2011年02月 - 菜花亭日乗
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菜花亭日乗

菜花亭笑山の暇つぶし的日常のつれづれ。 散歩する道筋は、日本酒、俳句、本、音楽、沖縄、泡盛、カメラに...etc

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2011-02-28 (Mon)

2011/02/28 ブログパーツ削除

2011/02/28 ブログパーツ削除

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ブログパーツの「人気ブログランキング」を削除した。


理由は、閲覧数が自動的にカウントされる仕組みではなく、人気投票を別途行う必要がある仕組みになっている。


閲覧した後、別に投票を要求されるのは閲覧者にとっても煩わしい。
 自分が閲覧者でも投票を要求されるのは煩わしいと感じるから。



 

2011-02-28 (Mon)

2011/02/28 日記 野焼き

2011/02/28 日記 野焼き

2011/2/28 (月) 旧暦: 1月26日    6時13分  17時34分  3時12分  13時18分  25.02  甲寅 (こういん,きのえとら)  友引  六白金星  今日の季語: 野焼き (いっちゃんさんの旅行ブログ より転載)『野焼き(のやき)は、野山の植生を焼くことである。主に半人工の植生を維持するためになされるが、半永久的に農地として供するためになされることもある。 日本...

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2011/2/28 (月) 旧暦: 1月26日    6時13分  17時34分  3時12分  13時18分  25.02  甲寅 (こういん,きのえとら)  友引  六白金星 


今日の季語: 野焼き


 



(いっちゃんさんの旅行ブログ より転載)



『野焼き(のやき)は、野山の植生を焼くことである。主に半人工の植生を維持するためになされるが、半永久的に農地として供するためになされることもある。


 日本の野焼き
北海道の野焼き日本では、春先のまだ草本の新芽が出ない時期に、野山の枯れ草を焼く。山焼きとも言う。


日本の自然の状態では酷寒地を除き、草原は森林へと遷移する。野焼きを行うことで、この遷移が止まり、草地のままに維持される。また、有機物の蓄積を減らし、無機塩類とすることで新たに出る若草のための肥料とする効果があるとされ、また、害虫を焼き殺す効果もあるものと考えられてきた。古くから、日本人は、野山を草地として継続的に利用するために、野焼きを行っている。
...』(Wikipedia)



野焼き・焼野の俳句:


・半鐘を打つて野焼の始まれり 太田土男


・野焼の火炎生みては風を呼ぶ 西村和江


・しのゝめに小雨降出す焼野かな 蕪村


・帰り来よ阿蘇は焼野となつてゐし 稲畑汀子


・焼野はや雨に息吹ける匂ひあり 武政礼子



新しい若草の芽生えのために野を焼く。
虫は焼け死んだり、小動物は住まいを失ったりするかもしれない。
だが、焼野となった土地には雨が降り、黒焦げの土から新芽の緑が伸びてくる。
 若い世代のために枯れた旧世代は焼き払われなければならない。
 地中海沿岸で起きているジャスミン革命も一種の野焼きと言える。



 

2011-02-27 (Sun)

2011/02/27 東京マラソンの市民ランナー

2011/02/27 東京マラソンの市民ランナー

こういうことが起きるから面白く、世の中も捨てたものではない。有望選手が脱落し、初参加だが折り紙の実力選手が先行する中、追い上げ、日本人1位でゴールした川内選手は、ゴールイン後、力を使い果たし倒れこんだ。 (読売新聞より転載)係員に二人に両肩を抱えられて、車椅子に乗せられた川内は、苦しそうに口を開けて喘いでいる。カメラは後から入ってくる選手のゴール方向に切り替えられた。優勝のメコネン選手の後に川...

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こういうことが起きるから面白く、世の中も捨てたものではない。


有望選手が脱落し、初参加だが折り紙の実力選手が先行する中、追い上げ、日本人1位でゴールした川内選手は、ゴールイン後、力を使い果たし倒れこんだ。


 



(読売新聞より転載)


係員に二人に両肩を抱えられて、車椅子に乗せられた川内は、苦しそうに口を開けて喘いでいる。


カメラは後から入ってくる選手のゴール方向に切り替えられた。


優勝のメコネン選手の後に川内選手のインタビューがあると待っていると、放送がない。
 そのうち、医務室に運ばれたとのことだった。


マラソンを走り終わった後、平気でインタビューに答える選手を見て、鍛錬している人は違うな~と感心する一方、不謹慎にもそんなに元気が残っているならもっとタイムを縮めればと思うこともあるレース後のインタビューシーン。


今日は違っていた、川内選手は答えるどころか、医務室直行だった。


誰も日本人1位を予想しなかった川内選手は、マラソンを走るたびに自己記録を更新し、順位を上げているそうだ。
 これは素晴らしいことだが、もっと素晴らしいのは川内選手は実業団でも強化指定選手でもない一般の市民ランナーということだ。


『びっくり市民ランナー!公務員の川内 3位で世界切符
2011年2月28日(月)06:00


 ◇東京マラソン(2011年2月27日 東京都庁前~臨海副都心の東京ビッグサイト)


 市民ランナーが快挙を達成した。男子で、実業団に所属していない川内優輝(23=埼玉陸上競技協会)が2時間8分37秒で3位に入った。日本勢トップで2時間9分30分を切るという条件をクリアし、世界選手権(8月、韓国・大邱)代表に決まった。初マラソンの尾田賢典(30=トヨタ自動車)は川内と26秒差の4位となり、世界選手権代表候補に名乗りを上げた。


 余力は残っていなかった。ゴールテープを切ると川内は倒れ込んだ。けいれんを起こして医務室へ運ばれた。市民ランナーが実業団の選手を抑えて日本人トップ。世界選手権切符を手にした。異色の新星は「市民ランナーでもやれることを見せられた」と誇った。


 驚異のスパートだった。39キロ手前の上りで猛然と3位集団に迫った。「ここまで来たら、せこいことをせず一気にいくしかない」。直後の下りを利用して抜き去った。最後の2・195キロは優勝したメコネンを上回る6分52秒で走り抜けた。


 昨年は4位。招待選手で出場した今回は「出来過ぎ」と自らも驚く2時間8分37秒で3位。自己記録を3分59秒も更新した。学習院大時代には関東学連選抜で箱根駅伝の山下りの6区に出場。実業団の誘いも受けたが「公務員試験の勉強を始めていたので」断り、09年春に埼玉県職員となった。


 普段は県立春日部高校の定時制でフルタイムで働く。平日は午前中に2時間のジョギングができる程度。月間の総走行距離は600キロ前後で実業団の選手の半分程度。だが駒沢公園を20周する43キロ走や登山道を走るなど工夫を重ねて「マラソンなら勝負できる」と自信をつけた。合宿や遠征で年間70万円ほどを自費で賄っているだけに3位の賞金200万円は「本当に助かる」と笑った。


 1月の都道府県対抗男子駅伝に埼玉の一員で出場し最終7区で区間41位と大ブレーキ。「埼玉県の名誉を傷つけたので挽回したい」とその時のユニホームを着て快走。苦い思い出も払しょくした。今回が6度目のマラソンで医務室に運ばれたのは5度目。「いつも死ぬ気で走るから」という姿勢も快挙につながった。


 世界選手権に向けては「有給休暇を取って行けたらいいかな」と笑い、公務員らしく「僕程度のレベルではまだ世界と戦えない。出るからには入賞を目指したい」と手堅い目標を口にした。


 ★経歴 1987年(昭62)3月5日、東京都世田谷区出身の23歳。埼玉・鷲宮中から陸上を始め、春日部東では3年連続で関東高校駅伝出場。卒業後は学習院大法学部政治学科に進学。在学中に公務員試験に合格し、09年4月から埼玉県職員。


 ★箱根駅伝 学習院大時代に関東学連選抜で2度、山下りの6区を走り、2年時は区間6位、4年時は同3位だった。大学時代に他に関東インカレ2部ハーフマラソン3位、立川ハーフマラソン6位、上尾シティハーフマラソン3位の好成績。


 ★勤務 県立春日部高校定時制の事務員。平日の勤務時間は午後0時45分から午後9時15分。そのため平日の練習は午前中のみ。土曜に駒沢公園に出向いて走り込む。


 ★サイズ 1メートル72、59キロ。
』(スポニチアネックス)


川内選手の活躍は、実業団の選手・陸連に衝撃を与えているそうだ。
 恵まれた環境でコーチの指導を受けながら練習する選手が本番で活躍できないなか、一人で練習する川内選手がそれ以上の結果を残している。


適切な例えではないし、競馬のことは門外漢だが、昔ハイセーコーと言う競走馬がいたらしい。北海道の地方競馬の出身だが、地方で認められ中央競馬に乗り込み、大活躍したそうだ。
 川内選手も日本で、世界で、そんな活躍を今後期待したいものだ。


結局のところ、本人が本気で・好きで・自分で・死ぬ気でやれば結果が付いてくることを証明してみせたこと。環境だけが結果をもたらすものではないこと。
 この衝撃は、大きい。実業団・陸連に与えた衝撃は、跳ね返って、全体のレベルアップに繋がり、昨今の男子マラソンの低迷に活を入れることに繋がることをみんなが期待している。



 

2011-02-27 (Sun)

2011/02/27 日記 さより

2011/02/27 日記 さより

2011/2/27 (日) 旧暦: 1月25日    6時14分  17時33分  2時26分  12時19分  24.02  癸丑 (きちゅう,みずのとうし)  先勝  五黄土星  一粒万倍日、八専間日今日の季語: さより(細魚、針魚) (店主のひとり言 より転載)『サヨリ(?、細魚、針魚、学名:Hyporhamphus sajori)は、ダツ目・サヨリ科の海産魚。沿岸の海面近くに生息する細長い魚で、食用魚でもある...

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2011/2/27 (日) 旧暦: 1月25日    6時14分  17時33分  2時26分  12時19分  24.02  癸丑 (きちゅう,みずのとうし)  先勝  五黄土星  一粒万倍日、八専間日


今日の季語: さより(細魚、針魚)


 



(店主のひとり言 より転載)


『サヨリ(?、細魚、針魚、学名:Hyporhamphus sajori)は、ダツ目・サヨリ科の海産魚。沿岸の海面近くに生息する細長い魚で、食用魚でもある。


特徴全長は最大40cmほどで、同じダツ目のサンマとよく似た細長い体型をしている。サヨリ科一般の特徴として下顎が長く突き出し、上顎は小さな三角形の弁状にしか過ぎないが、この一見アンバランスな形の口器の適応的意義はよくわかっていない。ただ、同じトビウオ上科のトビウオ類も、稚魚のときに同じような下顎の伸張が起こることが知られている。この下顎の先端は生きているときには赤い。背中は青緑色だが腹側は銀色に輝き、筋肉は半透明である。


腹膜は真っ黒で俗に「見かけによらず腹黒い人」の代名詞とされることもあるが、これは筋肉が半透明で光を透過しやすい魚によく見られる現象で、恐らく腹腔内に光が透過するのを防ぐ適応とみられる。同様に腹膜が黒いコイ科の淡水魚ハクレンでは、成長に伴って食物が動物プランクトンから植物プランクトンに移行する時期に急速に腹膜が黒変することが知られているが、この移行時期に強い日光を浴びると、消化管に取り込まれた植物プランクトンが光合成を行って酸素の気泡が発生し、消化管が膨れ上がって水面に腹を上にして浮かぶなどの障害が発生することが報告されている。サヨリも後述のように成長に従って海藻も食べるようになるため、あるいは摂食した海藻の光合成を抑制する意味があるのかもしれない。
...』(Wikipedia)


 


さより・針魚の俳句:


・さより食ふ耳きよらかにありにけり 和田耕三郎


・おぼろ夜や舞坂いづる針魚舟 水原秋櫻子


・ちりやすくあつまりやすくサヨリらは 篠原 梵


・口先に紅さす旬のさより買ふ 高間礼子


・青空の映れる水に針魚みゆ 長谷川櫂



先日の会食の際のお造りに針魚の刺身が入っていた。
冷酒と燗酒の肴にしたが、酒を引き立てるさっぱりとした肴だ。


 
(yamabusi のヌルイ日々 より転載)


この写真の三分の一位の細切りだったが、まだ大人になっていない若い針魚の刺身は、あっさりとした頼りなさに春の浅さを感じさせた。



 

2011-02-26 (Sat)

2011/02/26 白老(澤田酒造)蔵開き (その1)

2011/02/26 白老(澤田酒造)蔵開き (その1)

 天気に誘われて、常滑の白老(澤田酒造)の蔵開きに出かけた。2008年の蔵開き以来3年ぶりだ。あの時は猛烈な風が吹いて、極端に寒い日だった。帰りのバスを待つ時間が厳しかった。 今日は風がないので安心だ。朝早く起き、用を済ませ、交通機関を乗り継いで常滑駅に着いたのは9時半過ぎ。 常滑駅で日本酒の会の二氏と逢う。流石、両氏ともご精勤である。 蔵が提供する送迎バスに乗り込み、蔵に到着したのは、開始時刻より...

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 天気に誘われて、常滑の白老(澤田酒造)の蔵開きに出かけた。
2008年の蔵開き以来3年ぶりだ。あの時は猛烈な風が吹いて、極端に寒い日だった。帰りのバスを待つ時間が厳しかった。
 今日は風がないので安心だ。


朝早く起き、用を済ませ、交通機関を乗り継いで常滑駅に着いたのは9時半過ぎ。
 常滑駅で日本酒の会の二氏と逢う。流石、両氏ともご精勤である。
 蔵が提供する送迎バスに乗り込み、蔵に到着したのは、開始時刻より20分ほど前だった。
 蔵の入口から、開場を待つ人達が長蛇の列をなしていた。今日明日は蔵開きが多い。明日からは天気が崩れるとの予報なので、今日は殊の外人出が多い。
 我々が並んだ後も次から次にやってくる。車で来ている人たちも多い。行列の横の狭い道路をひっきりなしに入ってくる。


 
あまりの混雑ぶりに近所迷惑になることを防ぐためか、10:00開場より前に入場が始まった。


 
知多は元禄時代から酒造りが行われた銘醸地だが、澤田酒造も幕末嘉永年間創業の歴史がある由緒ある酒蔵だ。
 老の字体は走のように見える特殊な字体だ。


 
参加者は次々と入場料500円を支払い、受付を済ませ、搾りたて新酒利き酒券とおみやげ券を受け取り、蔵内に入る。



【利き酒】
通常の流れは、酒蔵見学のコースに流れるように設定されているが、我々は利き酒会場に先に向かう。
 混雑する前なので、会場はまだ余裕のある状態だった。


 
澤田酒造の蔵開きは、白老のほとんどの銘柄を利く事できるありがたい蔵開きだ。最高級クラスからレギュラー酒、古酒から搾りたて、蔵開き限定酒まで白老のほぼ全体を自分の舌で確認することができ、白老のイメージをはっきりさせることが出来る。


 


 


 


今日、利くことが出来た銘柄は、22銘柄にもなる。


・百禄(はくろく)
・豊醸 j純米大吟醸 秘蔵十年酒
・万寿白老 純米大吟醸 三年古酒
・千本錦吟醸
・千寿白老 純米
・豊穣 純米吟醸 限定酒
・登窯 純米吟醸
・蔵人だけしか飲めぬ酒
・初しぼり 生原酒
・大吟醸 あらばしり
・純米大吟醸 しぼりたて生
・千本錦 吟醸しぼりたて生
・純米吟醸 しぼりたて生
・若水純米生
・純米春うらら
・からから 白老 辛口本醸造
・知多白老梅
・あばれ酵母
・純米白老
・樽酒
・上撰白老
・金印白老


個々の銘柄の印象は、それぞれ個性があるが、すべて書くのは避けて、全体の印象を書く。


白老の酒は、しっかりとした骨格を持った造りである。甘さ・酸味・辛味・苦味の総合された厚味のある味わいだ。大吟醸といえども軽い細身の姿ではなく、たっぷりとした肉付きの豊満さがある。銘柄ごとに味の力点が異なるが、舌触りが丸く、なめらかであることは一貫している。
 酒単独で味わうことより肴と一緒に愉しむと白老の各銘柄は力を発揮するように造られている。
 香りは、吟醸香のものもあるが、表現は難しいが澤田酒造の個性を感じさせる含み香を持つものが多い。白老ファンにはほっとする香りだ。


同行者は、金印白老のバランスの良さに驚いていた。味の偏りがなく、舌触りが滑らかで快い。晩酌にお薦めの銘柄だ。


 筆者が最も白老の特徴を感じたのは若水純米酒。
澤田酒造は米にこだわりを持った蔵だが、この酒は愛知県の酒造米若水で醸された酒。甘・酸・辛の三味が厚く、舌触りは滑らかで、のみごたえがあり、相性のよい肴を色々と試してみたい気持ちにさせる。白老の特徴が良く出ている酒だ。
 佐布里梅を使って造られた梅酒「白老梅」も白老の良さを感じさせる。焼酎の梅酒は甘く梅の香は良いが味わいに乏しい、白老梅は白老を使用して造られているので甘く梅の香を楽しむことができるのは当然だが、焼酎にはない味の深さ・濃さ・旨みを感じることができる。割り負けしないだろう。


時間が経つに連れ、利き酒会場も大混雑となった。
利き酒のカウンターは、酒を注がれたら一旦後ろに下がり次の人に場を譲るのがマナーだが、そのままその場で飲み続けたり、長話をする人がいる。そのため、先を争うことになり、押し合い状態になる。
 また、後ろのほうでは、会場につまみは持ち込まないようにという掲示がされているにもかかわらず、持ち込んで宴会をしているグループが居る。まともに利き酒が出来る雰囲気ではなくなってきたので中庭に出る。


中庭では、参加者が座ったり、立ち話したりでのんびりと時間を楽しんでいる。宴会をするのであれば、中庭ですれば良いのだ。
 甘酒も用意され、下戸の人も飲み助も施しを受けることができる。


 
仕込み水の井戸から常時流れている水を手柄杓で自由に酌むことができ、参加者はその儘飲んだり、ペットボトルに詰めたりして楽しんでいる。


 

2011-02-26 (Sat)

2011/02/26 白老(澤田酒造)蔵開き (その2)

2011/02/26 白老(澤田酒造)蔵開き (その2)

【蔵見学】受付を終えると、通常は蔵見学のコースに進む設定がされている。靴を手渡されるビニール袋に入れ、スリッパに履き替えて蔵内に入る。 造りの工程に沿って進むことになっているので、蔵見学が初めての人でも分かりやすい。<o:p> </o:p>  伝統的な造りにこだわりを持つ澤田酒造の蔵見学では、伝統的な日本酒造りの道具も展示されている。 工程ごとに表示、説明、写真が用意されてい...

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【蔵見学】
受付を終えると、通常は蔵見学のコースに進む設定がされている。
靴を手渡されるビニール袋に入れ、スリッパに履き替えて蔵内に入る。


 
造りの工程に沿って進むことになっているので、蔵見学が初めての人でも分かりやすい。


<o:p> </o:p>
 
 
伝統的な造りにこだわりを持つ澤田酒造の蔵見学では、伝統的な日本酒造りの道具も展示されている。


 
工程ごとに表示、説明、写真が用意されているので、関心があれば細かく勉強することもできる。


 

蒸しの工程は、最も澤田酒造の造りのこだわりが感じられる工程だ。


 
釜は、ボイラーではない、和釜である。


 
巨大な木製の甑である。
現役の木製甑を見学できる蔵は殆ど無い。
日本の伝統的な酒造りの蔵見学が澤田酒造では可能てあり、文化的な意味合いを感じさせる蔵見学になっている。


 
木製の甑を使い続けることは、ステンレスの甑を使うより、格段に難しい。
 甑を造る木材・技術も今では入手困難だ。


 
説明はないが、蒸した米を適温にする放冷機だと思われる。


 
酒米にこだわる澤田酒造の使用する酒米の展示と説明があり、初心者の勉強になる。


 
澤田酒造は、自家製の酒米も作っている。


 
コーナーには生花がお出迎え。




酒造りの聖地である麹室。
詳しく写真入りで説明されている。


 
室内に立ち入ることは、多くの酒蔵同様、出来無い。


 
仕込みの工程。


  
二階は、甑を中心とした酒造り道具の展示。澤田酒造の紹介スペース。


 


 
二階から降りる階段は年輪を感じさせる木の階段。まだまだ現役だ。


 
一階の仕込みタンク。


 


 


 
タンク関連の道具も展示されているのは珍しい。



  



 
サーマルタンクもある。


 
蔵見学の最終は、搾りたて原酒の試飲。


 
ヤブタで搾られた新酒が流れてくる。


 
それを汲んでいただいて、試飲することが可能だ。



この搾りたては、当然だがピチピチした爽やかさを感じるもので、今日の酒の中では最も爽やかなものだ。


残念だったのは、この搾りの場で屯したグループが居り騒いでいたことだ。大声でこれで5杯目だと言いながら、持ち込んだ摘みで飲みながら宴会状態である。
  宴会は外に行うことができるようにスペースも用意されている。ここは蔵内であり造りの現場である。
 其処につまみを持ち込んで宴会をすることなど言語道断の行いだ。良識のないバカ者たちだ。


蔵開放が終わると出口に向かうが、出口に向かう通路には販売コーナーがある。


 
白老の銘酒は勿論の事、酒粕、知多の名産品、お菓子、常滑焼などが販売されている。


 



最後に、おみやげの引換券を渡すと箱が渡された。
家に帰り、箱を開けると常滑焼のぐい呑みが入っていた。
このぐい呑みだけで入場料以上の価値があるものだった。


昼が近くなったので、帰りのバス乗り場に向かう。
三年前と違い、冷たい風の代わりに穏やかな陽の光がある。
 良い蔵開放だった。蔵見学も伝統的な酒造りの勉強が出来る内容だし、利き酒では白老のほとんどすべてが理解できるし、参加者の様々な希望を叶えるような蔵の気配りが感じられた。


暫くすると、かなり酔っ払ったグループがやってきた。バスが来ると、順番を無視して、前の入口から乗り込んで先に座る。
 バスの中では、大声で騒いでいる。彼らの傍若無人な態度がどれだけ、良かった蔵開放の余韻を傷つけたことだろう。


聞くところによると、今年は二つの蔵が蔵開きを中止したそうだ。
筆者は毎年楽しみにしている蔵開放だが、残念なことだ。
 詳しい理由は全ては判らないが、大きな理由はマナーを弁えない一部の人達が、蔵開放を「ただ酒で楽しむ宴会」と考えて行動していることに蔵が嫌気を感じたからだと思われる。
 蔵開放での試飲は、蔵の酒を利いて蔵を理解するのが目的であって、ただ酒の飲み放題、禁止のつまみを蔵内に持ち込んで騒ぐ場ではないのは誰でも解ることだ。
 だが、一部のバカ者がルールを守らないために蔵開放が行われなくなる。


参加者全員が、お互いにルールを守り、ルール違反には厳しく対処することが必要だ。
 澤田酒造の蔵開放が来年も無事開催されるように祈りたい。



2008年の蔵開放の記事は、以下に書いている。
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/1f5f7113bcb71863199f7f0684b56653



【データ】
澤田酒造株式会社
住所: 〒479-0818 愛知県常滑市古場町4丁目10
TEL:(0569)35-4003
FAX:(0569)35-6953
公式ホームページ:
http://www.hakurou.com/



 

2011-02-26 (Sat)

2011/02/26 佐布里池(そうりいけ)梅林梅まつり

2011/02/26 佐布里池(そうりいけ)梅林梅まつり

六分咲きとの情報があったので、天気も良いし、しだれ梅の写真が撮りたくなって、佐布里池梅林梅まつりに行ってみた。知多市佐布里緑と花のふれあい公園「梅の館」           住所: 〒478-0018    知多市佐布里台3丁目101番地TEL: (0562)54-2911FAX: (0562)56-6969E-mail:umehouse@ma.medias.ne.jpURL: http://www.medias.ne.jp/~umehouse/澤田酒造蔵開放を午前中に見て、朝倉駅で途中...

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六分咲きとの情報があったので、天気も良いし、しだれ梅の写真が撮りたくなって、佐布里池梅林梅まつりに行ってみた。


知多市佐布里緑と花のふれあい公園
「梅の館」           


住所: 〒478-0018
    知多市佐布里台3丁目101番地
TEL: (0562)54-2911
FAX: (0562)56-6969
E-mail:
umehouse@ma.medias.ne.jp
URL: http://www.medias.ne.jp/~umehouse/



澤田酒造蔵開放を午前中に見て、朝倉駅で途中下車。
佐布里池梅林は初めてだが、調べたとおり駅前からバスに乗る。
思ったより電車が遅く、駅着いたときは25分、バスの出発は28分、1時間に1本しか無いので、改札員に乗り場を聞いて走る。
発車しようとしていたバスに手を振って乗せてもらった。
 親切な運転手さんは待っていてくれた。どこかのバスより親切だ。


梅の館口で降りると、公園は少し先らしい。
春の陽の下をのんびりと歩いて行く。
前の中年夫婦連れは、奥さんは先を歩き、旦那はカメラをもって道から外れ写真を撮っている。


駐車場入口は車が渋滞しており、係員が必死の交通整理をしている。ほとんどの来場者はマイカーのようだ。


梅の館入り口から入るとレストランがあるが行列ができている。相当な待ち時間のようだ。
引き返し、入口を出て右に並んでいたテント屋台に弁当を探すがない、已む無くお好み焼きで済ますことにする。
 たい焼きコーナーは行列だ。



 
入り口に戻り、中に入ると広場があり、子供連れの家族、老人たちが多い。
 天気も良いし、無料だし、マイカーで来れば、近郊の人には良いところだ。


 


本部に行き、枝垂れ梅が咲いている場所を聞くが、係の女性は公園内では見かけない、公園前の街路樹には植えられているとの話。
 歩いて来る時確かにあったが、まだ幹の方だけ咲いていて、枝先は蕾だった。
 無ければ仕方ない。


公園の構内はかなり広く、池の周りを遊歩道がめぐらされている。
全て歩くのは時間がかかりそうだ。


 


梅の館の近くに、名札の下げられた梅の植栽があったので、満開ではないが写真を撮る。


 

紅梅の八重寒紅。


 


 
佐布里梅の花は小さく、白い。
桃に梅を接木して生まれた品種とのことだ。
この梅の実から白老梅酒「白老梅」が造られる。


 


 


 

鹿児島紅。


 
枝垂れ紅梅。
まだ、蕾が膨らみかけた程度で、花一輪とてない。


 
冬至。


 
公園内は人でいっぱいだ。


 


 
遊歩道に沿って梅が植えられている。


 
まだ満開ではないが、所々よく咲いている樹もある。
名札が下げられていないので品種はわからない。
構内は広いが、植えられている品種は多くなさそうだ。



 
入り口に帰る途中に温室があった。


 
温室の花は色が鮮やかだ。


 



 
ブーゲンビリアがあった。
白い小さな花を付けていた。
この花を見ていると、沖縄に行きたくなる。
もう沖縄のブーゲンビリアは満開だろう。恩納の海岸の道はブーゲンビリアが延々と咲いているだろう。


枝垂れ梅の写真は撮ることができなかったが、桜の花見までには1月ある。その間に、どこか枝垂れ梅の写真を撮りに行こう・



 

2011-02-26 (Sat)

2011/02/26 日記 梅に酒

2011/02/26 日記 梅に酒

2011/2/26 (土) 旧暦: 1月24日    6時15分  17時32分  1時32分  11時21分  23.02  壬子 (じんし,みずのえね)  赤口  四緑木星  八専入今日の季語: 梅祭 (筑波山梅祭り トラさんのちゃんとイイスッ"つくば" より転載)梅の名所は、意外に多い。天気に恵まれれば、観梅に家を出るのも風流だ。 梅祭の俳句:・梅祭外人集ふひとところ 高橋達子・梅祭断行雪の...

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2011/2/26 (土) 旧暦: 1月24日    6時15分  17時32分  1時32分  11時21分  23.02  壬子 (じんし,みずのえね)  赤口  四緑木星  八専入


今日の季語: 梅祭


 



(筑波山梅祭り トラさんのちゃんとイイスッ"つくば" より転載)



梅の名所は、意外に多い。
天気に恵まれれば、観梅に家を出るのも風流だ。




 



梅祭の俳句:


・梅祭外人集ふひとところ 高橋達子


・梅祭断行雪の投句箱 中村汀女


・すぐ売れてしまふ甘酒梅まつり 盛良孝


・ふるさとの酒並べ売る梅まつり 高島久


・梅祭花咲きそめに人多し 梅田秀子



桜に酒はよく似合うが、梅にもまた良し。
折から寒仕込みの酒が搾られる頃、梅も咲く。
梅を見ながら下戸は甘酒、いける人はしぼりたてで。



 

2011-02-25 (Fri)

2011/02/25 日記 春一番よ 吹き飛ばせ!!

2011/02/25 日記 春一番よ 吹き飛ばせ!!

2011/2/25 (金) 旧暦: 1月23日  下弦  6時17分  17時31分  0時32分  10時27分  22.02  辛亥 (しんがい,かのとい)  大安  三碧木星  三隣亡今日の季語: 春一番 (読売新聞)『関東地方で春一番、4月下旬並みポカポカ陽気2011年2月25日(金)12:26 気象庁は25日、関東地方で「春一番」が吹いたと発表した。 昨年の春一番も同じ日だった。 同庁によると、千葉市で同日...

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2011/2/25 (金) 旧暦: 1月23日  下弦  6時17分  17時31分  0時32分  10時27分  22.02  辛亥 (しんがい,かのとい)  大安  三碧木星  三隣亡


今日の季語: 春一番


 



(読売新聞)


『関東地方で春一番、4月下旬並みポカポカ陽気
2011年2月25日(金)12:26


 気象庁は25日、関東地方で「春一番」が吹いたと発表した。


 昨年の春一番も同じ日だった。


 同庁によると、千葉市で同日午前10時47分に最大瞬間風速17・0メートルを、横浜市ではその5分後に18・3メートルを観測した。


 関東地方は、南部を中心に南からの風が強まった影響で気温が上昇。東京・千代田区は、同日昼には20度となり、4月下旬並みの陽気となった。
』(読売新聞)



『春一番(はるいちばん)は、例年2月から3月の半ば、立春から春分の間に、その年に初めて吹く南寄り(東南東から西南西)の強い風。主に太平洋側で観測される。春一番が吹いた日は気温が上昇し、翌日は西高東低の冬型の気圧配置となり、寒さが戻ることが多い。
...
 語源
気象庁は「春一番」の語源について、石川県能登地方や三重県志摩地方以西で昔から用いられたという例を挙げ、諸説があるとしつつ、安政6年(1859年)2月13日、長崎県壱岐郡郷ノ浦町(現・壱岐市)の漁師が出漁中、おりからの強風によって船が転覆し、53人の死者を出して以降、漁師らがこの強い南風を「春一」または「春一番」と呼ぶようになったと紹介している[1]。一方、長崎県では、この事件以前から郷ノ浦町で「春一」と呼ばれていたものが、事件をきっかけに広く知られるようになったとしている[2]。この故事により、1987年(昭和62年)に郷ノ浦港近くの元居公園内に「春一番の塔」が建てられている。


民俗学者の宮本常一は研究のため郷ノ浦町を訪れてこの「春一番」をいう語を採集し、1959年(昭和34年)に壱岐で用いられている語として『俳句歳時記』で紹介した。これをきっかけに、「春一番」は新聞などで使われるようになり、一般に広まったとされる。つまり、郷ノ浦町で使われていた「春一」または「春一番」は、この語の初出であるかどうかはともかく、現在広く用いられている「春一番」という語の直接の源であるということになる。なお、「春一番」という語の新聞での初出は、1963年(昭和38年)2月15日の朝日新聞朝刊での「春の突風」という記事であるとされ、このため2月15日は「春一番名付けの日」とされている[3]。


一方、「春一番」という語の初出については、『池田市史 史料編』に収録された『稲束家日記』の天保2年(1831年)1月11日の記事には「晴天午ノ刻より雨、春一番東風」との記載が見られ、前記の転覆事件以前から長崎県外でも「春一番」という語が用いられていたことが確認されている[4]。さらに、前出の宮本常一も安永4年(1775年)に刊行された越谷吾山の『物類称呼』に「ハルイチ」が掲載されていると指摘している[5]。
...』(Wikipedia)


 


春一番の俳句:


・バスを待つ春一番を背なにして 小泉はつゑ


・呼ぶ声も吹き散る島の春一番 中村苑子


・紅梅の春一番にとぶ火かも 皆吉爽雨


・春一番何かが変はる変はらねば 市ヶ谷洋子


・春一番心の隈に火を点ず 相馬遷子



春一番が吹き飛ばしてくれるもの、それは物皆しばれる冬だが、もっと吹き飛ばしてもらいたいものがある。


民主党の宇宙人とか金まみれとかそのまた金魚の糞とか。
地震とかカダフィとか東アジアの独裁者たちとか。
病気とか悲しみとか心のモヤモヤとか...


俳人も春一番に期待して詠っている。
心の隈を照らしあげ、何かを変える春一番を。


春一番よ、吹け。
吹いて、吹いて、吹き飛ばせ!!



 

2011-02-24 (Thu)

2011/02/24 日記 枝垂れ梅

2011/02/24 日記 枝垂れ梅

2011/2/24 (木) 旧暦: 1月22日    6時18分  17時30分  #NAME?  9時38分  21.02  庚戌 (こうじゅつ,かのえいぬ)  仏滅  二黒土星  今日の季語: しだれ梅 (マリンセンターおさかな村 より転載)三重県津市の結城神社には250本の枝垂れ梅が咲くそうだ。しだれ梅の種類も数多い。・綾服枝垂・雲龍梅・寒紅枝垂・寒紅梅・玉牡丹・玉枝垂・金獅子梅・結城の錦紅梅・月...

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2011/2/24 (木) 旧暦: 1月22日    6時18分  17時30分  #NAME?  9時38分  21.02  庚戌 (こうじゅつ,かのえいぬ)  仏滅  二黒土星 


今日の季語: しだれ梅


 



(マリンセンターおさかな村 より転載)


三重県津市の結城神社には250本の枝垂れ梅が咲くそうだ。
しだれ梅の種類も数多い。
・綾服枝垂
・雲龍梅
・寒紅枝垂
・寒紅梅
・玉牡丹
・玉枝垂
・金獅子梅
・結城の錦紅梅
・月影枝垂
・呉服枝垂
・紅千鳥
・鹿児島紅
・曙枝垂
・淡路枝垂
・茶筅梅
・忠流
・藤牡丹
・道知辺
・白加賀
・白富士枝垂
・八重寒紅梅
・八重緑萼枝垂
・緋の司
・飛龍
・夫婦枝垂
・銘香梅
・養老梅
・連久梅


枝垂れ梅の俳句:


・かけがへのなき人枝垂梅一輪 小宮山勇


・ひいやりと頬にふれたる垂れ梅 浮田胤予


・よちよちの子の手の届くしだれ梅 野澤あき


・絵日傘の様に咲きゐるしだれ梅 田辺哲子


・交番は今日も留守なり枝垂梅 蔵澄絹枝


交番が忙しくないような早い春の昼下がり。
しだれ梅がのどかに咲いている。
日本に生まれてよかったと思う光景だ。



 

2011-02-23 (Wed)

2011/02/23 独裁者の末期

2011/02/23 独裁者の末期

リビアの独裁者カダフィ大佐が41年の独裁を経て末期の断末魔を演じている。41年前青年将校はクーデターを起こし国王を追放し、権力を掌握した。権力を掌握すると権力者となった。任期のない独裁者は必ず腐敗する。ヒトラー、スターリン、チャウシェスク、ポル・ポト、キムジョンイル。 革命の名のもとに体制を打倒し権力者になったものは、次は権力を維持することが目標になる。 そのためには、自分に反対する精力を粛清・虐殺す...

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リビアの独裁者カダフィ大佐が41年の独裁を経て末期の断末魔を演じている。


41年前青年将校はクーデターを起こし国王を追放し、権力を掌握した。権力を掌握すると権力者となった。
任期のない独裁者は必ず腐敗する。


ヒトラー、スターリン、チャウシェスク、ポル・ポト、キムジョンイル。
 革命の名のもとに体制を打倒し権力者になったものは、次は権力を維持することが目標になる。
 そのためには、自分に反対する精力を粛清・虐殺する。これは歴史が証明している。
 任期のない権力を誕生させてはならない。


カダフィ大佐は、革命を遂行すると演説しているが、40年前は事実だったかもしれないが、独裁者は革命によって打倒される。
歴史の皮肉だ。


「2011/01/19 トップの能力と品性」
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/d8cfa73548d79c221269783654c9a053
の記事に次はどこに飛び火するのだろうと書いたが、その後の展開は想像を超えていた。
 地中海沿岸の諸国に燎原の火のように燃え広がった。
 いずれも国民を忘れて権力の維持しか考えなかった独裁者が存在していたのだった。
 民主化・言論の自由を求める民衆の希求は阻止することは出来ない。


地中海沿岸は混乱と市民の犠牲の上に新しい時代に進もうとしている。
 一方、東アジアの独裁政権はまだ存在を続けそうだ。IT革命とかジャスミン革命はITが政権によって管理されるような国では大きな波とはなりにくい。
 東アジアの歴史が地中海沿岸に追いつくのに後何十年かかるのだろう。
 


『リビア政権崩壊危機 カダフィ氏「私は殉教者」
2011年2月23日(水)08:00
 【カイロ=黒沢潤】騒乱状態にあるリビアで21日夜から22日にかけて、軍の戦闘機が首都トリポリの反体制デモ隊を空爆、多数の死傷者が出た。中東の衛星テレビ局アルアラビーヤは国際刑事裁判所(ICC)当局者の話として、リビア全土での死者が800人に達する可能性を伝えた。一方、軍の将校団は最高指導者、カダフィ大佐を排除するため、兵士たちに民衆への合流を呼び掛けるなどカダフィ氏を孤立化へと追い込んでいる。同氏は22日夕、国営テレビで演説し、「私は国を去ることはない。リビアは私の国だ。殉教者として国を導く」と退陣を拒否したが、政権は崩壊の危機に直面している。


 トリポリや東郊の街では21日に続き、22日も戦闘機が反体制デモ隊を無差別に空爆。国際人権団体の集計では62人が死亡した。北東部ベイダでも21、22の両日、治安部隊によって26人が殺害された。アルアラビーヤは、15日からの死者数が800人に達する可能性もあると伝えた。アラブ連盟はリビア問題への対応を協議するため、22日夜、カイロで緊急会合を開く。一方、リビアの米国、ポーランド、インドネシア駐在大使らリビア人の外交官少なくとも12人が22日までに、カダフィ氏の武力鎮圧に抗議して辞職した。


 エジプト国境沿いのリビア軍が移動を始めたとの情報もあるが、理由は不明。同国境沿いのエジプト軍も増強されつつある。リビア国内には約150万人のエジプト人が居住し、今回の騒乱で多数が避難しており、安全を確保するためとみられる。


 フランス通信(AFP)によれば、イスラム教スンニ派に強い影響力を持つイスラム法学者カラダウィ師が21日、「(カダフィ氏を)リビアから排除するため」兵士は大佐を銃撃すべきだとするファトワ(法的見解)を示した。大佐をめぐっては一時、亡命情報が飛び交い、英国のヘイグ外相は21日、南米ベネズエラに向かうことを示す情報があると語ったが、同国政府幹部は「彼はベネズエラには来ない」と否定した。


 アルアラビーヤによれば、地中海の島国マルタに向けて22日、リビア艦船が航行中だという。リビアからの亡命者が乗船している可能性がある。マルタの国際空港には21日、リビアの戦闘機2機が到着した。搭乗した軍幹部は反政府デモ隊を空爆するよう指示を受けたが拒否し、亡命のためマルタ入りしたと話している。
』(産経新聞)



 

2011-02-23 (Wed)

2011/02/23 日記 梅月夜

2011/02/23 日記 梅月夜

2011/2/23 (水) 旧暦: 1月21日    6時19分  17時29分  23時26分  8時53分  20.02  己酉 (きゆう,つちのととり)  先負  一白水星  今日の季語: 梅月夜 (写真部 パパールさん より転載 )お月様のいる夜。闇は明るく照らされて、香りが流れてくる。見上げれば梅の花だ。梅月夜の俳句:・もう来なくていいと送る娘梅月夜 園多佳女・禅庵にややのこゑする梅月夜 橋...

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2011/2/23 (水) 旧暦: 1月21日    6時19分  17時29分  23時26分  8時53分  20.02  己酉 (きゆう,つちのととり)  先負  一白水星 


今日の季語: 梅月夜


 



(写真部 パパールさん より転載 )


お月様のいる夜。
闇は明るく照らされて、香りが流れてくる。
見上げれば梅の花だ。



梅月夜の俳句:


・もう来なくていいと送る娘梅月夜 園多佳女


・禅庵にややのこゑする梅月夜 橋本榮治


・二胡の音の胸にしみ入る梅月夜 石田克子


・梅月夜ぽつりと夫が死後をいふ ほんだゆき


・梅月夜ほとけの夫を連れ出さむ 市川恵子



筑波山の梅林の梅まつりを見ながら美肌の湯に浸かる梅月夜プランなるものが筑波山温泉つくばグランドホテルのプランにあるそうだ。
 風流を遊ぶことができる。


しかし、下二句の様に梅月夜は無くした連れあいを思い出させるのだろうか。
 世の奥様方よ 生き仏のうちに二人して行かなければ。



 

2011-02-22 (Tue)

2011/02/22 日記 東風

2011/02/22 日記 東風

2011/2/22 (火) 旧暦: 1月20日    6時20分  17時28分  22時17分  8時13分  19.02  戊申 (ぼしん,つちのえさる)  友引  九紫火星  天一天上終今日の季語: 東風 ("川崎の翁" 探訪の記 より転載)気象的には太平洋から大陸に向かって吹く柔らかい東風。 雪・氷を溶かし、春を告げる風。梅の花を咲かせる風として、古より多くの歌・句に詠まれている。 東風の...

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2011/2/22 (火) 旧暦: 1月20日    6時20分  17時28分  22時17分  8時13分  19.02  戊申 (ぼしん,つちのえさる)  友引  九紫火星  天一天上終


今日の季語: 東風


 



("川崎の翁" 探訪の記 より転載)


気象的には太平洋から大陸に向かって吹く柔らかい東風。
雪・氷を溶かし、春を告げる風。
梅の花を咲かせる風として、古より多くの歌・句に詠まれている。


 


東風の俳句:


・ふるさとや東風寒き日の鰯売り 鈴木真砂女


・せめぎあふ瀬戸の汽笛や鰆東風 綿谷ただ志


・われもまた人にすなほに東風の街 中村汀女


・春の駒東風にあらがうごと歩む 皆川盤水


・東風の波切つて八つの櫂揃ふ 奥田麦穂



目に見えて陽の力が強くなったのを感じる。
空気がゆるみ、土が柔らかくなり、風も柔らかく感じる。
草も樹も身体も緊張から解放され、元気になり、活発に動き始めることができる。



 

2011-02-21 (Mon)

2011/02/21 「お坊さんだって悩んでる」 玄侑宗久 著 (その1)

2011/02/21 「お坊さんだって悩んでる」 玄侑宗久 著 (その1)

 「お坊さんだって悩んでる」 玄侑宗久 著 出版社: 文藝春秋 (2006/07)     文春新書 定価: 861円(税込)この本は、寺の専門誌月刊「寺門興隆」に連載された連載27回分を加筆・修正して出版されたものである。  寺のお坊さんや家族あるいは一般人の人からの悩み・相談について、玄侑宗久師が答えている問答集である。 問は色々なものが目次に載せられている。【目次】第1章…お葬式とお墓 1 子供にお葬式の意味を...

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「お坊さんだって悩んでる」
 玄侑宗久 著
 出版社: 文藝春秋 (2006/07)
     文春新書
 定価: 861円(税込)


この本は、寺の専門誌月刊「寺門興隆」に連載された連載27回分を加筆・修正して出版されたものである。
 寺のお坊さんや家族あるいは一般人の人からの悩み・相談について、玄侑宗久師が答えている問答集である。


問は色々なものが目次に載せられている。


【目次】
第1章…お葬式とお墓
1 子供にお葬式の意味を教えるには何と言ったらよい?
2 最近の遺影は派手すぎるのでは?
3 逆縁だと親が火葬場に行かれない?
4 夫の遺骨を散骨にしたいという願いをどうする?
5 墓参や法事をしない檀家にはどう対応する?
6 愛犬の遺骨を先祖代々の墓に入れたい


第2章…お布施の値段
7 お布施はいただくのに、寄付をするのが嫌いなのは悪いこと?
8 お賽銭箱のお金はどう使われるの?


第3章…現代社会の生と死
9 オウム真理教の麻原教祖の死刑を、どう考えたらよい?
10 戦争には反対ですが、イラクに派遣される自衛隊員になんと言ったらよい?
11 大震災のボランティアに行かれず後ろめたいのですが、どうすべきでしょうか?
12 鉄道が遅刻を避けるために大事故を起こしましたが、時間厳守はどこまで大事?
13 携帯電話を手放すと不安でたまらないのですが、病気でしょうか


第4章…お寺の本当の役割
14 お寺はなぜ大きいのか?維持費も掃除の労力も、無駄にかかるのでは?
15 檀家さん以外の参詣や観光客に、どう対応したらよいか
16 仏教と、それ以外の信念を、同時にしていいものですか?
17 人前で話すのが苦手な和尚さん。読経だけで法話をしないのですが...
18 お寺に定休日が合ってもよいか?


第5章…伝統と習慣を見直す
19 お正月はなぜおめでたいか?何を祝うのか?
20 僧侶はなぜ特別の衣を着ているのか?
21 正座が苦手で、椅子席の方があり難いのですが、寺ではどうするべき?
22 お盆の棚経は、檀家に取って負担なので、辞めてもいい
23 厄落としやお守りは、本当に効くのか?


第6章…お寺の後継者と檀家
24 お寺の跡継ぎの副住職が、結婚を迷っているが、どうしたらよい?
25 娘が住職を継ぐと言っているが、女性住職など初めてでとまどっている
26 住職の跡取り息子が茶髪。どういさめるべきか?
27 十歳の一人息子を跡取りにするために、どう育てたらよいか



【感想】
興味深い問答は数多いので、関心のある人は本を読んでいただくことにして、面白かった問答の感想をを2,3書く。


<問答7>
 お布施はいただくのに、寄付をするのが嫌いなのは悪いこと?
  ……布施は佃侶が実践才べき一番の徳目。お金だけではない
問:
 私は一寺院の住職です。それで、檀家にはよくお布施の心なんかを説きますし、実際に自坊の普請では寄付をお願いすることがあります。しかしじつは、私自身は何につけても寄付することが嫌いで、慈善団体からの求めも路傍のボランティアも、まして乞食などにお金をあげることもしません。金銭欲はあまりないと思うのですか、こんな私は、僧侶失格でしょうか?〔住職〕


玄侑師は、質問者が金としての布施もしくは寄付に付いて質問していることに対して本来の布施に付いて説いている。
 仏教原理主義者とも言える玄侑師にとって、このような問に対する答えは明瞭だ。


まず、釈迦に説法と断わりながら、布施はお金だけではない、「無財の七施」を説く。
も含んだもの
です。
 ・眼施: 思いやりのある眼差し
 ・和顔施: 穏やかで相手を安心させる顔つき
 ・言辞施: 優しくあたたかい言葉
 ・身施: 身体奉仕
 ・心施: 相手に共振できる柔らかな心
 ・独座施: 席を譲る
 ・房舎施: 宿を提供する


この「無財の七施」は、仏教者の実践徳目である六波羅蜜の筆頭、布施波羅蜜の内容だそうだ。


玄侑師は、寄付は財施だが無財の布施は出来ているのかと問う。
お金は出せないが無財の布施は大丈夫なのかと迫る。
「優しい言葉をかけ、思いやりのある眼差しを向けながらも、お金だけは出したくないということかおり得るのでしょう
か。
 たぶんそうではなく、貴方は布施という行為全般が苦手なのではないですか。もしかすると、他人との距離を、できるだけとっていたいのではないですか。
 現代社会では、おそらく誰でもそう思っているのだろうと思います。

 ここまで迫られると、問題はお金ではなく心、言い換えれば信心の問題なのだということを認めざるを得なくなる。


「野茨は風がないと生きていけないそうですが、じつは布施という純粋な贈与がなければ、自然も体も成り立ちません。天は大地に雨を布施し、大地は作物に栄養を布施し、農作物は人間に我が身を布施している。また体のなかでも、骨髄で作られた血液は心臓をとおって全身に布施され、肝臓は胆汁を布施し、肺もきれいな酸素を布施しています。全身これ布施する集合体なのです。
 しかも三輪清浄と云いますが、布施する側ら布施された方も、そして布施される対象じたいも、「布施して布施を知らず」という状態です。それが生きていることそのものではないでしょうか。」


玄侑師は、お寺という存在を「場」として考えている。
「じつはお寺という場所には、世間と違った金銭感覚があるべきなのだと、どこかで頑なに思っています。詳しくは『化蝶散華』(新潮社、二〇〇二年)という小説で書きましたのでそちらを読んでほしいのですが、簡単に云うと、お金は「気」と同じように巡れば巡るほどいいのだ、という考え方です。」


其処では、お金は風のようなものだと説く。
「要は風のように入って出ていくだけで、我々はその向きを少しだけ変えられるということです。それは我々が社会に対してできる、最も大きな仕事ではないでしょうか。」


布施は、何かの目的ためにするのではなく、報酬を求めるのではなく、「気持ちいい」からするのであって、その行為をしたことによって自己完結すると説いている。
「その気持ちよさを感じた時点ですでにチャラになる。」


お金も、心も、身体も風に乗せて流していく、そのことにより自分以外の存在が喜んで生きて行くことにつながる。自然は、そのような仕組みなのだが、それを自覚する必要はない。布施は、「気持ちが良い」。それで自己完結している。気持ちが良いことをするだけのことだと説く。


玄侑師は、仏教者として特別なことを説いているのではなく、最も普通なことを話しているだけなのだが、それ程世間的欲望の枷に我々は強く縛り付けられてしまっている。
   欲から自分を開放することは仏教の第1歩、玄侑師は、原理に立ち返って考え・行動する事を説く原理主義者なのだ。


お金は使うものであって、貯めこむものではない。
溜め込めば悪いことが起き、争いの種になり、不安の源になる。
昔から仏教徒は言ってきた。
"そんなにお金を貯め込んでどうするの?
三途の川は持って渡れないよ"と。


 迷ったら迷ってしまった地点に戻ることが、迷いから脱する原則だ。

2011-02-21 (Mon)

2011/02/21 「お坊さんだって悩んでる」 玄侑宗久 著 (その2)

2011/02/21 「お坊さんだって悩んでる」 玄侑宗久 著 (その2)

<問答18>お寺に定休日があってもよいか? ……それは寺ではない。思わぬ出来事に向き合うこどこそ仏教の真髄問: お寺は。年中無休が当然と云われていますが、本当でしょうか。正直なところ、せめて十日に一日くらい山門を開けなくてもいい日がほしいと思ったりします。土曜日曜には殆んど法事があり、子供と一緒に休暇を楽しむこともできず、ときには不憫に思います。聞けば、「毎週○曜日は休日です」と宣言しているお寺もある...

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<問答18>
お寺に定休日があってもよいか?
 ……それは寺ではない。思わぬ出来事に向き合うこどこそ仏教の真髄


問:
 お寺は。年中無休が当然と云われていますが、本当でしょうか。正直なところ、せめて十日に一日くらい山門を開けなくてもいい日がほしいと思ったりします。土曜日曜には殆んど法事があり、子供と一緒に休暇を楽しむこともできず、ときには不憫に思います。聞けば、「毎週○曜日は休日です」と宣言しているお寺もあるらしいのですが、そんなことしてもいいのでしょうか。                              〔住職と妻〕


世に生きていく以上働かねばならない。だが、自由な時間も欲しいと考えて会社員となった筆者には、玄侑氏の答えは別世界の考えだった。


玄侑師は答える。
「いいのでしょうかと訊かれれば、そりゃあ私はマズイと思いますよ。マズイという答より、それじゃあお役所や会社と一緒じゃないですか。すでにそれはお寺ではないと思います」


ここでも、玄侑師はお寺を「場」として説く。
其処では、週休二日制はない。
「あなたのお寺も仏教であるなら、いつ起こるかわからない何かに、常に対応できる場であってほしいと思います。
 お寺や僧侶が尊敬されるのは何故だと思いますか
 なんだかいきなり大上段になってしまいましたが、だいたいお寺や僧侶が尊敬されるのは何故だと思いますか。
 いろんな答えがあでしょうが、私はいつでも自分の私的な都合を捨ててくれる人たちだからだと思っています。
 そういう僧侶たちの姿をモデルにして、いつでもどこにでも駆けつけてくれるお地蔵さんが創りだされたのでしょう。お地蔵さんが手に持っている錫杖はそういう意味です。あらゆる仏像のなかでお地蔵さんだけが僧形であるのは、僧侶の無私性がモデルにされたからなのです。
 出家というのも、本来、私的な気がかりをなくすためのシステムでしょう。あれが気がかり、これが気がかりであなたの所へ行けない、ということを避けようという側面も、出家にはあるはずです。
 勝手に家庭を持ってしまったことは、これは歴史的な大問題ですのでここでは論じませんが、家庭を持ったとしても、僧侶に期待されるそういう側面は忘れてはいけないと思うのです。これはお寺の奥さん方にも充分理解していただきたいことです。
 どうしても休日を設けたいというなら、まずは境内のお地蔵さんを撤去してからにしてください。またその際は、観音さまにもお引き取りいただくことになります。観音さまという方も、いつでも何にでも応じてくださる方。世間の悩み苦しむ声を無私の気持ちで見つめてくださる方です。その気がないになら、単なる装飾品みたいにお寺に祀らないでください。


思わぬ出来事にも、いつでも「あなただけのために」と
なんだか今日の私、激しいでしょうか。」


激しいですね。
このようなお坊さんであれば、お地蔵様ですから手を合わせて拝みたくなります。


お地蔵さんは知っているが。仏教本来の姿は知らないので調べてみた。
『地蔵菩薩 (じぞうぼさつ)、サンスクリット語クシティ・ガルバは、仏教の信仰対象である菩薩の一尊。クシティは「大地」、ガルバは「胎内」「子宮」の意味で、意訳して「地蔵」と言う。また持地、妙憧、無辺心とも訳される。三昧耶形は如意宝珠と幢幡(竿の先に吹き流しを付けた荘厳具)、錫杖。種子(種字)はカ (ha)。


大地が全ての命を育む力を蔵するように、苦悩の人々をその無限の大慈悲の心で包み込み、救う所から名付けられたとされる。一般的には「子供の守り神」として信じられており、よく子供が喜ぶお菓子が供えられている。


一般的に、親しみを込めて「お地蔵さん」、「お地蔵様」と呼ばれる。
...
 概要
地蔵菩薩来迎図(南北朝時代、ボストン美術館所蔵)?利天に在って釈迦仏の付属を受け、毎朝禅定に入りて衆生の機根(性格や教えを聞ける器)を感じ、釈迦の入滅後、56億7000万年後に弥勒菩薩が出現するまでの間、現世に仏が不在となってしまうため、その間、六道(地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道)を輪廻する衆生を救う菩薩であるとされる。 元々は虚空蔵菩薩の虚空蔵と地蔵は対になっていたと思われる。しかし今では地蔵菩薩の独自の信仰もあり、対で祀られる事はほぼ無い。


 像容
一般には剃髪した声聞・比丘形(僧侶の姿)で白毫があり、袈裟を身にまとう。装身具は身に着けないか、着けていても瓔珞(ネックレス)程度。左手に如意宝珠、右手に錫杖を持つ形、または左手に如意宝珠を持ち、右手は与願印(掌をこちらに向け、下へ垂らす)の印相をとる像が多い。


しかし密教では胎蔵曼荼羅地蔵院の主尊として、髪を高く結い上げ装身具を身に着けた通常の菩薩形に表され、右手は右胸の前で日輪を持ち、左手は左腰に当てて幢幡を乗せた蓮華を持つ。


 功徳利益
]地蔵菩薩本願功徳経には、二十八種利益と七種利益が説かれている。


二十八種利益
天龍護念(天龍が保護してくれる)
善果日増(善いカルマが日々増していく)
集聖上因(聖にして上なるカルマが集まってくる)
菩提不退(悟りの境地から後退しない)
衣食豊足(衣服や食物に満ち足りる)
疾疫不臨(疫病にかからない)
離水火災(水難や火災を免れる)
無盗賊厄(盗賊による災厄に遭わない)
人見欽敬(人々が敬意を払って見てくれる)
神鬼助持(神霊が助けてくれる)
女転男身(女性から男性になれる[1])
為王臣女(王や大臣の令嬢になれる)
端正相好(端正な容貌に恵まれる)
多生天上(何度でも天上に生まれ変わる)
或為帝王(あるいは人間界に生まれ変わって帝王になる)
宿智命通(カルマを知る智慧を持ち、カルマに通ずる)
有求皆従(要求があれば皆が従ってくれる)
眷属歓楽(眷属が喜んでくれる)
諸横消滅(諸々の理不尽なことが消滅していく)
業道永除(カルマが永久に除かれる)
去処盡通(赴く場所にうまくいく)
夜夢安楽(夜は夢が楽しめる)
先亡離苦(先祖が苦しみから解放される)
宿福受生(幸福になる運命の人生を授かる)
諸聖讃歎(諸聖人が讃えてくれる)
聰明利根(聡明で利発になる)
饒慈愍心(慈悲の心に溢れる)
畢竟成佛(必ず仏になる)
七種利益
速超聖地(速やかに聖地を超える)
悪業消滅(悪いカルマが消滅する)
諸佛護臨(諸々の仏が護ってくれる)
菩提不退(悟りの境地から後退しない)
増長本力(本来持っていた能力が増幅される)
宿命皆通(カルマの全てに通ずる)
畢竟成佛(必ず仏になる)
...
 日本における地蔵信仰
日本においては、浄土信仰が普及した平安時代以降、極楽浄土に往生の叶わない衆生は、必ず地獄へ堕ちるものという信仰が強まり、地蔵に対して、地獄における責め苦からの救済を欣求するようになった。


賽の河原で獄卒に責められる子供を地蔵菩薩が守るという民間信仰もあり、子供や水子の供養でも地蔵信仰を集めた。関西では地蔵盆は子供の祭りとして扱われる。


また道祖神と習合したため、日本全国の路傍で石像が数多く祀られた。
...』(Wikipedia)


玄侑師は、葬式をはじめとして予め予定の立てられない勤めが多い僧侶は無休であると説く。
「 思わぬ出来事にもいつでも対応し、なんとか遣り繰りしながら、しかもそんな風情は見せずに「あなただけのために」というように泰然と向き合う。だからこそ和尚さんはありかたいんじゃないですか。
 すべて「已むを得ないこと」「ご縁」だと思いませんか」


「お寺はいつも自然に溢れた田園であってほしいのです
 おそらく多くのお寺が、都市化し、合理化されてきつつあるのだと思います。しかし仏教は都市を出た釈尊が、一旦は森へ入り、そこから田園昆戻ってきて開いた宗教です。
 我々は予期せぬことの多い田園を故郷にもつ宗教者なのです。釈尊は、田園だからこそ「縁起の法」を悟ったのではないでしょうか。
 陶淵明は「帰去来の辞」で「帰りなん、いざ。田園まさに蕪れなんとす」と叫びましたが、これはつまりコントロール思想に溢れた都市への決別宣言でしょう。
 たとえお寺の場所は都市であったとしても、僧侶の心はいつも自然に溢れた田園であってはしいのです。」
と説く。


筆者が承知している僧侶は、必ずしも玄侑師が説くお地蔵様のような存在では無い。
 寧ろ、派手な外車を乗り回したり、外国人の女に金をつぎ込んだり坊主のほうが多いのでわないかと思われる。


コンクリートジャングルのような都会に田園としてのお寺があり、其処にはお地蔵様のようなお坊さんが待っていてくれるのであれば、こんな素晴らしいことはない。


 


<問答23>
23 厄落としやお守りは、本当に効くのか?
  ……天災や事故に対して、お守りに祈るべきこととは


問:
 尼崎で痛ましい電車脱線事故が起きましたが、このニュースをテレビで見ながら、檀家さんが住職の私に問いかけました。「同じ電車でも乗った車両のちょっとした違いが大きな開きを生みます。やっぱり人生は善悪ではなく、
運不運で決まるとしたら、運のよくなるお寺のお守りや身代わりお札なども、持ってたほうがいいんでしょうね。厄落としも必要でしょうね」。今回の事故や昨今の自然災害など人の突然の不幸について、住職はどう説くべきか、お教えいただければ幸いです。                  〔住職〕



玄侑師は、人知の及ばない世界に、我々がどう関われるかという問題として捉える。


「自然現象をコントロールしたいという欲求を、昔から人間は抱いてきました。風雨や雷なども、中国では龍が引き起こすと考え、あんな生き物を考えだしたのです。その龍を、招いたり宥めたりする儀式が、道教や仏教にはあります。つまり、自然現象は基本的には制御不能と知りつつも、なんとか祈りが通じて変化しないかと、東洋人は考えたのでしょう。そういうことで、お守りやお札などは今も存在しつづけています。」


玄侑師は、祈りと運命の関係を説く。
今年は宝くじが当たりますようにとか家内安全、商売繁盛、学業成就、良縁成就、災厄消除などはお願いであり、祈りではない。
 人間の運命は予め図ることが出来ない以上、願いの成就がその後の運命に同影響するかは解らない。


「あなたが変われば、世界が変わる。それは間違いありません。そして祈りとは、あなたが変わるはどのことでなければいけないのです。
 はっきり言って、お守りや身代わりお札などは、我が身の幸せだけを祈っているかに見えます。しかしそんな誰でも願うことを競い合うために、それぞれがお守りやお札をいただくのでしょうか。たとえば同じような事故に遭っても死ぬ人と助かる人がいるのは、お守りやお札の効き目の違いなのでしょうか。
 そうではないでしょう。
 もしかすると和尚さんたちの中にも誤解してる方がいらっしゃるかもしれま廿んが、お守りやお札に込められた祈りは、その上うなエゴイスティックな祈りではありません。
 私は、どんな事態が起こっても、それが天命つまり制御できない自然な現象なのだと、納得するためのアイテムとしてお守りやお札かおるのだと思っています。」


人間の理解力をはるかに超えた運命を天命と考える立場でお守りやお札の意味を説く。


「お守りやお札も、そりゃあ持てばいいですけど、持ってたからって、べつにあなたの考える幸運が訪れるとは限りませんよ。お守りやお札は、あなたがどんな状況に陥っても、それが不幸だと即断しないように持つものです。厄落としだってそうです。何か厄なのかは、すぐにはわかりません。文殊菩薩が汚い乞食の恰好でやってくるように、疫病神は福の神みたいな顔つきで来るものです。そんな判断を留保し、冷静に流れを見極め、心をニュートラルに、元気に保つ。お守りやお札を見たらそう思ってください。その上で事故に遭ってケガをしても、あるいは死んでしまっても、それは仕方ないじゃないですか。死んでしまったらプロセスもへったくれもないと思われるでしょうが、死ぬときは死ぬ、というのも、たぶんプロセスです。せっかくお守りやお札を持つのなら、どうか死ぬときも全てを甘受して、元気に死んでいってくださいね」と。


運命に対する禅者の態度は、明瞭だ。
先のテレビ番組で玄侑師は「成り行きを生きる」事を説いた。この問答でも、お札は「成り行きを生きる」ツールである。


この問答を読んで、大愚良寛の言葉を思い出した。
良寛が文政十一年三条の大地震の際に、与板の山田杜皐あて書いた手紙の一節である。


 「地震は信に大変に候。野僧草庵は何事なく、親類中、死人もなく、めでたく存じ候。


 うちつけにしなばしなずてながらえて かかるうきめを見るがわびしさ


 しかし災難に逢う時節には、災難に逢うがよく候。死ぬ時節には死ぬがよく候。これはこれ災難をのがるる妙法にて候。かしこ」


成り行きを、心自由に生ききることが妙法だと言っているのである。



 

2011-02-21 (Mon)

2011/02/21 日記 梅一輪

2011/02/21 日記 梅一輪

2011/2/21 (月) 旧暦: 1月19日    6時21分  17時28分  21時06分  7時37分  18.02  丁未 (ていび,ひのとひつじ)  先勝  八白土星  不成就日今日の季語: 梅一輪 (Bさんのページ より転載)梅一輪といえば服部嵐雪の句。 ・梅一輪一りんほどのあたゝかさ 『服部 嵐雪(はっとり らんせつ、承応3年(1654年) - 宝永4年10月13日(1707年11月6日))は、江戸時代前期...

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2011/2/21 (月) 旧暦: 1月19日    6時21分  17時28分  21時06分  7時37分  18.02  丁未 (ていび,ひのとひつじ)  先勝  八白土星  不成就日


今日の季語: 梅一輪


 



(Bさんのページ より転載)


梅一輪といえば服部嵐雪の句。
 ・梅一輪一りんほどのあたゝかさ


『服部 嵐雪(はっとり らんせつ、承応3年(1654年) - 宝永4年10月13日(1707年11月6日))は、江戸時代前期の俳諧師。幼名は久馬之助または久米之助、通称は孫之丞、彦兵衛など。別号は嵐亭治助、雪中庵、不白軒、寒蓼斎、寒蓼庵、玄峯堂、黄落庵など。淡路国三原郡小榎並村生まれ。松尾芭蕉の高弟。雪門の祖。


 経歴
服部家は淡路出身の武家で、父服部喜太夫高治も常陸麻生藩主・新庄直時などに仕えた下級武士で、長男である嵐雪も一時、常陸笠間藩主の井上正利に仕えたことがある。若い頃は相当な不良青年で悪所通いは日常茶飯事であった。


延宝元年(1673年)、松尾芭蕉に入門、蕉門で最古参の一人となる。延宝6年(1678年)、不卜編『俳諧江戸広小路』に付句が2句入集したのが作品の初見である。延宝8年(1680年)には同門宝井其角の『田舎之句合』に序を草し、『桃青門弟独吟廿歌仙』に入集、以後『虚栗(みなしぐり)』、『続虚栗』などに作品を採用された。


元禄元年1688年には『若水』を刊行し、同年立机して宗匠となり、同3年(1690年)には『其?(そのふくろ)』を刊行して俳名を高めた。元禄7年(1694年)、『露払』の斤にからんで深川蕉門との対立を生じ、代えて『或時集(あるときしゆう)』を刊行。また翌年には芭蕉の一周忌追善集『若菜集』を刊行した。


作風は柔和な温雅さを特徴とする。芭蕉は嵐雪の才能を高く評価し、元禄5年(1692年)3月3日の桃の節句に「草庵に桃桜あり。門人に其角嵐雪あり」と称えたが、芭蕉の奥州行脚にも嵐雪は送別吟を贈っていないなど、師弟関係に軋みが発生していた。元禄7年(1694年)10月22日、江戸で芭蕉の訃報を聞く。その日のうちに一門を参集して芭蕉追悼句会を開き、桃隣と一緒に芭蕉が葬られた膳所の義仲寺に向かった。義仲寺で嵐雪が詠んだ句は、「この下に かくねむるらん 雪仏 」であった。其角と実力は拮抗し、芭蕉をして「両の手に桃と桜や草の蛭」と詠んだ程であったが、芭蕉没後は江戸俳壇を其角と二分する趣があった。


宝永4年(1707年)10月13日没。享年54。追善集に百里斤『風の上』など。その門流は、雪門として特に中興期以後一派を形成した。


 辞世の句
 一葉散る 咄ひとはちる 風の上』(Wikipedia)


 


梅一輪の俳句:


・咲き初めし梅一輪の白さかな 川口咲子


・雪やんでおのが光りに梅一輪 伊藤京子


・梅一輪挿せばこの恋実るかも 松山律子


・夫呼びて一輪の梅ほめあひて 山本潤子


・一輪の梅を見頃と僧言へり 小浜史都女



上二句は白梅、第三句は紅梅でなければ収まらない。
一輪の梅といえども褒め合うほどの物。
満開の花の下には...と梶井基次郎は言ったが、満開は欠けることの始まり。
 たしかに一輪の梅は見頃。二輪もよし、三輪もよし。



 

2011-02-20 (Sun)

2011/02/20 日記 蕗の薹

2011/02/20 日記 蕗の薹

2011/2/20 (日) 旧暦: 1月18日    6時23分  17時27分  19時54分  7時02分  17.02  丙午 (へいご,ひのえうま)  赤口  七赤金星  一粒万倍日今日の季語: 蕗の薹(ふきのとう) (キャンピングカー2103号の旅 より転載)『...山菜としてのフキ独特の香りがあるふきのとうや葉柄、葉を食用とする。肝毒性が強いピロリジジンアルカロイドが含まれているため、灰汁抜...

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2011/2/20 (日) 旧暦: 1月18日    6時23分  17時27分  19時54分  7時02分  17.02  丙午 (へいご,ひのえうま)  赤口  七赤金星  一粒万倍日


今日の季語: 蕗の薹(ふきのとう)


 



(キャンピングカー2103号の旅 より転載)


『...
山菜としてのフキ独特の香りがあるふきのとうや葉柄、葉を食用とする。肝毒性が強いピロリジジンアルカロイドが含まれているため、灰汁抜きをする必要がある。 


ふきのとう
蕾の状態で採取され、天ぷらや煮物・味噌汁・ふきのとう味噌に調理して食べられる。一般的には花が咲いた状態のふきのとうを食べる事は避けられるが、細かく刻んで油味噌に絡める「ふきのとう味噌」などには利用可能。伸びたフキノトウも葉や花を取り除き、茎の部分を軽く灰汁抜きしたものを肉や刻んだ油揚げ、糸コンニャクなどと一緒に煮付けても美味しい。フキの葉柄よりも柔らかく筋もあまり気にならないので、茹でた後でも硬ければ茎の皮を剥ぐ程度で良い。
...』(Wikipedia)


 


蕗の薹の俳句:


・荒庭に時あやまたず蕗の薹 松岡たけを


・持ち上げし土をまだ出ず蕗の薹 稲畑 汀子


・こみあぐる土のあくびや蕗の薹 和田祥子


・ほろ苦き菜めしの中の蕗の薹 能勢礼子


・こだはりの銘酒一本蕗の薹 米澤久子



長く出ることのなかった太陽が、ここ数日長く地を照らすようになった。
 雪が解ければ、地中には時を待っていた蕗の薹が地表に伸び上がってくる。
 蕗の薹は時を誤ることはない。


お気に入りの酒をお気に入りの杯に注ぐ。
蕗の薹を口に入れて酒を含めば、ほろ苦さこそが早春の味わいである。



 

2011-02-19 (Sat)

2011/02/19 日記 探梅

2011/02/19 日記 探梅

2011/2/19 (土) 旧暦: 1月17日  雨水  6時24分  17時26分  18時41分  6時27分  16.02  乙巳 (いつし,きのとみ)  大安  六白金星  今日の季語: 探梅、梅探る (おしゃべり日記俳句 より転載)「早梅を探って山野を歩きまわるのが探梅、または探梅行である。名所とされる梅林の花が咲き乱れているのを観るのとは少々趣が違う。」(合本俳句歳時記)探梅の俳句:・思はざ...

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2011/2/19 (土) 旧暦: 1月17日  雨水  6時24分  17時26分  18時41分  6時27分  16.02  乙巳 (いつし,きのとみ)  大安  六白金星 


今日の季語: 探梅、梅探る


 



(おしゃべり日記俳句 より転載)



「早梅を探って山野を歩きまわるのが探梅、または探梅行である。名所とされる梅林の花が咲き乱れているのを観るのとは少々趣が違う。」(合本俳句歳時記)



探梅の俳句:


・思はざる急流とあふ探梅行 能村登四郎


・終着は飲み屋なりけり探梅行 滝野緑雨


・探梅の空に近づくところかな 岩田由美


・探梅の母を伴ふ一青年 三橋鷹女


・探梅の戻りの空の繭いろに 西川保子


探梅は冬の季語。
まだ、蕾の中にほころびた梅を探しに山野に行く。
それはまだ晩冬の中の春の兆しであって、春ではない。


今年は梅の開花が遅れているようだから、まだ探梅でもいいのだろう。
 探梅を酒で終えるのも風流だ。


 


 

2011-02-18 (Fri)

2011/02/18 日本酒の会sake nagoya 2月定例会

2011/02/18 日本酒の会sake nagoya 2月定例会

第3金曜日は、日本酒の会sake nagoya 2月定例会だ。今月のテーマは、1月に続いて、「新酒Part2」。風は強かったが、日中は春が近いことを想わせる、陽の暖かさがあった。 陽が落ちると急速に寒くなった。【今日の出品酒】例会のごとく、出品酒をブラインド評価。以下に、個人的嗜好によるブラインド評価結果を記載する。 左より、(1) ゆきの美人 純米吟醸 生酒 秋田醸造(秋田) フルーティな立香が仄か。スッキ...

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第3金曜日は、日本酒の会sake nagoya 2月定例会だ。
今月のテーマは、1月に続いて、「新酒Part2」。


風は強かったが、日中は春が近いことを想わせる、陽の暖かさがあった。
 陽が落ちると急速に寒くなった。


【今日の出品酒】
例会のごとく、出品酒をブラインド評価。
以下に、個人的嗜好によるブラインド評価結果を記載する。


 
左より、


(1) ゆきの美人 純米吟醸 生酒 秋田醸造(秋田)
 フルーティな立香が仄か。スッキリとした入り口、穏やかな酸。中盤から切れ良い。後口の癖はない。スッキリとした辛口の印象をうける。評価8.2。


(2) 楯野川 清流 純米大吟醸 無濾過生原酒 楯の川酒造 (山形)
 甘い立香。甘い入り口だがすぐ酸味と辛味が押してくる。鼻をくすぐる揮発性を感じる。味が真ん中に集まりなかなか解けない、後半やや重い感じになる。後口は辛味系。評価8.0。


(3) 千代の光 しぼりたて生 無ろ過生酒 千代の光酒造 (新潟)
 立香はない。入り口甘く、フルーティな酸。透明感があり、中盤にかけて切れ良い。後口は辛味系だが気にならない。評価8.5。


(4) 豊賀 小布施 特別純米 高沢酒造 (長野)
 仄かな麹香。スッキリとした入り口。酸はあるが厚くな無い。辛味を感じる。後口は辛味系。評価7.0。


 


5) 黒龍 垂れ口 黒龍酒造 (福井)
 仄かなエチル臭。甘い入り口、フルーティな酸、中盤から後半にかけてもエチル臭の含み香が続く。舌触りは丸い。後口は辛味系。評価7.0。


(6) 花垣 純米 無濾過生原酒 南部酒造場 (福井)
 仄かな立香。入り口軽いが、すぐに酸と辛味が下の方に下がってくる。下に重い印象。後半押しが強く重い。後口辛い。評価6.0。


(7) 無風(むかで) 純米吟醸 無濾過本生原酒  玉泉堂酒造 (岐阜)
 立香は感じない。スッキリとした入り口。バランスのとれた味。酸はあるが、強くはない。中に小さくまとまる。中盤からの切れが良い。刺激的でなく滑らかだが、人によっては薄くしょびついた印象を持つかもしれない。評価9.0。


 


(8) 酒屋八兵衛 特別純米酒 無濾過生原酒 元坂酒造 (三重)
 立香ない。スッキリした入り口。酸はあるが厚くはなく辛味も薄い。舌触りは丸いがスッキリとしている。評価8.0。


(9) 玉川 自然仕込  純米酒山廃 無濾過生原酒 木下酒造 (京都)
 スッキリとした入り口。酸がフルーティ、酸味・辛味は刺激的ではなく穏やかで丸みを感じる。含み香もフルーティ。評価8.0。


 


(10) 風の森 秋津穂 純米 しぼり華 油長酒造 (奈良)
 立香はない。酸味の入り口、辛味が続き押しが強い。エチル系の果実臭の含み香が続く。後口は切れる。残香はフルーティに感じる。評価7.0。


 


(11) 本洲一 純米吟醸酒 無濾過生原酒 梅田酒造場 (広島)
 立香良い。酸はフルーティで、吟醸香の含み香がある。甘味もありフルーティーな香りが続く。後口は辛味系。評価9.2。


 


先月もそうだったが、新酒の評価は難しい。
新酒らしさのある酒は、新酒らしければ良いのだが、個人的な嗜好とは必ずしも一致しない。
 嗜好には遠いが、いかにも新酒らしいというのが困る。


個人的な嗜好の評価での序列は以下のとおりだ。
(11) 本洲一 純米吟醸酒 無濾過生原酒
(7) 無風(むかで) 純米吟醸 無濾過本生原酒 
(9) 玉川 自然仕込  純米酒山廃 無濾過生原酒
(3) 千代の光 しぼりたて生 無ろ過生酒
(1) ゆきの美人 純米吟醸 生酒
(2) 楯野川 清流 純米大吟醸 無濾過生原酒
(8) 酒屋八兵衛 特別純米酒 無濾過生原酒
(5) 黒龍 垂れ口
(4) 豊賀 小布施 特別純米
(10) 風の森 秋津穂 純米 しぼり華
(6) 花垣 純米 無濾過生原酒


参加者全員のブラインド評価結果は、以下のとおり。
(発表の聞き書きなので誤りがあるかもしれない。)
(6) 本洲一 純米吟醸酒 無濾過生原酒
(3) 豊賀 小布施 特別純米
(10) 風の森 秋津穂 純米 しぼり華
(7) 楯野川 清流 純米大吟醸 無濾過生原酒
(5) 酒屋八兵衛 特別純米酒 無濾過生原酒
(4) 玉川 自然仕込  純米酒山廃 無濾過生原酒
(11) ゆきの美人 純米吟醸 生酒
(1) 黒龍 垂れ口
(2) 花垣 純米 無濾過生原酒
(9) 千代の光 しぼりたて生 無ろ過生酒
(8) 無風(むかで) 純米吟醸 無濾過本生原酒 


個人評価と全体評価の違いに、個人の嗜好が浮き上がる。
無風は個人は2位だが、全体は最下位。
バランスが良い味わいだが、酸も辛味も薄く、ややショビツイタ印象と評価されやすい。
豊賀、風の森は、酸と辛味が厚く押しが強い味。個人の嗜好では刺激的だが上品さがない味わいとされた。


全体評価と個人との結果が別れると、自分を知ることができるのでいい経験になる。
 その意味では、全体も個人も1位であった本洲一は、多くの人に評価される造りと言えるだろう。



【今日の料理】
ブラインド評価が終われば、宴会モードになる。
今月もかのうさんのおいしい肴で新酒を楽しむことが出来た。


 

定番の枝豆。


 
辛子明太子。
自家製だろうか、たらこはあっさりした味で辛すぎず、表面は辛がまぶしてあり赤唐辛子の香りが高い。
 表面の赤唐辛子の香りと辛味とマイルドなたらこのバランスが良かった。


 
酢牡蛎。一人2個。
生牡蠣はそんなに得意ではないが、ここの生牡蠣は好きだ。
果実香のする酸に漬け込んであるので、あまり生臭くなく、酸味が口を爽やかにしてくれる。


 
牛すじのドテ。
濃い味の無濾過生原酒にはぴったりの肴だ。
一人これくらいの量がほしいと考えてしまうほどだ。


 
鶏の唐揚げ。


 
鯛の甘醤油炊き。
これは出るたびに美味い。飽くことのない肴の王様だ。


 
最後は味噌煮込み。
これも評判が良く、直ぐ売り切れた。


 
濃い酒の口直しには、漬物が爽やか。
大根の粕漬けは甘いので好き、白菜の漬物は薄塩で昆布のだしが効いて上品、胡瓜はさっぱり。



今月も参加者52名の満員御礼だった。
今日も新人が多かった。
日本酒の輪が、和が広がっている。
来月は3月人事異動の季節だ。
そして花見もやってくる。
季節は移り、酒は滑らかに穏やかになっていくだろう。



 

2011-02-18 (Fri)

2011/02/18  Ai MicroNikkor 55mm f2.8s 試写

2011/02/18  Ai MicroNikkor 55mm f2.8s 試写

先週、OLYMPUS PEN Lite E-PL1sの試写にSuper Takmar 50mmF2を着けて撮影した印象が良かった。これならAi MicroNikkor 55mm f2.8sとの相性が良さそうに思えたので、早速今日、温室に出かけた。以下の写真はすべてOLYMPUS PEN Lite E-PL1s+Ai MicroNikkor 55mm f2.8sで撮影した。 レンズの絞りはF5.6として、露出はすべてPモードでカメラにお任せ。失敗したのは、ぼんやりして一脚を持参することを忘れてしまったこと。 背面液...

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先週、OLYMPUS PEN Lite E-PL1sの試写にSuper Takmar 50mmF2を着けて撮影した印象が良かった。これならAi MicroNikkor 55mm f2.8sとの相性が良さそうに思えたので、早速今日、温室に出かけた。


以下の写真はすべてOLYMPUS PEN Lite E-PL1s+Ai MicroNikkor 55mm f2.8sで撮影した。
 レンズの絞りはF5.6として、露出はすべてPモードでカメラにお任せ。


失敗したのは、ぼんやりして一脚を持参することを忘れてしまったこと。
 背面液晶でピントを確認しながら撮ることになるので、手ぶれを心配したが、結果は思ったより良かった。
 このカメラを購入した大きな理由は、ボデー内手ぶれ補正が搭載されていることだ。MFレンズでマクロ撮影の場合、三脚を使うのが本当だが、面倒だ。一脚+手ぶれ補正であれば効率よく撮影できる。
 図らずも、手ぶれ補正の効果の実験となってしまったが、結果は想像以上に良かった。



 
花の質感がよく写されている。


 
蘂の解像感、ボケ具合が自然でバランスが良い。


 


 
背景のボケが穏やかだ。


 

前後の立体感がよく描写されている。


 
解像感も立体感もある。


 


 
この花の花びらの質感を見ると、OLYMPUS PEN Lite E-PL1sに着けた3本のレンズの中で一番、ボデーとの相性が良さそうだ。


 
ピントはクッキリと写り、背景は穏やかにボケている。
花の撮影には、適した組み合わせだ。


 
紅い花だが色飛びの滲みはしていない。


 


 
カラーバランスも、濃すぎることもなく淡白すぎることもなく、自然で良い。


 


 


 
虫を呼び寄せるエロスを感じさせるリアリティーがある。


 
LumixとSuper Takmarとの比較用に同じ被写体を撮影してみた。


 
(Lumix)

 
(Takumar 55mm F2.0)


NikkorはLumixとTakmarの中間ぐらいの印象で、このカメラとの相性が良さそうだ。



 
葉の光沢、影の部分と明るい部分のグラデーションが写されている。



Ai MicroNikkor 55mm f2.8sは1981年(昭和56年)12月発売のレンズだが、コーティングの変更は途中であったようだが、現在も販売されている銘レンズだ。


Nikkorのマイクロレンズは、現在までにマイナーチェンジを含めて8種類のモデルが登場しているが、この55mmは、特別シャープだと評判のあるレンズだ。


動画撮影には向かないが、花、風景など静止している被写体の撮影にはAFズームにはないリアリティーを感じさせる写りがある。


NIKONの説明によれば、近景・接写では、開放F2.8~F4でも遠景ほどフレアーは目立たず、解像感のあるシャープな描写が得られる。
 遠景では、絞り開放でもよく写るレンズだが、F5.6~F11の範囲まで絞ればフレアーも消え、高コントラスト、高解像力の画質になり、マイクロニッコールらしいキリリとしたシャープ感を持たせることができるとのことだ。



【Ai MicroNikkor 55mm f2.8s のデータ】


レンズ構成5群6枚構成でガウスタイプ。
 
開放F値:2.8
近距離補正方式を採用している。
レンズ単体では最短0.25mで1/2倍まで、PK-13リングを使用すれば等倍撮影が可能である。



開発の背景に付いては、NIKONの以下の記事に詳しい。
ニッコール千夜一夜物語 
第二十五夜 Ai Micro Nikkor 55mm F2.8(前編)
http://www.nikon-image.com/enjoy/interview/historynikkor/2005/0507/
第二十六夜 Ai Micro Nikkor 55mm F2.8(後編)
http://www.nikon-image.com/enjoy/interview/historynikkor/2005/0510/


以下記事の一部を転載する。
『 ...
さて、光学系の説明に入ります。断面図をご覧ください。マイクロニッコール 55mm F2.8は、まさしく典型的ガウスタイプのレンズであることがご理解いただけるでしょう。それはマイクロニッコールの長い歴史を支えてきた、クセノタータイプからの決別を意味しました。濱西氏はクセノタータイプより大口径化に有利で、近距離収差変動の少ないガウスタイプを選択したのです。その効果により、F3.5のレンズはF2.8に進化し光学性能も改良されました。


 また、特記すべきは近距離補正方式の採用です。濱西氏は、従来の広角・超広角に使われていた近距離補正方式を、ガウスタイプのマイクロレンズに応用したのです。今までのレンズでは、無限遠と1/2倍の収差を巧みにバランスさせていました。しかし、像面湾曲とコマ収差の変化は、近距離収差変動に強い対称型のクセノターやガウスタイプでも如何ともしがたいものがありました。したがって、各社の設計者はF値を暗くする事で、設計自由度を確保し、近距離収差変動を押さえ込んでいたのです。しかし、次のマイクロニッコールはF2.8にしなければなりませんでした。したがって、何らかの方策が必要になったのです。そして、濱西氏は近距離補正機構を持ったガウス型マイクロレンズを生み出します。この近距離補正機構はAFマイクロニッコール 55mm F2.8で等倍を実現し、さらにAFマイクロニッコール60mm F2.8で微妙な描写特性を考慮する設計まで可能にしたのです。


 それでは、Aiマイクロニッコール 55mm F2.8はどんな写りをするのでしょうか。まずは光学設計書を紐解いて見ましょう。


 遠景からポートレート距離における収差的特徴は、球面収差が非常に小さく押さえ込まれていることでしょう。また、非点収差も小さく、倍率の色収差も良好に補正されています。これは、高解像、高コントラストを予感させる収差バランスです。さらに歪曲収差にいたっては、さすがマイクロレンズと思わせるほど小さく収まっています。また、コマ収差に若干特徴があり、ボケ味を少々堅くする傾向が読み取れます。次に撮影倍率1/10倍から1/2倍の収差的特徴はどうでしょうか。まず、球面収差が若干増加し、コマ収差も外コマ傾向に変化します。しかし、十分なシャープネスが維持され、結像性能は良好です。むしろ、コマ収差の影響でボケ味の堅さが緩和され、接写に向く描写特性になると推測できます。』



 

2011-02-17 (Thu)

2011/02/17 日記 紅梅と母

2011/02/17 日記 紅梅と母

2011/2/17 (木) 旧暦: 1月15日    6時26分  17時24分  16時15分  5時12分  14.02  癸卯 (きぼう,みずのとう)  先負  四緑木星  今日の季語: 紅梅 (谷根千ウロウロ より転載)紅梅の俳句:・紅梅に入りゆき母に入るごとし 小檜山繁子・紅梅の見ゆる部屋より母の声 中嶌陽子・紅梅の枝垂るる母の生家かな 花田由子・紅梅や母の文箱に父の文 原裕・紅梅や和紙の手ざ...

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2011/2/17 (木) 旧暦: 1月15日    6時26分  17時24分  16時15分  5時12分  14.02  癸卯 (きぼう,みずのとう)  先負  四緑木星 


今日の季語: 紅梅


 



(谷根千ウロウロ より転載)



紅梅の俳句:


・紅梅に入りゆき母に入るごとし 小檜山繁子


・紅梅の見ゆる部屋より母の声 中嶌陽子


・紅梅の枝垂るる母の生家かな 花田由子


・紅梅や母の文箱に父の文 原裕


・紅梅や和紙の手ざはり母に似て 後藤綾子


・梅に紅梅あり母に煩悩あり 竹下しづの


・母好みし紅梅昏れて忌日暮る 大野林火



白梅が好きな人は、白梅の気品、香り、枝と花の調和などを感じているが、幹のゴツゴツした荒々しい肌触りからか、父を思い起こすようだ。
 まだ春と言っても名ばかりの厳しい寒さの中に超然と白い花を咲かせている姿に、雄雄しさを感じる。其処に今はなき父と通底するものを心の中に想起する。


紅梅は白梅に比べ、少し遅れて花開くことが多いそうだ。
紅梅の花の艶やかさ・華やかさ・可愛らしさ・色気は親しみを感じさせ、惹きつけるものを持っている。
 紅梅は、若木の幹こそ相応しい。引き締っった、瑞々しい、優しい細枝に鮮やかな紅い花を咲かせる姿が似あっている。


老木の枯れた肌の白梅と若木の伸びやかな枝の紅梅。
自然は役割よく出来ている。


俳人たちも紅梅に母の姿・優しさを詠んでいる。
原は文箱を見て嫉妬しているのではないだろう。



 

2011-02-16 (Wed)

2011/02/16 泡盛大試飲会&セミナー in 名古屋 (その1)

2011/02/16 泡盛大試飲会&セミナー in 名古屋 (その1)

「泡盛大試飲会」が開催されたので行ってきた。泡盛の全酒造所47蔵の銘酒が、揃って試飲できると聞いては、行くしか無い。 午前中には用件が済まず、2時からになってしまったのは残念だったが。「商売繁盛に役立ち 泡盛大試飲会&セミナー」日時: 2011年2月16日(水)     11:00~16:00場所: 名古屋ナディアパーク 3F      TEL:052-265-2001      名古屋市中区栄3-18-1催し内容: ●全47...

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「泡盛大試飲会」が開催されたので行ってきた。
泡盛の全酒造所47蔵の銘酒が、揃って試飲できると聞いては、行くしか無い。
 午前中には用件が済まず、2時からになってしまったのは残念だったが。




「商売繁盛に役立ち 泡盛大試飲会&セミナー」
日時: 2011年2月16日(水)
     11:00~16:00
場所: 名古屋ナディアパーク 3F
      TEL:052-265-2001
      名古屋市中区栄3-18-1
催し内容:
 ●全47酒造所代表酒の試飲コーナー
 ●泡盛カクテルご提供コーナー
 ●出展社ブース(商品の展示・説明・試飲)
 ●応援隊長紹介
  元モーニング娘、中澤 裕子
  沖縄好きの中澤さんが女性の視点から泡盛の魅力を語る。
  第一回13:00~13:30
  第二回14:30~15:00(抽選会)




 ●セミナー
  13:30?14:30
  FBA代表 石田 義昭




 ●抽選会




入場: 無料





このセミナーは、沖縄県酒造組合連合会主催で沖縄県観光商工部商工振興課が後援しているイベントだ。
 前回までは東京で年1回行われていたが、評判が良いため今年から東京・大阪・名古屋・札幌の4場所で開催されることになった。




セミナーの対象は、酒販店・飲み処が中心だが、泡盛の愛好者も参加可能なのは嬉しい。




ナディアパーク3Fのエレベーターから出ると、セミナー会場だった。




 
 受付で、予約した個人であることを告げ、参加者カードに記録を終えると、資料の入った手提げ袋を渡される。




 
イベント会場への通路には、泡盛の製造工程のパネルが展示されている。
 製造工程に付いては、前回の蔵見学の際勉強したので、通過する。




イベント会場は、広いホールをパーティションで区切り、試飲・展示スペースとセミナースペースに区切ってある。




 







 




会場に入ると、壁に沿って出展している酒造所19蔵のブースが設けられ、蔵の担当者からの説明・資料配布・試飲が行われている。




 
入り口から見て右の出展ブース。




 
正面の出展ブース。




 
左奥は、カクテルコーナーと出展ブース。
パーティションの向こうがセミナー会場。





【47蔵試飲コーナー】
入口正面の近いテーブルが、沖縄の泡盛全酒造所の試飲コーナーだった。




 




 
全酒造所の泡盛が一同に揃った場所は初めてだ。
47銘柄全て利くのは時間的に無理であるし、体力的にも持たないので、予め下調べをして、銘柄を絞り込んだ。
原則は
 ・今まで飲んだことのない蔵
 ・沖縄本島の蔵
 ・下調べで面白そうに感じた蔵




試飲は、ストレートでもロックでも水割りでも可能だったが、利くのが目的なので、ストレートで利くことにした。
 泡盛は最低でも25度、最高では44度と度数が高い。
普通に飲んだら倒れることも考えられる。
 90cc位のプラ猪口に2~3mm位注いでいただいた。




担当の方2名には、面倒なことをお願いしたが、快く丁寧に注いでいただいた。沖縄の優しいホスピタリティーを感じる。
 お聞きすると沖縄県の観光商工部商工振興課のお役人さんだった。





【利き酒の個人的印象】
個人的な嗜好による印象を以下に記載するが、もとより客観的なものでなく飽くまで個人の嗜好によるものであることを予めおことわりする。
 メモを取ったもののみの記載で、全銘柄ではない。




・照島 (伊平屋酒造所)
立ち香はあまり感じない。丸い舌触り。バランスのとれた飲みやすい味。呑み飽きしない印象。ぴりぴりした辛さはなく後口は穏やかである。




・常盤 (伊是名酒造所)
 味のバランスは良い。スッキリとしてあまり膨らまず切れが良い。後口はピリピリとして辛い。




・萬座 (合資会社恩納酒造所)
 刺激的ではない、膨らみのある味わい。後口のピリ辛はない。




・羽地内海 (龍泉酒造)
 立香は泡盛の香。舌触り丸い。味わいが広がり、変化する。伝統的な泡盛の流れを感じる。




・赤の松藤 黒糖酵母仕込み (崎山酒造)
 立香はあまり感じない。まったりとした丸みがある味。辛味は抑えられてバランスが良い。後口はピリ辛だが、強くはない。残香に樫樽貯蔵のような香りをかんじる。




・まるた (田嘉里酒造所)
入り口はスッキリとして、膨らみは少ない。次第に味が濃くなり、重くなる。後口はピリ辛。




・国華 (津嘉山酒造所)
 舌触り丸い。飲み終わった後、後口はあまり感じないが、次第に辛くなり、辛味の余韻を長く感じる。




・珊瑚礁 (山川酒造)
 立香はない。入り口は丸い舌触りで、膨らんだ後、切れていく。後口もピリピリしなくて良い。




・北谷長老 30度 (北谷長老)
 スッキリとしている。膨らみは大きくはない。やや味がうすい印象。後口は弱いピリ辛。




・島風 (石川酒造場)
甘い菓子のような立香が快い。スッキリとした味わいだが、刺激的な味はない穏やかさがある。中盤にかけてなだらかに切れていく。後口もピリ辛無く後口の癖はない。




 




この蔵は、甕仕込みに特徴のある蔵だそうだが、この島風は甕仕込みではないそうだ。





・南風 (沖縄県酒造協同組合)
丸い舌触り、味は刺激的なところはなく穏やかでゆったりとしている。後口もピリピリしなくて良い。




 




沖縄県酒造協同組合の泡盛は、海乃邦が有名だが、この南風も良い仕上がりになっている。
 沖縄県酒造協同組合は、自分で醸造することはなく、蔵が納入したものをブレンドして商品化している。





・時雨 30度 (識名酒造)
 立香は感じない。まったりとした丸みを感じる。刺激的な味はなく、穏やかである。後口も癖が無く良い。




 
名古屋の店頭でも時折見かけるが、飲んだことはなかった。
良い世界を持っている。




・咲元 古酒造り用粗濾過 蔵出新酒 44度 (咲元酒造)
 立香はあまり感じない。酸味・甘さを感じる味が多味で濃い味。後口はピリ辛が長く続く。




 




日本酒で言えば、今流行の無濾過生原酒。
古酒熟成用に造られているのでストレートで飲むには、味も濃いし押しも強いが、存在感のある泡盛だった。
古酒熟成用44度は、一つのジャンルを形成するかもしれない。




・熟成古酒 南光 40度 (神谷酒造所)
 仄かなハッカのような揮発性のスーとした立香。入り口甘く、スッキリした味わいだが、中盤から次第に辛くなる。後半にかけての押しが強い。後口はピリ辛。




 




・春雨 30度 (宮里酒造所)
立香は感じない。丸い膨らみが穏やか、刺激的ではない上品さがある。後口も癖がない。




 
泡盛のブログで好評なのが確認できた味わいだった。




・華忠孝 マンゴー酵母 25度 (忠孝酒造)
立香は軽いエチル臭。甘い入り口、刺激的でない、まったりとした穏やかな丸み。中盤からの切れも良い。後口のピリ辛無し。




 




日本酒もそうだが泡盛も色々な酵母での醸造が試みられている。マンゴー酵母、黒糖酵母がその代表だろう。柔らかい丸みが特徴のようだ。





・花島唄 25度 (比嘉酒造)
 立香は甘い香り。日本酒の吟醸香を想わせる。丸い穏やかなゆったりとした酒。香りが快い。後口も辛くない。




 




島風と同じような爽快な世界。
伝統的な泡盛とは違って、万人向きな女性にも受け入れやすそうな泡盛が増えているようだ。
 爽やかな香りと味わいがある。




・太平 30度 (津波古酒造)
仄かな立香。甘い入り口。丸く穏やかな味わいだが、スッキリとして切れる。甘味に特徴がある。




 




【感想】
個人的な嗜好、丸い舌触り、刺激的でない穏やかさ、味わいの深さ・幅、切れの良さ、後口の良さと言った観点で印象的だったのは、以下の銘柄だった。
琉球ゴールド、照島、萬座、赤の松藤、珊瑚礁、南風、時雨、咲元、カリー春雨、華忠孝、花島唄、太平。




全銘柄利いたわけではなく、一部だけで論ずることは間違いがあるかもしれないが、今日のざっくりとした印象は、意外にもと言うか南部の蔵の泡盛が、甘く丸みがあり後口が良いような印象を受けた。




すべての蔵が見学できることはないが、これからの沖縄旅行の際には、出来る限り蔵見学を日程の中に入れるようにしたい。
 日本酒もそうだが、泡盛も醸されている場を見学すれば一層味わいが深くなるはずだ。




 

2011-02-16 (Wed)

2011/02/16 泡盛大試飲会&セミナー in 名古屋 (その2)

2011/02/16 泡盛大試飲会&セミナー in 名古屋 (その2)

【出展ブース】<出展蔵>(1) 崎山酒造廠(2) (有)今帰仁酒造(3) ヘリオス酒造(株)(4) (有)神村酒造(5)  (名)新里酒造(6)  (有)比嘉酒造(7) (株)石川酒造場(8) 沖縄県酒造協同組合(9) (株)久米島の久米仙(10) 咲元酒造(資)(11) 瑞泉酒造(株)(12) 瑞穂酒造(株)(13) 久米仙酒造(株)(14) 忠孝酒造(株)(15) (株)比嘉酒造(16) 宮里酒造所(17) 菊之露酒造(株)(18) (株)多良川(19) 請福酒造(有)各銘柄の試飲に時間を取られたこと...

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【出展ブース】




<出展蔵>
(1) 崎山酒造廠
(2) (有)今帰仁酒造
(3) ヘリオス酒造(株)
(4) (有)神村酒造
(5)  (名)新里酒造
(6)  (有)比嘉酒造
(7) (株)石川酒造場
(8) 沖縄県酒造協同組合
(9) (株)久米島の久米仙
(10) 咲元酒造(資)
(11) 瑞泉酒造(株)
(12) 瑞穂酒造(株)
(13) 久米仙酒造(株)
(14) 忠孝酒造(株)
(15) (株)比嘉酒造
(16) 宮里酒造所
(17) 菊之露酒造(株)
(18) (株)多良川
(19) 請福酒造(有)





各銘柄の試飲に時間を取られたこともあり、出展ブースは人が多く、中々時間も読めないので、限られた蔵しか訪ねられなかったのが残念だ。




<新里酒造>
 




新里酒造は、1月27日に蔵見学にお邪魔したばかりなので、親しみを感じる。訪問客が途切れないので、利き酒をしながらブースが空き、お話ができるのを待って訪問したのは、終了時間に近かった。




説明されておられたのは新里健二専務さんで、現社長の弟さんとのことだった。
 蔵見学のお礼を申し上げた上で、色々お話を伺った。
前回確認し忘れたことを一つ教えていただいた。
新里酒造の商号はカネコだ。
 
このコは、二代目蔵元のコウショウさんのコなのだが、漢字がわからなかった。康昌さんだそうだ。引掛っていたことが解決すると気持ち良い。




色々お話をお聞きしたが、聞くに連れ、愛知の日本酒の代表銘柄の「空」の関谷醸造と通じることが多いことを再確認した。
 モットーは和醸良酒で共通しているし、機械化を積極的に取り入れ、再現性の高い造りを行い品質の維持を厳守していること、醸造場が綺麗であること、社員教育に熱心なこと、経営が積極的であることなど共通していることが多い。




展示ブースでの試飲は、泡盛をベースにしたコーヒースピリッツ、紅芋梅酒、シークアーサー梅酒と泡盛が提供されていた。
コーヒースピリッツは香り高いものだった。




・琉球ゴールド (新里酒造)
 立香良い。入り口は甘く丸い舌触り、穏やかな丸み。後口もピリ辛がなく、癖が無く切れが良い。




先日工場見学の際、県内限定酒とのことで購入し家にあるがまだ封を切っていないので試飲させてもらった。
 丸い舌触りに加えて、中盤からの切れが良い新里酒造の泡盛の特徴がよく出ている。古酒の柔らかさと後口の雑味の無さが同居している。




・ 琉球 古酒 43度
  甘味もあり酸味もある濃い味。後口はピリ辛。
 これは、ストレートでは、味が濃く、矢張り後口がきつい。30度くらいに加水して飲むと丁度良い感じだ。




次回機会があれば、沖縄市の本社蔵を見学が許されれば希望したい。
 新里酒造には芭蕉の言う不易流行がある。流行の新工場は見学できたので、古酒が熟成される不易の場を見てみたいと思う。





<忠孝酒造>
1月の沖縄旅行の際、読谷の飲み処の「うふぎ」に泡盛の大きな甕が並んでおり、そのうちの一つが忠孝。店のお薦め泡盛だった。
その忠孝が美味しかったのでブースがあるのは嬉しい。
 忠孝酒造は平成17年から4年間県知事賞を受賞した品位の高い泡盛蔵だそうである。




・忠孝原酒 44度 マンゴー酵母
 立香あり。酸味も感じる濃い味だがフルーティな爽やかさも感じる。後口はピリ辛。




 




華忠孝の原酒とのことだ。
まだ市場には出ていないが、蔵では古酒が熟成されているそうなので、近い将来フルーティな古酒が楽しめそうだ。




・忠孝 3年古酒 43度
 立香快い。甘い味わいで膨らみを感じる。味わいはバランス良い。




<宮里酒造所>
春雨は、泡盛好きのブログで評判の良い酒だが、飲んだことはなかった。
 この蔵は、戦後一貫して市販はせず桶売りだけで幻の酒だったが、1997年一般販売を行いはじめ、人気急上昇中とのことだ。




 利き酒コーナーで利いた春雨が良かったので、お役人にお聞きしていると、蔵がブースに出展しているとのこと。今回はじめて出店したとのこと。
 ブースでは、3銘柄の試飲が出来た。




 




・カリー春雨 (宮里酒造)
 春雨30度と同じような丸みと後口の良さがあり、加えて鼻に抜ける香りがある。春雨30度は老麹を使い、カリーは若麹を使う事以外は製造工程は同じとのこと。




春雨30度の方が工程に手間がかかるので価格も高いとのことだったが、香り好きの筆者にはカリー春雨のほうが快かった。
 カリーは沖縄表現で、「嘉例」のことで、沖縄方言でめでたいことを指すそうだ。




・春雨 古酒 (宮里酒造)
  立香は古酒らしい立香。甘い入り口の後中盤からガツンと来る押しの強さを感じる。後口はピリ辛。




今帰仁酒造、石川酒造場他の出展ブースには時間切れで訪問できなかったのは残念だが、来年を期待して、来年のイベントは始まりから駆けつけ、各ブースを回る様にしよう。




【感想】
今回のイベントでは、酒販店・飲み処向けに、泡盛の愉しみ方に付いて提案を行っていた。
 泡盛の飲み方は、幅が広い。
 ・ストレート
 ・ロック
 ・水割り
 ・ソーダ割り
 ・カクテル
 ・お湯割り
今日の利き酒では、その酒の素性を知るために敢えてストレートで利き酒を行ったが、飲み方の重要性を感じた。



 ・ストレートでは、25度のものは甘みを感じ飲みやすいが43度のストレートはキツイ。
 レアもの古酒などをブランデーグラスに入れて香り・味わいを楽しむにはストレートしか無いが、食中酒として晩酌にするのであれば、水割り・お湯割りが一般的だろう。
 泡盛の場合、水で割っても割り負けしないので10度~25度の間でお好みの濃度で楽しむことができる。



 ・ロックは濃度の変化を楽しむには良い飲み方だと思うが、25度~30度の泡盛だろう。43度の古酒は強すぎるように感じる。ある程度割り水をしたほうが円やかさも・味わいも出て変化を楽しむことができる。
 30度の一般酒でも舌触りの良い丸い味わいの後口の良い泡盛が、多く存在することが解ったので、(その1)で挙げた銘柄であればロックもお薦めの飲み方だ。



 ・ソーダ割りは、サントリーのハイボールがブレークしているので、若者向けには人気のある飲み方だろう。
  
 ・カクテルは、カクテルコーナーがあり提供されていたが、時間がなくて利用できなかったのは残念だった。
 配布資料に10種類ほどのカクテルレシピが紹介されている。沖縄の空をイメージする「オーシャンブルー」とかエメラルドグリーンの海をイメージする「サウザンアイランド沖縄」などは飲んでみたいカクテルだ。



1月の沖縄旅行、今日のイベントで実感したことだが、減圧蒸留・濾過の技術が蓄積され、現代の泡盛は伝統的な泡盛のイメージとは離れて、香りの良い・爽快な・軽い・後口の癖のない泡盛が出荷されている。
 伝統的な香り・味わいの古酒から爽やかな新しいタイプの酒まで幅広い性格の泡盛が出荷されている。
 製造工程の違いによる泡盛の性格を前提にして、飲み方を消費者に宣伝することは、消費者の多様なニーズに応えることになる。
 この面での情報提供をもっと積極的に発信する必要があるだろう。
 イベントの全体を理解し、確かめるには最低3回は参加する必要があると思う。




 




最後に、沖縄県酒造組合、沖縄県観光商工部商工振興課、各酒造所のイベント関係先には、いい機会を与えていただいたお礼に加えて、来年も是非、名古屋で「泡盛大試飲会&セミナー」が開催されるようにお願いしたい。




日本酒の蔵も、世界への輸出の道が開けようとしている今、泡盛の酒造所は47蔵しか無い。
 泡盛の流通過程での取り扱いの容易さは、泡盛の最大の武器である。常温でおいておけば古酒になり評価が上がる酒質は日本酒にはない有り難さだ。
 日本国内への出荷はもとより、日本文化の品質が評価されている海外も含めれば、泡盛発展の道筋は前途洋洋だと思う。





【データ】




沖縄県酒造組合公式HP
泡盛百科
http://www.okinawa-awamori.or.jp
泡盛の知識、イベント情報が入手できる。
今回のイベントも旅行の下調べの際に、このHPで知った





沖縄県観光商工部商工振興課HP
http://www3.pref.okinawa.jp/site/view/cateview.jsp?cateid=236
泡盛鑑評会、泡盛同好会についての情報が掲載されている。




泡盛同好会は、平成20年4月現在、全国に33(内訳:県内5、県外27、海外1)の泡盛同好会があり、各地でイベントを開催しているそうだ。



名古屋にも同好会の登録があるが、活動休止しているとの情報もある。
今年から名古屋泡盛愛好会が始まったという情報もある。
確認が必要な情報である。



 




 

2011-02-16 (Wed)

2011/02/16 日記 白梅と父

2011/02/16 日記 白梅と父

2011/2/16 (水) 旧暦: 1月14日    6時27分  17時23分  15時03分  4時30分  13.02  壬寅 (じんいん,みずのえとら)  友引  三碧木星  今日の季語: 白梅 (Yoshi07のページ より転載)梅は、中国原産で、奈良時代の遣隋使・ 遣唐使が持ち帰えり、日本にもたらされて以来、古より愛されてきた紅梅・白梅の種類は多い。梅の花の色は、紅梅と白梅がある。万葉集の古代に...

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2011/2/16 (水) 旧暦: 1月14日    6時27分  17時23分  15時03分  4時30分  13.02  壬寅 (じんいん,みずのえとら)  友引  三碧木星 


今日の季語: 白梅


 



(Yoshi07のページ より転載)



梅は、中国原産で、奈良時代の遣隋使・ 遣唐使が持ち帰えり、日本にもたらされて以来、古より愛されてきた紅梅・白梅の種類は多い。


梅の花の色は、紅梅と白梅がある。
万葉集の古代には白梅が、平安時代になると紅梅が愛された。                     


白梅系の代表的な物は、一重の白梅「冬至」、八重の白梅「玉牡丹」がある。
 しかし、どの世界にも変わり者がいて、「思いの儘(まま)」という品種は、白梅系なのだが、ピンク色の花が混じって咲き、ピンクの花がどこに現れるかは予想がつかないそうだ。
 そこで、この梅が思いのままに花を付けることから、この名前になったとのことだ。



白梅の俳句:


・白梅に昔むかしの月夜かな 森 澄雄


・白梅の月夜となりし墓詣り 中川宋淵


・白梅の真中はいまも父の椅子 波多江敦子


・白梅や父に未完の日暮あり 櫂未知子


・亡き父が来る白梅の虚空蔵 齋藤愼爾



今年の梅は遅いそうだ。
ある梅園は、今年の寒さが厳しいので開花が1っヶ月遅れていると報道されていた。
 それでも、場所によっては花を咲かせているだろう。梅だよりも聞かれるようになってきた。


まだ、寒さの厳しい季節に春に先駆けて咲く白梅は人を楽しませる。
 厳しさの中に咲く白梅に魅せられ、俳人は句を詠む。


白梅を見て俳人は古を父を思い起こすようだ。
厳しさの中に一人、花を咲かせている姿に。



 

2011-02-15 (Tue)

2011/02/15 日記 雪解けと下萌

2011/02/15 日記 雪解けと下萌

2011/2/15 (火) 旧暦: 1月13日    6時28分  17時22分  13時54分  3時42分  12.02  辛丑 (しんちゅう,かのとうし)  先勝  二黒土星  一粒万倍日今日の季語: 下萌(したもえ)      春の季語。草の芽が地中から出はじめること。      また、その芽。 (炭訪記 より転載)下萌の俳句:・下萌えもいまだ那須野の寒さかな 惟然・遠富士へ畦一文字や下萌ゆ...

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2011/2/15 (火) 旧暦: 1月13日    6時28分  17時22分  13時54分  3時42分  12.02  辛丑 (しんちゅう,かのとうし)  先勝  二黒土星  一粒万倍日


今日の季語: 下萌(したもえ)
      春の季語。草の芽が地中から出はじめること。
      また、その芽。


 



(炭訪記 より転載)



下萌の俳句:


・下萌えもいまだ那須野の寒さかな 惟然


・遠富士へ畦一文字や下萌ゆる 澤村昭代


・下萌えて白雲しづかなる移り 太田鴻村


・下萌えや犬が駈ければ家鴨まで 小田まこと


・下萌に山門一つ句碑一つ 星野椿



昨日降ったドタ雪も、今日は朝から春の陽がさして、日向はすっかり溶けてしまった。
 雪の溶けた下には水を吸った真っ黒な土が見える。


陽は温かい。草が地上に出るのももうすぐだ。



 

2011-02-14 (Mon)

2011/02/14 バレンタインデー

2011/02/14 バレンタインデー

2011/2/14 (月) 旧暦: 1月12日  バレンタインデー  6時29分  17時21分  12時49分  2時50分  11.02  庚子 (こうし,かのえね)  赤口  一白水星  今日の季語: バレンタイン ( lunettes AKI より転載)『バレンタインデーバレンタインデー あるいはセントバレンタインズデー(St. Valentine's Day)は、2月14日に祝われ、世界各地で男女の愛の誓いの日とされる。もともと...

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2011/2/14 (月) 旧暦: 1月12日  バレンタインデー  6時29分  17時21分  12時49分  2時50分  11.02  庚子 (こうし,かのえね)  赤口  一白水星 


今日の季語: バレンタイン


 



( lunettes AKI より転載)



『バレンタインデー
バレンタインデー あるいはセントバレンタインズデー(St. Valentine's Day)は、2月14日に祝われ、世界各地で男女の愛の誓いの日とされる。もともと、269年にローマ皇帝の迫害下で殉教した聖ウァレンティヌス(テルニのバレンタイン)に由来する記念日であるとされているが、これは主に西方教会の広がる地域における伝承である。聖ウァレンティヌスを崇敬する正教会の広がる地域では、西欧文化の影響を受けるまでこのような習慣はなかった。
...
各国でのバレンタインデーの形
欧米
ヨーロッパなどでは、男性も女性も、花やケーキ、カードなど様々な贈り物を、恋人や親しい人に贈ることがある日である。カードには、"From Your Valentine" と書いたり、"Be My Valentine." と書いたりもする。
欧米では、日本に見られるような、ホワイトデー(バレンタインデーと対になるような日)の習慣はない。


贈り物の種類はさまざまであるが、チョコレートも贈る習慣は、19世紀後半のイギリスではじまった。キャドバリー社の2代目社長リチャード・キャドバリーが1868年に美しい絵のついた贈答用のチョコレートボックスを発売した。これに前後して、キャドバリーはハート型のバレンタインキャンディボックスも発売した。これらのチョコレートボックス等がバレンタインデーの恋人などへの贈り物に多く使われるようになり、後に他の地域にこの風習が伝わっていった。なお、英語では固形チョコレートはキャンディの一種として扱われることもあるので、この製品のことを「キャンディボックス」と表記している文献もある。


日本
日本でも、バレンタインデーの習慣が定着している。ただし、その内容は日本独自の発展を遂げたものとなっている。戦前に来日した外国人によって一部行われ、戦後まもなく流通業界や製菓業界によって販売促進のために普及が試みられたが、日本社会に定着したのは、1970年代後半(昭和50年代前半)であった。女性が男性に親愛の情を込めてチョコレートを贈与するという「日本型バレンタインデー」の様式が成立したのもこの頃であった。


現代日本社会におけるバレンタインデー文化の、起源、普及過程、社会的機能、歴史的意義などについては、民俗学、社会学、宗教学、歴史学(文化史、商業史)の各分野から研究されるべき事項であるが、バレンタインデーに関するまとまった研究は存在しない。
...』(Wikipedia)



バレンタインの俳句:


・いつも何か待ちゐし頃のバレンタイン 西村和子


・バレンタイン誰彼なしに影加へ 松澤雅世


・バレンタイン彼女に適ふ奴はなく 伊規須富夫


・われに一つバレンタインのチヨコレート 行方克己


・思ひきり朱着てバレンタインの日 岩佐こん



今日はバレンタインの日だが、日本列島はどか雪に襲われた。
ぼたん雪という表現は美しいが、今日の雪はドタン雪と言った方が適当な雪だった。大きな雪の塊がドタンドタンと落ちてくる。


家路を急ぐ女性は、髪の毛を真っ白にしながら、ニュースのインタビューに応えていた。
"急いでいたので傘を持たずに出てしまった。こんな日になるとは思いませんでした。"
 右手に下げた洒落た紙袋の中身は、バレンタインチョコと言って、ニコッと笑った。



行方の句のように、今年のチョコは1個だった。
 
マダムセツコのチョコ。


ホワイトデーを忘れないようにしなくては!!



 

2011-02-13 (Sun)

2011/02/13  OLYMPUS PEN Lite E-PL1s 試写

2011/02/13  OLYMPUS PEN Lite E-PL1s 試写

OLYMPUS PEN Lite E-PL1sを購入したので試写を行った。花を取りたいが、如月の野には花がないので、温室に出かけた。レンズキットは買わなかったので、Lumix G1用の標準ズーム14mm-45mmと、マニュアルレンズの操作確認用にSuper Takumar 55mm F2.0を持参した。E-PL1sの試写と、2つのレンズの比較も兼ねて同じ被写体を撮影してみた。<1> (Lumix) (Takumar 55mm F2.0)ブログ掲載の写真は、画素数を減少し圧縮してあ...

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OLYMPUS PEN Lite E-PL1sを購入したので試写を行った。
花を取りたいが、如月の野には花がないので、温室に出かけた。


レンズキットは買わなかったので、Lumix G1用の標準ズーム14mm-45mmと、マニュアルレンズの操作確認用にSuper Takumar 55mm F2.0を持参した。


E-PL1sの試写と、2つのレンズの比較も兼ねて同じ被写体を撮影してみた。


<1>
 
(Lumix)
 
(Takumar 55mm F2.0)
ブログ掲載の写真は、画素数を減少し圧縮してあるので、原画そのものではない。
 圧縮画面で見るとLumixの方がメリハリがあり、色が濃いように見える。
 原画で見ると、雌しべの解像感はTakumarの方が上で、花びらの滲みも少なく、全体に写真としてはTakumarの方が好ましい印象だ。


<2>
 
(Lumix)
 
(Takumar 55mm F2.0)
ある程度距離のある被写体の場合は、Lumixの色のメリハリがあり、デジタル画面に向いている印象。
 Takumarは2昔前のコーティングだが、こってりした色を望まなければ問題ない。


<3>
 
(Lumix)
 
(Takumar 55mm F2.0)
<1>と同じ印象。色のメリハリはLumixだが、解像感はTakumar。


<4>
 
(Lumix)
 
(Takumar 55mm F2.0)
この紫の色は、Takumarの色が好みだ。


<5>
 
(Lumix)

 (Takumar 55mm F2.0)
Lumixの色がやや濃いが、あまり差は感じない。


<6>
 
(Lumix)
 
(Takumar 55mm F2.0)
Lumixの方が艶めかしいか?
花の標本写真ならTakumar。


<7>
 
(Lumix)
 
(Takumar 55mm F2.0)
この花はTakumarに軍配を上げたくなる。Lumixは、色が滲んでぼんやりとしている。


<8>
 

(Lumix)
 
(Takumar 55mm F2.0)
Takumarの色のほうが自然な感じがする。


<9>
 
(Lumix)
 
(Takumar 55mm F2.0)
どちらも綺麗で、良く撮れている。


<10>
 
(Lumix)
 
(Takumar 55mm F2.0)
Lumixの赤の滲みはG1でも感じるが、E-PL1sでも感じる。G1とE-PL1sと同じ撮像素子を使っているようなので、当然かも知れないが、Takumarの写真の滲みはそれ程でもない様に思われる。とすると撮像素子の問題だけではなく、レンズのコーティングの問題もあるのだろうか。


<11>
 
(Lumix)
 
(Takumar 55mm F2.0)
この熱帯系の花は、どちらも綺麗に撮れている。



Lumixはカメラ任せのダイヤルSCNのマクロシーンで撮影。
Takumarは、ダイヤルPでプログラム露光。


ピント合わせに付いては、E-PL1sは、ファインダーを持たないカメラで、コンデジのように背面液晶でピントをあわせることになるので、AFレンズの場合は問題ないが、マニュアルレンズの場合は液晶画面を見ながらピントを確認することになる。
 ファインダー派の筆者は不安があったが、これは思ったより問題なく撮影できた。
 E-PL1sは背面液晶の右上に虫眼鏡ボタンがある。これを1回押すと拡大するエリアが指定でき、もう一度押すと指定エリアが拡大される。拡大画面で見ればピントの山は掴むことができる。ピントが合えば、もう一度虫眼鏡ボタンを押すと元の画面に戻るので、構図を決めシャッターを切れば良い。思ったより操作性は良かった。
 アクセサリーに搭載する外付けビューファーンダーVF-2を買わねばと思っていたが、それ程でもなさそうだったのは良かった。


今日の試写の印象では、G1とE-Pl1sは同じ撮像素子を使っているが、画像処理技術は違いがある。どちらが良いかは好みの問題だが、E-Pl1sのほうがレンズの性格を出すような気がする。
 その意味では、G1よりLumixレンズの滲みを抑えているE-Pl1sの画像処理のほうが優れているのかもしれない。
 Takumarの解像感を出して、オールドレンズの良さを引き出す力がE-PL1sにはありそうだ。これは楽しみである。
 オールドレンズを使うためにはVF-2を買うべきか、EVF内蔵の新機種を待つべきか悩ましい問題だ。


新しいデジイチ用の標準ズームとオールドレンズの単焦点標準レンズの比較をしてみた印象は、オールドレンズの解像力の良さだ。
 色調はコッテリと濃くは無く、比較すればやや淡いが、好みの問題だ。
 花のような静止した被写体の撮影には単焦点レンズのほうが適当だ。新しいAFの単焦点レンズは高価なので、オールドレンズ+アダプターの選択肢も良い方法だ。
 次の写真はTakumarで撮ったものだがよく写っている。




帰りにE-PL1s動画の試写も兼ねて、Takumarを使って、MFでしかできないピンボケの世界に遊ぶことにした。


温室に通じているトンネル内にイルミネーションがあった。
これを、Lumixで撮影すれば、人間の目と同じ世界が撮影される。
Takumarで撮影すると、それ以外の世界も見えてくる。


 
枝のイルミネーションにピントがある。
後ろの明かりはピントがずれて、丸い光源に見える。


 
意図的にフォーカスリングを近距離方向へ回転させると、ピントがずれて、丸い光源の大きさが次第に大きくなる。


 


 


 
ここまで来ると、イルミネーションの写真とは思えない夢の世界だ。


動画機能の確認のためにイルミネーションを撮影してみた。
イルミネーションのこの世界は動画のほうが相応しい。
お暇な方はどうぞ。
http://www.youtube.com/watch?v=JNp8rwug1nI
 


【OLYMPUS PEN Lite E-PL1s】  
OLYMPUS公式サイト。
http://olympus-imaging.jp/product/dslr/epl1s/index.html



撮像素子は、Panasonic製のLive MOS センサーでLumix G1と同じとのことだが、カタログ表示は少し異なっている。
DMC-G1 : 総画素数1306万画素 有効画素数  1210万画素 
 
OLYMPUS PEN Lite E-PL1s: 総画素数 約1310万画素 有効画素数 1230万画素


E-PL1sの発売は、2010年12月4日、E-PL1sは、オリンパスが2010年3月に発売した「オリンパス・ペンライトE-PL1」のマイナーチェンジモデル。
 ぼでーについては、拡張感度をISO3200からISO6400まで選択可能とした他は大きな機能上の変更はない。


各レンズキットに付属するレンズは変更され、AFの速度向上と動画撮影のための静音化が行われてている。
 レンズキットの標準ズームレンズを「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 L」から「M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II」に変更し、ダブルズームキットの望遠ズームレンズをフォーサーズ用の「ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6」(フォーサーズアダプターMMF-2付き)」から、マイクロフォーサーズ用の「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6」とした。
 新しく採用するレンズはいずれも動画撮影に適するという「MSC」(Movie and Still Compatible)技術を搭載し、動作音を抑えた。


NET上の情報では、AF速度はE-PL1では、パナソニックのキットレンズを装着した場合よりは15%(望遠側では20%)遅いと言われたので、今回のレンズ変更でG1以上になったと思われる。
 JPEGでのノイズの比較では、E-PL1は、他のマイクロフォーサーズ機よりも優秀で、APS-CセンサーのD3000よりもノイズとディテールのバランスに優れ、GF1との画質の比較では、E-PL1のほうがよりクリーンでディテールが豊富と言われ、画像処理技術は高く評価されていたので今回のレンズの改訂で優秀なボデーとレンズのバランスがとれたものと思われる。


 

2011-02-13 (Sun)

2011/02/13 NIKONのミラーレス機はどんなカメラ? (その2)

2011/02/13 NIKONのミラーレス機はどんなカメラ? (その2)

NIKONの新型カメラに関係の有りそうな特許が公開されたとの以下の記事がある。「Nikon ミラーアップ対応ハーフミラー採用の一眼レフに関する特許」http://egami.blog.so-net.ne.jp/2011-02-12この記事にある特許が、新型機に採用されるとすると、NIKONの新型機も透過光ミラー方式となる。だが、NIKONの場合、純然たる透過光ミラー方式とも言えない。SONYとは違って透過光ミラーが、従来のクイックリターンミラーのような動作をする...

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NIKONの新型カメラに関係の有りそうな特許が公開されたとの以下の記事がある。


「Nikon ミラーアップ対応ハーフミラー採用の一眼レフに関する特許」
http://egami.blog.so-net.ne.jp/2011-02-12


この記事にある特許が、新型機に採用されるとすると、NIKONの新型機も透過光ミラー方式となる。


だが、NIKONの場合、純然たる透過光ミラー方式とも言えない。
SONYとは違って透過光ミラーが、従来のクイックリターンミラーのような動作をするので、ミラーありとも言える。


NIKONの新型機は、プロフェッショナルな仕様になるとの情報もあるので、従来のNIKONの高級デジタル一眼の画質を保ちながら、動画時の機能も追求したもののように思われる。
 従来のデジイチとビデオカメラを透過光ミラーを使い、1台のカメラに合体させたようなイメージだ。


精度が確認されている技術を合体させたものなので画質は、良さそうだが、消費者が望むだろうかという気もする。
 そのレベルのユーザーであれば、動画は必要ないと思うかもしれない。静止画も動画も使いたいユーザーは素人ユーザーだろう。だとすれば、従来の様に大きく重いが高性能というのは歓迎されないのではないか。


アマチュアユーザーの視点で言えば、矢張り小型軽量でレンズ交換が出来、従来のFマウントレンズも使うことができるカメラだ。
出来れば、電動ズームは実現して欲しい。カメラで動く被写体を追いかけながらズームリングを回すのは難しい。
 ビデオカメラで実現できている機能が、動画可能なデジイチに搭載されていないのは理解出来ない。ビデオカメラを出していないメーカーは、実現できる環境にあるのだから。


PENTAXは、小型イメージセンサーの新型と大型イメージセンサーと2機種の新型機種を出すとの噂がある。
 NIKONも従来機の画質を維持した大型イメージセンサー機と小型イメージセンサーの小型軽量機の両方を出して欲しいと思う。


CIPA CP+2011が、開催されたが、Sigma SD1が評判が良かったらしい。
 SigmaのFoveon方式のイメージセンサーの4600万画素の解像感は圧倒的なようだ。
 高画質を追求するのであれば、イメージセンサーが勝負になる。NIKONは自社生産しなくて大丈夫だろうか。センサー製造機械を作る技術を持っている会社なのだから、自社開発するべきだと思うのだが。



 

2011-02-13 (Sun)

2011/02/13 日記 梅だより

2011/02/13 日記 梅だより

2011/2/13 (日) 旧暦: 1月11日    6時30分  17時20分  11時52分  1時54分  10.02  己亥 (きがい,つちのとい)  大安  九紫火星  三隣亡、不成就日今日の季語: 梅 (冬野由記のチャンネル より転載)『ウメ(梅、学名:Prunus mume)は、バラ科サクラ属の落葉高木、またはその果実のこと。  概要別名に好文木(こうぶんぼく)、春告草(はるつげぐさ)、...

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2011/2/13 (日) 旧暦: 1月11日    6時30分  17時20分  11時52分  1時54分  10.02  己亥 (きがい,つちのとい)  大安  九紫火星  三隣亡、不成就日


今日の季語: 梅


 



(冬野由記のチャンネル より転載)


『ウメ(梅、学名:Prunus mume)は、バラ科サクラ属の落葉高木、またはその果実のこと。
 
 概要
別名に好文木(こうぶんぼく)、春告草(はるつげぐさ)、木の花(このはな)、初名草(はつなぐさ)、香散見草(かざみぐさ)、風待草(かぜまちぐさ)、匂草(においぐさ)などがある。


江戸時代以降、花見といえばもっぱらサクラの花を見ることとされている。しかし奈良時代以前に「花」といえば、むしろウメを指すことの方が多かった。ウメよりサクラがより愛好されはじめるのは、平安時代中頃からのことである[1]。


天文 (日本)14年(1545年)4月17日に当時の天皇が、京都の賀茂神社に梅を奉納したと『御湯殿上日記』にあることにちなみ、「紀州梅の会」が新暦の6月6日を梅の日に定めている[2][3]。
...』(Wikipedia)



梅の俳句:


・香を探る梅に蔵見る軒端かな 松尾芭蕉


・びつしりと蕾の梅の鼻つ先 行方克己


・早梅に風の荒ぶる浅間かな 皆川盤水


・早梅の紅くて父と母の家 加倉井秋を


・島に二寺一社のありて梅早し 酒井土子



梅の花だよりが聞こえ始めた。
今日は、風が強く、外は冬、日の当たる車の中は春。
風と光が拮抗している。


陽の暖かさとともに梅の花はやってくる。


・梅一輪一輪ほどの暖かさ 服部嵐雪 



 

2011-02-12 (Sat)

2011/02/12 日記 春障子

2011/02/12 日記 春障子

2011/2/12 (土) 旧暦: 1月10日    6時31分  17時19分  11時02分  0時56分  9.02  戊戌 (ぼじゅつ,つちのえいぬ)  仏滅  八白土星  今日の季語: 春障子(はるしょうじ) (月彩 Tsukisai...* より転載)春障子の俳句:・すつと開くかの世明るし春障子 たむらちせい・み仏のほかゐたまはず春障子 市村究一郎・起きだして妻の声あり春障子 成瀬榮一・行く雲にしばら...

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2011/2/12 (土) 旧暦: 1月10日    6時31分  17時19分  11時02分  0時56分  9.02  戊戌 (ぼじゅつ,つちのえいぬ)  仏滅  八白土星 


今日の季語: 春障子(はるしょうじ)


 



(月彩 Tsukisai...* より転載)



春障子の俳句:


・すつと開くかの世明るし春障子 たむらちせい


・み仏のほかゐたまはず春障子 市村究一郎


・起きだして妻の声あり春障子 成瀬榮一


・行く雲にしばらく翳り春障子 田中孝朋


・繭ごもるごとく灯りぬ春障子 宮下翠舟



障子は、和紙を貼って風や寒さを防ぐ機能から冬の季語である。
雪の積もった世界の明るさは、障子の反射と相俟ってまばゆい。
 春障子は、勿論春の季語である。立春を過ぎると、日差もなんとなく強く肌に、眼に感じるようになる。
 春障子に差し込む光は日に日に明るさを増し、当たる時間も長くなって来る。
 春障子の間接照明に明るく照らされた室内は春の空気を感じさせる。


「かの世」は、この世でもあの世でも無い。
障子を開けると、梅が咲いていたり、うぐいすが啼いていたり、渓流の流れが見下ろせたり、沖を走る船が見えたりする光景だろう。


朝から聞く妻の金切り声は、嫌なものだが、それでもそれも聞こえない沈黙の音よりまだましかもしれない。春障子の明るさがあれば。


春の光の間接照明の障子の明るさは、明るく・優しく次の世をくるみ込む繭のような明るさだ。