2010年12月 - 菜花亭日乗
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菜花亭日乗

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2010-12-31 (Fri)

2010/12/31 格闘の祭典Dynamite!! ~魂の第10回記念祭~

2010/12/31 格闘の祭典Dynamite!! ~魂の第10回記念祭~

紅白歌合戦より格闘技なので9時からDynamite!!をTV観戦した。Dynamite!! ~勇気のチカラ2010~日付: 2010年12月31日(金)  開始: 16:00  会場: 埼玉・さいたまスーパーアリーナ  放送: CBCテレビ日時:  12月31日(金) 21:00-23:39 第9試合 DREAMヘビー級暫定王座決定戦  アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデン・グローリー)  ○1R 0分19秒KO  ● トッド・ダフィー...

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紅白歌合戦より格闘技なので9時からDynamite!!をTV観戦した。


Dynamite!! ~勇気のチカラ2010~
日付: 2010年12月31日(金) 
開始: 16:00 
会場: 埼玉・さいたまスーパーアリーナ 
放送: CBCテレビ
日時:  12月31日(金) 21:00-23:39


 


第9試合 DREAMヘビー級暫定王座決定戦 
アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデン・グローリー)  ○1R 0分19秒KO  ● トッド・ダフィー(米国/グラッジ・トレーニング・センター) 


トッド・ダフィーは初めて見るが、今年のK-1GPの覇者になったばかりの筋肉モンスターオーフレイムとどう戦うか興味があった。


リングに登場したトッドは胸の筋肉が盛り上がり贅肉がなく練習量が豊富なことがわかった。秒殺マシーンのニックネームだからパンチ力もあるはずだ。
 トッドのパンチが当たれば、オーフレイムも打たれ弱いのでチャンスはある。


ゴングがなると同時に、飛び込みトッドが右のストレートを出す。これは面白くなりそうだと思わせた。
 トッドは左フック、離れ際に右アッパーをだすが当たらない。当て感はあまり良くなさそうだ。


オーフレイムは、面倒だと思ったのか、捕まえて膝蹴りでボデー攻める。トッドはボデーを腕でカバーするが、オーフレイムは構わず膝でボデーを打つ。


3回目の膝蹴りでロープ際に詰められた、トッドはアリスターの左のフックでKOされた。


 


トッドの敗因は、正面から行き過ぎたこととオーフレイムが首を両手で抱えることを許したことだ。これで膝蹴りをまともに食ってしまった。
 足を使い回りこみHIT&AWAYを行うべきだった。


これでオーフレイムは3冠になった。
今最も強い男であることを証明した。



第8試合 DREAM/K-1 MIX 特別ルール 
青木 真也(パラエストラ東京)  ●2R 0分04秒KO   ○長島☆自演乙☆雄一郎(魁塾) 


DREAMの青木とK-1の長島どちらも一癖あるテクニシャンだが、どう戦うかなと思ったら、1Rはk-1ルール、2Rは総合格闘技のルールで戦う変則ルールらしい。


このルールであれば、長島は1Rで勝たなければ、2Rは総合格闘技での戦いになるので絶望的だ。


1R長島はパンチを繰り出していくが、青木は相手にせず逃げまわる。長島が近づくと飛び上がって蹴りを入れる。だがこれは長島が近づくのを邪魔する防御的な蹴りだ。
 柔道であればかけ逃げ反則が取られるが、このルールではそんなものはない。
 青木は逃げまわり、1Rが終了。これで長島は絶対的に不利。2R長島はどのように青木から攻められるかと皆思った。


2Rが始まると意外な結末が待っていた。
青木はしめたとばかり、寝技に入ろうと長島の足にタックルをするべく、しゃがみこんだ。
 長島はそれを待ち構えていた。右膝で入ってくる青木の顎・喉あたりに右の膝蹴りを入れた。狙いすました膝の一発だった。
 青木はその儘失神してしまった。


 


青木は1Rを逃げきり、2Rで勝ったと思って不用意に入ったのが、油断だった。もう少し慎重に入るべきだった。長島の勝ちよりの青木の自滅と言えるだろう。



第4試合 DREAMフェザー級ワンマッチ
所 英男(チームZST)  ○3R 2分50秒腕ひしぎ逆十字固め   ● 渡辺 一久(フリー) 


所が渡辺のパンチを避けることが出来るかが勝敗の分かれ目と思った。


試合が始まってみると、簡単に所はグラウンドに持ち込むことが出来る。
 寝技であれば所、何度も決め技、絞め技のチャンスが来るが、その都度渡辺は驚異的な闘志で逃げ延びた。
 決められそうになると所を抱え上げ、投げ飛ばした。


このまま行けば、決めきれないうちに、渡辺のパンチが決まるのではないかと思われたが、最後は学習したところが、巧く渡辺の左腕が伸びたところを股を使って使って持ち上げ、決めきって関節技で勝った。


 


 所は疲労困憊だった。渡辺は悔しがって、飛び回っていた。


最後は、渡辺は所の腕を挙げ勝者をたたえた。
今日の試合で、ファンの心をつかんだのは渡辺だろう。


その後の石井のつまらない試合をみれば、渡辺の男らしさはファンなら応援したくなる。


京太郎は、ムサシをインローキックで攻めたところは良かった。それを2ラウンドが終わるまで続けるべきだったが、自分のパンチを過信して、出ていったところを右のフックをカウンターされてしまった。この右1発で負けてしまった。


 
 セコンドも解説の魔裟斗もキックをまだ続けるべきだと言ってた矢先に右のフックを受けてしまった。
 油断としては青木に油断と同じだった。
勝負なのだから、果敢であると同時に慎重に行かなければならない。
 頭の良い冷静な戦いが必要だ。


プロ野球出身の古木克明はよくやったが、経験不足だった。
石井慧はジェロム・レ・バンナとやったが、相変わらず見るべき華のない試合ぶりでプロの試合としては面白くない。
 プロの試合は勝てばよいだけではない。K-1GPのシュルトは強いが試合は面白くない。それと同じだ。観客に見せるものが不足している。その気持がない。



大晦日のDynamite!!はK-1に比べるとつまらないことが多かったが、今日のDynamite!!は緊張感のある試合があり面白かった。


今日のスターは長島と試合に負けて男を上げた渡辺だ。



 

2010-12-31 (Fri)

2010/12/31 2010年日本酒(その1) 回顧編

2010/12/31 2010年日本酒(その1) 回顧編

2010年を振り返ることは多いが、日本酒の回顧をまとめて整理しておかねば、新年の日本酒が美味しくない。大きく見ると今年は、中だるみの年だった。春までは常きげんの鹿野酒造蔵見学を筆頭に快調だった。 しかし、夏の猛暑にはまいってしまった。日本酒を飲もうとする気が起きなくて飲めなくなってしまった。 しかし、秋が深まるに連れて日本酒が美味しくなってきた。 矢張り酒の季語が多く秋の季語であるように、日本酒は秋か...

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2010年を振り返ることは多いが、日本酒の回顧をまとめて整理しておかねば、新年の日本酒が美味しくない。


大きく見ると今年は、中だるみの年だった。春までは常きげんの鹿野酒造蔵見学を筆頭に快調だった。
 しかし、夏の猛暑にはまいってしまった。日本酒を飲もうとする気が起きなくて飲めなくなってしまった。
 しかし、秋が深まるに連れて日本酒が美味しくなってきた。
 矢張り酒の季語が多く秋の季語であるように、日本酒は秋からなのだと思い知らされた。


今年も、日本酒の会、イベント、蔵開放などの機会に数多くの日本酒を利くことができ、幸せであった。
 日本酒を飲むことが出来るのは、酒米を栽培する農家、酒を醸す杜氏、酒を市場に出す蔵元、消費者に販売する酒販店、客に酒肴を提供する飲みどころの存在があってこそである。
 日本酒に関係する関係者の繋がりがなくては日本酒を飲むことはできない。
 関係者のおかげで美味しい日本酒を飲むことが出来る。


日本酒の会sake nagoya、岐阜の酒の中島屋、春日井の酒のうかいの日本酒の会は基盤であった、そのおかげでどれほどの銘酒を楽しむ機会があったことか。
 酒蔵訪問では、常きげんの鹿野酒造、美濃天狗の林酒造、
三千盛、小左衛門の中島醸造、五条川桜の勲碧、鷹の夢の山盛酒造、千古乃岩、氷見の高澤酒造にお世話になった。
 飲みどころは、挙げきれないが、旬菜どころかのう、ざっぶん、楮、...ごく最近には地炉の間、ジェニー・スーにお世話になった。


特に、記憶に残る出来事は以下の2つだ。
1.常きげんの鹿野酒造の蔵見学
 大吟醸の袋搾りの段階であるにもかかわらず、蔵内を見せていただき、袋搾りの状況も見せていただいた鹿野社長の心の広さには感心させられた。
 また、NHKのプロフェッショナルで取り上げた農口杜氏から親しくお話をお聞きすることができたのは幸運だった。
 農口杜氏の最後の造りだとNHKが報じていたが、誰もそうあって欲しいと思わないはずだ。


これについては、次の記事に書いた。
2010/02/20 日本酒の会合宿1日目(その2)-常きげん(鹿野酒造)
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/1db70a357bcf6fe357dfe9b69d32a9b7



2.磯自慢・中取り純米大吟醸35を楽しむ会
入手が殆ど困難な磯自慢の中取り純米大吟醸35を10年分揃えて垂直飲みをする夢のような企画である。
 加えて、この会には、磯自慢の寺岡洋司社長が焼津から参加していただいたこともあった。
 蔵見学にお邪魔した時もそうだったが寺岡社長は自信にあふれた方だが全く嫌味のない人だった。この社長にしてこの銘酒ありである。
 磯自慢 酒友 Adagio Premium 熟成 中取り純米大吟醸35のイタリア製のボトルが今後使われなくなるという話は興味深い話だった。


これについては、以下に記事に書いた。
2010/05/09 夢の企画「磯自慢・中取り純米大吟醸35を楽しむ会」(その1)
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/ef8aaa3ae02fc685cde99b25e2ac48c2


一年を振り返り、数多くの銘酒を楽しむ機会に巡り会えたのは、 企画をして、主催して、もてなしていただいたすべての関係者に感謝するのみである。



【印象に残る酒】
数多くの銘酒を、利く機会があり、造られた杜氏の思いを受け止めながら飲ませていただいた。
 その中で筆者の印象に残った銘柄を、例示的に記載する。勿論、美味しい酒は他にも多くあるので、これらは極一部に過ぎない。
 理由は単純、すべてを書くのは大変だし、読まされるのも大変だ。


()内の番号は順位を表すものではなく、単なる番号である(念の為)。


A.大吟醸
(1)美濃天狗 大吟醸 鼻高々
  立ち香はあまり感じないが、スッキリとした入り口の後、丸いトロリとした舌触りがある。甘味の下に辛味も潜に締めている。
 大吟醸らしい広がりのある世界を感じる。中盤からの引きは速く切れが良い。大吟醸らしい品の良い世界である。
 美濃天狗は実力があるのに、飲まれる機会が少なく、過小評価されているように感じる。


(2)神の井 大吟醸 金賞受賞酒
  甘い入り口の後、酸の膨らみがある。丸い舌触りだが、キレは良い。後口も良い。
 愛知の大吟醸は、勲碧もよいが、今年は神の井が良かった。
神の井ももっと評判になって良い酒だ。


(3)日本泉 大吟醸 ふなくちとり
  やや甘い入り口。スッキリとしているが厚みのある味。味のバランスも良く膨らみもある。軽い大吟醸ではなく厚みのある大吟醸。聞くと原酒であった。
スレンダーな大吟醸は多いが、豊満な大吟醸は少ないので其処に存在理由がある。スレンダーと豊満と飲み比べも面白い。
 今年の岐阜の酒で最も変化率が大きかったのが日本泉。


B.純米大吟醸
(1) 万齢 純米大吟醸 中汲み おりがらみ 無濾過生原酒
  霞酒である。立ち香はあまり感じない。スッキリとしたバランスの取れた穏やかな世界。まったりとした膨らみがある。残香に仄かな醪の香。花見のお酒として適している。


(2) 御代櫻 三十四才の春 純米大吟醸
  立ち香は吟醸香高く、仄かに甘い入り口。まったりとしたふくらみのあるバランスの取れた味。透明感もあり、舌触り丸く良い。後半やや辛味・苦味があらわれるが気にならない程度で後口良い。石川の酒に通じるものを感じた。


(3) 日下無双 純米大吟醸
  仄かな立香。丸い舌触りの軽く甘い入り口。膨らみがあり、味のバランスが良い。含み香も快い。後半も切れが良い。透明感があり、上品さを感じる。


C.純米吟醸・純米
 (1) 鏡山 特別純米 備前雄町 無濾過生原酒
  立ち香は甘い香り。甘い入り口、吟醸香の含み香。トロリとした舌触りバランスの取れた味わい。始めから終わりまで吟醸香がついて回る。後口良い。


 (2) 東龍 純米吟醸 蔵
 同じ東龍の双白鷺の後に飲んだが、同じような味のバランスの良さと膨らみを感じた。後半の苦味の浮きもなく後口も癖が無く良かった。今年の蔵は一段と良い感じだった。


(3)小左衛門 純米吟醸 備前雄町 21BY
 立香はお菓子のような立香だが何の香か思い出せない。スッキリとした入り口。フルーティな酸の後甘味が続く。舌触り丸い。渋み。苦味なく、爽やかな味わい。後口も癖がなく良い。
 雄町は山田錦に比べ膨らみ・透明感が足りないと感じることが多いが、この小左衛門の雄町は、不足感がなかった。


(4) 屋守(おくのかみ) 純米 瓶火入 ひやおろし
  立香は感じない。透明なフルーティな酸。口中に含み香が広がる。広がりは大きくはないが、香りが最後まで良い。


(5) 竹葉 吟醸仕込み純米酒
 立ち過ぎない軽やかな香りの後、透明感のある膨らみが口に広がる。中に小さく纏まらない、豊かな大きな世界である。味のバランスもよく、後口も良い。単独でも、肴と一緒でもいける万能型の酒だ。
 常きげんと並びゆったりとした膨らみを感じさせ、石川県の味・風格を感じさせる代表的な酒と思う。
 五百万石を55%まで磨いているので、スペックは純米吟醸だが、吟醸仕込純米酒と表示されている。酒販店では常温で保管されることが多いと思われるが、香りも良い酒なので冷蔵保管をして欲しいものだ。



D.本醸造
 常きげん 本醸造
常きげんは、山廃仕込大吟醸も大吟醸全国新酒品評会金賞受賞酒も当然ながら素晴らしい物だったが、敢えて本醸造を挙げておきたい。
 本醸造の酒は、添加アルコールの存在を感じさせるとドロリとした透明感のない甘さがあることが多いが、常きげんの本醸造は、アルコール添加を感じさせないスムーズさ滑らかさがある。味の厚み豊かさがあるが嫌味はなく、晩酌で飲む酒として格好の酒である。
 鹿野酒造の応接室の利き酒コーナーで農口杜氏のお話をお聞きした。杜氏は、飲む人の嗜好はそれぞれで良く、お酒も色々あって良い、この中にきっと気に入っていただけるお酒があるはずですと、ずらりと並んだ利き猪口を見ながら話されたのを思い出す。


E.古酒・熟成酒
(1) 磯自慢・中取り純米大吟醸35 2004年
 仄かな立香。丸いバランスのとれた味。酸はフルーティーで軽い。後口も爽やかで良い。
 10年分垂直で2004年が最も良いと思った。


(2) 磯自慢 酒友 Adagio Premium 熟成 中取り純米大吟醸35
 甘い仄かな立香。酸味系だが軽いフルーティな味わい。軽く透明感があるが旨みもある。中盤からのキレ良い。後口も雑味が無く余韻がある。"
 ジェロボアム・ボトルは今後出荷されることはない。


 (1)、(2)は今後再び飲む機会は訪れないと思われる一期一会の銘酒だ。



(3) 蓬莱泉 純米大吟醸 空
  穏やかな立香、ほんのりと甘い入り口のあとバランスのとれた偏りのない味わいが広がる。舌触りの丸さと後口の綺麗さに上級酒の風格を感じる。
 今更ながらの空だが、いつ飲んでも上級酒の風格を感じる。遠山杜氏が話しておられた「再現性のある造り」の言葉を思い出す安定感がある。出荷段階で熟成されているが、2年前の空も味が増々乗り良かった。


(4) 若戎 貴醸酒 純米仕込み <1991年瓶詰>
酒の中島屋で常温熟成で20年囲われた物。同じ商品が2本あったが熟成の経路が違うためか、それぞれが別の世界を持っていた。


A:香りよい上品な香りがある老香は全く無い。口に含むとふんわりと浮き上がるように広がる。後口は消えるような余韻。貴醸酒の超熟成酒は2度目だが、いずれも気高いものを感じる。20年の熟成を1週間で完成する科学的方法が見つからないかと夢想する世界がある。
B:もう一方の個体。Aに比べ香りは落ち着く。紹興酒の陳年のような香である。膨らまずスッキリと終わる。


比べればAの方が良いが、20年の熟成の時を感じさせる個体差だった。


(5) 三井の寿 穀良都 山廃純米 H16BY
 立香に老香は無く、丸い舌触り。酸の膨らみあるが中盤からキレが早く後口が良い。後口はピリ辛系。
 同時に飲み比べた18BYとはかなり違いがあり18BYの2年後の延長線にあるとは思い難い味わいだった。


F.その他
 三千盛 超特


三千盛は、独自の道を行く酒であると思う。A~Eのジャンルに区分けすることが難しいが、回顧からは外せないのでFで特に記載することとした。


三千盛は明確な考えに基づいて、造られ世に送り出され、それがその儘受け入れられている見事な酒である。
 三千盛主人の言葉によれば、それは「水口の酒」である。
『西洋料理は料理が主であって、ワインは従、すなわちワインは料理の味を引き立てるためのもの。それに反して日本酒は酒が主で、料理は酒を引き立てるためのものであるといわれますが、私はこの考え方にこだわっていません。料理の味を引き立てる日本酒があってもよいし、刺身に合う酒、鰻に合う酒、天ぷらに合う酒等いろいろなタイプの酒があるべきだと考えています。その点「水口」の酒は刺身にも、鰻にも、天ぷらにでも何でも合って、しかもその味を引き立てる。そういうお酒です。「水口」の酒というと金魚酒みたいで、キャッチフレーズにすることも出来ないので、辛口といっておりますが、三千盛のねらいは、まさしくこの「水口」の酒なのです。』


三千盛の酒は、個人の推測だが、鑑評会で金賞を狙って造ることは考えていないだろうし、ブラインドの利き比べの中に入っても第1位になることはないように思われる。
 だが、筆者は鰻屋でも縄のれんの味噌おでんでも三千盛を注文し、燗にして楽しませてもらっている。
 うなぎの旨さも赤味噌おでんの旨さも三千盛は邪魔せず、支えて尚その後、酒の旨さを忘れさせない出処進退がある。


超特は精米歩合:45% だから大吟醸の規格だが大吟醸として売られてはいない。価格も2810円(税込)で安い。
 原料米は美山錦ともいわれるが、蔵の紹介記事にも酒米の表示がないのでよく解らないが、酒米を巧く使って造ることで価格がリーズナブルかもしれない。
 消費者としては、旨い酒であれば安いほうが良いのだから重要なことだ。


酒は飲むが、日本酒はそれ程でもない人を案内して、蔵開きに参加した時、皆異口同音に飲みやすい酒だと言った。飲み飽きしないのだ。
 買い求めた超特2本は、帰るときには空になっていた。


三千盛の酒は、ある意味では危険だ。
それは飲み飽きしないからだ。
自己抑制ができない人は、三千盛は飲むべきではない。
 今、名古屋で話題の日本酒の会の主催者N氏が若く、酒に溺れていた頃、毎日1升瓶を空にしていたそうだ。それが三千盛だったそうだ。
 香りプンプン、酸が辛味が渋味が苦味が押しこんでくるような酒は飲み続けられるものではない。水口の三千盛は飲むことが出来るのだろう。
 三千盛は、肴を味わい酒を陶然の気の下に余裕を持って楽しむ穏やかな紳士淑女に相応しい酒。つまり自己抑制が出来る大人の酒なのだと言える。



来る2011年は、どんな酒に巡り逢えるだろう。
今年の食米は良くなかったが、酒米はどうだったのだろう。
各蔵で今、難しい課題を乗り越えているだろうから良い酒がきっと搾られるだろう。
 その酒が楽しみである。



 

2010-12-31 (Fri)

2010/12/31 2010年日本酒(その2) 「愛と評価」編

2010/12/31 2010年日本酒(その2) 「愛と評価」編

「愛と評価」と言う表題は、内容が取りにくいが、結構、根の深い根源的なまた普遍的な問題を含んでいる。 うるさい話が嫌いな人は読まない方が良いかも知れない。日本酒に関して気になる話を耳にした。驚くと同時に呆れたのだが、日本酒を愛する一消費者として考えてしまったので、自分の考えを記事にして2010年の日本酒を締めくくりたい。その話は、この秋頃のことだったらしいが、筆者はその後伝聞として聞いた話なので、事実が...

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「愛と評価」と言う表題は、内容が取りにくいが、結構、根の深い根源的なまた普遍的な問題を含んでいる。
 うるさい話が嫌いな人は読まない方が良いかも知れない。


日本酒に関して気になる話を耳にした。
驚くと同時に呆れたのだが、日本酒を愛する一消費者として考えてしまったので、自分の考えを記事にして2010年の日本酒を締めくくりたい。


その話は、この秋頃のことだったらしいが、筆者はその後伝聞として聞いた話なので、事実がどのようなものだったか明確には承知していない。
 その場に居合わせてもしないし、関係者から直接話しを聞いたわけでもない。だから、事実の問題よりも話の本質・理論的側面を問題としているのである。


日本酒の会sake nagoyaという日本酒の会がある。
筆者も毎月の定例会に参加して、日本酒を楽しみ勉強させてもらっているかけがえのない会である。


定例会は、毎月1回第3金曜日に定席「旬菜どころかのう」で開催されている。
 会と言っても毎月の会費納入義務が課せられているわけではなく、当日に会費さえ支払えば誰でも参加できる極めてオープンな会である。


申し込みは先着順で新規参加者も常連さんも同じ取扱いで、人気銘柄が登場する月には、直ぐ満席になり常連さんが締め切りの憂き目を見ることも多い、非常に平等な運営が行われている。
 締め出された常連にしてみれば、平等すぎる・悪平等だとの気持ちもあるだろうが、そんな声を出さない程常連さんは紳士・淑女揃いのようだ。


この会の特色は、当日の参加者全員による日本酒のブラインド評価を行うことだ。
 出品酒(約12銘柄)をブラインド評価のため番号のみ書かれたデキャンターから猪口に注いで、10点満点で評価する。
 日本酒を飲み込んだベテラン・マニアも初心者も同じ10点満点で評価する、これも平等だ。
 今利いている酒の銘柄が何なのかは、酒の瓶からデキャンターに移している幹事以外は誰も知らない。有名銘柄とかスペックとか価格とか何も情報はない。自分の舌が頼るべき唯一もので、他に何も助けてくれるものはない。
 ここでの評価基準は個人の嗜好に拠るもので、要するに好き嫌いである。
 個人の評価シートは、その場で回収され集計され、当日の参加者全員でのブラインド評価結果が公表される。


1位から最下位まで順番にブラインドが外され、評価結果と銘柄が白日の元にさらされる。
 有名な酒が意外にも下位だったりすることもある。自分が最下位に評価した酒が1位だったりすることもある。


参加者全員の評価結果という事実の持つ重みが表面化し実感できるスリリングな瞬間である。
 この全員の評価結果は、後日日本酒の会のサイトにアップされる。


全員による評価が終われば、その後は普通の宴会である。
 銘柄の書かれた瓶から、お猪口に注いで飲むことが出来る。
全体の評価と自分の評価と銘柄を見ながら、色々な感慨を込めて再び利くことになる。



これでこの記事の事前準備が終り、ここからが「日本酒 愛と評価」の本論である。


問題は、全員の評価の結果の公表にある。


この秋頃、こんな話が日本酒の会にあったそうだ。
1.評価を公表するのは良くない。失礼だ。
2.参加者が評価を強制させられている。
 直接、話を聞いたわけではないので細かい趣旨とかニュアンスは判らないが要約すれば以上の表現になる。


筆者は、全く違った見解を持っているので参加者の一人の声として記事にするのが、この「日本酒 愛と評価」である。


まず、1の問題について。
論点は2つある。
1つは、評価の公表の持つ意味。
2つは、参加者自身の嗜好の自覚


1.【評価の公表の意味】
参加者全員の評価結果を公表するのは、発売している蔵元・造っている杜氏にも大きな意味がある。失礼どころか感謝されるべきことと考える。


上位になった銘柄は特段論じる必要はないが、問題は下位になった場合である。
 つまりこれを悪評と考えるべきなのかという問題である。
伝聞では、この話は、居酒屋の店主が蔵元から聞いた内容が話として伝えられたとのことだが、営業妨害だ・民事訴訟を起こし損害賠償を請求するという穏やかでない話もあったそうだ。


どの蔵元・杜氏も自分が販売・醸造している酒は可愛い。その酒が最下位に評価されたりすれば、悲しいことは確かだ。
 ただ、それで公表してほしくないと本当に思うのだろうか、蔵元から日本酒の会に苦情が入ったということは聞かないし、滋賀県の酒特集の定例会にはわざわざ滋賀から蔵元・杜氏さん達が定例会まで足を運び参加され、評価結果に一喜一憂されておられた。


日本酒の会の毎月の参加者は50名程だが、前に書いたように全くの初心者から全国の銘柄のスペックを諳んじ印象を語れるほど飲み込んだ剛の者まで参加している。
 言い換えれば、母数は少ないが日本酒に関心がある日本人による評価の統計データなのである。


世の中に日本酒を楽しむ会は数多いが、特定の酒屋・料理店・居酒屋などが主催するものが多く、内容は扱っている銘柄とか提供している銘柄を楽しむ企画である。
 日本酒の会のように特定のテーマのもとに毎月10銘柄以上をブラインド評価をし、公表している会は寡聞にして聞かない。


蔵元・杜氏にとってわが子のように可愛い酒が、一般消費者にどのように飲まれたかは当然知りたいことのはずだ。
 もし蔵元・杜氏がそのように考えないとしたら、物事の道理・本質をしらないボンボン・偏屈職人でしかない。
 造られ・販売される酒は一点物の芸術作品とは異なる。消費者が身銭を出して買ってくれてなんぼのものである。
 いくら造っても消費者が買ってくれなければ、死蔵品になり商売にならないのは明白だ。こんな道理が判らない様な蔵では将来は暗いとしかいい様がない。


有名な経済学者のケインズの言葉に「美人投票」がある。
ケインズは自分自身が株で成功した実利にも強い学者であったが、空理空論家ではなく現実をよく見ていた。
 投資行動の原則は、美人投票の結果を当てるようなものである。自分が美人と思っても大多数の人が美人と思わなければ投資にならないのである。
 なぜならば、独りよがりの投資は、他の人の評価を得られず、投資のリターンが得られない。言い換えれば、自分が良い酒だと思っても、消費者が良いと思い金を払ってくれなければ売れないのである。
 金を払って飲んでくれる多くの消費者の評価が得られるような酒を出さなければ商売にはならず、趣味で終わってしまう。
 つまり商品設計の段階から消費者の好む酒を造り・販売することが業として酒を作り続けることの要件である。


評価の問題は難しい。
消費者意識の発達したアメリカには、Consumer Reportsという月刊誌がある。
 この雑誌は、非営利の消費者組織であるコンスーマーズ・ユニオン(Consumers Union)が1936年から発行しているものだがアメリカの消費者行動に大きな影響を与えているそうだ。


日本酒の評価にかんしては、最も権威があるのは全国新酒鑑評会だが、これは市販酒ではないし、評価者もプロが多く、一般消費者ではない。
 だから、この新酒鑑評会に参加しない蔵もあるようだ。


日本でも日本酒に関するConsumer Reportsのような雑誌があれば、製造・販売者も消費者も便利だが、そのような雑誌は存在しない。dancyuの特集のようなものは存在するが、選択の基準が明確でないし、透明性も不明だ。


このような環境の中で、日本酒の会の参加者による評価・公表は、大袈裟に言えば機能としてはConsumer Reportsと同じなのである。
 特定の蔵・酒屋と全く関係の無い一般消費者により行われる厳密なブラインド評価結果である。
 あるテーブルの参加者たちは、評価の条件を同じにするために、利き酒が終わるまで料理に手をつけない。食べることにより利き酒が影響されることを防ぐためだ。それくらい真剣に酒に向き合い厳格に禁欲的に利いて評価している。それは日本酒への愛からである。
 だから全体の評価結果は、全国の酒好きの消費者の参考になるし、心ある道理の判った蔵元・杜氏にも参考になる、本当は金を出しても手に入れたいデータがフリーで手に入るのである。


参加者全員の評価を公表することは、蔵元・杜氏に失礼でも何でも無く有益なことなのだ。


有価証券市場では、価格操作の目的で悪意を持って人を騙す目的で噂を流すことがあるが、これは法律で禁じられている。いわゆる風説の流布である。
 日本酒の愛好者が、どのように評価したかを公表したからと言って、それは悪評ではない。愛による評価なのだ。その結果を公表したからと言って、名誉毀損・損害賠償の訴訟が成り立つはずもない。



2.【嗜好の自覚】
伝聞では、その蔵の関係者は、判りもしない素人が酒を評価して何が解るのかと言ったそうだ。


本当の話かどうか分からないが本当だとすれば視野の狭い人だ。
ブラインド評価の持つ事実は大きな意味を持つ。全体評価と自分の評価との間を行ったり来たりすることにより、酒だけでは無く自分と言う厄介な妄念を客観的に見て、公と私を自覚することも出来る。
 己を知ることは、社会生活でも宗教でも株式投資でも世の中の多くのことで必要とされることだ。


ブラインド評価をしている時は、全く情報がない。自分が好きな酒に高得点を与えようにも、それが入っているかどうかも入っていても何番なのかも判らないので、高得点を与えようがない。
 すべてが終わり公表されたとき、自分が1位にした酒が愛知・岐阜の酒だったりすると嬉しいものだし、もし全体評価でも1位だったりすると我事のように嬉しく感じるものだ。


逆に、好きな銘柄なのに、ブラインド評価のために下位にランクづけしてしまい、そうした自分に驚くこともある。


全体評価と自分の個人的評価とを見比べると、大変勉強になる。
自分の嗜好とは一体何なのか、それを知ることができるのだ。
好き嫌いは子どもでも解るが、自覚することは難しい。


会に出て、同好の士と話をしたり、全体の評価結果と自分の評価結果を比較検討すると、自分の嗜好・好みがあぶり出されてくる。
 嗜好は十人十色、蓼食う虫も好き好きだが、それだけでは自分の嗜好はわからないままだ。
 会に出て様々な銘酒を飲み、人の意見を訊き、全体評価と個人の結果を謙虚に見比べるときに自分が自覚できる。


日本酒の会は、日本酒を愛する人の勉強の場であり、ブラインド評価をして、他の評価と比べてみるとき大きな収穫が得られる。
 愛することは誰でも出来る。しかし他人の目の評価で検証することによって、自分の好きな日本酒への愛が自覚できる。


この意味でブラインド評価と公表は、個人の自覚の鍵と言える。



次に2番目の問題。
「2.参加者が評価を強制させられている。」


この問題は、誤解に基づいている。
参加者も人それぞれであり、色々な考えで参加される。
以前こんなこともあったようだ。
3000円で酒10銘柄と料理が楽しめるのであれば、グループで参加し、宴会をしょうというものだ。
 50名の参加者の中であるグループだけが宴会状態になることは出来ない。
 それは、この会の目指すところを誤解している。
勿論、ブラインド評価が終われば、目隠しを外して、酒を改めて飲むのだから全体が宴会状態になる。
 だが、個人のブラインド評価をするのがこの会の特色なのだ。


ブラインドの目的は、明示されていないが、各人が酒を愛を持って評価し、参加者全体の評価と比べ自分というものを知り、自分と言う妄念を離れて、それぞれの酒の公的な評価を知ることだ。それが自覚というものだ。


この会の参加者は、ある種のリゴリズムを要求される。
目の前に出された肴を横目で睨みながら、ひと通り評価するまでは、公平さの観点から自己を抑制して手をつけない人も参加しているのである。
 勿論、食べながら利いても良いし、そうしている人も多いだろう。どちらにせよと強制されるものではない。
 だが、個人のブラインドの評価はしなければならないのである。
ある酒を評価するということは、その酒に対する愛と責任が必要だ。だがそれは誰から強制されるものではない。そこにリゴリズムが存在する。


酒は楽しく飲むことは論を待たない。気を許した酒友との語らいの宴は楽しい。
 このような宴の機会・場所は数多くある。探せば苦労なく見つけられるはずだ。
 楽しいだけで良いのなら、そのような宴に参加されれば良いのだ。


この会は、ブラインド評価という方法によって、日本酒への理解と愛と自分を自覚する場所なのだ。



2011年も、ブラインドが外された時の驚きと全体評価を聞かされた時の自覚とを楽しみに日本酒への愛を語り合うために、この会に参加するつもりだ。



 

2010-12-31 (Fri)

2010/12/31 日記 雪の金閣寺

2010/12/31 日記 雪の金閣寺

2010/12/31 (金) 旧暦: 11月26日    日出: 6時50分  日没: 16時37分  月出: 2時38分  月没: 12時55分  月齢: 25.39  乙卯 (いつぼう,きのとう)  六曜: 赤口  九星: 九紫火星  選日: 今日の季語: 大晦日 (知恩院 JanjanNews より転載)『大晦日(おおみそか)は、1年の最後の日。天保暦(旧暦)など日本の太陰太陽暦では12月30日、または12月29日である。現在のグレゴリオ暦(新暦)で...

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2010/12/31 (金) 旧暦: 11月26日    日出: 6時50分  日没: 16時37分  月出: 2時38分  月没: 12時55分  月齢: 25.39  乙卯 (いつぼう,きのとう)  六曜: 赤口  九星: 九紫火星  選日:


今日の季語: 大晦日


 



(知恩院 JanjanNews より転載)



『大晦日(おおみそか)は、1年の最後の日。天保暦(旧暦)など日本の太陰太陽暦では12月30日、または12月29日である。現在のグレゴリオ暦(新暦)では12月31日。翌日は新年である。大つごもりともいう。日本では、年神を迎えることにちなむ行事が行われる。
 
 由来
旧暦では毎月の最終日を晦日(みそか)といった。晦日のうち、年内で最後の晦日、つまり12月(または閏12月)の晦日を大晦日といった。もともと"みそ"は"三十"であり、"みそか"は30日の意味だった。ただし、月の大小が年によって変動するので、実際には29日のこともあった。現在は、新暦の12月31日を指す。


大晦日を大つごもりともいった。「つごもり」は、晦日の別名であり、「月隠り(つきごもり)」が転じたものである。


 大晦日の行事
大晦日には、様々な年越しの行事が行われる。年越しの夜のことを除夜(じょや)とも言う。かつては、除夜は年神を迎えるために一晩中起きている習わしがあり、この夜に早く寝ると白髪になるとか、皺が寄るとかいった俗信があった。また、


大晦日の伝統的な風習には以下のようなものがある。


年越し蕎麦(地方によっては他の食事)
除夜の鐘(108つの煩悩を祓う)
二年参り(初詣)
お雑煮(古くは、大晦日の夜から一日が始まるため既に新年であり、正月の食事をとる家庭もある)
神社仏閣や各地方では伝統的な行事が行われ、その他にも年越しを祝うイベントが行われる。また、そういった行事やイベント、初日の出など元旦のイベントの為に移動する人が多いため、電車などの交通機関が営業する事もある。
...』(Wikipedia)


 


大晦日の俳句:


・大晦日定めなき世のさだめ哉 井原西鶴


・酒五合寝てすむものを大晦日 幸田露伴


・大晦日こゝに生きとし生けるもの 高浜虚子


・屋根掃いて妻を見下ろす大晦日 辻田克巳


・黒髪を洗ひて宿の大晦日 飯田法子



朝9時頃から雪が降り始め、見る間に屋根も庭も道路も白く雪化粧した。
 このまま雪が降り続くかと思われたが、昼から薄日が射し道路の雪はすべて溶けてしまった。
 夜になり急激に冷え込んできているので、明日は白銀の元旦になるかも。


金閣寺は、もう雪化粧を始めたそうだ。


『この冬初、金閣寺が雪化粧 京都市内、早朝から大雪
2010年12月31日(金)12:16


 



(共同通信)


 強い寒気が流れ込んだ31日、京都市内は早朝から大雪となり、この冬初めて金閣寺(鹿苑寺、京都市北区)が雪化粧した。白く染まった屋根との対比で金色が一層際立ち、観光客は傘の下から「すごくきれい」と歓声を上げながら写真を撮っていた。家族と一緒に来た横浜市の小学6年佐藤信平君(12)は「真っ白でびっくりした。初めて見たのが雪の金閣寺でうれしい」と目を輝かせた。』(KYODO NEWS)



 

2010-12-30 (Thu)

2010/12/30 男にも更年期障害

2010/12/30 男にも更年期障害

男にも更年期があるそうだ。医学の進歩で、今までわからなかった病気が特定されるようになってきた。医者に行っても、原因が解らず、本人の自覚症状だけで、他人からみるとなまけ病とか一人芝居とみられてしまうこともあった。この事例のように、診察と投薬・処置で回復することが出来れば、本人しかわからなかった苦しみから開放される歓びは喩えようもないだろう。『<あなたの処方箋>/61 更年期障害/4 男性のうつ、不調...

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男にも更年期があるそうだ。
医学の進歩で、今までわからなかった病気が特定されるようになってきた。


医者に行っても、原因が解らず、本人の自覚症状だけで、他人からみるとなまけ病とか一人芝居とみられてしまうこともあった。


この事例のように、診察と投薬・処置で回復することが出来れば、本人しかわからなかった苦しみから開放される歓びは喩えようもないだろう。



『<あなたの処方箋>/61 更年期障害/4 男性のうつ、不調は泌尿器科へ
2010年12月30日(木)13:00


 更年期障害は男性にも起こる。40代後半~50代前半に男性ホルモンの減少により、ほてりや発汗、動悸(どうき)、不眠など女性と同様の症状に加え、勃起障害(ED)などの性機能低下も表れる。ただ、女性ホルモンは閉経前後に激減するのに対し、男性ホルモンは20代から徐々に減っていくため、男性は女性に比べ発症者が少なく、症状の表れ方も緩やかな傾向がある。


 長野県内の男性会社員(55)は3年前、営業マンから支店長に抜てきされた。営業時代は抜群の成績で、「バリバリのエリート社員」と評されていたが、異動して間もなく体に異変が起きた。「カーッとなる」ほてりと多汗などが定期的に表れ、集中力が低下。気力の低下や不安感も激しく、午前中で支店を早退しがちになった。病院に行っても原因が分からず、休職を余儀なくされた。


 約1週間後、妻が新聞で男性の更年期障害に関する記事を読んだことがきっかけで、県内の総合病院の泌尿器科を受診。男性ホルモンの筋肉注射と漢方薬の服用により、ほてりと脱力感は数日で緩和した。うつ的な精神症状も徐々に改善し、約1年で通院を終えて復職した。


 長野赤十字病院の天野俊康・第2泌尿器科部長によると、治療はホルモン剤の注射が中心だが、抗うつ薬や漢方薬も併用する。EDには「バイアグラ」を使うこともある。天野部長は「きちょうめんで仕事をきっちりこなす人ほど更年期にうつになりやすく、会社の人間関係や家庭のトラブルを機に発症するケースが多い。更年期障害が疑われる場合は泌尿器科に相談してほしい」と話す。=つづく』



 

2010-12-30 (Thu)

2010/12/30 年送る

2010/12/30 年送る

2010/12/30 (木) 旧暦: 11月25日    日出: 6時50分  日没: 16時36分  月出: 1時30分  月没: 12時13分  月齢: 24.39  甲寅 (こういん,きのえとら)  六曜: 大安  九星: 一白水星  選日: 三隣亡今日の季語: 年送る (黄色いドカと青いドカ YELLOW DESMO and MK-3 より転載)季語「年送る」は、行く年、流るる年と同じ。今年も残るところあと僅かまで押し詰まり、振り返ると改めて歳月の流れ去...

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2010/12/30 (木) 旧暦: 11月25日    日出: 6時50分  日没: 16時36分  月出: 1時30分  月没: 12時13分  月齢: 24.39  甲寅 (こういん,きのえとら)  六曜: 大安  九星: 一白水星  選日: 三隣亡


今日の季語: 年送る


 



(黄色いドカと青いドカ YELLOW DESMO and MK-3 より転載)


季語「年送る」は、行く年、流るる年と同じ。
今年も残るところあと僅かまで押し詰まり、振り返ると改めて歳月の流れ去る早さに驚き、過ぎ去りし日々の感慨に思いを深くする語感。



年送るの俳句:


・一年の心放して年送る 長谷川歌子


・起き臥しのこの居間に趺坐年送る 村越化石


・事無きをよしと心得年送る 久永淳子


・爪の色新しくして年送る 赤座典子


・年送る汽笛港の近ければ 木村茂登子



残すところ2日。
年賀状は何とかできたが、まだまだやり残していることが多い。
今更じたばたしても始まらないので、のんびりと構えるしか方法はない。
 今年できなければ、来年がある。



 

2010-12-29 (Wed)

2010/12/29 日記 年用意

2010/12/29 日記 年用意

2010/12/29 (水) 旧暦: 11月24日    日出: 6時49分  日没: 16時36分  月出: 0時22分  月没: 11時37分  月齢: 23.39  癸丑 (きちゅう,みずのとうし)  六曜: 仏滅  九星: 二黒土星  選日: 八専間日今日の季語: 年用意 (きままに季語 より転載)季語年用意、傍題「年設(としもうけ)」。大掃除、年賀状作成、餅搗き・門松・松飾りなど、新年を迎えるため準備にあわただしい時期であるが、来る...

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2010/12/29 (水) 旧暦: 11月24日    日出: 6時49分  日没: 16時36分  月出: 0時22分  月没: 11時37分  月齢: 23.39  癸丑 (きちゅう,みずのとうし)  六曜: 仏滅  九星: 二黒土星  選日: 八専間日


今日の季語: 年用意


 



(きままに季語 より転載)



季語年用意、傍題「年設(としもうけ)」。
大掃除、年賀状作成、餅搗き・門松・松飾りなど、新年を迎えるため準備にあわただしい時期であるが、来るべき新年への期待もある。



年用意の俳句:


・もの捨つることより始め年用意 藤陵紫泡


・カレンダー掛換へて終ふ年用意 永野 祥子


・すぐ妻を呼ぶ年用意始まれり 白岩三郎


・子の丈の妻におよべり年用意 平野彩雨


・ふる雪のかりそめならず年用意 久保田万太郎



庭木の剪定、アプローチの清掃など外回りの準備は早めに手がけ完了したが、家の中はまだ不十分、特に自室は捨てるもの捨てられずに遅々として進まない。
 瑣末な世事に時間を取られているうちに年の暮れが迫っている。まだ年賀状も完成していないのだが。


今年の年末年始は、大雪の荒れ模様だそうだ。
帰省人たちが無事に里帰りができますように。



 

2010-12-28 (Tue)

2010/12/28 年の暮れは忘年会

2010/12/28 年の暮れは忘年会

今日は仕事納めの日。毎年恒例の日本酒仲間の忘年会。一足先に仕事を納めて、走りまわって私用の瑣事を済ませれば、後は自由な時間と忘年会のみ。 忘年会までにはまだ時間があるので、丸善で本を見て、年末年始用の酒を探しに吉田屋に行くことにした。丸善は思ったより客が少なく、カレンダー売り場も閑散としている。もうすでに購入は皆済ませたのだろう。 俳句コーナーに行く。長谷川櫂の歳時記の新刊が置いてある。正岡子規に...

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今日は仕事納めの日。
毎年恒例の日本酒仲間の忘年会。


一足先に仕事を納めて、走りまわって私用の瑣事を済ませれば、後は自由な時間と忘年会のみ。
 忘年会までにはまだ時間があるので、丸善で本を見て、年末年始用の酒を探しに吉田屋に行くことにした。


丸善は思ったより客が少なく、カレンダー売り場も閑散としている。もうすでに購入は皆済ませたのだろう。
 俳句コーナーに行く。長谷川櫂の歳時記の新刊が置いてある。正岡子規に関する本が数冊並んでいる。今、子規が注目されているのか。
 新刊書、文学、宗教コーナー...とりとめもなく、背表紙を見て歩く。本は重い、酒も重い、手荷物は軽くする必要がある。
 文庫本新刊を見る。岩波の復刊、中公文庫、講談社学術文庫の新刊には気をそそられるものがある。
 小泉武夫の酒と肴についてのエッセイも楽しそうだが、岩波の「俳家奇人談・続俳家奇人談」を買う。俳諧の通史としても読めそうだ。


外に出ると、雨が降っていた。
 そういえば、昨夜の天気予報で夕方から雨となっていたことをすっかり忘れて笠を持ってこなかった。
 この雨では吉田屋は無理だ、仕方なく、地下街にもぐりこんで久屋大通りまで歩く。



地下鉄久屋大通り駅のギャラリーで富士山の写真展が開催されていた。
 
第31回 富士山写真展 
場 所: セントラルギャラリー
期 間: 12月28日(火)~1月7日(金)
時 間: 10:00~21:00
主 催: 名古屋富嶽会
内 容: 31回目を迎える名古屋富嶽会による「富士山」の写真展。 様々な表情をもつ「富士山」は、時代・年代を超えて、常に人々の心を魅了しています。
日本の象徴ともいえる「富士山」の四季折々の姿を紹介し、新年を飾るにふさわしい展覧会を開催します。
 


 


富士山を東西南北、海から陸から山からあらゆる方角、角度で撮影されている。
 時間も昼・夜・夕方・夜明け前、季節は春夏秋冬、花もあれば雪もある、月も星も花火もある。
 撮した人の執念が感じられる。


反射があり巧く撮れなかったが、この青い富嶽が最も印象的だった。


階段を上がり、地上に出ると雨は小降りになっていた。これくらいなら吉田屋に行けるが、もう時間がないので、会場に向かった。


Panasonicビルの前を北に歩き、1本目を右折、左側を注意しながら歩く。会場のジェニー・スーは初めてなので、場所がわからない。
 前を歩いている若い女性、おじさん二人も忘年会なのか店を探して歩いている。縄のれんの店の前で"ああ、ここか"と言いながら入っていく。こちらのジェニーは見つからない。
 引き返し、途中の小路を右に折れてみる。注意しながら行くと、明かりのない暗い空間に横文字で欠かれているジェニーを発見した。隠れ家的な店構えだ。
 入ると、それでもカウンターに男性客が4人腰掛けている。店主に主催者の名前を言うと、2階だがまだ誰も来ていないとの話し。


2階には客は誰も居ず、貸切状態だった。
すぐに幹事のTさんが到着、6時には2名を残して揃ったので、宴の開始。
 残りの二人は、時間を間違えていたがまもなく到着、全員揃ったところで再度乾杯する。


 
持ち込んだ酒は、4銘柄。



左から
(1)ゆきの美人 純米吟醸 愛山麹 秋田醸造(秋田)
 ゆきの美人純米吟醸は山田錦麹のものだったようだが、これは新しく愛山20%使用の麹で醸された物。掛米あきたこまち。
精米歩合:55%
日本酒度:+2
酸 度 :1.7
使用酵母: 金沢酵母
製造年月日: H22年11月
アルコール度数: 16.5%


空より後に飲んだが空に似た印象のまとまりの良い、丸みのある酸の膨らみがある。
 空は2年前に製造、神の井は長期熟成酒の顔ぶれの中で、熟成酒でもないゆきの美人が粗さも未熟さも感じさせなかったのは立派だった。
 価格は1300円程度だから、コストパーフォーマンスが極めて高い。


(2)龍力 生もと造り 祇園 本田商店(兵庫)
 兵庫特A山田錦100%使用
 製造年月日: 2010年11月
 アルコール度数: 19~20%
 価格3150円


この酒は、特Aの山田錦を92%精米で、生もと造りの吟醸仕込だそうで、個性的な造りの酒である。


バランスの良い入り口で中盤まではよく膨らみ豊かだが、後半にかけて、あまり切れていかず、コツンとした押しがある。
 スペックを見ると20度近い、日本酒の上限の度数。この度数に拠るものなのか92%精米に拠るものなのか、後半は力強い。
 合わせるとしたら肉か赤味噌系の料理だろう。


(3)神の井 大吟醸 生詰 長期瓶熟成酒 神の井(愛知)
 
精米歩合: 35%
アルコール度数: 16~17%
製造年月日: H21年12月


大吟醸の生詰の長期瓶熟成酒。神の井の新酒の金賞受賞酒他は飲んだことがあるが、この熟成酒は飲んだことがないのでどんな姿か予想がつかなかったので購入した。


色は軽い熟成色、立香は老香までは行かないがカルメラ風の甘い香り。含み香も香ばしいカルメラ香。穏やかな丸にと膨らみが広がり大吟醸らしい透明感がある。中盤から後半にかけての切れは良い。後口も良い。
 吟醸香を求める人には向かないが、食中酒としては合わせやすい大吟醸。燗にすれば姿が変わりそうだ。
 価格も2625円(税込)であり、品の良い熟成酒としては求めやすい。


(4)蓬莱泉 純米大吟醸 空 関谷醸造(愛知)


麹 米   :  山田錦 (精米歩合40%)
掛 米   :  山田錦 (精米歩合45%)
アルコール度数   :  15度~16度未満
価格 3518円(税込)


言わずと知れた愛知を代表する銘酒。
この空は普通の空ではなく、物語がある。参加者が2年前に関谷醸造本社蔵で酒造り体験した時期に造られた空なのである。
つまり思い入れ・愛着の味のする空なのである。


もともと空は熟成の上出荷されているが、2年間熟成されたこの空は物語も加えて、一段と膨らみ味わいが豊かな世界を作り上げていた。
 空10年は勿論美味かったが、この物語空もまだ将来性を残していることを感じさせる膨らみ豊かさがあった。



今夜の4本は、事前の打ち合わせ無く、持参者が勝手に持ち寄ったものだが、吟醸香高く、メリハリのきいた新酒ではなく、穏やかな膨らみとまるさと上品さをもった酒が揃った。
 流石に
酒をよく知った人たちの眼鏡にかなった酒であった。



【今日の肴】
会場の美食空間ジェニー・スーは、初めての場所だが、幹事さんに選択された場所だけあり良い場所だった。
 日本酒・料理・雰囲気・店主すべてバランスが良い。


写真は明かりが暗くよく写っていない。
 
あさりの煮物。



じゃがいもとトマトのサラダ


 
生牡蠣。


 

お造り。鯖、マグロ、鰤。


 
カキフライ。揚げたて。


 
ぶり大根。大根を探さなければならないほど鰤が多い。


 
鯛の魚すき。


 
締めは、十割蕎麦。


料理はみな美味しかったが、特に締めの蕎麦は逸品。
蕎麦専門店より美味しい。


もう一度行きたくなる店であった。


【美食空間 ジェニースー】
住所: 愛知県名古屋市東区泉1丁目16-18
電話:0066-9678-3274(予約専用、通話料無料)
   052-962-4389


交通手段:桜通線久屋大通駅 / A出口より徒歩2分
営業時間:【月~金】ランチ 11:45~13:30、
     ディナー 17:00~24:00
定休日:日曜定休
座席数:28席(テーブル20席・カウンター8席)
平均予算:2500~5000円 ディナー
     8000~21000円 宴会・2次会


 


もうお酒は十分だったが、このまま別れがたい参加者は、最近足の向く日本酒Bar「地炉の間」に行く。


この店はまだ開店して間もないが、もう日本酒好きの人たちが集まってくるようになっている。


 
店主お気に入りの竹鶴 酸味一体。


冷蔵庫の中の吟醸酒、棚の上の熟成酒などおもいおもいに注文して呑む。
 お客の注文にも気軽に応じてくれる気持ちの良さがこの店にはある。


美食空間ジェニー・スーも地炉の間も、日本酒好きにはお薦め。隠れ家にたどり着いたように安心出来る場所である。



【日本酒Bar 地炉の間】
住所:名古屋市中区錦3-14-20 ヤマタケビル2F
電話:052-962-5679
営業:19:00~翌3:00 [金・土] 19:00~翌4:00
定休:日曜


店主ブログ: http://ameblo.jp/jironoma1/


店の紹介記事が以下にある。
【デリシューブログ】 delicieux blog
http://richebourg.blog110.fc2.com/blog-entry-286.html



 

2010-12-28 (Tue)

2010/12/28 日記 仕事納め

2010/12/28 日記 仕事納め

2010/12/28 (火) 旧暦: 11月23日  下弦  日出: 6時49分  日没: 16時35分  月出: #NAME?  月没: 11時03分  月齢: 22.39  壬子 (じんし,みずのえね)  六曜: 先負  九星: 三碧木星  選日: 一粒万倍日、八専入今日の季語: 仕事納め、ご用納め (システムサーブコム・営業マン[岸田克己] より転載)『仕事納め(しごとおさめ)とは年末となる12月の下旬の、最後の仕事のこと。 解説日本の官公...

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2010/12/28 (火) 旧暦: 11月23日  下弦  日出: 6時49分  日没: 16時35分  月出: #NAME?  月没: 11時03分  月齢: 22.39  壬子 (じんし,みずのえね)  六曜: 先負  九星: 三碧木星  選日: 一粒万倍日、八専入


今日の季語: 仕事納め、ご用納め


 



(システムサーブコム・営業マン[岸田克己] より転載)


『仕事納め(しごとおさめ)とは年末となる12月の下旬の、最後の仕事のこと。


 解説
日本の官公庁では行政機関の休日に関する法律(昭和63年12月13日、法律第91号)により、12月29日から1月3日までを休日として定めており、12月28日を御用納めとして、その年の最後の業務日となっている。12月28日が土曜日、日曜日に当たるときは、それぞれ12月27日、12月26日が御用納めとなる。


一般企業でもこれに準じていることが多いが(12月29日を仕事納めとする企業もある)、銀行などの金融機関は12月30日まで窓口業務を行っている。金融機関では12月30日が土曜日に当たるときは12月29日で窓口業務を終了する。


なお、年明けの業務開始日(仕事始め・御用始め)は官公庁や金融機関では1月4日となる。1月4日が土曜日、日曜日に当たるときは、それぞれ1月6日、1月5日が御用始めとなる。企業によっては1月5日などの場合もある。』(Wikipedia)


 


仕事納めの俳句:


・茸山の仕事納の一焚火 杉 艸子


・投函の音もて仕事納とす 山崎ひさを


・掛けかへし暦めでたし用納 佐藤眉峰



各仕事場は、年末の大掃除。
古い書類を捨てたりの身辺掃除が終われば、周辺の整理、全体の掃除・整理整頓。


入口のガラスには新年のご挨拶のポスターを貼る。
カレンダーの差し替え、まだ日を残しているが古暦は惜しげもなく捨て、新しい暦を掛ける。
 今度仕事場に来るときは、すべてが新しく始まる新年だ。



 

2010-12-27 (Mon)

2010/12/27 日記 年惜しむ

2010/12/27 日記 年惜しむ

2010/12/27 (月) 旧暦: 11月22日    日出: 6時49分  日没: 16時34分  月出: 23時15分  月没: 10時31分  月齢: 21.39  辛亥 (しんがい,かのとい)  六曜: 友引  九星: 四緑木星  選日: 一粒万倍日今日の季語: 年惜しむ (洛北日和 より転載)年惜しむ: 年末に、過ぎ行く年を惜しむ。冬の季語。              (広辞苑・第五版)年惜しむの俳句:・ものを焼く煙の行方年惜しむ...

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2010/12/27 (月) 旧暦: 11月22日    日出: 6時49分  日没: 16時34分  月出: 23時15分  月没: 10時31分  月齢: 21.39  辛亥 (しんがい,かのとい)  六曜: 友引  九星: 四緑木星  選日: 一粒万倍日


今日の季語: 年惜しむ


 



(洛北日和 より転載)


年惜しむ: 年末に、過ぎ行く年を惜しむ。冬の季語。
              (広辞苑・第五版)



年惜しむの俳句:


・ものを焼く煙の行方年惜しむ 平手むつ子


・わが遊び月雪花と年惜しむ 下村梅子


・湖を見てきし心年惜しむ 高野素十


・地下鉄は詩作工房年惜しむ 皆吉司


・用なきに野川に来たり年惜しむ 細見綾子



2010年も余す所僅か、片手で指折る事ができるようになってしまった。
 日々が記憶に残らぬまま流れ去っていく。


流れを一刻止めて振り返ることが必要だ。
2010年を回顧して、どんな年だったのか意識に定着しなくては。また、のっぺらぼうの日が走り去ってしまうから。



 

2010-12-26 (Sun)

2010/12/26 日記 雪吊り

2010/12/26 日記 雪吊り

2010/12/26 (日) 旧暦: 11月21日    日出: 6時48分  日没: 16時34分  月出: 22時07分  月没: 9時59分  月齢: 20.39  庚戌 (こうじゅつ,かのえいぬ)  六曜: 先勝  九星: 五黄土星  選日: 不成就日今日の季語: 雪吊り (兼六園の雪吊り 北陸友和BLOG より転載)『雪吊(ゆきづり/ゆきつり)は、冬季、雪が付着することで、樹木の枝が折れないように、縄で枝を保持すること。雪つり。樹...

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2010/12/26 (日) 旧暦: 11月21日    日出: 6時48分  日没: 16時34分  月出: 22時07分  月没: 9時59分  月齢: 20.39  庚戌 (こうじゅつ,かのえいぬ)  六曜: 先勝  九星: 五黄土星  選日: 不成就日


今日の季語: 雪吊り


 



(兼六園の雪吊り 北陸友和BLOG より転載)


『雪吊(ゆきづり/ゆきつり)は、冬季、雪が付着することで、樹木の枝が折れないように、縄で枝を保持すること。雪つり。


樹木の幹付近に柱を立て、柱の先端から各枝へと放射状に縄を張ることをりんご吊りといい、雪吊の代表的手法である。これは、明治以降、西洋リンゴの栽培が日本で始まり、リンゴの実の重さから枝を守るために行った初期の技法に由来する。また、美観目的で、りんご吊りを模して樹木の周囲に縄を張ったものも、積雪対策ではないが雪吊という。 そのほか、高い樹木の幹から縄を張ったり、低い樹木の周りに3~4本の支柱を組んで縄を張るものもある。また、枝をまとめて縄で縛ったものをしぼりといい、これも雪吊の一種である。


金沢市の兼六園が有名。』(Wikipedia)



雪吊りの俳句:


・その下を掃き雪吊の仕上がりぬ 片山由美子


・遠くより雪吊高く見ゆる家 飯島晴子


・雪吊のつらら小さし湖の寺 関戸靖子


・雪吊のふいに日暮るる水の上 黒田杏子


・雪吊のふるへの先に岩手山 鈴木鷹夫


・利酒や雪吊は風奏でねど 中原道夫



大寒波の到来で北と日本海側は大雪だそうだ。
しっかりと雪吊りをされた樹々は雪の重みにも耐えて冬を過ごす。


新穂高ロープウエー山頂駅を降りると、周辺の樹々は雪が覆い尽くし雪だるまのようにふくれあがっていた。
 雪は積もれば自体の重みで下に落ち、枝は空に跳ね上がることが出来る。
 だが、極寒の地では、樹々は雪にうもれて春を待つしか方法はない。
 雪が溶ければ、枝は春光に緑を輝かせる、雪吊りはなくとも。



 

2010-12-25 (Sat)

2010/12/25 テンプレート変更(キラキラクリスマス→みかん)

2010/12/25 テンプレート変更(キラキラクリスマス→みかん)

クリスマスも終わってしまったので、テンプレートを変更。急に寒い日がやってくると、猛暑は忘れてしまって、炬燵が恋しくなる。 本当は犬派なのだが、犬のテンプレートがないのでみかんと猫。 キラキラクリスマスから↓に変更 (みかん)...

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クリスマスも終わってしまったので、テンプレートを変更。


急に寒い日がやってくると、猛暑は忘れてしまって、炬燵が恋しくなる。
 本当は犬派なのだが、犬のテンプレートがないのでみかんと猫。


 

キラキラクリスマス


から↓に変更


 
(みかん)



2010-12-25 (Sat)

2010/12/25 日記 クリスマス

2010/12/25 日記 クリスマス

2010/12/25 (土) 旧暦: 11月20日  クリスマス  日出: 6時48分  日没: 16時33分  月出: 20時59分  月没: 9時25分  月齢: 19.39  己酉 (きゆう,つちのととり)  六曜: 赤口  九星: 六白金星  選日: 今日の季語: クリスマス (Jネットレンタカー静岡店 より転載)『日本のクリスマスの歴史・行事 電飾クリスマスツリーの一例(2005年ではヨーロッパ2番目の大きさ、ポルトガル リスボンにて)...

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2010/12/25 (土) 旧暦: 11月20日  クリスマス  日出: 6時48分  日没: 16時33分  月出: 20時59分  月没: 9時25分  月齢: 19.39  己酉 (きゆう,つちのととり)  六曜: 赤口  九星: 六白金星  選日:


今日の季語: クリスマス


 



(Jネットレンタカー静岡店 より転載)



『日本のクリスマスの歴史・行事
 
電飾クリスマスツリーの一例(2005年ではヨーロッパ2番目の大きさ、ポルトガル リスボンにて)。日本のテレビで毎年のように映像が流されるのはニューヨークのそれである。日本の都会などでも(大きさは違うが)似た形状の電飾ツリーが飾られていることは多々ある。


 明治維新以前
1552年(天文21年)に周防国山口(現在の山口県山口市)において宣教師コメス・デ・トルレスたちが日本人信徒を招いて降誕祭のミサを行ったのが日本で初めてのクリスマスである。しかし、その後江戸時代に幕府がキリスト教を徹底的に弾圧したことから、明治の初めまでまったく受け入れられることはなかった。


 明治時代
日本でクリスマスが受け入れられたのは、1900年(明治33年)に明治屋が銀座に進出し、その頃からクリスマス商戦が始まったことが大きな契機であった。


 大正時代
大正時代になると、児童向け雑誌や少女雑誌の十二月号には、表紙をはじめとしてクリスマスにまつわる話や挿絵がたくさん導入された。1925年(大正14年)に日本で初めてクリスマスシール(結核撲滅の寄付切手)が発行される。


 昭和(戦前)
1926年(大正15年)12月25日、大正天皇が崩御し、昭和時代が幕を開けた。当時の法律「休日ニ関スル件」では先帝崩御日を休日と定めていたため、クリスマスの習慣が広く普及したとされる。1948年(昭和23年)に「国民の祝日に関する法律」が施行されると休日ではなくなった。


1928年(昭和3年)の朝日新聞には「クリスマスは今や日本の年中行事となり、サンタクロースは立派に日本の子供のものに」と書かれるまでに普及していた[11]。


昭和初期の頃、銀座、渋谷道玄坂から浅草にいたるまでの多くのカフェや喫茶店においてはクリスマス料理の献立を用意し、その店員はクリスマスの仮装をして客を迎えた。この様子を1931年(昭和6年)12月12日の都新聞は、「七千四百余のカフェと二千五百余の喫茶店に華やかにクリスマスが訪れサンタ爺さん大多忙を来たす」と報じた。


 昭和(戦後)・平成
現代の日本ではクリスマスは年中行事として定着した。商業施設では早いところは11月上旬からクリスマスツリーが飾られ、クリスマスセール等が行われる。店内にはクリスマスソングが流れ、洋菓子店ではクリスマスケーキが販売される。街中では街路樹に豆電球(近年は省エネに配慮してLED照明)が飾り付けられる(イルミネーション)。庭のある家庭では、庭木などに電飾を施すこともある。商業施設などの場合、12月24日のクリスマス・イブにイベントなどを開くことがある。


イギリスおよび英連邦諸国では12月26日に使用人や配達人などにプレゼントを渡すボクシング・デーがあり、1月6日までをクリスマス期間ともしている[12]のに対して、日本では12月25日を過ぎるとクリスマスの飾りが一転して門松などの正月飾り(日本の神道式)に付け替えられたり、小売店などでも正月準備用や大掃除用商品の陳列・販売が中心となる、BGMも「お正月」が流れる、という点が特異である。近年ではカウントダウンイベントが盛んになる12月31日深夜までイルミネーションがそのままにされているところも出てきている。
...』(Wikipedia)



クリスマスの俳句:


・クリスマスちちははあまた天に帰し 伊丹三樹彦


・クリスマスとは静けさの中にこそ 稲畑汀子


・クリスマスひらきし聖書にも灯す 田村了咲


・クリスマス近し少年はミルク色 対馬康子


・クリスマス二人の吾子のサンタなり 小林好美



クリスマスは本来信仰者の行事だが、現代では風俗・商業の行事が中心だ。
 教会は、商業主義のクリスマスに警鐘を鳴らしている。


クリスマスの過ごし方は人それぞれ。
クリスマスなんて意識にない人も居るだろう。
子どもにとってはサンタとプレゼントのクリスマス。
色々なクリスマスがあるのが浮世。


 ・幼子は三角帽でクリスマス
 ・鈴を手に仮装に踊るクリスマス



 

2010-12-24 (Fri)

2010/12/24 日記 聖夜

2010/12/24 日記 聖夜

2010/12/24 (金) 旧暦: 11月19日    日出: 6時47分  日没: 16時32分  月出: 19時49分  月没: 8時48分  月齢: 18.39  戊申 (ぼしん,つちのえさる)  六曜: 大安  九星: 七赤金星  選日: 天一天上終今日の季語: 聖夜 (時計仕掛けの「昭和館」 より転載)『クリスマス・イヴ(英語: Christmas Eve)は、クリスマスの前夜、すなわち12月24日の夜を指す英語の音訳である。「イヴ(eve)」は「ev...

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2010/12/24 (金) 旧暦: 11月19日    日出: 6時47分  日没: 16時32分  月出: 19時49分  月没: 8時48分  月齢: 18.39  戊申 (ぼしん,つちのえさる)  六曜: 大安  九星: 七赤金星  選日: 天一天上終


今日の季語: 聖夜


 



(時計仕掛けの「昭和館」 より転載)


『クリスマス・イヴ(英語: Christmas Eve)は、クリスマスの前夜、すなわち12月24日の夜を指す英語の音訳である。「イヴ(eve)」は「evening(夜、晩)」と同義の古語「even」の語末音が消失したものである。


転じて、俗に12月24日全体を指すこともある[1]。日常会話では単に「イヴ」と呼ばれることが多い。


 概要
 教会暦における降誕祭の日付の概要。教会暦の一日は日没から始まり日没に終わる。24日の日没からクリスマスが始まり、25日の日没にて終わる。従って24日の昼間は「クリスマス・イヴ」ではなく、24日の日没以降がクリスマス・イヴである。ユリウス暦を使用する正教会(エルサレム総主教庁、ロシア正教会など)では、1月6日の日没から1月7日の日没までがクリスマスである。「クリスマス・イヴ」の原義は「クリスマスの夜」であるのになぜ「クリスマスの前夜(または前日)」を指すのかという理由は以下のとおりである。


ユダヤ暦およびそれを継承する教会暦では、日没をもって日付の変り目とする。このため伝統的教会では、クリスマス・イヴの日没からクリスマスを起算する。このような教会では、「クリスマス・イヴ」は既にクリスマスに含まれている。カトリックでは、クリスマスには夜半・早朝・日中の3回ミサを行うが、日本などでは夜半ミサを前にずらして24日夜に行うことがある。一方、プロテスタント一部教派では、25日に日付が変わったときをもってクリスマスの開始とする。


正教会では24日夜に翌日の聖体礼儀を準備する晩祷が行われる。但し、ユリウス暦を現在も使用する教会(エルサレム総主教庁、ロシア正教会など)では、クリスマス・イヴは1月6日の晩に祝われ(グレゴリオ暦とユリウス暦の間に現在13日のずれがあるため)、当該地域ではクリスマスも翌1月7日となる。


 日本国外のクリスマス・イヴ
多くの国々ではクリスマスは家族で過ごす日とされている。ただしクリスマス・イヴは前日であるため準備を行う程度でしかない。しかしイルミネーションなどで街は賑わい、数日前からクリスマス関連の商品が店頭に並ぶ。ローマ教皇はこういった商業主義はよくないという考え方なようだ。


 日本のクリスマス・イヴ
日本ではクリスマス・イヴは恋人と過ごすという考え方がある。やはり日本ではただのイベントとしての捉え方が多く、仕事があることもあり、クリスマス、クリスマス・イヴにどうするかという決まりはない。日本でもイルミネーションなどで街は賑わい数日前からクリスマス、クリスマス・イヴ関連の商品が店頭に並んでいる。
...』(Wikipedia)



聖夜の俳句:


・みなとみらい天まで点し聖夜来る 岡田文子


・子へ贈る本が箪笥に聖夜待つ 大島民郎


・屋台とは聖夜に背向け酔ふところ 佐野まもる


・遠航の烏賊船戻り島聖夜 小原菁々子


・往診や聖夜の雪につつまれて 新明紫明



聖夜の過ごし方もいろいろだ。
イルミネーションの明かりの下で暗い空を見る、心を許した二人なら尚良い。
 子供はサンタクロースを待っているだろう。
商店街は年末商戦にショーウィンドーを明るくし、クリスマスソングを賑やかに鳴らしているだろう。
 勿論、教会で信仰の時間を過ごす人も多いだろう。


ただ、仕事をする人もいるだろう。
烏賊釣船の漁師は、聖夜に間に合ったのだろうか。
往診の医師には聖夜はない、それは勤めだから。


浮かれ楽しんでいる人が悪いことはない。
主だって聖母だって人々が喜んでいることを許しているに違いない。



 

2010-12-23 (Thu)

2010/12/23 NHKドギュメンタリー中島潔「風の画家 いのちを描く」

2010/12/23 NHKドギュメンタリー中島潔「風の画家 いのちを描く」

NHKが風の画家中島潔を再び取りあげた。前回は、5月にクローズアップ現代で中島潔の清水寺の襖絵にある彼の生きてきた過去と襖絵、特に鰯の絵である大漁との関係を取り上げた。これについては、以下の記事に書いたが、いつも知的で冷静な国谷キャスターの涙が感動的だった。2010/05/31 クローズアップ現代「風の画家・中島潔 "いのち"を描く」http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/3f12ca352fce7f605c8cea87eec2cc5b今日は、ヒュー...

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NHKが風の画家中島潔を再び取りあげた。
前回は、5月にクローズアップ現代で中島潔の清水寺の襖絵にある彼の生きてきた過去と襖絵、特に鰯の絵である大漁との関係を取り上げた。
これについては、以下の記事に書いたが、いつも知的で冷静な国谷キャスターの涙が感動的だった。


2010/05/31 クローズアップ現代「風の画家・中島潔 "いのち"を描く」
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/3f12ca352fce7f605c8cea87eec2cc5b


今日は、ヒューマンドギュメンタリーと言う番組である。
前半戦は、清水寺の襖絵と中島潔の生きてきた時間との関係を取り上げ、画家と絵を掘り下げている。この部分は、クローズアップ現代と重なる。


5年の歳月を掛けて完成した襖絵は46枚で構成される大作である。
 前回は、その中で「大漁」に焦点を当て、中島潔と若くして亡くなってしまった母との心の繋がりを描いたため、他の襖絵は画面に多くは登場しなかった。


今回は、全てではないが、大漁以外の襖絵も紹介された。
これは、良かった。
特別展示は8月にも行われたようだが、次回は何時展示されるのだろうか。


 


 



 


 
向かって泳いでくるいわしの大群を見つめる少女は、鰯の一匹一匹の命を見つめている。
 先頭の鰯の眼には月の光が宿り、天に向かって泳いでいく。


クローズアップ現代と同じように、若くして亡くなった母への満たされぬ愛と妻の死からわずか2ヵ月後に再婚した父への憤り。
 故郷を捨て家を飛び出し、温泉堀の仕事をしながら絵の勉強を独学した中島にとって故郷は悲しみと怒りの場所だった。


中島は本の挿絵等を描いたが、画壇から認められることはなかった。若い時代は個展を開くことができないほど絵の世界でも無視され続けた。



これらの原体験が中島の絵に常に色濃く滲んでいる。



風に吹かれている儚げな少女は中島の投影。


 
常に側にいる子犬の「うめ吉」は中島の母親ウメ子の分身。


 
画面に漂う郷愁は、悲しみと怒りの場である故郷への満たされぬ感情。



番組の後半は、クローズアップ現代の後を取り上げている。
5年に及ぶ襖絵に精力を使い果たした中島は完成間際体調の不調を感じていた。


人間ドッグを受診した中島は肺に影があることを告げられ、精密検査を受ける。
 結果は肺がんだった。


鰯や動物に仮託して生命を描いてきた中島は、がんの宣告を受け自分の命を見つめることになった。


右の肺1/3を切除する大手術をうける際、胸の切開により右手にしびれの後遺症が残る可能性があることを医師から告げられる。
 右手は画家の生命である。
中島は、カメラにつぶやく、生きているうちには色々なことがある。


麻酔から覚め、呼びかけられた中島は、右手が動く動いていると酸素マスクを着けたまま話す。




 
手術が無事終わり、転移が無かった中島は病室の窓から空を眺める。
 あの夏の雲のように力強いものを描かなければいけないと考える。


1ヶ月後まだ手術の痛みの残る右腕で、雲の絵を描きはじめる。
完成した絵が下の「空」である。

 
少女が見つめる夕焼け空と雲。
朝には夜が来る。夕焼けには明日が来るという。


峠に立つ少女の構図は、生きることの困難さも描いている。
中島は言う。
峠は登っているときは、空まで続いているように見える。だが、登りつめると、其処は空ではなく、下りの道が始まり、次の峠に続いていく。
 峠も生きることと同じように厳しいもの。



生前母に報いることができなかった中島は「大漁」を母に捧げて思いを遂げ、再婚した父親を許すことができずこだわり続けた自分の愚かしさに気づいた中島は生きることはどうしようもないものだと語る。


嘗て悲しみと怒りの場所でしか無かった故郷・佐賀に帰り、母の墓参と手術のために延期になっていた母校の小学校を訪れる。



 
子供たちに、中島は大切なことを2つだけ話しますと言う。
・優しいこと
・人の気持が解ること
この二つが出来れば、生きて行くことに負けることはない。


 
家を飛び出し、故郷を捨てたとき、中島はこの海岸から、母へ書いた手紙を投げた。


その海岸にたって、故郷の海と空を見上げる。
故郷の海は全部空と一緒になるといい、スケッチブックにデッサンを始める。


次のモチーフは、故郷の海と空。
中島は、襖絵の峠から次の峠にまなざしを向け始めた。
そこには、一体となった海と空が大きく広がっている。



 


中島の語る峠の話を聞いていて、長谷川きよしの「古坂(いにしえざか)」を思い出した。
目に浮かぶイメージは絵も歌も同じだ。



『古(いにしえ)坂
   作詞 寺井玲子
   作曲 長谷川きよし


古坂を荷車ひいて
男が一人 登って行くよ
もう少しで 坂を登りつめて
向うへ 下りて行く
もう 見えなくなった
荷車のあとを 風だけ吹いて
追いかけて行く


あの峠の向うは
瀬戸の蒼い海か 讃岐の山か
いつも見てる あの女の子は
向うへ行きたいのだろう
古坂は 風だけ吹いて
地蔵も寒いと 泣いているだろう


あなたは 向うへ下りて行く
わたしは こちらを下りて行く
古坂を下りて行く


外食餅売りが長い売り声を
休めて 汗をふき
海を見てみようと 腰をおろした
樹陰の小さな岩場
スニーカーの女の子
六百年の樹陰だ


粋に別れた あいつと別れた
もう馴れっこの わたしが
粋に別れた


笑って別れた 娘と別れた
野良仕事に行く父親が
笑って別れた


仕方がないと 小町と別れた
粋な旅役者が 仕方がないと
別れていった


だまって別れた 姉さんと別れた
解散した子分どもが
だまって別れた


泣き泣き別れた お父と別れた
身売りの娘が
泣き泣き別れた


秋風の吹きはじめた
古坂を みんなそれぞれ
別れていった


からすが一羽 枝にいた
すずめも 二、三羽 枝にいた
古坂の古松に
ひからびた蛙も枝にいた


古坂なんて どこにもない峠
そのくせ みんなが知ってる峠
だってね みんなそれぞれ
あなたの中の
古坂を 越えて行くのさ』



古坂は、Youtubeでは登録が無く聞けないが、以下で一部だけ視聴できる。


http://www.7netshopping.jp/cd/detail/-/accd/1300353847



 

2010-12-23 (Thu)

2010/12/23 日記 天皇誕生日

2010/12/23 日記 天皇誕生日

2010/12/23 (木) 旧暦: 11月18日  天皇誕生日  日出: 6時47分  日没: 16時32分  月出: 18時39分  月没: 8時07分  月齢: 17.39  丁未 (ていび,ひのとひつじ)  六曜: 仏滅  九星: 八白土星  選日: 今日の季語: 天皇誕生日 (天皇誕生日一般参賀 宮内庁HP より転載)今上天皇の御製 - 即位二十年の国民祭典にて - 日の暮れし広場に集ふ人と聞く心に染(し)むる「太陽の国」  ...

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2010/12/23 (木) 旧暦: 11月18日  天皇誕生日  日出: 6時47分  日没: 16時32分  月出: 18時39分  月没: 8時07分  月齢: 17.39  丁未 (ていび,ひのとひつじ)  六曜: 仏滅  九星: 八白土星  選日:


今日の季語: 天皇誕生日


 



(天皇誕生日一般参賀 宮内庁HP より転載)


今上天皇の御製


 - 即位二十年の国民祭典にて -


 日の暮れし広場に集ふ人と聞く心に染(し)むる「太陽の国」


 


 


『天皇誕生日(てんのうたんじょうび)は、日本の国民の祝日の一つで、今上天皇(在位中の天皇)の誕生日を祝う日である。第二次世界大戦までは、天長節(てんちょうせつ)と呼ばれていた。平成になってからは12月23日である。皇居において一般参賀が行われる。なお日本の国家の日であり、大使館等の在外公館ではこの日に祝祭を行っている。』(Wikipedia)



天皇誕生日の俳句:


・しばざくらまぶし天皇誕生日 久保田万太郎


・花種を蒔こか天皇誕生日 青葉三角草


・ま青なる夜明け天皇誕生日 戸田星綺


・天皇誕生日輸血休みてうれしけれ 石田波郷


・書架整理終へて天皇誕生日 川口 洋


・松竹梅活けて天皇誕生日 佐野たけ子


・天皇誕生日その恋も亦語らるる 林 翔



天皇家では和歌の世界しか無いので俳句は似つかわしくないが、庶民の世界では俳句を楽しんでいることで天皇陛下も大目に見ていただけると思う。


天皇誕生日は陛下ごとに異なるので、句には特定の季節に特定されるものと何時でも違和感がないものとが存在する。


最初の二句は昭和の天皇誕生日を、次の二句は季節感はないが、詠まれたのは昭和だろう、下の三句は今上天皇の誕生日と思われる。


今日の記者会見で、天皇陛下より
「人々の老後が安らかに送れるようになっていくことを切に願っています」とお言葉をいただいた。


昨今の為政者は、言葉の軽さ・無責任さを恥じ、言葉を真剣に考え・発する必要がある。



 

2010-12-22 (Wed)

2010/12/22 新酒米 愛知酒117号

2010/12/22 新酒米 愛知酒117号

愛知県で開発された酒造好適米は、現在醸造に使用されている有名なものは夢山水と若水である。 若水は、昭和60年に種苗登録され、低地栽培型の品種として、愛西市、常滑市、安城市及び幡豆町で栽培されている。 平成13年に種苗登録された夢山水は、中山間地域栽培型の品種として、豊田市、設楽町及び東栄町といった県東北部で栽培されてる。筆者の印象では、夢山水のほうが上品な味わいで吟醸酒に向いており、若水は味が厚く純米...

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愛知県で開発された酒造好適米は、現在醸造に使用されている有名なものは夢山水と若水である。
 若水は、昭和60年に種苗登録され、低地栽培型の品種として、愛西市、常滑市、安城市及び幡豆町で栽培されている。
 平成13年に種苗登録された夢山水は、中山間地域栽培型の品種として、豊田市、設楽町及び東栄町といった県東北部で栽培されてる。


筆者の印象では、夢山水のほうが上品な味わいで吟醸酒に向いており、若水は味が厚く純米酒に適性がある。


愛知県農業総合試験場は、山田錦を母親、父親を若水にして、人工交配を行い新しい酒米を開発してきた。
 20年のわたる研究の結果、愛知酒117号が開発されたそうである。



『吟醸酒向き酒米に新品種 淡麗、辛口すっきり飲める
2010年12月15日


 
山田錦(右側)よりも倒れにくい「愛知酒117号」=県提供
 
 県農業総合試験場(長久手町)と県産業技術研究所(刈谷市)は、吟醸酒の醸造に適した酒米の新品種「愛知酒117号」の開発に成功した。県産の代表的酒米「若水(わかみず)」より香り豊かで、淡麗、辛口の吟醸酒ができるといい、県の担当者は「日本酒離れに歯止めをかける一歩に」と期待している。


 新品種は成長した稲の高さが酒米の最高品種とされる「山田錦」より低く、倒れにくく栽培しやすいのが特徴。米粒が大きく、精白にも適しているため、吟醸酒や大吟醸酒の醸造に向いているという。


 農家での一般栽培は2014年度から始める計画。18年度をめどに100ヘクタール=一升(1・8リットル)瓶で23万本分相当=まで栽培面積を広げたい考えだ。


 県の08年度の清酒出荷量は2万7000キロリットルで全国4位。本醸造酒向きの「若水」は、ピークの1995年には県内で290ヘクタールを栽培していたが、日本酒需要の低迷や淡麗志向の高まりもあり、昨年は43ヘクタールにまで減った。


 県はすっきりした飲み口が好まれる地酒ブームを意識し、9年前から吟醸酒に適した新品種の開発を進めていた。


 担当者は、若水と愛知酒117号があれば本醸造酒から大吟醸酒まで、県産米でさまざまな日本酒造りに取り組める利点を強調。「新品種で造った酒は山田錦にも匹敵する味になる」と太鼓判を押している。(鎮西努)』(中日新聞)


ニックネームが付けられ、各農家が栽培するようになるのは、2014年からだそうである。酒蔵が酒米として酒を造り、出荷するのは2015年以降になるだろう。


まだ先の話だが、山田錦を越える酒米ならば是非早く口にしたいものだ。



 

2010-12-22 (Wed)

2010/12/22 日記 牡蛎飯

2010/12/22 日記 牡蛎飯

2010/12/22 (水) 旧暦: 11月17日  冬至  日出: 6時46分  日没: 16時31分  月出: 17時31分  月没: 7時19分  月齢: 16.39  丙午 (へいご,ひのえうま)  六曜: 先負  九星: 九紫火星  選日: 今日の季語: 牡蛎飯 (Bienvenue chez nous! より転載)牡蠣は冬の季語。牡蠣飯の俳句はなかなか見つからない。仕方ないので、牡蠣雑炊と合わせることにした。牡蠣飯の俳句:・染め髪の娘が牡蛎飯を売りにく...

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2010/12/22 (水) 旧暦: 11月17日  冬至  日出: 6時46分  日没: 16時31分  月出: 17時31分  月没: 7時19分  月齢: 16.39  丙午 (へいご,ひのえうま)  六曜: 先負  九星: 九紫火星  選日:


今日の季語: 牡蛎飯


 



(Bienvenue chez nous! より転載)


牡蠣は冬の季語。
牡蠣飯の俳句はなかなか見つからない。
仕方ないので、牡蠣雑炊と合わせることにした。



牡蠣飯の俳句:


・染め髪の娘が牡蛎飯を売りにくる 原田逸子


・牡蛎飯に安芸の海あり山もあり 岩本英人


・牡蛎好きの夫誕生日牡蛎の飯 内田愛子


・牡蛎舟の牡蛎雑炊に散会す 久保しん一


・牡蛎雑炊煮えたつ迄のひとり言 平岡喜美子



牡蠣もまた父の晩酌の肴だった。
赤味噌と砂糖をタップリ使った牡蠣味噌(牡蠣のどて)だ。
子供心にもこれは美味しそうだった。
速くおとなになって酒を飲んで牡蠣味噌を食べたいと思ったものだった。



 

2010-12-21 (Tue)

2010/12/21 日記 海鼠腸

2010/12/21 日記 海鼠腸

2010/12/21 (火) 旧暦: 11月16日  望  日出: 6時46分  日没: 16時31分  月出: 16時25分  月没: 6時26分  月齢: 15.39  乙巳 (いつし,きのとみ)  六曜: 友引  九星: 一白水星  選日: 今日の季語: 海鼠腸(このわた) (シーフードマックス より転載)『このわた(海鼠腸)は、ナマコの腸(はらわた)の塩辛である。寒中に製した、また腸の長いものが良品であるとされる。尾張徳川家が師崎のこの...

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2010/12/21 (火) 旧暦: 11月16日  望  日出: 6時46分  日没: 16時31分  月出: 16時25分  月没: 6時26分  月齢: 15.39  乙巳 (いつし,きのとみ)  六曜: 友引  九星: 一白水星  選日:


今日の季語: 海鼠腸(このわた)


 
(シーフードマックス より転載)


『このわた(海鼠腸)は、ナマコの腸(はらわた)の塩辛である。寒中に製した、また腸の長いものが良品であるとされる。尾張徳川家が師崎のこのわたを徳川将軍家に献上したことで知られ、ウニ、からすみ(ボラの卵巣)と並んで日本三大珍味の一つに数えられる。


主な産地は伊勢湾、三河湾であった。今では、瀬戸内海や能登半島など各地で作られている。


 製法
ナマコから脱腸器で腸を抜き取り、これを海水でよく洗い、内部にある泥砂をとりのぞき、ざるにあげて水気をきる。 腸1升に上等塩2合ないし3合をくわえ、かきまぜ、さらに水気をきり、一昼夜 桶または壺に貯蔵する。 ナマコ100貫から腸8升が、腸1升からこのわた7合ができる。


ふつうは塩蔵されたものが市販されるが、生(なま)ですすっても、三杯酢に漬けても美味である。酒によくあうとよろこばれる。このわたに熱燗の酒をそそいだものは、「このわた酒」という。


「このわた汁」は、このわたをまな板の上で庖丁で叩き、椀に入れ、極く淡仕立ての汁を注ぐ。こうすればこのわたの真の味を賞し得るという。また味噌仕立てにもされ、三州味噌を庖丁で細かく切り、水で溶き、鰹節、昆布を入れて3時間置き、裏ごしに掛け、汁を火にかけて味を調え、このわたを加え、さっと煮る。
』(Wikipedia)



海鼠腸の俳句:


・海鼠腸に玄海のひびき伝れり 米沢吾亦紅


・海鼠腸や朱のよく入りし三冊子 宇佐美魚目


・海鼠腸や生きること未だおもしろく 小原啄葉


・海鼠腸や亡父の好みの小盃 二階堂 英子


・海鼠腸をすするや絹をすするごと 礒部尺山子



昔、子供の頃父が晩酌の肴に海鼠腸をよく食べていた。
小さなわっぱの器に黄色いものが入っており、箸で1本を掬い、口に入れスルスルと吸う。父の肴は、みな美味しそうで、子供心に羨ましかった。
 だが、海鼠腸もその母体の海鼠の酢漬けも子供の目には美味しそうには見えなかった、海鼠にいたってはどうしてあんな気持ちの悪いヌルヌルしたものを食べられるのかと思ったものだ。


歳月は流れ、今では海鼠酢は勿論、ホヤですら肴とするようになった。
 ただ、海鼠腸だけはそうなっては居ない。
理由は、口に入らないほど高価なものになってしまったに過ぎないかもしれないが。



 

2010-12-20 (Mon)

2010/12/20 光ダクト照明

2010/12/20 光ダクト照明

昨日、TBS番組「夢の扉」で光ダクトによる照明を取り上げていた。光ダクト照明を発明実用化した株式会社マテリアルハウスの新井秀雄氏は若い頃から研究熱心で、エネルギー源を使わない照明を研究し続け、実用化に成功した。株式会社マテリアルハウスは、非鉄金属を取り扱う中小企業だが、この光ダクト照明が軌道に乗り、今後大きな飛躍が予想される。誰も手がけたことのない分野に、何十年もの時間を掛けて研究を進め、夢を実現す...

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昨日、TBS番組「夢の扉」で光ダクトによる照明を取り上げていた。


光ダクト照明を発明実用化した株式会社マテリアルハウスの新井秀雄氏は若い頃から研究熱心で、エネルギー源を使わない照明を研究し続け、実用化に成功した。


株式会社マテリアルハウスは、非鉄金属を取り扱う中小企業だが、この光ダクト照明が軌道に乗り、今後大きな飛躍が予想される。


誰も手がけたことのない分野に、何十年もの時間を掛けて研究を進め、夢を実現するのは素晴らしいことだ。
 大企業でもできない創造的なフロンティアの開拓と言える。


今では経済産業省でも、光ダクト照明を省エネシステムの推奨技術として取り上げ、アメリカからも引き合いがあるそうだ。


世界には、著作権とか特許権とか勝手に盗用して恥じない国も存在するので技術の盗難には注意をしなければならないが、海外にも展開できる技術と思う。


使われている特殊な鏡はドイツ製だそうだが、なんとか国産メーカーにも頑張ってもらい、すべて日本製にしてもらいたいものだ。


資源のない、人口が減少する将来の日本は、技術で食べていくしか方法はないのだから、大企業も中小企業も創造的な技術を実用化しなければならない。



『光ダクトは自然の光を鏡のダクトに閉じ込めて運び、 室内や地下空間などの照明用光源として使う技術です。
原理は簡単ですが、例えばガラスの鏡では光が5回反射を繰り明るさが1/2以下になってしまうなど、実用に耐える性能を実現するにはかなり高度な予測と設計技術が必要になります。
自社開発のコンピュータシミュレータは多くの実験と実際の工事のデータによる補正を繰り返し、高い精度で装置の出力性能を予測することができます。



 
施工例: 沖縄県庁

 
放光部


』(マテリアルハウスHP より)


 

2010-12-20 (Mon)

2010/12/20 日記 桜鍋

2010/12/20 日記 桜鍋

2010/12/20 (月) 旧暦: 11月15日    日出: 6時45分  日没: 16時30分  月出: 15時26分  月没: 5時28分  月齢: 14.39  甲辰 (こうしん,きのえたつ)  六曜: 先勝  九星: 二黒土星  選日: 今日の季語: 桜鍋 (ぐりーんふぃーるど より転載)『桜鍋(サクラ鍋、さくらなべ)は、馬肉(桜肉)をすき焼きのようにして食べる鍋料理のこと。味噌仕立てのすき焼き風に馬肉を煮る桜鍋は,明治初期から...

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2010/12/20 (月) 旧暦: 11月15日    日出: 6時45分  日没: 16時30分  月出: 15時26分  月没: 5時28分  月齢: 14.39  甲辰 (こうしん,きのえたつ)  六曜: 先勝  九星: 二黒土星  選日:


今日の季語: 桜鍋


 



(ぐりーんふぃーるど より転載)


『桜鍋(サクラ鍋、さくらなべ)は、馬肉(桜肉)をすき焼きのようにして食べる鍋料理のこと。味噌仕立てのすき焼き風に馬肉を煮る桜鍋は,明治初期から続く東京の伝統料理である、精力をつける料理なので吉原など色街の近くに多かった。馬肉の生産地熊本にも同じ料理がある。』(Wikipedia)



桜鍋の俳句:


・ネクタイの結び目重し桜鍋 五十嵐唐辛子


・ぶちぬきの部屋の敷居や桜鍋 綾部仁喜


・ふるさとはこんなところや桜鍋 前野雅生


・煮つまるを酒でうすめて桜鍋 飯島正人


・二階より素足降り来る桜鍋 鈴木鷹夫



馬刺しは食べたことがあるが、桜鍋は無いと思う。
肉の臭みはなく柔らかくて美味しいそうだ。
煮過ぎると固くなるのはどの肉でも同じ。



 

2010-12-19 (Sun)

2010/12/19 瑞浪バサラカーニバル2010

2010/12/19 瑞浪バサラカーニバル2010

日本酒のイベントも無いし、天気も良いので出かけることにした。目的地は瑞浪市駅前。小左衛門の中島醸造や若葉の蔵開きに通る駅前の広い道路。いつも猫の子一匹通らないような賑やかさのない道路だが、駅前から土岐川まで広い道路が通っている。 上には青空が大きく広がる道路は、歩行者天国のようで道路の真中を歩いて行きたくなる。 通るたびに、気持ちが良いと思うのだが、また、何故この広い道路が必要なのかと思ってきた。...

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日本酒のイベントも無いし、天気も良いので出かけることにした。
目的地は瑞浪市駅前。
小左衛門の中島醸造や若葉の蔵開きに通る駅前の広い道路。
いつも猫の子一匹通らないような賑やかさのない道路だが、駅前から土岐川まで広い道路が通っている。
 上には青空が大きく広がる道路は、歩行者天国のようで道路の真中を歩いて行きたくなる。
 通るたびに、気持ちが良いと思うのだが、また、何故この広い道路が必要なのかと思ってきた。


その疑問が溶けた。
この道で、瑞浪バサラカーニバルが開催され、駅前から土岐川まで一帯が人で溢れるそうだ。


それならばこの目で確かめに行かなければならない。
天気も良いし、カメラを提げて踊りの写真でも撮りに行こう。



JR瑞浪駅を出ると、もう其処はお祭り会場だった。
人と店とテントと踊りが浪のように動いていた。


この祭りは予想以上の規模で今年は、遠く北海道からも含め全国245チーム、6749名の踊り子が参加するのだそうだ。
 日本の地域を上げ踊る祭りは、夏祭りで、その典型は青森ネブタと徳島の阿波踊りだ。誰でも踊りに入ることが出来る参加型の夏祭は郡上おどりだ。これらは伝統的なものだが、最近は仮装や奇抜な服装でジャズダンスやラテンの踊りを取り入れたカーニバる封の祭りが増えている。


筆者はこの分野は何の知識も経験も持っていないが、実態は日本全国をこのカーニバル型が席巻しているようだ。
 そのルーツは高知のよさこい祭りにあるようだが、北海道のYOSAKOIソーラン、名古屋のにっぽんど真ん中祭りと燎原の火のように広がっている。


瑞浪のバサラカーニバルもこの流れの中にある祭りだ。
公式サイトによれば、『瑞浪の夏を彩る美濃源氏七夕まつりが踊って楽しむ参加型のまつりに大変身したのは1997年。
 高知に発祥した鳴子を両手に地元民謡の一節を取り入れた曲で自由に踊るよさこい方式の祭りは、北海道のソーラン節と出会い、YOSAKOIソーラン祭りとして急成長。一人の学生が火をつけたよさこい踊りの炎は、若者達から商店街のおかみさんへ、そして全市へと燃え広がり、七夕のみならず地域の夏まつりや運動会にも普及。』


バサラとは、南北朝時代に流行した言葉で、公家や天皇といった伝統的身分秩序に反発し、遠慮なく振る舞うことで下克上へも通じる心意気。美濃国(岐阜県) の守護大名・土岐頼遠は「婆娑羅大名」とも呼ばれている。土岐一族の「何者も恐れず自由奔放に振舞う」バサラの気風を、現代の東濃人によみがえらせ、地域 を活性化したいとの願いからあえてバサラを冠する大会だそうだ。


くどくどしい説明はこれだけにして、楽しく踊っている姿を見てみよう。


 
あの閑散とした駅前で交通整理が行われている。


 
広い道路の両脇には見物人が座り込み、道路には踊りのチームが次々にやってくる。



 
説明は要らない、見れば楽しいことは伝わる。



 



 


 


 




 
町内チームはおばさんもママさんも子どもも参加だ。


 




勿論若者たちは踊りの中心だ。


 


 
北海道大学と地元中京高校の混成チーム。
大学のチームも多く参加しているようだ。


 
三輪車の子供も参加。


 
年長さんぐらいの子も振りを行っている。



 


 


 



  



最後の方に登場した名古屋の大学のチームらしいが「鯱」のパーフォーマンスは練習も成果もあり盛り上がりも良かった。



 
女の子の踊りは、可愛らしい。小さいうちから踊れば将来が楽しみ。



夏のカーニバルは盛り上がるに決まっているが、冬のカーニバルも悪くはない。踊る場合は、冬のほうが踊りやすいはずだ。


ところどころ総踊りの時間があって、誰でも参加して踊ることが出来る。
 どうせ阿呆なら踊らにゃ損、損。カメラなど構えている場合ではないのだが...



【データ】


瑞浪バサラカーニバルの公式サイト
http://red.ap.teacup.com/basara/


バサラカーニバル2010プログラム
http://red.ap.teacup.com/basara/html/program02.pdf


年中祭りだ!YOSAKOIフォーラム
http://yosakoi-yosakoi.com/


 

2010-12-19 (Sun)

2010/12/19 日記 薬喰

2010/12/19 日記 薬喰

2010/12/19 (日) 旧暦: 11月14日    日出: 6時45分  日没: 16時30分  月出: 14時34分  月没: 4時27分  月齢: 13.39  癸卯 (きぼう,みずのとう)  六曜: 赤口  九星: 三碧木星  選日: 今日の季語: 薬喰(くすりぐい) (猪汁 今日の海 より転載)『イノシシ(猪、豬、Sus scrofa)は、ウシ目(偶蹄目)・イノシシ科に分類される動物。十二支のひとつ(「亥」)に数えられる動物の一つであり...

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2010/12/19 (日) 旧暦: 11月14日    日出: 6時45分  日没: 16時30分  月出: 14時34分  月没: 4時27分  月齢: 13.39  癸卯 (きぼう,みずのとう)  六曜: 赤口  九星: 三碧木星  選日:


今日の季語: 薬喰(くすりぐい)


 



(猪汁 今日の海 より転載)



『イノシシ(猪、豬、Sus scrofa)は、ウシ目(偶蹄目)・イノシシ科に分類される動物。十二支のひとつ(「亥」)に数えられる動物の一つであり、犬と同じくらい鼻が非常に敏感で神経質な動物である。


学名(ラテン語名)は「Sus scrofa(仮名転写:スース・スクローファ)」。
...
 肉食
 花札の「萩に猪」日本で獣肉食が禁忌とされた時代も、山間部などでは「山鯨(やまくじら)」(肉の食感が鯨肉に似ているため)と称して細々と、あるいは堂々と食べられており、「薬喰い」の別名からもわかるように、滋養強壮の食材とされていた。白い脂肪に縁どられた赤いイノシシの肉は、切り分けて皿に盛った状態が牡丹の花のようであることから「牡丹肉」とも言われる(日本画でよくある画題の「牡丹に唐獅子、竹に虎」から来た名称との説もある)。花札では七月の10点札に「萩と猪」として描かれている。文芸では上方落語「池田の猪買い」などに登場する。


また、日本以外のほとんどの国でイノシシと、それの家畜化された豚は同じ動物で、その肉は同じ種類の動物の肉と考えられており、豚肉の食を禁じるイスラームやユダヤ教などでは、同様に野生のイノシシの肉を食することも禁止している。』(Wikipedia)



薬喰の俳句:


・しづしづと五徳居(す)えけり薬喰 蕪村


・行く人を皿でまねくや薬喰ひ 一茶


・邪魔が来て門敲きけり薬喰 横井也有


・親舟に人集りぬ薬喰ひ 会津八一


・子心や親にすすむる薬喰 高浜虚子


獣の肉は食べなかった江戸時代。
しかし、冬期には密かに滋養や保温のために鹿・イノシシ、地方によっては牛などの肉を食べた。
 病人などには薬になるという口実を設けて食べ、これを薬喰いといった。


今では薬喰いをしすぎて、栄養過多・肥満の状態になった。
現代の薬喰いは、野菜を食べることとしたほうが良いが、季語にはならないからイケナイ。



 

2010-12-18 (Sat)

2010/12/18 日記 生姜酒

2010/12/18 日記 生姜酒

2010/12/18 (土) 旧暦: 11月13日    日出: 6時44分  日没: 16時30分  月出: 13時49分  月没: 3時26分  月齢: 12.39  壬寅 (じんいん,みずのえとら)  六曜: 大安  九星: 四緑木星  選日: 三隣亡、不成就日今日の季語: 生姜酒(しょうがざけ) (京都日和~初めて住む関西 より転載) (吉村秀雄商店の生姜酒)生姜酒の俳句:・この里に老いて悔なき生姜酒 加藤あき江・ゆっくりと胸暖...

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2010/12/18 (土) 旧暦: 11月13日    日出: 6時44分  日没: 16時30分  月出: 13時49分  月没: 3時26分  月齢: 12.39  壬寅 (じんいん,みずのえとら)  六曜: 大安  九星: 四緑木星  選日: 三隣亡、不成就日


今日の季語: 生姜酒(しょうがざけ)


 



(京都日和~初めて住む関西 より転載)


 



(吉村秀雄商店の生姜酒)



生姜酒の俳句:


・この里に老いて悔なき生姜酒 加藤あき江


・ゆっくりと胸暖めて生姜酒 山本 邦子


・再婚の気のなくなりて生姜酒 藤田あけ烏


・町の用終へての安堵生姜酒 大谷繞石


・湯疲れに生姜酒して湯治かな 溝口 直



生姜には400種以上の薬効成分があるという。
風邪気味・冷え性の方には勿論。
沈んだ人、悩みがちな人、迷っている人...
恋の病にも効くかもしれない。お試しあれ。


生姜酒は簡単に作れそうだが、面倒な人は市販のものを買えば良い。
 吉村秀雄商店の車坂は美味しい酒だ。生姜酒は飲んだことはないが間違いはないだろう。



『知られざる"しょうが"の実力に迫った!
2010年12月18日(土)16:00


鮮魚の薬味に、カレーの隠し味に、アイスクリームやお菓子にまで使われるしょうが。食材としては地味ながら、じつは相当な実力の持ち主だと聞いた。しょうがを使った様々なレシピを紹介する『いいことずくめのしょうが ねぎ』(角川SSCムック)編集長の大矢麻利子さんは言う。


「基本は薬味ですが、料理やドリンクにも幅広く使えます。なかでも注目すべきは万病の元となる冷えを防ぐ効能。女性のみならず、メタボ予備軍の男性にとっても欠かせない食材です」(大矢さん)


同書によれば、しょうがの薬効成分は400種以上。「免疫力アップ」「血行促進」「疲労回復」「せき、鼻づまりの緩和」などの効能があり、その実力は医療用漢方薬の7割以上に使われているほどだ。


「皮のすぐ下に栄養の7割近くが詰まっているので、皮ごとすりおろすのがオススメ。また、辛みの薬効成分ジンゲロールは空気に触れて3分で減り始めるため、切ってすぐに食べるのがポイントです」(同)


いずれにせよ、薬効食材オリンピックがあれば完全に金メダル級の選手である。こうなると、その実力を実際に舌で体感したい。訪れたのは新百合ヶ丘駅前にあるしょうが料理専門店「しょうが」。オーナーの森島土紀子さんは、しょうが好きが高じて17年前にこの店をオープンさせた。


「これまでに開発したしょうがメニューの数?1日ごとに増えていくから数え切れません(笑)。私にとってしょうがは生活の大切な隠し味です」(森島さん)


さっそくオススメのしょうが尽くしメニューを食べさせてもらったところ(写真参照)、これがじつにうまい。ありがたい効能の数々を思いつつ、食べ始めて数分後に体がポカポカと温まるのがわかった。


「食べてすぐに効果が体感できるのも、しょうがの特徴ですね」(同)


感動しつつ、金メダル授与! しょうがさん、あなたの実力はよーくわかりました。』(R25編集部)



 

2010-12-17 (Fri)

2010/12/17 日本酒の会sake nagoya 12月定例会(その1)

2010/12/17 日本酒の会sake nagoya 12月定例会(その1)

 年を締めくくる特別な会だ。テーマは、「大吟醸クラスのお酒」。毎年、12月のこの会は、存在はしているが限定発売とかプレミアムとかで一般には手に入れ難い酒が登場する。これらの酒は仮に入手可能だとしても、1升1万円を超える酒を入手して何本も飲み比べることは、個人では不可能だ。 この会で、その不可能を可能にしていただけるのだからありがたい。 通常3000円の会費が今月は5000円なのだが、今回は早々と満席御礼に...

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 年を締めくくる特別な会だ。
テーマは、「大吟醸クラスのお酒」。
毎年、12月のこの会は、存在はしているが限定発売とかプレミアムとかで一般には手に入れ難い酒が登場する。これらの酒は仮に入手可能だとしても、1升1万円を超える酒を入手して何本も飲み比べることは、個人では不可能だ。
 この会で、その不可能を可能にしていただけるのだからありがたい。
 通常3000円の会費が今月は5000円なのだが、今回は早々と満席御礼になった。当然ながら、参加者はそれをよく承知している。
 どんな酒が登場するのか楽しみである。


いつもより参加者の出足は良いようで、開宴の19時10分前には大体の参加者が集まった。
 遠くから駆けつけた人、この会だけは欠かせないと万障を繰り合わせてきた人、久し振りの人…が着席し、大吟醸の登場を待っている。


利き酒用のデキャンタに注がれた出品酒は12銘柄もある。通常アナウンスがある4号瓶しかないので利く量は少量にという注意もない。
 I幹事の開会宣言があり、いよいよ締めくくりのブラインド評価が始まる。


【今日の出品酒】
 ブラインド評価が終了し、華の出品酒が勢ぞろいすると1升瓶が12本であった。
 殆ど飲んだことの無い銘酒だった。これらを個人で飲むことは出来ない顔ぶれである。

 


ブラインド評価の個人的評価結果を記載する。
銘柄を知っていれば評価結果が違ったような酒もあるが、ブラインド評価なのでどうすることもできない。
 記載された評価は、個人の嗜好によるものであり、それ以上でもそれ以下でもないことを蛇足ながら申し上げたい。



(1) 常きげん 山廃仕込大吟醸 鹿野酒造 (石川)


 


 立香は仄か。軽い入り口。バランスのとれた味。膨らみは大きくはなく小さくまとまる。中盤から渋味・苦味が押しを作る。後半にかけて切れが良い。味に偏りがなく透明感が高いが、後半にかけ押しもあるので食中酒としても適性がある。評価8.0。


敬愛する農口杜氏渾身の酒に評価8.0では申し訳ない。筆者の評価の不明を恥じるのみである。言い訳をすれば、筆者のもとに回ってきたのは(4)、(3)の後であったのでその影響を受けたと言い逃れることにする。
 銘柄を知っていて飲めば、この評価では収まらない別格の酒だった。ブラインド評価は、恐ろしい。なぜなら自分を評価することでもあるからだ。


目隠しが解かれてからは、農口杜氏の山廃吟醸は今回が飲み納めになる可能性も高いので、今年蔵見学にお邪魔したときの鹿野社長の尊顔と農口杜氏の温顔とユーモアのあるお話を思い浮かべながら、ゆっくりと利かせていただいた。
 先日の楮の会の益荒男は農口杜氏手ずからの酒ではないかもしれないが、底に流れているものは同じと感じた。
 山廃仕込の酒は、味は濃いがムッとするような含み香があるものが多いが、鹿野酒造の山廃にはそれが無い。あるのは、透明感とキレの良さと後口の良さだ。


農口杜氏の言葉が思い出される。
この土地はきれいな酒を好む傾向があるので、菊姫の時よりその好みに添ったものにしている。
大杜氏にしてこの言葉ありである。



(2) 義侠 純米吟醸生原酒 中取 山本本家酒造 (愛知)


 


 立香はない。軽い入り口、バランスは取れている味。まったりとした舌触り。中盤からやや辛味がある。後口は良い。評価9.0。


愛知の酒が、高評価になってよかった。
義侠の酒も幅が広く、熟っぽいものはあまり嗜好に合わないがこの酒は、まったりとしたおおらかさが良かった。



(3) 天狗舞 純米大吟醸 雄町 車多酒造 (石川)


 


 立香は感じない。やや甘い入り口。味のバランスは良い。膨らみもある。後半に含み香に仄かな化学臭のようなものを感じる。評価8.0。


一度蔵見学に行きたい蔵だが、一般の見学は許されていないので、今は難しい。酒を飲んで想像する外はない。



(4) 仙禽 木桶仕込み 純米大吟醸 しずく酒  亀の尾 ?せんきん (栃木)


 


 吟醸香高い。入り口甘く、酸の膨らみ・辛味と推移する。中盤から味が厚くなり、辛味の押しが出る。後口はピリ辛系。メリハリの聞いた派手な味わいだがやや品位がない。評価7.0。


最初に回ってきたのが(4)のこの酒。香り高く、味も活発で印象的な登場だった。最初評価8.0としたが、次に(3)を飲んで評価7.0にした経緯がある。ピチピチのギャルで、若く魅力的なのだがやや騒がしく落ち着きがないと感じたからだ。



(5) 醸し人九平次 別誂 純米大吟醸 山田錦 萬乗醸造 (愛知)


 


 立香は感じ無い。スッキリとした味。中盤から酸味のある発泡感がある。後口やや重い。評価7.0。


これも、ブラインドでなければ評価が変わった銘酒だ。
何時も、九平次のフルーティーな爽やかな酸は魅力的だが、今日はブラインドでは後口がやや重いと感じた。前に利いた酒に影響を受けたかもしれない。



(6) 風の森 笊籬採り 山田錦 純米大吟醸 油長酒造 (奈良)


 


 立香は感じない。酸味の入り口。ピリピリとした発泡感。酸のキレは良いが、発泡の辛味がある。後口はやや重い。評価7.0。


風の森は人気のある酒だ。
ブラインドでは、(5)の九平次と同じような印象の世界だった。



(7) 大那 大吟醸 無濾過 中取り 菊の里酒造 (栃木)


 日の


 立香は感じない。甘い入り口、軽い酸。中盤の膨らみは大きくなく、後半に流れていく。後口やや重い。評価7.0。



(8) 磯自慢 大吟醸 水響華 磯自慢酒造 (静岡)
 立香はない。甘い入り口。軽めの酸。中盤過ぎてからやや重くなる。含み香に芳香系の香りを感じる。評価6.0。


 


この酒は、ブラインドでなければこの評価は付けられない。
静岡の酒は、芳香系の香りがすることはよく経験するが、自社酵母の磯自慢では過去感じたことのない香りだ。保存の関係があったのかもしれない。


 磯自慢の酒の格調の高さは言うまでもないし、何度も飲んだ経験から今日の感じは何時もと違った印象だ。
 磯自慢の素晴らしさは以下の記事に書いたとおりだ。
2010/05/09 夢の企画「磯自慢・中取り純米大吟醸35を楽しむ会」
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/ef8aaa3ae02fc685cde99b25e2ac48c2



(9) 日下無双 純米大吟醸 村重酒造 (山口)


 定例会


仄かな立香。丸い舌触りの軽く甘い入り口。膨らみがあり、味のバランスが良い。含み香も快い。後半も切れが良い。上品さを感じる。評価9.0。


ブラインドが外される前に、評価9.0同点となった(9)と(10)の決着をつけるため、飲み比べを行った。
 味のバランスが良く、膨らみもあり、品位もありで同じような印象なので並べて、利き比べた。
 (10)に比較して、(9)の方が中盤から後半にかけての透明感が上であると感じたので、(9)を今日の1位とした。
 (2)も同点だったがブラインド段階では酒がなく比較ができなかった。


ブラインドが外され(9)の正体を見ると、日下無双だった。これは嬉しかった。この酒の名前にもなっている日下信次杜氏とはお会いしたことがあるからだ。


日下杜氏は、ぱっと見たところ高田純次のような印象だった。それは髪型と大きな生き生きとした眼が似ているからだったが、おはなしをしているとギャグが出てくることもなく真っ直ぐな方だった。
 若くして28歳で杜氏になられ、活躍をされ、村重酒造に移籍をされたようであるが、今年も連発して受賞をされており、今後の大活躍が期待される杜氏さんだ。


村重酒造HPによれば、この日下無双にはマイクロナノバブルと言う技術が使われているそうだ。品質の劣化を防ぐためにナノレベルの窒素を搾りたての生酒にナノレベルの窒素を溶けこませる技術だそうだ。
 この酒の透明感・キレの良さ、後口の上品さはこの技術に拠るものかもしれない。



(10) 千曲錦 大吟醸 酒の精 鑑評会出品同格酒 千曲錦酒造 (長野)


 


 立香は感じない。軽い入り口。バランスのとれた味。大きくはないが膨らみはある。中盤からの切れが良い。全体として偏りを感じさせない中庸さ・中正さを感じる。評価9.0。


この酒は全国で770本しか出荷されなかった限定品のようだ。



(11) 獅子の里 純米大吟醸 播州愛山 松浦酒造 (石川)


 


 立香は感じない。偏りのない入り口。バランスのとれた味。膨らみはあるが大きくはない。仄かに熟した風味を感じる。後口は軽い辛味。評価8.0。



(12) 出羽桜 純米大吟醸 愛山 出羽桜酒造 (山形)
立香あり。甘い入り口。酸の膨らみが大きい。中盤から味が濃くなる。後半やや重い。後口はピリ辛。評価7.0。


 は、今



筆者のブラインド評価による序列は以下のとおりとなった。
(9)日下無双 純米大吟醸
(2)義侠 純米吟醸生原酒 中取
(10)千曲錦 大吟醸 酒の精 鑑評会出品同格酒
(1)常きげん 山廃仕込大吟醸
(3)天狗舞 純米大吟醸 雄町
(11)獅子の里 純米大吟醸 播州愛山
(5)醸し人九平次 別誂 純米大吟醸 山田錦
(4)仙禽 木桶仕込み 純米大吟醸 しずく酒  亀の尾
(6)風の森 笊籬採り 山田錦 純米大吟醸
(7)大那 大吟醸 無濾過 中取り
(12)出羽桜 純米大吟醸 愛山
(8)磯自慢 大吟醸 水響華



参加者全員の評価結果は会のサイトに掲載されるはずだが、当日の発表では以下のとおりだった。(間違いがあるかもしれない。)
(4)仙禽 木桶仕込み 純米大吟醸 しずく酒  亀の尾
(8)磯自慢 大吟醸 水響華
(7)大那 大吟醸 無濾過 中取り
(3)天狗舞 純米大吟醸 雄町
(12)出羽桜 純米大吟醸 愛山
(9)日下無双 純米大吟醸
(2)義侠 純米吟醸生原酒 中取
(10)千曲錦 大吟醸 酒の精 鑑評会出品同格酒
(11)獅子の里 純米大吟醸 播州愛山
(6)風の森 笊籬採り 山田錦 純米大吟醸
(1)常きげん 山廃仕込大吟醸
(5)醸し人九平次 別誂 純米大吟醸 山田錦



今年の出品酒の選考基準は、従来入っていた十四代とか黒龍が入っていない。
 顔ぶれを見ると人気・世評に加え、実力重視で選ばれた顔ぶれのような気がする。



 

2010-12-17 (Fri)

2010/12/17 日本酒の会sake nagoya 12月定例会(その2)

2010/12/17 日本酒の会sake nagoya 12月定例会(その2)

【今日の料理】テーブルの上には、卓上コンロの上に鍋が置かれている。今日は、鍋だが、何の鍋だろう。  豆腐と野菜が出てきた。魚すきか鳥すきかきりたんぽか。何だろう。 運ばれてきたのは、寒鰤だった。刺身でもしゃぶしゃぶでも、お好み次第だ。テーブルごと皿ごとに鰤の部位も分けられて皿盛してある。 店から説明を受けた女性が手際よく、公平に各人の皿に取り分けてくれた。こうした段取りは女性ならで...

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【今日の料理】
テーブルの上には、卓上コンロの上に鍋が置かれている。
今日は、鍋だが、何の鍋だろう。


 


 


豆腐と野菜が出てきた。
魚すきか鳥すきかきりたんぽか。何だろう。


 
運ばれてきたのは、寒鰤だった。
刺身でもしゃぶしゃぶでも、お好み次第だ。
テーブルごと皿ごとに鰤の部位も分けられて皿盛してある。


 
店から説明を受けた女性が手際よく、公平に各人の皿に取り分けてくれた。こうした段取りは女性ならではである。
 男ばかりでは、酒を利いているうちに、鰤が無くなって食べそびれることもありがちなことだから。



 
まずは、野菜から鍋に入れ。
煮立ったところで、しゃぶしゃぶでいただく。


 
背側の血身の方はしゃぶしゃぶで、腹側の白い方は刺身でいただくことにした。


刺身は脂が乗っており、口の中に脂が広がりまったりとして美味しい。
 ブラインド評価を終えた後の常きげん山廃大吟醸は、流石寒鰤の刺身にはぴったりと良く合う。
 これを贅沢と言わずに何と言おうか。


しゃぶしゃぶは、表面の脂が洗われて、サッパリとして脂が苦手な人でも食べやすくなる。
 タレはポン酢だが、このポン酢が良かった。
爽やかな酸味で、醸造酢のようなツンと来る刺激的なところはなく、フルーティな酸味である。
 果実の香りが立っているので、魚の生臭さが完全に抑えられている。このポン酢なら鰤はチョットと言う人も問題はない。
 柚子の酢が入っているのだろうと思い、帰りに板長さんに聞いてみたところ市販のポン酢に柑橘類が複数3種類以上ブレンドされているとのことだった。道理で香りが良いはずだ。


 
丸ごと解体された大きな寒鰤からは、しゃぶしゃぶ・刺身用以外の部位もたくさん出る。これが別途運ばれてきた。
鍋に入れて出汁を取り、その後食べる。


 
ポン酢が爽やかなため、アラ(と言うには高級すぎるが)も美味しい。



定番の枝豆。


 
お漬物。


 
最後は、寒鰤と野菜のエキスがタップリと出た出汁を使って、卵雑炊で〆。


毎回そう思うが、旨みの出た出汁は最高の肴だ。
少し出汁を口に含み、山廃を大吟醸を呑む。
口中に出汁の旨みと日本酒の旨みが渾然一体となって広がる。
在り来たりの料理よりこの汁が肴としては上だ。



豪華な今年最後の定例会も終わる時が来る。
撤収!!との声が響く。
残念ながら席をたつ外はない。


終わりきれない参加者たちは、それぞれ2次会の場所を定めて散っていった。
 我々も、結局2次会、3次会と回り、酔いもよく回った。


お陰さまで久しぶりに酔っぱらいの午前様の帰還と相成った。
めでたし、めでたしである。



 

2010-12-17 (Fri)

2010/12/17 日記 風呂吹き

2010/12/17 日記 風呂吹き

2010/12/17 (金) 旧暦: 11月12日    日出: 6時44分  日没: 16時29分  月出: 13時12分  月没: 2時26分  月齢: 11.39  辛丑 (しんちゅう,かのとうし)  六曜: 仏滅  九星: 五黄土星  選日: 今日の季語: 風呂吹 (cheese Days より転載)『風呂吹き大根 風呂吹き大根風呂吹き大根(ふろふきだいこん)は、大根を柔らかくゆで、練り味噌などをつけて食べる料理。かぶ、冬瓜などで作られる...

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2010/12/17 (金) 旧暦: 11月12日    日出: 6時44分  日没: 16時29分  月出: 13時12分  月没: 2時26分  月齢: 11.39  辛丑 (しんちゅう,かのとうし)  六曜: 仏滅  九星: 五黄土星  選日:


今日の季語: 風呂吹


 



(cheese Days より転載)


『風呂吹き大根
 
風呂吹き大根風呂吹き大根(ふろふきだいこん)は、大根を柔らかくゆで、練り味噌などをつけて食べる料理。かぶ、冬瓜などで作られることもあり、その際は単に風呂吹きと呼ばれる。


 名前の由来
名前の由来には諸説あり、一説によると、漆器職人が冬になると漆の乾きが悪くて困っていたところ、ある僧から風呂(漆器の貯蔵室のこと)に大根のゆで汁を吹き込み、そこで乾かすとよいと教えられ、その通りにするとうまくいった。この時、大量のゆで汁を取るため、ゆでた大根も大量に余ったので近所に配った。すると、これがおいしいと評判になり、風呂にゆで汁を吹き込んだ残りの大根であることから、「風呂吹き大根」の名前が生まれた、というもの。


ただし「風呂」とは本来、蒸風呂のことを指し、蒸気を満たした「室(むろ)」が語源であることを考えると、上の説は前後が逆転している。もともと漆器の乾燥室である風呂に湿気を与えるために沸かす湯が勿体ないため、大根を茹でるのに使った――という説のほうが信憑性は高い。


 作り方
大根は厚さ4cmほどに切って皮を剥き、面取りをする。その後、米の研ぎ汁(なければひと握りの米粒)と一緒に下ゆでをしておくと、きれいな白色に仕上げることができる。
鍋の底に昆布を敷き、その上に大根を乗せてたっぷりの水を注ぎ、大根が柔らかくなるまでゆっくり煮る。


よく煮えた大根に、用意しておいた味噌だれなどをつけて食べる。残った昆布や出し汁は、そのまま食したり他の料理に転用してもよい。』(Wikipedia)



風呂吹の俳句:


・進みけり白柄の切貝風呂吹の兵 上島鬼貫


・善か悪か風呂吹を喰つて合点せよ 夏目漱石


・風呂吹にとろりと味噌の流れけり 松瀬青々


・風呂吹に機嫌の箸ののびにけり 石田波郷


・風呂吹に舌一枚の困るなり 中原道夫



風呂吹き大根はシンプルなだけに、素材の良さが欠かせない。
大根がすが入っていてはどう仕様も無いが、硬いものも美味しくない。
 味噌はやはり赤味噌だ。


合わせる酒は、純米の食中酒が良いが、吟醸酒でも合う肴だろう。
ひとり酒でもよいが、酌をしてくれる人が居ればそれが一番。


漱石の句は禅問答のようだ。
風呂吹きは存在が、善悪を超越している。



 

2010-12-16 (Thu)

2010/12/16 日記 鰭酒

2010/12/16 日記 鰭酒

2010/12/16 (木) 旧暦: 11月11日    日出: 6時43分  日没: 16時29分  月出: 12時39分  月没: 1時28分  月齢: 10.39  庚子 (こうし,かのえね)  六曜: 先負  九星: 六白金星  選日: 一粒万倍日今日の季語: 鰭酒(ひれざけ) (も、ミシュラン東京 より転載)『ひれ酒(ひれざけ)は、日本酒の飲み方のひとつ。食用魚の鰭(ひれ)をあぶり焼いて、燗酒にいれたものである。フグのひれ酒が代...

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2010/12/16 (木) 旧暦: 11月11日    日出: 6時43分  日没: 16時29分  月出: 12時39分  月没: 1時28分  月齢: 10.39  庚子 (こうし,かのえね)  六曜: 先負  九星: 六白金星  選日: 一粒万倍日


今日の季語: 鰭酒(ひれざけ)


 



(も、ミシュラン東京 より転載)



『ひれ酒(ひれざけ)は、日本酒の飲み方のひとつ。


食用魚の鰭(ひれ)をあぶり焼いて、燗酒にいれたものである。


フグのひれ酒が代表的である。最初に切り落とした鰭を干し、強火で飴色にあぶり、コップなどにいれ、これに熱燗の酒を注ぐ。ふたなどをして鰭の香味が酒にうつるのを待って飲む。掻き混ぜても琥珀色に透き通るのが特徴であるとされる。酒に火を点じてから飲むむきもある。
かつて三増酒のような品質の悪い日本酒が幅を利かせていた時代、鰭は「二級酒を特級酒に変えてくれる」と評され、安い酒を美味しく飲む手段として定着した。日本酒の品質が向上した現在でも、ひれ酒は独特のコクと風味で根強い人気を持つ。
』(Wikipedia)



鰭酒の俳句:


・あと口の鰭酒に酔深めけり 新田郊春


・河豚の座のはずみ鰭酒廻し飲み 小原菁々子


・鰭酒にいささか威儀を崩したる 山田弘子


・鰭酒の椀を据ゑたり恋生れよ 仙田洋子


・鰭酒や汐入川に博多の灯 村田よう子



博多の夜は2回だけで鰭酒は飲んだことはない。
中洲も同様に焼酎の店ばかりで日本酒にこだわる店は少ないようだ。
 博多の酒といえば、練酒だが、「和酒処 酒峰」では若竹屋が醸した中洲のオリジナル「酒峰」が飲めるそうだ。
 機会があれば、酒峰の鰭酒を飲んでみたいものだ。



 

2010-12-15 (Wed)

2010/12/15 名古屋市民主役の劇の第1幕降りる

2010/12/15 名古屋市民主役の劇の第1幕降りる

名古屋市民が主役を演じる劇「庶民革命と地方自治」の第1幕が降りた。この劇の始まりについては、3月25日に書いた。http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/7f4c5b5796666b5167b31416ede01874地方自治と言えば聞こえは良いが、実際の地方政治は、議会も行政も既得権と利権が網の目状に張り巡らされていることは国政と同じだ。報道がされない分、地方の方はまだ闇の中だ。 名古屋では、闇の中には選挙管理委員会までもがうごめいてい...

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名古屋市民が主役を演じる劇「庶民革命と地方自治」の第1幕が降りた。


この劇の始まりについては、3月25日に書いた。
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/7f4c5b5796666b5167b31416ede01874


地方自治と言えば聞こえは良いが、実際の地方政治は、議会も行政も既得権と利権が網の目状に張り巡らされていることは国政と同じだ。報道がされない分、地方の方はまだ闇の中だ。
 名古屋では、闇の中には選挙管理委員会までもがうごめいていたことが明らかになった。


市長と議会の対決構造が溶けないまま、名古屋市民による市議会解散のリコールが行われることになった。
 当初専門家でも成立は難しいと予想した署名活動は、43万人もの署名を集め、全国を驚かせた。第一幕は、拍手のうちに降りると思われたが、そこで事件が起きた。
 照明が切られてしまい劇場は闇の中に消えてしまった。電気を切ったのは名古屋市選挙管理委員会だった。


審査基準を恣意的に変え、時日まで変更し、無効票作りを行い、厳密な審査と表して罠を掛けた照会状を送付し、24%もの無効署名を創り上げた。
 委員4名のうち3人は市議会議員OBである選挙管理委員会のやったことである。
 その愚挙・暴挙を市民団体が再度署名者に確認を求めて有効署名数を確保した。


選挙管理委員会によって無効とされた署名に間違いはなかったのであり、侮られた名古屋市民の怒りが火を放ち、劇場は再び闇から姿を現した。



『名古屋市議会リコール住民投票へ 有効署名が法定数超す2010年12月15日14時13分
 
 



.
有効署名数が確定したことを知らせる文書を掲示板に張り出す区選管の職員
=15日午前11時18分、昭和区役所


 名古屋市議会の解散を求める直接請求(リコール)に向けた有効署名数が15日午後、住民投票を実施するために必要な数に達した。市選挙管理委員会は15日午後2時までに12区分の有効署名数を確定させ、未確定の4区の判明分も含めた合計署名数は36万6277人分になった。必要数36万5795人分を超え、市議会解散の住民投票が実施される見通しとなった。


 議会解散の是非を問う住民投票は、政令指定市では初めてとなる。署名の確定を受けた本請求の告示から60日以内に行われるため、実施時期は来年2月6日投開票の愛知県知事選との同日になる可能性がある。


 11月24日の審査終了時点では必要数に1万2004人分足りなかった。その後の署名の縦覧期間をへて約3万2千人分の異議申し出があった。再審査では多くの異議が認められ、「無効」から「有効」に切り替わった。


 15日は午前中に2区、午後に5区の区選管で最終審査が行われ、昭和区、千種区、港区で新たに有効署名数が上積みされた。14日と15日午後2時までに発表された12区分の確定を含め、有効署名数は計1万2486人分上積みされ、不足分の1万2004人分を上回った。15日午後2時までに確定した12区分の有効署名数は計29万7988人。15日中に全区分の有効署名が確定する見通しだ。


 リコール署名は河村たかし名古屋市長が主導し、市長の支援団体が8月下旬から署名集めを開始、法定の1カ月間で約46万5千人分の署名を集め、10月に市選管に提出された。一方、市選管は11月24日に発表した審査結果で約11万人分の署名を「無効」と判断。必要数に届かず、異議申し出が相次いでいた。


 住民投票で有効投票数の過半数が賛成すれば市議会は解散され、出直し市議選は来年3月13日投開票が軸になりそうだ。(寺西哲生) 』(asahi.com)



政令指定都市で全国で初めての議会解散の住民投票は、闇に包まれた地方政治に光を当て闇から姿を見せるものだ。
 第2幕では、保身と既得権と利権の闇に身を置き、皆でやれば怖くないと住民不在の太平楽を決め込んでいる議会・議員・役人・利害関係者の姿を炙り出すために市議会解散のリーコールを成立させる1票を市民は投じるだろう。


それにしても、名古屋市議会議員の時代錯誤ぶりには失望した。
2010/10/04 46万人署名提出 お解りだろうか?に書いたように、
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/c5119f2e1338590ef5229df26622302c


保身のためには採るべき方法があったにもかかわらず、全員ボケで時代が読めず、自分で自らに市民軽視の烙印を押してしまった。
反省の機会は通りすぎてしまった。もうルビコン川を渡ってしまった今、覚悟して審判を待つより他はなくなってしまった。


自ら律する事ができない人が政治家の資格を持たないことは明らかだからやむを得ない事だが。



 

2010-12-15 (Wed)

2010/12/15 日記 おでん

2010/12/15 日記 おでん

2010/12/15 (水) 旧暦: 11月10日    日出: 6時42分  日没: 16時28分  月出: 12時10分  月没: 0時32分  月齢: 9.39  己亥 (きがい,つちのとい)  六曜: 友引  九星: 七赤金星  選日: 一粒万倍日今日の季語: おでん (元祖 不良人妻日記 より転載)『おでん(御田)は、日本料理のうち、煮物料理の一種。鍋料理にも分類される。出汁を醤油等で味付けしたつゆに、大根、竹輪、コンニャク、ゆ...

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2010/12/15 (水) 旧暦: 11月10日    日出: 6時42分  日没: 16時28分  月出: 12時10分  月没: 0時32分  月齢: 9.39  己亥 (きがい,つちのとい)  六曜: 友引  九星: 七赤金星  選日: 一粒万倍日


今日の季語: おでん


 



(元祖 不良人妻日記 より転載)


『おでん(御田)は、日本料理のうち、煮物料理の一種。鍋料理にも分類される。


出汁を醤油等で味付けしたつゆに、大根、竹輪、コンニャク、ゆで卵など様々な具材を入れて煮込んだ料理である。具材の種類は地域や家庭によって異なる。


 名称
室町時代に出現した味噌田楽が原型である。田楽と呼ばれた料理には具を串刺しにして焼いた「焼き田楽」のほか、具を茹でた「煮込み田楽」があり、煮込み田楽は上方では具を昆布だしの中で温め甘味噌をつけて供したが、近郊の銚子や野田で醤油の醸造が盛んになった江戸では、かつおだしに醤油や砂糖、みりんを入れた甘辛い汁で煮込むようになり、女房言葉で田楽の「でん」に接頭語「お」を付けた「おでん」と呼ばれるようになって、単に田楽といえば味噌田楽をさすようになった。江戸では振売や屋台で売られたが、焼き田楽より予め温めてある煮込み田楽が、味噌をつける味噌田楽よりおでんの方が、江戸の町民には好まれたという。


 歴史
江戸時代に濃口醤油が発明され、江戸では醤油味の濃い出汁で煮た「おでん」が作られるようになり、それが上方に伝わり「関東炊き」や「関東煮(かんとだき)」と呼ばれるようになった。関東煮の語源については「かんとうふ煮」説や中国の煮込み料理に由来する「広東煮」説もある[1]。「関東煮」は昆布・鯨・牛すじなどで出汁をとったり、薄口醤油を用いたりと独自に変化していった。


その後、関東のおでんは廃れていくが、関東大震災(1923年)の時、関西から救援に来た人たちの炊き出しで「関東煮」が振る舞われたことから東京でもおでんが復活することになる。しかし本来の江戸の味は既に失われていたために、味付けは関西風のものが一時期主流となった。そのため、現在東京でも老舗とされる店の中で薄味の店も少なくは無い。1937年(昭和12年)発行の大日本帝国陸軍の調理教本「軍隊調理法」では、本項で述べるおでんが「関東煮」と表記されており、別途「肉味噌おでん」として田楽風の料理が記載されている。


通常のおでんとは異なった種類のおでんとして、コンニャクのみを具とする「こんにゃくおでん」(「味噌おでん」とも呼ばれる)がある。だし汁ではなく湯で煮込んで熱くしたコンニャクに甘い味噌ダレを付けて食べる淡白な食品で、古い時代の煮込み田楽の遺風を残している。


 地域性
日本では麺類のつゆに代表されるように、一般的に東日本では醤油味の濃い色合い、西日本では薄い色合いが好まれる(ちなみに実際の塩分濃度は醤油の色の濃薄とは無関係)。したがって、おでんに関しても基本的には同様である。ただし、上記のような複雑な発展の経緯があったために、関東で関西風のだしが好まれたり、関西でも濃口醤油を用いたりすることがある。また、関西では、濃い色合いのものを関東煮、薄い色合いのものをおでんと呼び分ける傾向もある。薬味は全国的に練り辛子が主流だが、味噌だれやネギだれなどを用いる地域もある。名古屋を中心とする中部地方では、こんにゃくや豆腐などに八丁味噌をベースにしたたれを付けて焼いたり、それらを湯掻いて味噌だれをつけて食べる田楽(味噌田楽)も健在である。
...』(Wikipedia)



おでんの俳句:


・おでん屋にただ集つてをりにけり 後藤立夫


・おでん屋に集へる背中相似たり 山田弘子


・おでん屋に同じ淋しさおなじ唄 岡本 眸


・おでん屋の月夜鴉の客ひとり 龍岡晋


・おでん煮ゆ男はもののさびしくて 行方克己


・おでん煮えさまざまの顔通りけり 波多野爽波



おでんの俳句を読んでも、読み人の頭に浮かぶおでんの姿は異なるはずだ。
 色は薄いが出汁の効いた関西風、赤味噌のこってりとした名古屋風、色の濃い醤油色の関東風。
 その姿を聞けば故郷が判るだろう。
おでんは地方性が豊かだ。
詳細はWikipedia。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8A%E3%81%A7%E3%82%93



女は群れてランチにスイーツ、語り倒す。
男は一人黙って、おでんで熱燗をやる。
おでんの句は、寂しさを詠んだものが多い。
上の句全てがそうだ。
だが、本当におでん屋で男は寂しいのだろうか?


其処には酔える酒があり、温かいおでんがあり、黙って酒肴を用意し話を聞いてくれる主がいる。
 それで充分ではないか。
ほんとうに寂しいのは、一人部屋で黙りこくって寒さを感じている人だろう。


先日寒い日、味噌おでんが食べたくなり千種のかっちゃんに寄った。
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/bf5ca596a91f761f22013bde9acc8e2f


まだ、6時で先客はない。
目の前の土鍋ではかっちゃんの味噌おでんが湯気を立てている。
おでん、どて、串かつ、ポテトサラダ...と次々に頼みながら、三千盛の超特の熱燗で温かくなる。


7時を過ぎても次の客は来ない。
"最近はこんなもんですよ"と牛すじを切りながら、かっちゃんは言う。
 そんなものかな~。
もし部屋で一人寒い思いをしているのなら、かっちゃんに来れば良いのに。


 ・かっちゃんの味噌のおでんの温かし