 18時14分 月出: 16時12分 月没: 3時23分 月齢: 12.52 干支: 辛丑 (しんちゅう,かのとうし) 六曜: 仏滅 九星: 八白土星今日の季語:  (殿様の試写室 より転載)『川端 康成(かわばた やすなり、1899年(明治32年)6月14日 - 1972年(昭和47年)4月16日)は日本の小説家。大阪府大阪市北区此花町(現在の天神橋付近)生れ。東京帝国大学文学部...

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2011/4/16 (土) 旧暦: 3月14日 祝日・節気: ---- 日出: 5時08分 日没: 18時14分 月出: 16時12分 月没: 3時23分 月齢: 12.52 干支: 辛丑 (しんちゅう,かのとうし) 六曜: 仏滅 九星: 八白土星


今日の季語:


 



(殿様の試写室 より転載)


『川端 康成(かわばた やすなり、1899年(明治32年)6月14日 - 1972年(昭和47年)4月16日)は日本の小説家。


大阪府大阪市北区此花町(現在の天神橋付近)生れ。東京帝国大学文学部国文学科卒業。横光利一らと共に『文藝時代』を創刊し、新感覚派の代表的作家として活躍。『伊豆の踊子』『雪国』『千羽鶴』『山の音』『眠れる美女』『古都』など死や流転のうちに「日本の美」を表現した作品を発表し、1968年(昭和43年)に日本人では初となるノーベル文学賞を受賞した。1972年(昭和47年)、ガス自殺を遂げ(下記『自殺とされる根拠および動機、事故死の根拠について』参照)、満72歳で死去。
...』(Wikipedia)



康成忌の俳句:


・いつも想ふ印象は眼よ康成忌 上村占魚


・雨に散る花や川端康成忌 石塚友二


・花は葉に季を譲らぬ康成忌 松本昌之


・鎌倉に桜蘂降る康成忌 太田栄子


・緋鯉浮く池の小さし康成忌 岡田壮三



今日4月16日は、川端康成の忌日。
康成忌の俳句は、あまり見つからない。
河童忌、桜桃忌、憂国忌の方が多いようだ。


川端康成自身は、自らエッセイで俳句は門外漢と書いているが、俳句も詠んではいる。


鶴の二句


 ・まず来る鶴の一羽や空の秋 


 ・初空に鶴千羽舞う幻の



 

2011-04-15 (Fri)

2011/04/15 日記 若鮎

2011/04/15 日記 若鮎

2011/4/15 (金) 旧暦: 3月13日 祝日・節気: ---- 日出: 5時09分 日没: 18時13分 月出: 15時01分 月没: 2時48分 月齢: 11.52 干支: 庚子 (こうし,かのえね) 六曜: 先負 九星: 七赤金星今日の季語: 若鮎 (思いついた時に より転載)『アユ(鮎、Plecoglossus altivelis altivelis )は、サケ目・アユ科に分類される魚。川と海を回遊する魚で、日本では代表的な川釣りの対象魚であり、重要な食用魚でもある。地方公...

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2011/4/15 (金) 旧暦: 3月13日 祝日・節気: ---- 日出: 5時09分 日没: 18時13分 月出: 15時01分 月没: 2時48分 月齢: 11.52 干支: 庚子 (こうし,かのえね) 六曜: 先負 九星: 七赤金星


今日の季語: 若鮎


 



(思いついた時に より転載)



『アユ(鮎、Plecoglossus altivelis altivelis )は、サケ目・アユ科に分類される魚。川と海を回遊する魚で、日本では代表的な川釣りの対象魚であり、重要な食用魚でもある。地方公共団体を象徴する魚として指定する自治体も多い。稚魚期を降海し過ごすアユ( Plecoglossus altivelis altivelis )は、琵琶湖産コアユと区別するため、海産アユとも呼ばれる。


かつてはキュウリウオ科として分類されていたが、Nelson(1994)は一種のみでアユ科・アユ属とする分類を提唱しており、統一見解は見出されていない。
...
生活史
アユの成魚は川で生活し、川で産卵するが、生活史の三分の一程度を占める仔稚魚期には海で生活する。このような回遊は「両側回遊」(りょうそくかいゆう)と呼ばれる。ただし、河口域の環境によっては、河口域にも仔稚魚の成育場が形成される場合もある。


9月-2月頃、親のアユは川の下流に降り、砂や小石の多い浅瀬で集団で産卵する。水温15℃から20℃で2週間ほどすると孵化する。孵化した仔魚はシロウオのように透明で、心臓やうきぶくろなどが透けて見える。


孵化後の仔魚は全長約6mmで卵黄嚢を持つ。海水耐性を備えているため仔魚は数日のうちに海あるいは河口域に流下し、そこでカイアシ類などのプランクトンを捕食して成長する。全長約10 mm程度から砂浜海岸や河口域の浅所に集まるが、この頃から既にスイカやキュウリに似た香りがある。この独特の香りは、アユの体内の不飽和脂肪酸が酵素によって分解された時の匂いであり、アユ体内の脂肪酸は餌飼料の影響を受けることから、育ち方によって香りが異なることになる。水質の綺麗な中流域では、夏季には鮎の密度が高いと、川原が鮎の芳香で満たされる事がある。一般的に水質が良い河川のアユはスイカの香りで、やや水質が落ちてくるとキュウリの香りとなってくることは友釣りをする釣り師の常識であるが、友釣りをしない人にはほとんど知られていない。


川を上るアユ。多摩川調布堰にて稚魚期には、プランクトンや小型水生昆虫、落下昆虫を捕食する。体長59~63mmになると鱗が全身に形成され稚魚は翌年4月-5月頃に5-10cm程度になり、川を遡上するが、この頃から体に色がつき、さらに歯の形が岩の上のケイソウ類を食べるのに適した櫛(くし)のような形に変化する。川の上流から中流域にたどり着いた幼魚は水生昆虫なども食べるが、石に付着するケイソウ類(バイオフィルム)を主食とするようになる。アユが岩石表面の藻類をこそげ取ると岩の上に紡錘形の独特の食べ痕が残り、これを特に「はみあと(食み跡)」という。アユを川辺から観察すると、藻類を食べるためにしばしば岩石に頭をこすりつけるような動作を行うので他の魚と区別できる。
...』(Wikipedia)



若鮎の俳句:


・若鮎のタップ続けり湖の面 増田一代


・若鮎の跳ねて湖北の動き初む 稲畑廣太郎


・若鮎の放流のあと雨おそふ 島谷征良


・若鮎のひかりを水にもどしけり 吉野俊二


・若鮎の生きの伝はるたなごころ 加藤知世子



鮎は夏の季語だが、若鮎は春の季語だ。
若鮎も食材として珍重される。
酒の肴としても好まれる。


俳句の若鮎も食材として詠まれることが多い。
だが、それは夏の鮎でも十分だ。
若鮎は未来を負って躍動する命。
ここでは、その若鮎を詠む句だけを集めた。


吉野は光る生命を水に戻した。
加藤はたなごころの生命をどうしたのだろう?



 

2011-04-15 (Fri)

2011/04/15 2011年 第18回 岐阜県新酒鑑評会入賞蔵

2011/04/15 2011年 第18回 岐阜県新酒鑑評会入賞蔵

平成22酒造年度の岐阜県新酒鑑評会の審査結果が公表された。昨年の夏は酷暑で酒米の出来が心配され、年を越してからは大災害と自然環境は厳しいかったが、その様な条件を乗り越えて、この酒造年度も美味しい新酒が醸され、誕生している。   注)吟醸酒、本醸造酒はアルコール添加されたもの、    純米醸造は、アルコール添加がないもの          (純米大吟醸、純米吟醸も含まれる) 愛知県もそうだった...

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平成22酒造年度の岐阜県新酒鑑評会の審査結果が公表された。


昨年の夏は酷暑で酒米の出来が心配され、年を越してからは大災害と自然環境は厳しいかったが、その様な条件を乗り越えて、この酒造年度も美味しい新酒が醸され、誕生している。


 
  注)吟醸酒、本醸造酒はアルコール添加されたもの、
    純米醸造は、アルコール添加がないもの
          (純米大吟醸、純米吟醸も含まれる)


 


愛知県もそうだったが、造りの良かった蔵が各部門に入賞している。白扇酒造、蒲酒造場、舷坂酒造店、平瀬酒造店など。



世の中は大震災の影響で、自粛ムードが蔓延している。
売れているのは災害対策絡みの水、食料、用品だけだ。


東北を支援するためには、それ以外の地域が元気に経済活動をしなければならないのだが、未だその方向への動きは始まったばかりだ。今日も旅行業界の落ち込みが最大と報道されている。


被災地以外では、旅行に行き、美味しい物を食べ、美味しい酒を呑み、元気に活発に生活して経済活動を盛り上げ無ければ、支援することにはならない。


前に書いたように、日本酒の蔵も、南部美人を始めとしてYoutubeに動画を載せて、自粛をせず日本酒を飲んで欲しいとアピールした。世の中の反響はあり、効果はあったようだ。


お花見はまだできるし、これから花見の地域も多い。
花見には震災を乗り越えた日本酒を用意して、春に感謝しながら、花と酒を楽しむ必要がある。
 夜に電気を使って馬鹿騒ぎするのが花見ではない。春の陽射しの中で、花を愛でながら、日本酒の旨さを穏やかに楽しんで、被災地の復興を祈念する。
 これが本当の自粛だ。


筆者も、明日は新酒を用意して、花見に馳せ参じる積りだ。
それが被災者支援であることを確信して。



 

2011-04-14 (Thu)

2011/04/14 日記 馬酔木

2011/04/14 日記 馬酔木

2011/4/14 (木) 旧暦: 3月12日 祝日・節気: ---- 日出: 5時10分 日没: 18時12分 月出: 13時50分 月没: 2時14分 月齢: 10.52 干支: 己亥 (きがい,つちのとい) 六曜: 友引 九星: 六白金星今日の季語: 馬酔木(あせび)、花馬酔木 (まほろばの国から より転載)『アセビ(馬酔木 Pieris japonica subsp. japonica、異名:Andromeda japonica Thunb.[1])は、ツツジ科の低木で日本に自生し、観賞用に植栽もされる。...

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2011/4/14 (木) 旧暦: 3月12日 祝日・節気: ---- 日出: 5時10分 日没: 18時12分 月出: 13時50分 月没: 2時14分 月齢: 10.52 干支: 己亥 (きがい,つちのとい) 六曜: 友引 九星: 六白金星


今日の季語: 馬酔木(あせび)、花馬酔木


 



(まほろばの国から より転載)


『アセビ(馬酔木 Pieris japonica subsp. japonica、異名:Andromeda japonica Thunb.[1])は、ツツジ科の低木で日本に自生し、観賞用に植栽もされる。別名あしび、あせぼ。


本州、四国、九州の山地に自生する常緑樹。やや乾燥した環境を好み、樹高は1.5mから4mほどである。葉は楕円形で深緑、表面につやがあり、枝先に束生する。早春になると枝先に複総状の花序を垂らし、多くの白くつぼ状の花をつける。果実は扇球状になる。有毒植物であり、葉を煎じて殺虫剤とする。有毒成分はグラヤノトキシンI(旧名アセボトキシン)。


馬酔木の名は、馬が葉を食べれば苦しむという所からついた名前であるという。 多くの草食ほ乳類は食べるのを避け、食べ残される。そのため、草食動物の多い地域では、この木が目立って多くなることがある。たとえば、奈良公園では、シカが他の木を食べ、この木を食べないため、アセビが相対的に多くなっている。逆に、アセビが不自然なほど多い地域は、草食獣による食害が多いことを疑うこともできる。


利用
アセビは庭園樹、公園樹として好んで植栽される外、花もの盆栽等としても利用される。


近年では、殺虫効果を自然農薬として利用する試みがなされている。


毒性
毒成分 アセボトキシン、グラヤノトキシン、アセボプルプリン、アセボイン、ジテルペン、アンドロメドトキシン
毒部位 全株、葉、樹皮、茎、花
毒症状 血圧低下、腹痛、下痢、嘔吐、呼吸麻痺、神経麻痺
...』(Wikipedia)



馬酔木の俳句:


・花馬酔木ほろほろと夕ごころかな 熊谷千代子


・月よりもくらきともしび花馬酔木 山口青邨


・春日野や夕づけるみな花馬酔木 日野草城


・宵長き馬酔木の花の月を得し 野澤節子


・馬酔木咲き森の奥まで透く夕日 根岸 善雄


春の陽射しに輝く白い房は眩し過ぎるのか、俳人たちは夕暮れ・月の光の中の馬酔木を詠んでいる。


急に風が暖かくなった。
5月上旬の陽気だそうだ。
被災地の寒さが去り、春本番になってほしい。