2009年10月 - 菜花亭日乗
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菜花亭日乗

菜花亭笑山の暇つぶし的日常のつれづれ。 散歩する道筋は、日本酒、俳句、本、音楽、沖縄、泡盛、カメラに...etc

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2009-10-31 (Sat)

2009/10/31 日記 敗荷

2009/10/31 日記 敗荷

2009/10/31(土) 旧暦:9月14日 ハロウィン 日出:6時01分 日没:16時47分 月出:15時00分 月没:3時07分 月齢:12.89己酉(きゆう,つちのととり) 六曜:仏滅 九星:三碧木星 選日:一粒万倍日今日の季語: 敗荷(はいか、やぶれはす、やぶればす) (晩秋秋風の吹く頃、葉が破れ傷つき枯れ、茎も折れて無残な姿となった蓮) (思いついた時に より転載)夏前には天国のような高貴な花を咲かせていた蓮も、秋風に葉...

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2009/10/31(土) 旧暦:9月14日 ハロウィン 日出:6時01分 日没:16時47分 月出:15時00分 月没:3時07分 月齢:12.89己酉(きゆう,つちのととり) 六曜:仏滅 九星:三碧木星 選日:一粒万倍日


今日の季語: 敗荷(はいか、やぶれはす、やぶればす)
 (晩秋秋風の吹く頃、葉が破れ傷つき枯れ、茎も折れて無残な姿となった蓮)


 



(思いついた時に より転載)


夏前には天国のような高貴な花を咲かせていた蓮も、秋風に葉を翻したあと、日に日に枯れ、風雨に打たれ破れてゆく。
 冬は蓮にとっては一つの終わりの季節である。



敗荷の俳句:


 ・さればこそ賢者は富まず敗荷 蕪村
 
 ・敗荷や雨は静かに降りつづく 淡嵩


 ・敗荷の池に沈むに間ありけり 橋田憲明


 ・敗荷のもうこれ以上咎負へず 小山祐司


 ・敗荷を見飽かぬ人の横に居る 池田澄子



地球が太陽の周りを一周する間に蓮は美しい花を咲かせる。
花を一度でも咲かせることが出来れば、それで充分と言わなければならない。
「見飽かぬ人の横に居」てくれる人がいる人は幸せな人だ。



 

2009-10-31 (Sat)

2009/10/31 自作パソコンの怪-その2

2009/10/31 自作パソコンの怪-その2

(この記事は、愚痴の話なのでパソコンに関心のない人には時間の無駄なので読む必要はない。パソコンに苦労したことのある人は、同病の慰藉があるかも知れない。) このところパソコンに振り回されている。 Vistaでは動かない古いカードを使いたくなり、放置してあったWindows2000のパソコンにインストールして使うことにした。 これが問題のはじまり。 試行錯誤と堂堂巡りのまっただ中に落ち込んだ。 Windows...

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(この記事は、愚痴の話なのでパソコンに関心のない人には時間の無駄なので読む必要はない。パソコンに苦労したことのある人は、同病の慰藉があるかも知れない。)


 


このところパソコンに振り回されている。


 


Vistaでは動かない古いカードを使いたくなり、放置してあったWindows2000のパソコンにインストールして使うことにした。


 


これが問題のはじまり。
試行錯誤と堂堂巡りのまっただ中に落ち込んだ。


 


Windows2000が起動しない。
DVD-ROM2台の内1台、HDDはCドライブだけ残し、起動するも立ち上がらない。Windows2000のLOGOの後で画面が消えてしまう。


 


システム修復ディスクが見つからなかったので、システムCD-ROMを挿入して修復を試みる。
前のマザーボードなのでBIOSの設定方法を忘れている。
マニュアルを探して構成・レイアウトを確認。
BIOSでCD-ROMを起動ディスクにして立ち上げ、修復を図る。
何度か修復を繰り返し、その都度BIOSと画面の推移を見続ける。試行錯誤の結果HDDから立ち上げることに成功した。


 


勇躍して、外していた1台のHDDを組み込み、再起動した。
巧く立ち上がった。
 次に、もう1台のHDDを組み込む、これも成功。
更に外してあったHDDを組み込む、これも成功。


 


上手く行った。これで目的のカードを使うことが出来る。
と思ったが、現実はそんなに甘くなかった。


 


カードを使う前にHDDの整理をする事にした。
区分けされていたパーティションを統合する為に、ファイルをコピーしてまとめ、空いたパーティションを削除し、統合した大きいパーティションにした。
 長い時間を掛けてFORMATして、統合されたパーティションにファイルを戻した。


 


LAN接続をして


 


新しいディスク構成が出来上がったので、再起動をかける。
NTLDRが見つからないと表示が出て立ち上がらなくなった。


 


双六で振り出しに戻される賽の目が出た心境だ。
やれやれ、又やり直し。


 


再びディスク関係を外し、HDD1台とDVD-ROMだけにして、システム修復を試みる。
 今度はブルー画面がでてシステムのインストールCDからも立ち上がらない。


 


BIOSを変更しながら何度試みても何ともならないので1度撤退。
VistaのマシンでIT上の情報を探してみる。
 ある情報でNTFSのファイルシステムを検証し、ディスクの検査、セクターの修復をしてみるのも良いと書かれていた。


 


VistaマシンにIDE-USB変換ケーブルを使い外付けディスクにするとディスクの内容は見えた。HDDは破損していなかった。
セクターの検査・修復をかけたが、異常はなかった。
プロパティのセキュリティで番号だけのユーザーをアクセス禁止に設定。


 


古いケースに戻し、LANケーブルは外しITには繋がらないようにして、インストールCDを挿入して起動する。
今度はブルー画面は出ず、CDから起動できた。


 


試行錯誤しながら、HDDの修復を行った。
立ち上がるようになったので、今度は修復ディスクをまず作成することにした。


 


修復ディスクはFDDで作成することになるので、TEACのUSB変換ケーブル接続のFDDを装着して起動する。
FORMATを済ませ、修復ディスク作成のメニューから作成しようとするとAドライブのFDDにディスクを挿入しろとのメッセージである。
 ところがTEACのUSB-FDDはBドライブに設定されている。Aドライブは接続していないが、Bと認識される。


 


USB-FDDをAドライブに変更する方法を、色々調べてみるが。出来ないとの情報ばかりだ。
 もう修復ディスクの作成は諦めようと思い、1度撤退した。


 


...時間が経過した。


 


Bドライブに修復ディスクを方法を調べれば良いのではとアイデアが浮かんだ。
 調べてみるとコマンドラインモードの操作で修復する方法が見つかった。
 コマンドラインで修復が出来れば、パラメーターのA:をB:に変えれば出来るはず。


 


真っ暗なコマンドラインモードでコマンドを1文字ずつ入力して操作、B:のUSB-FDDに必要なファイルをコピーすることが出来た。


 


バックアップファイルも作成し、事故対応準備が終わったところで、再びHDDを組み込みを行い、認識させることが出来た。


 


ここまで足かけ3日かかった。
暗中模索の中では、見通しが利かない。諦めればそれでお終いだ。しかし、努力すれば何とかなるかどうかは解らない、自分でも見通しは立たない。
 人生と全く同じ。諦めたら終わりだが、続けても目的地に辿り着ける保証はない。そんな暗中模索の中でどうするか。
 自分で決めるしか方法はない。


 


今は、一応立ち上がり動いている。
だが、次の瞬間、動かなくなる可能性は無しではない。一寸先は闇なのだ。
 むしろ問題は起こりそうな気がする。


 


問題はLAN接続だ。
接続した場合、MSとウイルス対策ソフトに繋がる。
ここで、問題が起きそうな気がする。


 


筆者はWndous2000の正規ユーザーであり、インストールディスクも持っているが、MS側で誤解している可能性もある。
これから先は、進んでみなければ解らない。


 


進むのは、精神衛生上、もしくは時間管理上、先に延ばすことにしよう。疲れから回復してから進む方が良いのは人生でも同じだ。


 



【参考】
コマンドラインによる修復ディスクの作成でお世話になったサイトは以下のwinFAQである。
有益な情報に感謝しつつ紹介したい。
http://winfaq.jp/


 



 

2009-10-30 (Fri)

2009/10/30 日記 十三夜の月見

2009/10/30 日記 十三夜の月見

2009/10/30(金) 旧暦:9月13日 十三夜 日出:6時00分 日没:16時48分 月出:14時33分 月没:2時08分 月齢:11.89戊申(ぼしん,つちのえさる) 六曜:先負 九星:四緑木星 選日:天一天上終、天赦日今日の季語: 十三夜(じゅうさんや)、後の月(のちのつき)  (大阪本場青果卸売協同組合HP より転載)『月見(つきみ)とは、満月など月を眺めて楽しむこと。観月(かんげつ)とも言う。月見(お月見)とは、旧...

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2009/10/30(金) 旧暦:9月13日 十三夜 日出:6時00分 日没:16時48分 月出:14時33分 月没:2時08分 月齢:11.89戊申(ぼしん,つちのえさる) 六曜:先負 九星:四緑木星 選日:天一天上終、天赦日


今日の季語: 十三夜(じゅうさんや)、後の月(のちのつき)


 



 
(大阪本場青果卸売協同組合HP より転載)



『月見(つきみ)とは、満月など月を眺めて楽しむこと。観月(かんげつ)とも言う。


月見(お月見)とは、旧暦の8月15日と9月13日に月を鑑賞することである。前者の夜を「十五夜」、後者の夜を「十三夜」と呼ぶ。十五夜の月は、サトイモなどを供えることが多いため「芋名月」とも呼ばれる。一方、十三夜の月は、栗や豆を供えることが多いため「栗名月」又は「豆名月」とも呼ばれる。どちらか一方の月見だけをすることは、「片見月」として嫌われた。十五夜の月を鑑賞する習慣は中国から伝わったが、十三夜の月見は日本独特の風習であり、平安時代に貴族たちが集まって、月を見て詩歌を詠んだのが始まりといわれる。十五夜の月は「中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ)」とも呼ばれる[1]。


十五夜のグレゴリオ暦(新暦)での該当日はこちらの対照表を参照。


 概要
 月見の飾り古くから旧暦8月(グレゴリオ暦(新暦)では9月頃)は、北半球では太陽と月の角度が観月に最も良い時節(明るい)である。この夜は、月が見える場所などに、薄(すすき)を飾って月見団子・里芋・枝豆・栗などを盛り、御酒を供えて月を眺めた(お月見料理)、豊作を祈る満月法会など。このことから芋名月とも言う地方もある。


十五夜は、中国が始まりとされる。中国では中秋節として盛大に祝い月餅を作ってお供えする。この月餅が日本に伝わって、月見団子に変ったという。朝鮮にも伝わり「チュソク(秋夕)」と呼び、ソンピョン(松餅)を作る。韓国ではチュソク前日と翌日が公休日となり、休暇をとり帰省する者も多い。[2]


十三夜は、日本独自の風習があり、ちょうど食べ頃の大豆や栗などを供えることから、この夜の月を豆名月または栗名月という。


江戸時代の遊里では、十五夜と十三夜の両方を祝い、どちらか片方の月見しかしない客は「片月見」または「片見月」と言って遊女らに嫌われた。二度目の通いを確実に行うために、十五夜に有力な客を誘う(相手はどうしても十三夜にも来なければならないため)風習があった。


更に、地方によっては月待ちという風習があり、十七夜以降を立待月(たてまち-)、居待月(いまち-)、寝待月(ねまち-)、更待月(ふけまち-)、というのはこの名残である。二十三夜待ちまでを行う地域が多くを占めたが、二十六夜待ちまで行う地域があり、月光に阿弥陀仏・観音・勢至の三尊が現れる(『広辞苑』より)、という口実を付けて月が昇る(大体、深夜2時ごろ)まで遊興にふけった。この風習は明治時代に入ると急速に廃れていったようだ。


中国、日本では、月を愛でるという習慣が古くからあり、日本では縄文時代頃からあると言われ、平安時代頃から中国から月見の祭事が伝わると貴族などの間で観月の宴や舟遊び(直接月を見るのではなく船などに乗ったりして水面に揺れる月を楽しむ)など歌を詠み、宴を催した。また、平安貴族らは月を直接見ることをせず、杯や池にそれを映して楽しんだという。


ヨーロッパでは満月は人の心をかき乱し、狂わせるものであるといわれ、月の女神が死を暗示したり、狼男が月を見て変身するというのは、その典型的な例で、とても月を眺めて楽しむという気分にはなれなかったようだ。日本では『竹取物語』に、月を眺めるかぐや姫を嫗が注意する場面があるため、中国から観月の風習が入るまでは月に対する考えがヨーロッパと似ていたようだ。


なお、中秋の夜に雲などで月が隠れて見えないことを「無月」、中秋の晩に雨が降ることを「雨月」と呼び、月が見えないながらもなんとなくほの明るい風情を賞するものとされる。また、俳諧では葉月十四日、十六日のことを特に「待宵(まつよい)」「十六夜(いざよい)」と称して、名月の前後の月を愛でるが、日本の関東以西では、この時期、晴天に恵まれる確率は低い。』(Wikipedia)



十三夜の俳句:


 ・飛雁の影や凡そ十三夜 成文


 ・泊る気でひとり来ませり十三夜 蕪村


 ・豆喰らふ月毛の駒に十三夜 几董


 ・浅草は風の中なる十三夜 高篤三


 ・木曽の痩もまだなほらぬに後の月 芭蕉



今日は陰暦九月十三夜、後の月である。


先人達は、月見、観月の風流を楽しんできた。
今の我々は、どうも気持ちに余裕がないが、2,3日後れても後の月を観る気持ちを大切にしたいものだ。
 豆大福でも良し、栗きんとんでも良し、月見酒ならなお良し。



 

2009-10-29 (Thu)

2009/10/29 日記 朱欒

2009/10/29 日記 朱欒

2009/10/29(木) 旧暦:9月12日 日出:5時59分 日没:16時49分 月出:14時07分 月没:1時10分 月齢:10.89丁未(ていび,ひのとひつじ) 六曜:友引 九星:五黄土星 選日:今日の季語: 朱欒(ざぼん)、文旦(ぶんたん) (季節の花300 より転載)『ブンタン(文旦、学名:Citrus maxima、シノニムCitrus grandis (L.))は、柑橘類の一種である。標準和名はザボン(朱欒、香欒)。 概要 [編集]原生地は東南アジ...

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2009/10/29(木) 旧暦:9月12日 日出:5時59分 日没:16時49分 月出:14時07分 月没:1時10分 月齢:10.89丁未(ていび,ひのとひつじ) 六曜:友引 九星:五黄土星 選日:


今日の季語: 朱欒(ざぼん)、文旦(ぶんたん)


 



(季節の花300 より転載)


『ブンタン(文旦、学名:Citrus maxima、シノニムCitrus grandis (L.))は、柑橘類の一種である。標準和名はザボン(朱欒、香欒)。


 概要 [編集]
原生地は東南アジア・中国南部・台湾などであり、日本には江戸時代初期に渡来した。


ブンタンの名前については、清国広東省の通商船船長「謝文旦」(しゃぶんたん、潮州語 ジアブンタン)の名前から取ったといわれる。船が遭難して薩摩で助けられた礼として、朱欒(しゅらん)と白欒(はくらん)という珍しい柑橘類をくれたのを植えて育て、広まったといわれる。第二次世界大戦前にはジャボンと呼ばれるのが一般的であり、これはジアブンタン(謝文旦)の略と考えられるが、ジャボンから転じたザボンの名前については、ポルトガル語のzamboa(元の意味は「サイダー」[要出典])から転じたという説もある。


ブンタンの樹は3mほどまでに育ち、その果実は品種により直径15cmから25cm、重さ500gから2kgまで様々な大きさに育つ。果実は皮の厚さが特徴で大きさの50%程度を占める程であり、果肉は果汁が少ないが独特の甘みと風味を持つ。なお果実の収穫は年末頃に行われることが多いが、 採取したては酸味が強すぎるので、数ヶ月間貯蔵して酸味を減らした後に出荷される。


ブンタンは自然交雑により色々な品種を生み出しており、グレープフルーツ・ナツミカン・ハッサクなどはブンタンの血を引いている。ブンタンそのものも品種が多く、西日本(特に高知・熊本・鹿児島)では色々なブンタンが栽培されている。高知では「ウチムラサキ(ウチムラ)」と呼ぶ果皮の内側が薄紫の文旦に似た柑橘類があるが、実は水分に乏しくパサパサしており、味も文旦に劣る。「ウチムラサキ」が文旦の原種とも言われている。


 利用
果実は生食の他、ベトナム、カンボジア、タイ王国では果肉を和え物の素材とする。


加工食品の原料としても用いられ、皮や果肉を用いた砂糖漬け(ザボン漬け、文旦漬け)、マーマレード、ボンタンアメなどは有名。近年、香港で流行しているデザート楊枝甘露は、マンゴーと沙田柚を主原料にして作られる。


果皮は中国に於いて、光七爪、光五爪などと称し、生薬としても利用される。また、化州柚の果皮は毛橘紅と呼ばれる。いずれも、皮の内側を剥ぎ、乾燥させた上で、咳止めなどの喉の薬、食欲不振の改善などに用いられる。


特異的な香気成分としてノートカトンがある。ノートカトンは、グレープフルーツやナツミカン等のブンタンからの交雑種にのみみられる成分である。皮には他にサンショウと同じく、舌にしびれを感じさせる辛味成分も含んでいる。


 主なブンタンの種類
 土佐文旦阿久根文旦(本田文旦)
安政柑 - 日本原産で晩白柚に次いで大きい柑橘類
麻豆文旦
河内晩柑(美生柑)
土佐文旦(法元文旦)
大橘
平戸文旦
江上文旦
晩王柑
晩白柚-柑橘類で最大の果実
獅子柚 - 大柚や鬼柚などとも呼ばれ大型の柚子と間違えられがちだが実は文旦類
パール柑 - 文旦の一種で表面が滑らかなのが特徴
チャンドラポメロ - ポメロは文旦の意
沙田柚 - 中国広西容県産で、華南で一般的
化州柚 - 中国で皮を生薬の毛橘紅として利用
水晶文旦
紅まどか - 1993年に登録された新品種、食味がよく耐寒性があるのが特徴』(Wikipedia)



朱欒の俳句:


 ・磊塊と朱欒盛られて籠歪む 松本たかし


 ・朱欒かげ老母の古き物語 石田波郷


 ・ふるさとも南の方の朱欒かな 中村汀女


 ・塗り盆のザボンひとつに曇りけり 山尾玉藻


 ・朱欒熟れ産み月という瞳の力 川田蓉子



朱欒は実を食べた後も楽しみがある。
九州のお土産にある朱欒漬けである。
分厚い中綿を切って、あく抜きをして砂糖で煮込み、最後にグラニュー糖をまぶす。
 砂糖を食べているような甘さと後味のほろ苦さが微妙である。
昔は砂糖漬けは喜ばれたが、今はメタボの敵。
 時代とともに人気は変わる。



 

2009-10-28 (Wed)

2009/10/28 日記 温め酒

2009/10/28 日記 温め酒

2009/10/28(水) 旧暦:9月11日 日出:5時58分 日没:16時50分 月出:13時41分 月没:0時13分 月齢:9.89丙午(へいご,ひのえうま) 六曜:先勝 九星:六白金星 選日:一粒万倍日、三隣亡今日の季語: 温め酒(あたためざけ、ぬくめざけ)(陰暦九月九日の重陽の節句の日に健康祈願のため温めて飲む酒) (新・飲み食いブログ より転載)『あたためざけ 【暖め酒/温め酒】燗(かん)をして温めた酒。また、身を温めるた...

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2009/10/28(水) 旧暦:9月11日 日出:5時58分 日没:16時50分 月出:13時41分 月没:0時13分 月齢:9.89丙午(へいご,ひのえうま) 六曜:先勝 九星:六白金星 選日:一粒万倍日、三隣亡


今日の季語: 温め酒(あたためざけ、ぬくめざけ)
(陰暦九月九日の重陽の節句の日に健康祈願のため温めて飲む酒)


 



(新・飲み食いブログ より転載)


『あたためざけ 【暖め酒/温め酒】
燗(かん)をして温めた酒。また、身を温めるために飲む酒。古く、陰暦九月九日を境とし、この日以降は式事の酒を温めて用い、また、この日温めた酒を飲むと病気にならないという言い伝えがあった。ぬくめざけ。[季]秋。』(三省堂 大辞林)



温め酒の俳句:


 ・温め酒汲むや子が居は山近き 及川貞


 ・舌うちし温め酒の名は問はず 後藤夜半


 ・老いぬればあたゝめ酒も猪口一つ 高浜虚子


 ・火美し酒美しやあたためむ 山口青邨


 ・温め酒夫の心妻は知る 大橋越央子


燗酒というと一般的だが、温め酒は季節感が備わった表現になる。
菊の酒と同じで重陽の節句を境にして秋あがりした酒を温めて飲むようにする区切りである。


「温め酒」を銘柄名にしている酒もある。人気の獺祭である。
「獺祭 純米大吟醸50 温め酒」 山田錦50%精米





(フォト蔵  mchさんのページ より転載)


 秋の夜長、一人で飲むのも悪くはないが、穏やかにしみじみと酌み交わすのもいい時間だ。


  しらたまの歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけり (若山牧水)


 



(若山牧水記念館HP より転載)


この色紙では、牧水自身、文末を「けれ」と揮毫している。
「けり」より「けれ」のほうが趣意に沿っている。



 

2009-10-27 (Tue)

2009/10/27 意外な問題解決法、逆療法

2009/10/27 意外な問題解決法、逆療法

アレルギーは、色々なものが存在するが、多くの人が困っているアレルギーが花粉症と食物アレルギーだ。 花粉症は春の杉花粉だけでなく秋の花粉症もある。食物アレルギーは大変だ。どこにアレルギー食品が入っているか解らないので外食が困難だ。 困っている人も多い。最近の報道でアレルギー対策としてアレルギーの元を使う逆療法が成果を上げていると報じられている。 アレルギーの元からミゲルのではなく、逆にアレルギーの元...

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アレルギーは、色々なものが存在するが、多くの人が困っているアレルギーが花粉症と食物アレルギーだ。
 花粉症は春の杉花粉だけでなく秋の花粉症もある。食物アレルギーは大変だ。どこにアレルギー食品が入っているか解らないので外食が困難だ。
 困っている人も多い。


最近の報道でアレルギー対策としてアレルギーの元を使う逆療法が成果を上げていると報じられている。
 アレルギーの元からミゲルのではなく、逆にアレルギーの元を体内に取り入れて身体を慣らしてしまおうという療法だ。
 医学的には減感作療法と呼ぶそうだ。


『花粉症対策、口からエキスも有効 実用化に期待
2009年10月26日(月)18:26
 東京都は26日、食パンに含ませた花粉エキスを口の粘膜から吸収する舌下減感作療法を花粉症患者142人に実施した結果、約7割で症状が消えたり、軽減したりし、重い副作用は1例もなかったと発表した。減感作療法はアレルゲンと呼ばれる原因物質を体内に取り込み、症状緩和を期待する治療法。都は「これほどの規模で舌下減感作療法の有効性が確認されたのは初めて。実用化を期待したい」という。』(KYODONEWS)


TVでは、民間の医療機関が子どもの食物アレルギーの治療について成果を上げている例を報道していた。


牛乳アレルギーの子に、医学的管理下の下、牛乳を毎日少しづつ飲ませていく。半年位続けると牛乳を飲んでもアレルギー反応が出なくなるそうである。逆療法である。
 牛乳に対して身体を慣れさせる、言い換えれば訓練していくと身体が日々成長してアレルギーの元に対して耐性を持つのである。


心も身体も鍛えることが大切なのだ。
逃げていては問題は解決しない。



 

2009-10-27 (Tue)

2009/10/27 日記 零余子の味

2009/10/27 日記 零余子の味

 2009/10/27(火) 旧暦:9月10日 日出:5時57分 日没:16時51分 月出:13時14分 月没:---- 月齢:8.89乙巳(いつし,きのとみ) 六曜:赤口 九星:七赤金星 選日:今日の季語: 零余子飯(むかごめし) (たんとの四季折々写真俳句 より転載) (踏青_徒然日記 より転載)『むかご(零余子)とは植物の器官のひとつで栄養繁殖器官である。葉の腋や花序に形成され、植物体から離れ、地面に落ちるとやがて発根し...

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 2009/10/27(火) 旧暦:9月10日 日出:5時57分 日没:16時51分 月出:13時14分 月没:---- 月齢:8.89乙巳(いつし,きのとみ) 六曜:赤口 九星:七赤金星 選日:



今日の季語: 零余子飯(むかごめし)


 



(たんとの四季折々写真俳句 より転載)


 



(踏青_徒然日記 より転載)



『むかご(零余子)とは植物の器官のひとつで栄養繁殖器官である。葉の腋や花序に形成され、植物体から離れ、地面に落ちるとやがて発根し新たな植物体となる。


葉が肉質となることにより形成される鱗芽(オニユリなどにできる)と、茎が肥大化して形成された肉芽(ヤマノイモなどにできる)に分けられ、両者の働きは似ているが、形態的には大きく異なるものである。前者は小さな球根のような形、後者は小さな芋の形になる。いずれにせよ根茎の形になる。その点で、地上部の形で発生する不定芽とは異なる。


栽培に利用できるが、農家でも個人でも行われる趣味的な栽培でもあまり行われることはない。


日本で一般的な食材として単に「むかご」という言葉を使うときはヤマノイモのむかごを指す。灰色で球形から楕円形、表面に少数の突起があり、葉腋につく。塩でゆでる、煎る、米と一緒に炊き込むなどの食べ方がある。また零余子飯は秋の季語である。』(Wikipedia)



零余子飯の俳句:


 ・こぼしつつむかご飯くふ子供かな 岡安迷子


 ・ブラジルは世界の田舎むかご飯 佐藤念腹


 ・寂しくばたらふく食しねむかご飯 日野草城


 ・むかご飯民話後半妻に継がす 目迫秩父


 ・零余子飯炊けさうなほど手に溢れ 稲畑汀子



先日の楮の会で零余子飯をいただいた。
秋の季節感をいただいた。


零余子の味を表現するのは難しい。
零余子の味はどう表現したらよいのだろう。
調理の仕方によるのだろうが、一般的なものは蒸して塩を振る、もしくは塩味で蒸す。零余子飯でも濃い味ではない。
 少し土のような木の皮のような香りを山の幸、季節の味として楽しむには薄味の方がよい。


零余子を肴に日本酒を飲むとホクホクとした食感と淡白な塩味が酒の味を素直に出してくれる。酒の友として良いものをもっている。



 

2009-10-26 (Mon)

2009/10/26 日記 重陽の節句に菊の酒!!

2009/10/26 日記 重陽の節句に菊の酒!!

2009/10/26(月) 旧暦:9月9日上弦 日出:5時56分 日没:16時52分 月出:12時44分 月没:23時15分 月齢:7.89甲辰(こうしん,きのえたつ) 六曜:大安 九星:八白土星 選日:不成就日今日の季語: 菊の酒 (はっとり幸子 ハートフルメッセージ より転載)『重陽(ちょうよう)とは五節句の一つで、9月9日のこと。旧暦では菊が咲く季節であることから菊の節句とも呼ばれる。陰陽思想では奇数は陽の数であり、陽数の極で...

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2009/10/26(月) 旧暦:9月9日上弦 日出:5時56分 日没:16時52分 月出:12時44分 月没:23時15分 月齢:7.89甲辰(こうしん,きのえたつ) 六曜:大安 九星:八白土星 選日:不成就日


今日の季語: 菊の酒


 



(はっとり幸子 ハートフルメッセージ より転載)


『重陽(ちょうよう)とは五節句の一つで、9月9日のこと。旧暦では菊が咲く季節であることから菊の節句とも呼ばれる。


陰陽思想では奇数は陽の数であり、陽数の極である9が重なる日であることから「重陽」と呼ばれる。奇数の重なる月日は陽の気が強すぎるため不吉とされ、それを払う行事として節句が行なわれていたが、九は一桁の数のうち最大の「陽」であり、特に負担の大きい節句と考えられていた。後、陽の重なりを吉祥とする考えに転じ、祝い事となったものである


邪気を払い長寿を願って、菊の花を飾ったり、菊の花びらを浮かべた酒を酌み交わして祝ったりしていた[1]。また前夜、菊に綿をおいて、露を染ませ、身体をぬぐうなどの習慣があった。しかし、現在では、他の節句と比べてあまり実施されていない。』(Wikipedia)



菊の酒の俳句:


 ・草の戸や日暮れてくれし菊の酒 芭蕉


 ・ときめきし炮ろく蒸しや菊の酒 井月


 ・よもぎふや袖かたしきて菊の酒 一茶


 ・草の戸の用意をかしや菊の酒 太祇


 ・生き上手はなし上手や菊の酒 台迪子



最近、重陽の節句に菊の酒の習慣が無くなったのは、新暦の所為だ。新暦9月9日には菊の花は咲いていない。
 今日こそ菊の季節、旧暦9月9日には菊の酒を楽しむゆとりを持ちたいものだ。


蔵元・酒販店は、10月1日の日本酒の日も良いが、旧暦9月9日の重陽の節句の菊の酒を大きく取り上げて欲しい。
 平安時代から続いてきた風習を、今断絶して良い訳はない。



 

2009-10-25 (Sun)

2009/10/25 日記 原口統三の忌日

2009/10/25 日記 原口統三の忌日

2009/10/25(日) 旧暦:9月8日 日出:5時56分 日没:16時53分 月出:12時11分 月没:22時17分 月齢:6.89癸卯(きぼう,みずのとう) 六曜:仏滅 九星:九紫火星 選日:今日の季語: 藤袴、蘭草、香草、香水蘭、あららぎ  (風の詩より転載)『フジバカマ(藤袴、学名:Eupatorium fortunei)とはキク科ヒヨドリバナ属の多年生植物。秋の七草の一つ。特徴本州・四国・九州、朝鮮、中国に分布している。原産は中国ともいわ...

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2009/10/25(日) 旧暦:9月8日 日出:5時56分 日没:16時53分 月出:12時11分 月没:22時17分 月齢:6.89癸卯(きぼう,みずのとう) 六曜:仏滅 九星:九紫火星 選日:


今日の季語: 藤袴、蘭草、香草、香水蘭、あららぎ


 



 (風の詩より転載)



『フジバカマ(藤袴、学名:Eupatorium fortunei)とはキク科ヒヨドリバナ属の多年生植物。秋の七草の一つ。


特徴
本州・四国・九州、朝鮮、中国に分布している。原産は中国ともいわれるが、万葉の昔から日本人に親しまれてきた。8-10月、散房上に淡い紫紅色の小さな花をつける。


また、生草のままでは無香のフジバカマであるが、乾燥するとその茎や葉に含有されている、クマリン配糖体が加水分解されて、オルト・クマリン酸が生じるため、桜餅の葉のような芳香を放つ。


中国名:蘭草、香草 
英名:Joe-Pye weed;Thoroughwort;Boneset;Agueweed(ヒヨドリバナ属の花)
かつては日本各地の河原などに群生していたが、今は数を減らし、環境省のレッドリストでは準絶滅危惧(NT)種に指定されている。また「フジバカマ」と称する植物が、観賞用として園芸店で入手でき庭にも好んで植えられる。しかし、ほとんどの場合は本種でなく、同属他種または本種との雑種である。


薬草としての藤袴
利尿剤
風呂の湯に入れる


意匠
満州国の紋章


文学の中の藤袴
万葉集:秋の七草:「萩の花 尾花 葛花 瞿麦の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花(万葉集・巻八 1538)
源氏物語:夕霧は玉鬘に藤袴を差し出して「おなじ野の露にやつるゝ藤袴あはれはかけよかことばかりも」と詠いかける。
「むらさきのふぢばかまをば見よと言ふ二人泣きたきここち覚えて 晶子」(与謝野晶子の『源氏物語』訳より) 』(Wikipedia)



藤袴の俳句:


 ・藤袴歌に詠むべき名なりけり 佐藤紅緑


 ・あさっての花も済みたり藤袴 金子晉


 ・肉体というやっかいなもの藤袴 大西泰世


 ・みづからをすこし咎めて藤袴 友岡子郷


 


1946年(昭和21年)10月25日は、原口統三の忌日。


『原口 統三(はらぐち とうぞう、1927年1月14日 - 1946年10月25日)は、日本の詩人である。


朝鮮半島の京城府(現在のソウル)生まれ。大連一中を経た後旧満州国の所々を転々として一高文科に入学。この間の流転が彼の精神に深く影響を与えたようだ。一高入学後は上級生である清岡卓行(のちに作家となった)と親交を結び、フランスの詩人ランボーに傾倒する。寮内では眉目秀麗な秀才詩人として有名であったが、フランス会や文芸部の2, 3の友人を除き交友もほとんどなく孤独であったという。一高3年在学中の10月2日に自殺未遂、そして10月25日逗子海岸で入水自殺を遂げた。遺著『二十歳のエチュード』は、夭折した詩人の書として若年層男女の間で一定の人気に投じている。彼の自殺については唐木順三の『自殺について』(1950年)でも扱われている。』(Wikipedia)


芥川と共に青春以前に通過する里程が原口統三。
夭折したものの特権で、その後を生きた同時代人達(清岡卓行、森有正、橋本一明)の心の中に生き続けた。


ガラスのようなベルエポックは、清岡卓行の「海の瞳―原口統三を求めて」に留められている。



 

2009-10-24 (Sat)

2009/10/24 自作パソコンの怪

2009/10/24 自作パソコンの怪

以前はパソコンを自作する目的は安くできる事が大きな理由だったが、メーカー製のパソコンが安くなった今、自作すると反って高くなる。  では目的は何だろう。 高級志向のマニアは、最高級のパーツを集めてメーカー製品のスペックを凌駕すること。ベンチマークの数値にこだわる爆速派。 筆者はこの趣味はない。 又、拡張性に意味もある。 パースが発売されれば、新しい機能を追加することが可能だ。 しかし、良い...

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以前はパソコンを自作する目的は安くできる事が大きな理由だったが、メーカー製のパソコンが安くなった今、自作すると反って高くなる。
 では目的は何だろう。


 


高級志向のマニアは、最高級のパーツを集めてメーカー製品のスペックを凌駕すること。ベンチマークの数値にこだわる爆速派。
筆者はこの趣味はない。


 


又、拡張性に意味もある。
パースが発売されれば、新しい機能を追加することが可能だ。


 


しかし、良いことばかりではない。メーカー製品はトラブルがあればメーカーが対応してくれるが、自作の場合は自己責任だ。


 


以前、ビデオの編集中に突然シャットダウンする事態が発生し困ったが、CPUのオーバーヒートらしいのでCPUクーラーを取り付けた事があった。作業は結構大変だった。
 トラブルが発生すると1日~数日かかりになることも予想されるので、土・日、連休でないと危険だ。


 


今回は、PCIスロットに拡張機能のカードを挿す作業を行った。
NETの情報ではハードのインストールの問題は流れていなかったので、簡単に済ませる積もりだったが、そうはいかなかった。


 


新しいカードを挿して、ケースを元に戻し、配線をし直し電源を入れたところ、画面は真っ暗なまま立ち上がらない。
恐れていたことが起きた。


 


配線を外し、新カードも外し、元の状態に戻して、再起動してみたが同じ症状で立ち上がらない。
 一瞬青くなったに違いない
 こんな時、パニックに落ちてはいけない。
過去の経験がそう自分に言い聞かせる。


 


マザーボードの内蔵電池を取り外し、マザーボードのリセットをして、電源を入れる。矢張り立ち上がらない
 試行錯誤で粘り強くするしかない。
ビープ音は、ピー、ピッピツピツピツ。
マニュアルを探して調べるとVGAカードを認識していないらしい。


 


VGAカードは触っていないのに不思議なことだ。


 


以前のトラブルでも同じような経験があったので、すべてカードは一旦取り外す。


 


本体にモニター、キーボード、マウスの最小構成で組む。
これでも駄目。
 解らない、理由が分からない。今迄良かったものが何故?


 


VGAカードのスロットを今迄使っていなかった右端のスロットに位置を変えてみた。
 これで起動した。


 


もう一度、新カードをVGAカードのスロットから最も遠いPCIスロットに挿した。
 電源を入れると立ち上がり、新カードのドライバーを入れると問題なくカードは認識された。
 やれやれである。


 


丸1日費やしてしまったが、これでブログも出来る。


 


いったい何だったのだろう。
理由は分からないが、動き始めたから良いことにしよう。
素人だから原因が分からなくても困ることはない、動けばよいのだ。


 



 

2009-10-24 (Sat)

2009/10/24 日記 柿

2009/10/24 日記 柿

2009/10/24(土) 旧暦:9月7日 日出:5時55分 日没:16時54分 月出:11時31分 月没:21時19分 月齢:5.89壬寅(じんいん,みずのえとら) 六曜:先負 九星:一白水星 選日:今日の季語: 柿 (味の農園 より転載)『カキノキ(柿の木)とはカキノキ科の落葉樹である。東アジアの固有種で、特に長江流域に自生している。雌雄同株であり、5月ごろに白黄色の地味な花をつける。果実は柿(かき)と呼ばれ、秋に橙色に熟す。...

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2009/10/24(土) 旧暦:9月7日 日出:5時55分 日没:16時54分 月出:11時31分 月没:21時19分 月齢:5.89壬寅(じんいん,みずのえとら) 六曜:先負 九星:一白水星 選日:


今日の季語: 柿


 



(味の農園 より転載)


『カキノキ(柿の木)とはカキノキ科の落葉樹である。東アジアの固有種で、特に長江流域に自生している。


雌雄同株であり、5月ごろに白黄色の地味な花をつける。果実は柿(かき)と呼ばれ、秋に橙色に熟す。


幹は家具材として用いられ、実は食用となる。葉は茶の代わりとして加工され飲まれることがある。未熟の果実はタンニンを多く含み、柿渋は防腐剤として用いられる。現在では世界中の温暖な地域(渋柿は、寒冷地)で果樹として栽培されている。
...
甘柿は渋柿の突然変異種と考えられており、日本特産の品種である。未熟時は渋いが熟すに従い渋が抜け、甘みが強くなっていく。1214年に神奈川県川崎市麻生区の王禅寺で偶然発見された禅寺丸が、日本初の甘柿と位置づけられている。


甘柿は熟すと常に甘みを持つ完全甘柿と、種の有無・多少により成熟時に渋が残ることがある不完全甘柿に分類できる。渋が残ることがあることから、不完全甘柿を渋柿の一種に含めることもある。完全甘柿の代表的な品種は、富有と次郎。富有は岐阜県瑞穂市居倉が発祥で原木がある。次郎は静岡県森町に住んでいた松本次郎吉に由来する。不完全甘柿の代表的な品種は、上記の禅寺丸や愛知県が発祥の筆柿などがある。


主な完全甘柿
富有、次郎、太秋、愛秋豊、御所、伊豆、早秋、貴秋、晩御所、花御所、天神御所
主な不完全甘柿
禅寺丸、筆柿、西村早生、黒柿
主な渋柿
甲州百目、蜂屋、富士、平核無、刀根早生、西条柿、市田柿、四つ溝、会津身知らず、堂上蜂屋柿


 柿の利用
 柿の実の利用
甘柿の果肉ではタンニンが不溶性となっているため生食するが渋柿の果肉ではタンニンが水溶性で渋みが強いため生食できず、渋柿を食用にするには果肉が軟らかくなった熟柿(じゅくし)になるのを待つかタンニンを不溶性にする渋抜きの加工をする必要がある。湯やアルコールで渋を抜くことを動詞で「醂(さわ)す」といい、これらの方法で渋抜きを施した柿は「さわし柿」と呼ばれる。ほとんどの場合収穫後に渋抜き処理を行うが、品種によっては収穫前に樹上で渋抜きを行うことも出来る[3]。渋柿のタンニンの性質は品種間で異なっており、適する渋抜き方法は異なる[1]。


 渋抜きの方法
アルコール漬けにする(樽柿)。
アルコールを掛ける。
35度のアルコールを少量振りかけ(20 - 30kgに湯飲み1杯程度)、容器(何でもよい)に密封して1週間置く。
乾燥させる(干し柿)。あんぽ柿、市田柿は干し柿の一種。
湯抜き(35 - 45℃の湯に浸ける)。
米・米ぬかにつける。
炭酸ガス脱渋(大量の渋柿を加工する業務用の方法。家庭でもドライアイスを使えば可能)。
容器にりんごと一緒に入れ密封して一週間置く
...
 食用以外の柿渋の利用
和傘や団扇の紙に塗り、耐水性を上げるのに用いられた。


 ヘタの利用
成熟した果実のヘタを乾燥したものは柿蒂(シテイ。「柿蔕」とも)という生薬で、しゃっくり・鎮咳・鎮吐に用いられる。


 柿の葉の利用
ビタミンC、KやB類といったミネラル分フラボノイドなどを多く含み血管を強化する作用や止血作用を持つとされるため、飲用するなどで民間療法に古くから用いられてきた。また近年では花粉症予防に有効とされ、従来の茶葉としてだけではなく成分をサプリメント等に加工され商品化されたものも流通している。飲用方法としては、5-6月頃に収穫した葉を天日で乾燥させ粉末化し煎じることが一般的である。


またその殺菌効果から押し寿司を葉で巻いたり(柿の葉寿司)、和菓子などの添え物にされることもある。


柔らかい初春の若葉は天ぷらにして食用に出来る。


 柿の木の利用
木質は堅く、家具などに利用される。加工がやや難しく割れやすいため、建築材としては装飾用以外には使われない。また、かつてのゴルフクラブ(ウッド)のヘッドには柿材(特にアメリカガキ)を使った物が多くパーシモンの名で呼ばれていたが現在では金属製のウッドが普及したためにあまり使われなくなった。


 柿にまつわる慣用句など
「柿の花」は夏、「柿」・「熟柿」・「木守柿」は秋の季語である。なおこの木守柿とはカキノキになった柿の実をすべて収穫せず、木になったまま残しておく数個の柿の実のことである。「こもりがき」、「きもりがき」、「こまもりがき」、「きまもりがき」と読まれる。このような風習は来年の豊作への祈願であるとも、野鳥のために残しておくともいわれる。なお、ユズなどについても同じような風習がある。


なおこけら落としの「こけら」は「?」と書くが、これは音読で「ハイ」と読む画数8画の漢字であり画数9画の「柿」(かき・シ)とは全く異なる文字である。


「桃栗3年柿8年...」 と言われ、播種から初回結実までの期間は長い。


「柿が赤くなると医者が青くなる」と言うことわざがあり、豊富なビタミン類とミネラルが栄養価摂取の低い時代では医者いらずの万能薬として重宝された。』(Wikipedia)



柿の俳句:


 ・柿落ちてうたゝ短き日となりぬ 夏目漱石


 ・手のとどくところに柿をいつくしむ 山口青邨


 ・柿食ふや命あまさず生きよの語 石田波郷


 ・しみじみと日を吸ふ柿の静かな 前田普羅


 ・こりこりと柿食む音のはや夜更け 大野林火



渋柿は木に黄色い花を咲かせている。
スーパーの店頭には様々な柿が並んでいる。


柿は買ってまで食べるものではないと言う人がいる。家の近くに柿の木があった人だろう。
 市街地育ちの人間には柿は買って食べるもの。


堅い柿なのか柔らかい柿なのか好みは分かれるが、二日酔いに効くというのは本当なのだろうか。


以下のようなことらしい。


『柿は二日酔いの解消にも効果的です。頭痛や吐き気、
だるさといった二日酔いの諸症状は、アセトアルデヒドの体内へ
の貯留、アルコールによる脱水症状、エネルギー消耗による低血
糖状態などが引き起こすものです。そこに柿を食べると、アセトア
ルデヒドの排出・分解が促進されるとともに、体内に吸収されやす
い果糖が、失われたエネルギーを補給します。さらに水を一緒に
飲むと、柿に多量に含まれるカリウムの利尿作用によっても、二
日酔いの症状改善が期待できます。』(しんじょう薬局)



 

2009-10-23 (Fri)

2009/10/23 日記 どぶろく

2009/10/23 日記 どぶろく

2009/10/23(金) 旧暦:9月6日霜降 日出:5時54分 日没:16時56分 月出:10時46分 月没:20時22分 月齢:4.89辛丑(しんちゅう,かのとうし) 六曜:友引 九星:二黒土星 選日:今日の季語: どぶろく、濁り酒 (Welcome pej-lady より転載)『どぶろく(濁酒)とは炊いた米に米麹や酒粕等に残る酵母などを加えて作る酒である。濁り酒(にごりざけ)とも言われることがある[1]。非常に簡単な道具を用いて家庭で作る事も...

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2009/10/23(金) 旧暦:9月6日霜降 日出:5時54分 日没:16時56分 月出:10時46分 月没:20時22分 月齢:4.89辛丑(しんちゅう,かのとうし) 六曜:友引 九星:二黒土星 選日:


今日の季語: どぶろく、濁り酒


 



(Welcome pej-lady より転載)


『どぶろく(濁酒)とは炊いた米に米麹や酒粕等に残る酵母などを加えて作る酒である。濁り酒(にごりざけ)とも言われることがある[1]。


非常に簡単な道具を用いて家庭で作る事も可能だが、日本では酒税法において濁酒(だくしゅ)と呼び、許可無く作ると酒税法違反に問われる事になる。


 概要
この酒は米を使った酒類では最も素朴な形態の物と言われ、一般の酒店でも購入可能な濁り酒に近い。これを沈殿濾過する事で清酒を作る事も可能だが、清酒になる程には漉さずに飲用する。清酒に比べ濾過が不十分であるため、未発酵の米に含まれる澱粉や、澱粉が分解した糖により、ほんのり甘い風味であるが、アルコール度は清酒と同程度の14~17度にもなるため、口当たりのよさがあだとなってつい飲み過ごして悪酔いしやすい。


どぶろくの語源は定かではない。平安時代以前から米で作る醪の混じった状態の濁酒のことを濁醪(だくらう)と呼んでいたのが訛って、今日のどぶろくになったと言われる[2]。


どぶろくの起源についても諸説あり、中国の揚子江/黄河流域の稲作文化の直接伝播(紀元前3500年ごろ)に伴って伝わったという説や自然発酵による独自の発生説など諸説ある。どちらにせよ、3世紀後半の魏志倭人伝には倭人は酒を嗜むといった記述があり、どぶろくの歴史は長い。


 「密造酒」としてのどぶろく
家庭でも簡単に作る事ができるが、違法行為(酒税法違反)であるため、転じて密造酒の別名としてこの言葉が用いられる事もある。この事から隠語で呼ばれる事も多くどぶや白馬(しろうま)、溷六(どぶろくまたはずぶろく)といった呼び方も地方によっては残されている。なお溷六と書くと、泥酔状態にある酔っ払いの事を指す別の言葉にもなる。


日本におけるどぶろく作りの歴史は米作とほぼ同起源であると云われるが、明治時代においては政府の主要な税収源であった酒造税(1940年以後、酒税)の収入を減らす要因であるとして、農家などで自家生産・自家消費されていたどぶろく作りが酒税法により禁止され、現在に至っている。しかし家庭内で作る事のできる密造酒でもあるため摘発は非常に難しく、米どころと呼ばれる地域や、酒を取り扱う商店等の少ない農村などで、相当量が日常的に作られ消費されていたとする話もある。むしろ、実際の禁止理由は日清・日露戦争で酒税の大増税を繰り返した際にその負担に耐え切れないとする醸造業者に増税を許容してもらうための一種の保護策であったと考えられている。


一部では自家生産・自家消費に限ってどぶろく作りを解禁しようという動きもあるものの、解禁には程遠いのが現状である。なお、酒税法上の罰則規定に拠れば、製造するだけでも5年以下の懲役または50万円以下の罰金となっている。


だが、日本では古来より、収穫された米を神に捧げる際に、このどぶろくを作って供える事で、来期の豊穣を祈願する伝統を残す地域があり、この風習は現代でも日本各地のどぶろく祭等により伝えられている。このため宗教的行事におけるどぶろくの製造と飲用は、許可を受ければ前出の酒税法罰則適用外(酒税は課税される)となる。この場合、神社の境内等の一定の敷地内で飲用するものとする。


また酒造の制限は税制上の理由であり、所得税などは申告税制になっていることから家庭内酒造についても申告納税さえすれば自由に認めるべきであり、脱税酒についてのみ取締りをするべきであるという根強い意見もある。


 製造方法
※家庭で製造・自家消費する場合でも、酒税法により処罰される可能性があります


良く研いだ白米を水に浸し、少量の飯を布袋に包み同じ容器に浸す
一日一回浸けた袋を揉む
三日程度置き、甘酸っぱい香りがしてきたら、水(菩提?)と米を分け、米を蒸す
蒸した米を30度程度に冷やしてから米麹を混ぜ、取り置いた菩提?と水を加える(初添え)
一日一回かき混ぜ、二日程度置く
白米を蒸し、30度程度に冷やしてから麹と水を混ぜ、加える(中添え)
翌日も同様に仕込む(留添え)
一日一回かき混ぜ、一、二週間発酵させた後、布巾などで漉して出来上がり
菩提?には乳酸菌と酵母が含まれ、乳酸菌の生成する乳酸が雑菌の発生を抑え、麹の分解酵素により生成された糖を酵母が分解しアルコールが生成される(並行発酵)。また、米・麹の投入を複数回に分けることにより、糖度及びアルコール度数の高さによる酵母への影響を抑えて、度数の高い酒の製造を可能にしている(複発酵)。一部では、発酵を安定促進させるためにイーストを加えたり、少量のヨーグルトを加える事もある。なお発酵途中には炭酸ガスが発生するため、密閉容器で作る場合は時折ガス抜きするにしても耐圧性のある容器が望ましい。密閉できない容器の場合は雑菌が入ると腐敗するため注意を要する。使用する水は一度沸騰させた湯冷ましか井戸水(ミネラルウォーターも可)を使用する。


加熱殺菌処理されていない生酒であるため、保存は難しいとされ、もろみを濾した後は冷蔵し、早めに消費しないと、雑菌が繁殖するなど、すぐ飲用に適さない状態になると言われている。


なお、濾した物を暫く沈殿させ、上澄み、中澄みと分けてくみ取る場合があり、上澄みで透明感があるほど良いともいわれている。』(Wikipedia)



どぶろくの俳句:


 ・どぶろくの境界発句の天下かな 河東碧梧桐


 ・どぶろくや丈草にさへ魯九あり 加藤郁乎


 ・顰面にてどぶろくを利きにけり 小澤實


 ・味噌可なり菜漬妙なり濁り酒 坂本四方太


 ・どぶろくの外は漆の闇ながれ 入船亭扇橋



どぶろく祭りは全国各地にあるが、東海地方では
 ・長草天神社  愛知県大府市 2月25日の直前日曜日
 ・水無神社  岐阜県宮村 5月1日・2日
 ・田出宇賀神社・熊野神社(合同祭)
 ・白川八幡神社 岐阜県白川村  10月14日・15日
まだ一度も経験がないので一度行ってみたい。



 

2009-10-22 (Thu)

2009/10/22 日記 紫式部

2009/10/22 日記 紫式部

2009/10/22(木) 旧暦:9月5日 日出:5時53分 日没:16時57分 月出:9時54分 月没:19時27分 月齢:3.89庚子(こうし,かのえね) 六曜:先勝 九星:三碧木星 選日:今日の季語: 紫式部 (庭の紫式部)『ムラサキシキブ(紫式部、Callicarpa japonica)はクマツヅラ科の落葉低木で、日本各地の林などに自生し、また果実が紫色で美しいので観賞用に栽培される。 特徴高さ3m程度に成長する。小枝はやや水平に伸び、...

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2009/10/22(木) 旧暦:9月5日 日出:5時53分 日没:16時57分 月出:9時54分 月没:19時27分 月齢:3.89庚子(こうし,かのえね) 六曜:先勝 九星:三碧木星 選日:


今日の季語: 紫式部


 



(庭の紫式部)


『ムラサキシキブ(紫式部、Callicarpa japonica)はクマツヅラ科の落葉低木で、日本各地の林などに自生し、また果実が紫色で美しいので観賞用に栽培される。


 特徴
高さ3m程度に成長する。小枝はやや水平に伸び、葉を対生する。葉は長楕円形、鋭尖頭(先端が少し突き出すこと)、長さ6-13cm。細かい鋸歯がある。葉は黄緑で洋紙質、薄くて表面につやはない。初めは表側に細かい毛があることもある。


花は淡紫色の小花が散房花序をつくり葉腋から対になって出て、6月頃咲く。秋に果実が熟すと紫色になる。果実は経3mmで球形。栽培品種には白実のものもある。


名前の由来は平安時代の女性作家「紫式部」だが、この植物にこの名が付けられたのはもともと「ムラサキシキミ」と呼ばれていたためと思われる。「シキミ」とは重る実=実がたくさんなるという意味。


 分布など
北海道から九州、琉球列島まで広く見られ、国外では朝鮮と台湾から知られる。低山の森林にごく普通に見られ、特に崩壊地などにはよく育っている。


 変異
非常に変異の幅が広い植物で、栽培もされるため、園芸品種もある。特に果実が白いものはシロシキブと呼ばれ、よく栽培される。その他に果実の小さいコミムラサキシキブ、葉の小さいコバノムラサキシキブなどの名称で呼ばれるものもある。ただし栽培品には下記のコムラサキもあるのでその点には注意されたい。


より大きな変異としては変種として扱われるものにオオムラサキシキブ var. luxurians Rehd. がある。基本変種に比べて葉は厚く大きく、長さ20cmにも達する。枝や花序も一回り大きい。本州以南に見られるとされ、やや南よりの分布を持つ。『琉球植物誌』では琉球列島のものはすべてこれであると判断している。しかし、この二者は典型的なものでは一目で全くの別物と思えるほどに異なるのに、中間的なものが結構あり、明確な判断が難しい例も多い。


 近似種など
コムラサキ(C. dichotoma)も、全体に小型だが果実の数が多くて美しいのでよく栽培される。別名コシキブ。ムラサキシキブとは別種であるが混同されやすく、コムラサキをムラサキシキブといって栽培していることが大半である。全体によく似ているが、コムラサキの方がこじんまりとしている。個々の特徴では、葉はコムラサキは葉の先端半分にだけ鋸歯があるが、ムラサキシキブは葉全体に鋸歯があることで区別できる。また、花序ではムラサキシキブのそれが腋生であるのに対して、コムラサキは腋上生で、葉の付け根から数mm離れた上につく。


○○ムラサキシキブと言う名は、ムラサキシキブの品種または、変種に付けられている。ムラサキシキブ以外のムラサキシキブ属の植物には、○○ムラサキと言う名が付けられている。


そのほか日本に自生する似たものにはヤブムラサキC. mollis、トサムラサキC. shikokiana などがあり、同属は東アジア、東南アジア、アメリカ大陸、オーストラリアなどに数十種がある。


 利用
その花と、むしろ果実を愛でる目的で栽培されることがある。ただし、上記のように、この名で栽培されているものは往々にしてコムラサキである。』(Wikipedia)



紫式部の俳句:


 ・紫の許(ゆ)りて紫式部の実 後藤夜半


 ・末枯の一枝むらさきしきぶの実 山口青邨


 ・紫は古き世の色式部の実 山本鬼園


 ・冷たしや式部の名持つ実のむらさき 長谷川かな女


 ・実むらさき日本の童女に袖たもと 東郷喜久子



庭の紫式部も学問上の分類では紫式部ではなく小紫のようだ。



 

2009-10-21 (Wed)

2009/10/21 第231回 季節の美味しさと日本酒を楽しむ集い-その1

2009/10/21 第231回 季節の美味しさと日本酒を楽しむ集い-その1

週の中日、水曜日の夜8時からの岐阜の会に参加することはしんどい。 行きはよいが帰りは交通手段の問題がある。あまり遅くなると帰れなくなる。明日の仕事に差し支える。だが、それでも行く理由は、今日の会場が楮であるからだ。 酒の趣向と共に考えられた創作料理がどんなものが登場するのか楽しみである。楮の店の前に着くと夜8時30分だが客の人影が多い、岐阜駅から楮迄の道は一直線で飲み処が多い。餃子の店は行列が出来てい...

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週の中日、水曜日の夜8時からの岐阜の会に参加することはしんどい。
 行きはよいが帰りは交通手段の問題がある。あまり遅くなると帰れなくなる。明日の仕事に差し支える。


だが、それでも行く理由は、今日の会場が楮であるからだ。
 酒の趣向と共に考えられた創作料理がどんなものが登場するのか楽しみである。


楮の店の前に着くと夜8時30分だが客の人影が多い、岐阜駅から楮迄の道は一直線で飲み処が多い。餃子の店は行列が出来ていたが、飲み処の多くは客は疎らだった。
 今日の会場も離れらしいと思い先に進み、ガラスの間から覗くと主催の中島屋店主と楮の板さんの姿が見えた。


中にはいるといつもとはテーブルの並べ方がかわって島が中央に1つしかない。


会費を払い手続きを済ませると試飲が待っていた。
透明なガラスの瓶に入っているが銘柄は解らない。
かなり色が付いている。
 杯を飲むと滑らかな舌触り甘味があり、古酒かと思うと次にフレッシュ感のあるフルーティな酸が続く、ワインを思わせる酸。
 個性的な世界だ。入り口は古酒のようで中盤からは新酒だ、ブレンドしてあるのだろうか。


種明かしは、美濃錦の山廃本醸造とのことだった。


定刻になり西川中島屋店主の挨拶、楮の板さんの料理の説明があり、乾杯してからスタートである。


【今日の出品酒】
今回も20銘柄の出品酒があり、大吟醸から本醸造、新酒から古酒まで、山廃・生?、蔵元の垂直・水平飲みと多士済々の顔ぶれである。


<乾杯>
(1)信濃鶴 純米 (美山錦 60%)(株)長生社(岐阜)
甘い入り口。立ち香はないが清潔感のある仄かな香り。酸のフレッシュな味。後口も良い。 評価8.0。


<蔵元毎の比較試飲を楽しみます>
乾杯が済んだ後は、蔵毎の酒を比較試飲するコーナー。
比較ポイントは蔵毎に複雑である。
・長良川は1点のみだが、これは蔵元さんが出席する予定だったが急用の為に欠席となり、代理出席したお酒とのこと。
・芳水は、米の比較と造りの比較。
・七本鎗は精米の比較と垂直の比較
・関谷醸造は、一念不動の垂直と蓬莱泉の熟成酒の垂直と水平
・出羽桜はフレッシュと超熟の比較
このコーナーを統一的に位置づけする基準・尺度を筆者は知らない。
 一つの基準で評価できるものではないので、評点を付けるのは殆ど客観的には意味がない。
 そこを個人的嗜好によって無理やり評点を付けたものである。


(2)長良川 百八十日熟成 純米吟醸 (山田錦 60%)小町酒造(株)(岐阜)
強い立ち香はないが香りはよい。酸は軽め、滑らかな舌触りで、味のバランスも良い。底に渋みがあるが気にならず、締めの効果がある。後口も良い。評価8.5。


(3)芳水 冷卸 特別純米 播州山田錦 芳水酒造(徳島)
スッキリとした入り口で辛口の印象。酸は膨らまず厚い、後半に熟味を感じる。後口は辛味系。評価7.0。


(4)芳水 冷卸 特別純米 備前雄町 芳水酒造(徳島)
スッキリとした辛口の入り口。丸い舌触り。酸のふくらみはあるが小さめ。後半やや重くなる。評価7.5。


米違いの冷卸の比較。両方辛口なので冷やでの評価は辛くなる。味が厚いので食中酒で燗をして飲めば料理との相性も広そうで評価も変わりそうだ。山田錦の方がふくらみが少なかったのは意外だった。


(5)芳水 生?仕込み 特別純米 芳水酒造(徳島)
甘目の入り口。酸は膨らまないが、味の厚みがある。料理との適合が広そうな印象。評価7.5。


料理相性:
 松茸豆腐の旨味のある汁に合わせてみた。良く合った。
 卵の燻製とも良く合った。


(6)芳水 純米大吟醸 平成20BY 芳水酒造(徳島)
純米大吟醸であるが立ち香はあまり感じない。入り口はスッキリしているが、直ぐ酸の厚みのある味が来る。個性的な純米大吟醸。山廃のような造りかと思ったがそうではないらしい。食中酒指向の純米大吟なのだろう。評価8.0。


生?は酸が厚く燗向きであることは確かだが、純米大吟醸も香り高く軽やかな大吟醸というより少し辛目のしっかりした酸の味わいであり食中酒適性が広いと感じられた。


(7)七本鎗 純米 山田錦 ひやおろし 冨田酒造(有)(滋賀)
スッキリとした入り口。バランスの取れた厚みのある味。滑らかである。後口も良い。全体として上品な穏やかな印象、七本鎗としては温和しい。評価8.0。


ひやおろしの良さが実感できる世界があり、冷やでも燗でも良さそうな印象。飲みやすく、誰でも受け入れられそうな良さがある。


(8)七本鎗 純米低精白 ひやおろし H20BY 冨田酒造(有)(滋賀)
80%の低精白の年度替わりの飲み比べ。立ち香に特徴がある。酸の味が厚い。押しの強さがある。評価7.5。


(9)七本鎗 純米低精白 ひやおろし H19BY 冨田酒造(有)(滋賀)
香りはあまり感じない。スッキリとした入り口。バランスの取れた酸の味、甘味もあるが隠れている。後半にかけてのキレが良く味が早く終わるスピード感がある。後口も良い。評価8.0。


低精白の年度比較は、熟成の差が良く出ていた。好みにも拠るが筆者の好みでは1年の熟成がもたらす尖りの無さ後口の良さで19BYが1等上だった。
 低精白でも1年寝かせばバランスも丸味もキレも良くなる。



(10)一念不動 特別純米 平成20BY 関谷醸造(株)(愛知)
酸のふくらみがあり、広がりはあるが、厚みはない。評価7.5。


(11)一念不動 特別純米 平成19BY 関谷醸造(株)(愛知)
丸い入り口。酸の厚み有あるが広がらず中央に集まる感じ。評価8.0。


19BYの方が酸の厚みがあり印象が良かった。20BYの前が芳水、七本鎗と厚い酒が続いたのでうすい感じがしたのかも知れない
一念不動の特別純米は利く都度印象が異なる様な気がする。


(12)蓬莱泉 花野の賦 純米大吟醸・本生 関谷醸造(株)(愛知)
甘い入り口。甘い酸の味とろりとした厚みが続く。秋風より春霞と言った印象。評価8.5。


(13)蓬莱泉 花野の賦 純米大吟醸・熟成生 <2001> 関谷醸造(株)(愛知)
仄かなカルメラの立ち香。甘目の入り口だが落ち着いた酸のふくらみが大きく、広がりがある。終わりにも仄かなカルメラの香。老香はまったく感じない。20BYより秋風の透明感がある。評価9.0。


 もともと熟成させて秋に味がのるようにチューニングされた花野の賦は、出荷時点で飲む想定で出荷されているはずだ。
 それを8年寝せたらどうなるか、しかも生酒である。
蔵元からすると何と無茶なことをするかと思われそうな比較試飲だが、酒の中島屋さんの会の楽しみは此処にある。
 高い山に登る、海の底に潜る、誰も出来ない難しいゲームに人生を賭けるSASUKE...考えると馬鹿馬鹿しいことに熱中する人は多くいるし分野も沢山ある。
酒を熟成させるのもそんな分野だ。
熟成させたらどうなるか?
やってみなければ解らない。危険だしリスクはある。
だけどやってみたい。その先は見えないが進んでみたい。辺境の探検家である。


結果はどうだったか。
8年の歳月は、花野の賦のコンセプトをより一層実現していた。秋の野に吹く乾いた風に揺れている草花が花野の賦だが、2001年ものは、その佇まいである。
 出会いと別れ、同じものが飲めないのが残念である。



(14)蓬莱泉 和 純米吟醸・熟成生 関谷醸造(株)(愛知)
甘い入り口。酸のふくらみは大きくなくスッキリしているが滑らかな味。熟成された丸るみの世界。評価8.5。


(15)蓬莱泉 和 純米吟醸・熟成生 <2001> 関谷醸造(株)(愛知)
20BYに比べ滑らかさが一層増すが、味わいの世界に大きな変化は感じられない。8年の歳月を忘れる。評価8.8。


花野の賦よりもっと極端な比較試飲かも知れない。
和はもともと熟成させてベストチューニングで出荷される生酒である。出荷された状態で熟成酒のまろやかさ滑らかさが楽しめる酒である。
 それを8年囲ったらどうなるのか?


結果は花野の賦程大きな差はなかった。滑らかさは一層増すが香り・味わいに8年の歳月を感じさせるような差はなかった様に思われた。
 和については、囲わずに飲んでもよい酒だ。
しかし、8年経ってもへたらない生酒が和だ。



(16)出羽桜 桜花吟醸 山田錦50% 出羽桜酒造(株)(山形)
吟醸香高く、酸のふくらみ大。出?桜の人気酒のイメージ通りの印象。評価8.0。


(17)出羽桜 大吟醸 山田錦40% 出羽桜酒造(株)(山形)
立ち香は吟醸香。バランスの取れた厚みのある味。後口のキレよい。広がりのある大吟醸の世界。評価9.0。


(18)出?桜 枯山水 三年熟成 <2007.10瓶詰> 出羽桜酒造(株)(山形)
美山錦55%の三年熟成本醸造を2年囲ったもの。立ち香は軽い老香。辛口の透明感のある厚みのある味。残り香に老香+化学臭。評価8.0。


出羽桜の吟醸酒は、吟醸酒らしい安定感がある。人気がある事が肯ける。
 三年熟成を更に二年熟成させた枯山水は、流石に老香が立つ。
しかし立ち香と残り香を気にしなければ、真ん中は実に旨い味の厚さがある。老香を納豆の発酵臭と同じように考える事の出来る人には、この酒は旨い酒だ。


料理との相性:
 かなり感じる老香に対抗できそうな料理を探してみた。
 やはり良いものが存在した。
 先ずは、鰻の燻製。鰻は白焼きでも蒲焼きでも日本酒の肴として最適だが、燻製はどうだろうか。
 鰻の燻製を食べながら枯山水を口に含むと、不思議!老香がない。! 燻が老を飛ばすようだ。鰻の能力の新しい発見。
 
 次に意外だったのが郡上味噌。
 これも枯山水の老香を無くしてしまった。


老香を避けて旨味だけ手に入れる方法が2つもあった。



<今日の贅沢・吟醸飲み比べ>
(19)喜久泉 大吟醸 山田錦40% 西田酒造(青森)
吟醸香の立ち香。広がりのあるスッキリとした世界。後半の底にある苦味が終わりを締めている。出?桜と同じく典型的な大吟醸の世界。評価9.0。


(20)梵 特撰純米大吟醸 山田錦38% 加藤吉平商店(福井)
甘い入り口の後ふくらみのある酸。後半に辛味を感じるところがある。梵というとイベントで飲んだ特吟の元酒の印象が素晴らしかったのでその印象が影響しているかも知れない。評価8.8。


定評のある蔵の大吟醸だけに安定しており、安心感があった。


個人的評価については、20種類の酒を次々と料理をいただきながら飲むので大変忙しいし、飲む順番、料理との相性がありその酒単独で利いた印象ではないので次に同じ事をすれば違った結果になるかもしれない。



 

2009-10-21 (Wed)

2009/10/21 第231回 季節の美味しさと日本酒を楽しむ集い-その2

2009/10/21 第231回 季節の美味しさと日本酒を楽しむ集い-その2

【今日の料理】今日はいつもとテーブルの並べ方が違い、真ん中にテーブルが集まっており、テーブルの廻りに参加者が座るようになっており、3ヶ所程に今日の「おしながき」がプラスチックケースに入れて立てられている。 見ると次のように書いてある。「日本酒の会 特別コース  松茸豆腐  盛り合わせ   卵の燻製 鴨ロースのネギ味噌がけ 鶏ささみのすし  なめこと湯葉の椀  古地鶏の郡上味噌焼  盛り合わせ ...

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【今日の料理】
今日はいつもとテーブルの並べ方が違い、真ん中にテーブルが集まっており、テーブルの廻りに参加者が座るようになっており、3ヶ所程に今日の「おしながき」がプラスチックケースに入れて立てられている。


 



見ると次のように書いてある。
「日本酒の会 特別コース
  松茸豆腐
  盛り合わせ
   卵の燻製 鴨ロースのネギ味噌がけ 鶏ささみのすし
  なめこと湯葉の椀
  古地鶏の郡上味噌焼
  盛り合わせ
   蕪の浅漬け キク芋のたまり漬け 鰻の燻製と胡瓜 信長しいたけの梅肉合え
  あまごのたっぷりきのこ蒸し
  むかごの炊き込みごはん
  ぶどう杏仁  」


今日のコースのテーマは、中島屋西川店主が楮さんに「山の幸」を中心にと注文があったそうで、秋の山の幸である。


日本酒が20種類あり、料理も次々に登場するので、目の前は一杯になり、目が回るように忙しい。メモも取らなければならないし、隣の人とお話しする時間もないので申し訳ない状態だった。


1.松茸豆腐
 




松茸の煮物に木の芽 下に豆腐があるが、卵の白身でつくられた豆腐である。
 今年は松茸が9月の雨不足で不作。松茸専門店では売り上げが昨年比10分の1。最高値では、400g 25万円の高値があったらしい。
 今年はこれで食べられたから満足。
山の幸である。


2.盛り合わせ 卵の燻製 鴨ロースのネギ味噌がけ 鶏ささみのすし
 




左から、鶏ささみのすし、鴨ロースのネギ味噌がけ、卵の燻製
 ・鶏ささみのすし ささみを軽く霜降りにして寿司飯で握ってある。ささみだが味が濃い肉で地鶏の風格がある。
 ・鴨ロースのネギ味噌がけ 甘めの味の鴨肉のロース 秋の味。
 ・卵の燻製 写真では解りにくいがパーツが5つある。下からフランスパン、あさつき、卵の黄身の燻製、いくら、一番上のものは何だったか忘れたがチーズだったろうか。
 何とも言えない取り合わせだが。美味しかった。燻製にした卵のこってりした濃厚な味といくらのマッチング、薬味の存在、フランスパンのカリカリとした食感が個性を主張しながら全体を構成して、中心で卵の燻製が繋いでいる。


3.なめこと湯葉の椀
 




溶き卵のように見えるのが湯葉である。
汁物が食中酒に合うのが和風の不思議だ。


4.古地鶏の郡上味噌焼
 




写真では写っていないが肉の向こうに郡上味噌がある。
郡上味噌は食べたことがないので初体験。麦・野菜の味噌であり、見たところ金山寺味噌のようである。
 口に入れてみて金山寺味噌とは違った。麦も野菜もフレッシュな舌触り、牛蒡らしきものはカリカリしている。金山寺味噌の柔らかな食感ではない。
 フレッシュさがアッサリとした感じを味噌に与えしっかりと焼いて旨味のある地鶏と良く合う。


5.盛り合わせ 蕪の浅漬け キク芋のたまり漬け 鰻の燻製と胡瓜 信長しいたけの梅肉合え
 




上が信長しいたけの梅肉合え
右下が鰻の燻製と胡瓜
左、蕪の浅漬け
下、キク芋のたまり漬け


信長しいたけの梅肉合え: 何故信長なのか知らないが、シコシコした食感の椎茸、あわびと良く例えられる。


鰻の燻製と胡瓜: 鰻の日本酒の肴としての適性は凄い。
蕪の浅漬け: 日本酒に合わせるのであれば漬け物は浅漬けだ。古漬けでは酒が負けてしまう。これくらいの浅漬けがベスト
キク芋のたまり漬け: これも浅漬け。カリカリとした食感を楽しめる。


6.あまごのたっぷりきのこ蒸し
 




アマゴの蒸し物。しろいのはおろし。
肉はしっかりとした旨味がありながら口の中で溶ける柔らかさ。骨も柔らかく背骨・顔骨も骨の硬さは全くない。目は抜いたのだろうか目すら存在がない。頭から尾まですべてやわらかくいただける。


後で聞いたら3時間蒸したそうである。手間イコール旨さが鉄則である。


7.むかごの炊き込みごはん
 




丸い茶色いものが零余子。山芋の子である。
今年初めての秋の風味である。


8.ぶどう杏仁
 




乳の香りのする杏仁


今日は最後のみずものまでいただけてよかった。


丁度10時、帰るべき時間になったので、中座して失礼することにした。
 途中だが、美味しい酒も創作料理の特別コースもすべて楽しめたし思い残すことはない。中島屋さん、楮さんに感謝である。


 前回は電車運休のトラブルに巻き込まれて大変なことになったが、今夜は、山の幸のお加護か、無事に家までたどり着けたのは幸せだった。



 

2009-10-21 (Wed)

2009/10/21 日記 菊膾

2009/10/21 日記 菊膾

2009/10/21(水) 旧暦:9月4日 日出:5時52分 日没:16時58分 月出:8時55分 月没:18時37分 月齢:2.89己亥(きがい,つちのとい) 六曜:赤口 九星:四緑木星 選日:今日の季語: 菊膾(きくなます) (遠野?の食育 より転載)『菊膾 しゃきしゃきとした心地よい歯ざわり、口のなかに広がるほのかな香り、ちょっぴり甘くほろ苦さもある食用菊は、秋を感じる大人の味である。抄録では黄菊が登場するが、ここでは紫色...

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2009/10/21(水) 旧暦:9月4日 日出:5時52分 日没:16時58分 月出:8時55分 月没:18時37分 月齢:2.89己亥(きがい,つちのとい) 六曜:赤口 九星:四緑木星 選日:



今日の季語: 菊膾(きくなます)


 



(遠野?の食育 より転載)


『菊膾
 しゃきしゃきとした心地よい歯ざわり、口のなかに広がるほのかな香り、ちょっぴり甘くほろ苦さもある食用菊は、秋を感じる大人の味である。抄録では黄菊が登場するが、ここでは紫色の食用菊を用いた甘酢漬けを紹介する。紫色の食用菊は花びらが袋状なので、黄菊にくらべてよりしっかりとした歯ざわりがあり、最近よく用いられる。


 食用菊は、山形の特産物になっており、中央部の寒河江地区や南部の置賜地区は、全国でも有数の産地である。最近は、山形の「もってのほか」、新潟の「かきのもと」と、ユニークなネーミングの食用菊があるが、もともとは「延命楽」という一つの品種だ。


 写真の菊膾は鮮やかな紫色の「かきのもと」を使っている。「もってのほか」だとより淡くて素朴な紫色に仕上がる。食べ方はさまざまあり、うちの一番人気は胡桃和え。15号の「こごみの味噌和え」で紹介した胡桃入りの味噌を使うとよい。ほかに昆布じめにしたヒラメで巻いて食べる料理も評判がいい。(石塚亮)


(材料)4人分
食用菊(かきのもと) 100グラム
A(酢 大さじ6・砂糖 大さじ2・みりん 大さじ1・薄口醤油 大さじ1)
水 1000cc


(作り方)
(1)食用菊は、花の芯から花びらを取ってバラバラにし、芯は捨てる。
(2)水1000ccを沸かして大さじ1(Aの分量外)の酢を加え、(1)を入れてかき混ぜながら30秒ほど茹でる。
(3)茹でた食用菊は、アクを取るために30分以上流水にさらす。
(4)さらした食用菊はよく水切りし、Aに浸してよく混ぜ、20分なじませてできあがり。』(藤沢周平の世界 海坂の食卓 asahi.com)



菊膾の俳句:


 ・唇のつめたさうれし菊膾 松根東洋城


 ・ただ二字で呼ぶ妻のあり菊膾 平畑靜塔


 ・酔うて泣ける人はしあわせ菊膾 和嶋絵美


 ・目で食べて素的日本に菊なます 宇都宮章子


 ・元の二人にかえった膳の菊膾 佐伯みどり



「元の二人にかえる料理菊膾」はコピーに使える言葉だ。
元の二人に帰れるものなら食用菊の需要は100倍増...。
ビジネスの世界は味気ないが、この季節、菊を食べて感じてみるのもよい。


CS 中日が巨人に先勝。1-1でスタートライン。
中日フアンは連勝して欲しいところだが、縺れて最終決戦という展開が、どちらにも、一番面白い。



 

2009-10-20 (Tue)

2009/10/20 日記 唐辛子

2009/10/20 日記 唐辛子

2009/10/20(火) 旧暦:9月3日土用 日出:5時51分 日没:16時59分 月出:7時52分 月没:17時52分 月齢:1.89戊戌(ぼじゅつ,つちのえいぬ) 六曜:大安 九星:五黄土星 選日:今日の季語: 唐辛子 (Landlocked Blog より転載)『唐辛子(とうがらし、唐芥子、蕃椒)は、ナス科トウガラシ属 (Capsicum) の栽培種の果実から得られる辛味のある香辛料。野生種を含むこともある。広義にはピーマン、シシトウガラシ(シシ...

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2009/10/20(火) 旧暦:9月3日土用 日出:5時51分 日没:16時59分 月出:7時52分 月没:17時52分 月齢:1.89戊戌(ぼじゅつ,つちのえいぬ) 六曜:大安 九星:五黄土星 選日:



今日の季語: 唐辛子


 



(Landlocked Blog より転載)


『唐辛子(とうがらし、唐芥子、蕃椒)は、ナス科トウガラシ属 (Capsicum) の栽培種の果実から得られる辛味のある香辛料。野生種を含むこともある。


広義にはピーマン、シシトウガラシ(シシトウ)、パプリカなど辛味がないかほとんどない品種(甘唐辛子)も含むが、ここでは辛味のある品種について述べる。
...
 用途
胡椒などの他の香辛料と同様、料理に辛みをつけるために使われる。また、健胃薬、凍瘡・凍傷の治療、育毛など薬としても利用される。
 
緑から赤へと熟していく唐辛子の果実果実は緑のままでも食べることが出来る。一般に、緑色のものは青唐辛子、熟した赤いものは赤唐辛子と呼ばれる。


ビタミンAとビタミンCが豊富なことから、夏バテの防止に効果が高く、また殺菌作用があり食中毒を防ぐとも言われるので、特に暑い地域で多く使われている。殺菌のほかに除虫の効果もあり、園芸では他の作物と共に植えて虫害を減らす目的で栽培されたり、食物の保存に利用される事もある。果実を鑑賞するためのトウガラシの品種もある。


生のまま食べる場合と、乾燥した後に使う場合とがある。チポトレのように燻煙してから使う場合もある。生の緑色の唐辛子の方が身体には良いという意見もある[要出典]。一般的に日本国内で入手できる青唐辛子は生のものを加熱することで辛味が甘味に変化し、乾燥した唐辛子では加熱すると辛味が増す傾向にある。


唐辛子の辛味成分はカプサイシンである。この辛さは刺激が強く人により好みがある。唐辛子によって辛みをつけた料理を好む人は多く、また食べたあと胃腸に問題を起こすことも少ない。ただし日本で料理に唐辛子が多く使われるようになったのは比較的最近のことである。1980年代以降、韓国料理やエスニック料理が浸透し、「激辛ブーム」などが起こる以前は、せいぜい薬味や香り付けに一味唐辛子や日本特有の七味唐辛子が少量使われる程度であったし、市販のカレーでさえ現在ほど辛口の商品が多くはなかった。今も年配の層には唐辛子の辛味を苦手とする人は多い。


インドやタイ、韓国などの唐辛子が日常的に使われる国・地方では、小さい子供の頃から徐々に辛い味に慣らしていき、胃腸を刺激に対して強くしている。一方で日常的に使う習慣のない場合は、味覚としての辛味というよりも「痛み」として認識され、敬遠される。実際、カプサイシン受容体TRPV1は痛み関連受容体に分類されており[1]、唐辛子の辛味は口内の「痛覚」である。このことからも、痛みを味覚として好むということ自体、多分に社会文化的条件付けによるものと言える。これらの国が唐辛子を積極的に摂取するのは、メキシコや西アフリカ、中国の四川省・湖南省など夏に暑い地域が多く、発汗を促し暑さ負けを防ぐためであると言われる。ただし、ベトナム(中部を除く)、台湾、沖縄など暑い季節が長いにもかかわらずさほど唐辛子を好まない地域がある一方、韓国、ブータンなどそれほど暑くない地域(韓国も大陸性の気候の影響が強く夏は暑くなるが、高温になる季節は長くはない)で唐辛子を特に好む食文化もあり、唐辛子の嗜好は単なる気候的要因ではなく文化的要因によるものが強いことが伺える。


フィリピン、中国などアジアでは葉を青菜と同様に炒めて食べたり、汁物の実とすることもある。日本では佃煮にすることもある。


なお、唐辛子の過剰摂取と発癌の関連性が指摘されており、唐辛子を多く摂る国は胃癌や食道癌の発癌率が高いといわれている。
...』(Wikipedia)



唐辛子の俳句:


 ・うつくしや野分の後のたうがらし 蕪村


 ・居酒屋や愛想に植ゑし唐辛子 小林一茶


 ・燃ゆる間がいのち女と唐辛子 三橋鷹女


 ・唐辛子辛きが上の赤さかな 正岡子規


 ・とり入るる夕の色や唐辛子 高浜虚子



先日木曽駒に行った帰り、道の駅で柚子唐辛子を買った。
唐辛子に柚子の風味を付けたものだが、味噌汁に入れたりすると香りが良く味も締まっていい感じだ。
 手当たり次第かけてみたくなる。


 

2009-10-19 (Mon)

2009/10/19 日記 中日、逆転でCS第2ステージ進出

2009/10/19 日記 中日、逆転でCS第2ステージ進出

2009/10/19(月) 旧暦:9月2日 日出:5時50分 日没:17時01分 月出:6時46分 月没:17時12分 月齢:0.89丁酉(ていゆう,ひのととり) 六曜:仏滅 九星:六白金星 選日:一粒万倍日今日の季語: 柚子(ゆず) (わが家の庭2007 より転載)『ユズ(柚子、学名:Citrus junos、シノニムC. ichangensis x C. reticulata var. austera)は、ミカン科の常緑樹。柑橘類の1つ。 概要ホンユズとも呼ばれ、果実は比較的大き...

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2009/10/19(月) 旧暦:9月2日 日出:5時50分 日没:17時01分 月出:6時46分 月没:17時12分 月齢:0.89丁酉(ていゆう,ひのととり) 六曜:仏滅 九星:六白金星 選日:一粒万倍日


今日の季語: 柚子(ゆず)


 



(わが家の庭2007 より転載)



『ユズ(柚子、学名:Citrus junos、シノニムC. ichangensis x C. reticulata var. austera)は、ミカン科の常緑樹。柑橘類の1つ。


 概要
ホンユズとも呼ばれ、果実は比較的大きく、果皮の表面はでこぼこしている。果実が小形で早熟性のハナユズ(ハナユ、一才ユズ、Citrus hanayu)とは別種である。日本では両方をユズと言い、混同している場合が多い。タネの多いものが多い。


消費・生産ともに日本が最大である。柑橘類の中では耐寒性が強く、極東でも自生出来る数少ない種である。酸味は強く香りもある。日本では東北以南で広く栽培されている常緑小高木である。花言葉は"健康美"と言われる。また、柑橘類に多いそうか病、かいよう病への耐久があるためほとんど消毒の必要がなく、他の柑橘類より手が掛からない事、無農薬栽培が比較的簡単にできる事も特徴のひとつである。


なお、収穫時にその実をすべて収穫しないカキノキの「木守柿」の風習と同様に、ユズにも「木守柚」という風習がある地方もある。


成長が遅いことでも知られ、「ユズの大馬鹿16年」などと呼ばれることがある。このため、栽培に当たっては種から育てる実生栽培では結実まで10数年掛かってしまうため、結実までの期間を短縮する為、カラタチに接木することにより数年で収穫可能にすることが多い。
...
 利用方法
 冷たい柚子茶ユズの果汁は日本料理等において調味料として、香味・酸味を加えるために用いられる。また、果肉部分だけでなく皮も七味唐辛子に加えられるなど、香辛料・薬味として使用される。いずれも、青い状態・熟れた状態の両方とも用いられる。九州地方では、柚子胡椒と呼ばれる調味料としても使用される。これは柚子の皮に、皮が青い時は青唐辛子を、黄色く熟している時は赤唐辛子を、そして塩を混ぜて作るもので、緑色または赤色をしている。


熟したユズでも酸味が非常に強いため、普通は直接食用とすることはない。薬味としてではなくユズ自体を味わう調理例としては、果皮ごと薄く輪切りにして砂糖や蜂蜜に漬け込む方法などがある。韓国ではマーマレード状に煮込んだものを湯または水で薄めた「柚子茶」(ユジャチャ)が韓国伝統茶の一つになっている。


ユズの果汁を砂糖と無発泡水で割ったレモネードのような飲み物もある。果汁はチューハイ等にも用いられ、ユズから作られたワインもある。


独特の爽やかな香りのため、様々な香水に使用されている。最近、日本の植物から精油を精製する国内メーカーが増えており、果皮を圧搾することにより精油を採油している。その他、多彩な方法で利用されている。』(Wikipedia)


 


柚子の俳句:


 ・柚子の香や高級料理めかす妻 山口青邨


 ・古家や累々として柚子黄なり 正岡子規


 ・もぎかけし柚子を忘れて棹のあり 高浜虚子


 ・柚子打つや遠き群嶺も香にまみれ 飯田龍太


 ・庭の柚子五つがほどの湯浴みかな 角川照子


 


 中日7―4ヤクルト。
1勝1敗のタイで迎えた第3戦は、中日がヤクルトの追い上げをかわし、第2ステージ進出を決めた。


ビーム送球でヤクルトの本塁突入を阻止したプレーはプロらしい見どころだった。



 

2009-10-18 (Sun)

2009/10/18 「天皇、皇后両陛下:即位20年記念写真展」 in 高島屋

2009/10/18 「天皇、皇后両陛下:即位20年記念写真展」 in 高島屋

  『天皇、皇后両陛下:即位20年記念写真展を開催 名古屋で 天皇、皇后両陛下のご即位20年、ご結婚50年を記念した写真展「国民と、ともに歩んで」(毎日新聞社主催、宮内庁協力)が7日、ジェイアール名古屋タカシマヤ(名古屋市中村区名駅)10階特設会場で始まった。 「平成の皇室」として、良き伝統を守ると同時に「国民とともにある皇室」を大事にされてきた20年間、国民との触れ合い、ご家族との思い出...

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『天皇、皇后両陛下:即位20年記念写真展を開催 名古屋で
 天皇、皇后両陛下のご即位20年、ご結婚50年を記念した写真展「国民と、ともに歩んで」(毎日新聞社主催、宮内庁協力)が7日、ジェイアール名古屋タカシマヤ(名古屋市中村区名駅)10階特設会場で始まった。


 「平成の皇室」として、良き伝統を守ると同時に「国民とともにある皇室」を大事にされてきた20年間、国民との触れ合い、ご家族との思い出など、両陛下の50年間の軌跡を、100点の写真や映像、約40点のゆかりの品々で紹介している。初日は、開店と同時に多くの入場客が訪れ、写真一枚一枚をじっくりと見て回っていた。
 会期中は無休、入場は午前10時~午後7時半(最終日は同4時半)。入場無料。19日まで。
毎日新聞 2009年10月7日 14時13分』(毎日.jp)



長珍の酒と吉兆の料理に快くなった後、高島屋に寄り両天皇陛下の写真展を拝観した。


飲んではいるが、メモを取ることも出来るし、酔っぱらってはいない。不敬には当たらないはずだと思うことにした。



両陛下は今年在位20年、ご成婚50年の節目の年である。
宮内庁は、種々祝賀・記念行事を実施しているが、広く言えばこの写真展もその趣旨に添ったものである。


写真は、軽井沢のテニスコートから、ご成婚、3人のお子様の誕生、ご即位、お孫様の誕生と言った皇室ご一家のもの。
 皇室の行事、海外親善、国内災害見舞い等公式なご活動のもの。
多岐に亘っている。


通観して先ず感じたのは、美智子妃殿下のご苦労の足取りである。
ご両親の見送りをうけて正田家を出て出られる時は、頬も豊かにみどりの黒髪であったが、最近の写真は神々しくはあるが、髪は白髪になりお痩せになられた。


ご成婚の2月前、正田家の縁側で母上と美智子様が肩を寄せ合って並んで腰を下ろし、踏み石に足を揃えて居られる写真があった。
 ただ黙って、お二人とも視線を足もとに落としておられる姿が撮されている。


ご婚約の前に陛下ご自身が美智子様を撮影された写真があった。
左前から横顔を撮した写真である。写真の中の美智子様は、豊かで美しく健康そのもののである。陛下が何を望まれておられたかが写っている写真である。


上流階級のお嬢様であるから庶民とは違うとはいえ民間のご出身。皇室に入られ伝統・格式の世界に入られて色々難しい事を体験されたように仄聞している。ご苦労が偲ばれる時の流れが一連の写真に浮かんでいる。


昭和44年生後間もない清子様を抱いて居られる写真がある。皇太子様、秋篠宮様の時の写真もあるが、違う点がある。美智子様がにっこりと微笑まれて清子様を愛おしそうに眺めておられる。
最初の女のお子様で心癒やされる思いが写真からうかがわれた。


ご成婚の馬車行列、沖縄ひめゆりの塔ご訪問の写真もある。いずれも危険な思いをされた事件のあった時だ。勿論その写真はないが、説明を担当したひめゆりの生き残りの女性の安全を事件後まず確認されたことは周知の事実である。


平成10年パラリンピック会場の観客席。美智子妃殿下がウエーブに参加されて両手を高く万歳をされている。隣で陛下がその姿を微笑んでみておられる。出来れば僕も一緒にウエーブしたいんだが...と言うような表情をされて。


こんな写真があった。
平成3年の普賢岳爆発の災害見舞いの写真。
学校か体育館で、陛下が両膝を着かれて前の被災者に語りかけておられる。被災者の白髪の老女は頭を下げてお言葉をお聞きしている。
 これが日本の皇室と国民の関係を写している写真だと思った。


ご即位、海外親善、災害お見舞い...感ずることの多い写真が並んでいる。メモを見ると30枚位の写真のメモをしているが、すべてをブログには書ききれない。


最後に、ビデオの放映コーナーがあった。
このビデオもいい光景が多かった。


災害慰問先の学校の体育館だろうか、美智子妃殿下が両膝を着かれ被災者にお見舞いの言葉を掛けておられる光景をカメラが撮っている。
 すると、画面の左から年長さんか1年生位のおかっぱの女の子が突然出てきて、話しておられる美智子様の肩に手を掛けた。
 美智子妃殿下は驚かれることもなく、優しく女の子を見て微笑まれた。


両陛下は、日本の中で最も公的な人である。
逆に言えば、私的なことが許されない人である。
天皇は人権が保障されている一般国民とは違って、プライバシーとか私的な楽しみが許されない非人間的な生活の中で公務を努めて居られる。
 「王子と乞食」ではないが庶民が皇室に入って幸せになることは殆ど不可能だろう。


両陛下のご健康をお祈りするのみである。


 


【データ】
皇室の行事の詳細については宮内庁のHPを見るとその伝統と格式と威厳と煩わしさを実感できる。


http://www.kunaicho.go.jp/



 

2009-10-18 (Sun)

2009/10/18 長珍の会 in やきとり吉兆-その1

2009/10/18 長珍の会 in やきとり吉兆-その1

3連投の最終日は「長珍の会 in やきとり吉兆」日時: 2009年10月18日(日曜日)時間: 12:30~15:00場所: やきとり吉兆主催: 富屋酒店会費: 5000円実はこの日は、別の予定があったのだが、間際になり長珍の会があり、桑山杜氏も出席との情報が入ったので、こちらに乗り換える事にして、予約電話をすると間に合った。 長珍の酒を纏めて飲むの機会は結構少ないし、まして桑山杜氏に同席する会はもっと少ないので、やむを得な...

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3連投の最終日は「長珍の会 in やきとり吉兆」


日時: 2009年10月18日(日曜日)
時間: 12:30~15:00
場所: やきとり吉兆
主催: 富屋酒店
会費: 5000円


実はこの日は、別の予定があったのだが、間際になり長珍の会があり、桑山杜氏も出席との情報が入ったので、こちらに乗り換える事にして、予約電話をすると間に合った。
 長珍の酒を纏めて飲むの機会は結構少ないし、まして桑山杜氏に同席する会はもっと少ないので、やむを得ない乗り換えだった。


昨日の雨が嘘のような秋日和。
温かな陽があり爽やかな秋風の吹く好日に、昼から銘酒を飲む。
これも贅沢な事だ。


会場の吉兆へ行く前にJR高島屋の東急ハンズに寄って捜し物。
エスカレータの横に「天皇皇后両陛下 ご即位二十年ご成婚五十年記念写真展~国民とともに歩んで~」のポスターが貼られているのが目に入った。しかし、見ている時間はない。


気持ちの良い日に感謝しながら、やきとり吉兆まで歩く。暑くもなく寒くもなく、歩くのが快い。


入り口の段を上がりガラス戸を右に引き入ると人影はまだ多くない。会費を払い受付を済ませ、靴を脱いでいると日本酒の会のH氏が到着。座敷に上がると先客が1名、N氏であった。氏も今日で3連投、ご苦労様である。


座敷左側に今日の出品酒が並べられている。
 



今日いただける長珍達。
右から
(1)長珍 純米吟醸 山山5055 うすにごり生
(2)長珍 禄 純米大吟醸
(3)長珍 純米吟醸 
(4)長珍 特別純米
(5)長珍 純米大吟醸 40% 生 無濾過 H20BY
(6)長珍 純米吟醸 50% 生 無濾過 H20BY
(7)長珍 純米 60 生 無濾過 H20BY
(8)長珍 阿波山田65 純米 生 無濾過 H20BY
(9)長珍 純米吟醸 生詰 ひやおろし原酒 H20BY


先ずは冷やで利いて、後は料理と共に燗で楽しむ事になっているようで、瓶の隣には湯煎用の卓上湯船が置いてある。燗は湯煎が一番である。


 



(右は富屋酒店 左は桑山杜氏)


今日の会は名古屋の富屋酒店の企画。
貴重な機会を設けて貰え、消費者としては有り難い。
長珍を扱える酒販店は限られているが、富屋酒店は昔からの取引のようだ。


桑山杜氏の挨拶の後、乾杯で長珍の会の始まりである。


用意されている酒杯は、ワイングラス1個、ガラス製の利き猪口2個、焼き物の杯1個。この4個を使い分けて飲むことになる。利き比べが出来るので有り難い。


 




乾杯酒は、「純米吟醸 山山5055 うすにごり生」
軽いおりがらみである。
この春に搾った酒で5℃で囲っているもの。5℃で1年位熟成させるのが最も良いコンディションとのことだった。


 




口取りは、チーズ2種(カマンベールとブルーチーズ)、クラッカー。ブルーチーズはクラッカーの下に隠れている。


長珍の酒はチーズに良く合うとの説明があった。



【出品酒9種の印象】


(1)長珍 純米吟醸 山山5055 うすにごり生


 



 



今年の春搾り5℃で囲ったもの。
立ち香は乳酸の香りに甘い蜂蜜のような香りが隠れている。入り口は甘めだが発泡感のある酸が続く、中盤から終盤にかけて辛くなる。後口は辛味系。


カマンベール: 穏やかなカマンベールとうすにごりは良く合う。
ブルーチーズ: うすにごりがブルーチーズの個性のある香りを一層高くする。ブルーチーズ好きには良い組み合わせ。


(2)長珍 禄 純米大吟醸
甘目の入り口。穏やかな丸い酸。舌触り滑らかで、味のバランス良い。後口は軽い辛味系。


搾った後瓶貯蔵。冷やでも燗でも良い酒。大吟醸でも酸を高めに造っている。大吟醸は品格を表している。との説明があった。


(3)長珍 純米吟醸
入り口から丸い舌触り。まったりとしたふくらみがある。味はバランスが取れて偏りがない。後口は辛味系。


山田錦 50%。瓶囲い、3℃保存。1回火入れ。との説明があった。



(4)長珍 特別純米
仄かに木の実の香。スッキリとした入り口。舌触り丸い。酸は軽め。後口は癖が無く良い。


タンク囲い、2回火入れ、昔から一貫して変わらない造りをしている。燗酒をイメージしている。との説明があった。



(5)長珍 純米大吟醸 40% 生 無濾過 H20BY


 



仄かに甘い香りを感じる。透明感があり軽く感じる酸。微発泡感あり。甘味もあるが底に辛味も潜んでいる。後口はスッキリとしている。後半にかけて軽くなりきれがよい。
ぬる燗: 甘味が増し、酸のふくらみが大きくなる。後口は辛味系。冷やと変わらないが活発になる。


搾ったまま、生で瓶貯蔵。禄の元酒。との説明があった。


カマンベール: カマンベールと40%の味が分かれて分離気味になる。
ブルーチーズ: ブルーチーズの香りが引き立つ。



(6)長珍 純米吟醸 50% 生 無濾過 H20BY


 



軽めの入り口。酸のふくらみは少なめで大きくは膨らまない。微発泡感あり。後口は癖がない。


ブルーラベル純米吟醸の元酒。11℃の発酵温度管理で30日。との説明があった。


カマンベールとの相性が良かった。



(7)長珍 純米 60 生 無濾過 H20BY


 



立ち香はあまり感じない。甘目の入り口だが、酸の厚みがあり、後半にかけて切れていく。頭が重く尾が軽い感じ。


特別純米の原酒。16℃で発酵管理。


カマンベール: 良く合う。
ブルーチーズ: ブルーチーズの香りはあまり立てず、味は癒合して良く合う。ブルーチーズがお薦め。



(8)長珍 阿波山田65 純米 生 無濾過 H20BY


 




立ち香はあまり感じない。酸味系の味。発泡感がある。渋苦が底にある。
燗:甘味が出て酸味も厚くなる。発泡感も残る。後口は辛味系。


ブルーチーズ: ブルーチーズの香りが立ち、味は良くマッチする。ブルーチーズがお薦め。



(9)長珍 純米吟醸 生詰 ひやおろし原酒 H20BY


 



甘目の入り口。酸はあるが滑らかな酸で尖りは無い。舌触り滑らか。味の厚みがある。後口はやや辛味系。
燗:舌触り柔らかくなるが、辛味が増す。


ブルーチーズ: ブルーチーズの香りは立たない。味はブルーチーズと融合して旨味が増す。良い相性。



 

2009-10-18 (Sun)

2009/10/18 長珍の会 in やきとり吉兆-その2

2009/10/18 長珍の会 in やきとり吉兆-その2

【料理】今日の料理は、鶏のすき焼き。  心臓、レバー、砂肝を見ていると刺身でいただきたくなる艶と張りがある。 焼豆腐と糸蒟蒻は定番だが、蓬入りの麩は珍しい。 葱、湿地、牛蒡。 割り下と出汁が用意されており。お好みの味が可能。割り下だけだと味の調整が難しい。 溶き卵でうけて食べるのはすき焼きの定番。ぷっくりと丸い黄身はなかなか白身と混ざらない。すき焼きでいただく長珍は美味く。...

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【料理】
今日の料理は、鶏のすき焼き。


 



 




心臓、レバー、砂肝を見ていると刺身でいただきたくなる艶と張りがある。


 




焼豆腐と糸蒟蒻は定番だが、蓬入りの麩は珍しい。


 




葱、湿地、牛蒡。


 




割り下と出汁が用意されており。お好みの味が可能。割り下だけだと味の調整が難しい。



 




溶き卵でうけて食べるのはすき焼きの定番。
ぷっくりと丸い黄身はなかなか白身と混ざらない。


すき焼きでいただく長珍は美味く。長珍でいただくすき焼きは旨く。どちらもドンドン喉を通る。
 食べきれるかと思った鶏肉も我がテーブルではすべて食べ尽くした。


桑山杜氏の話で耳に残ったものを記録しておく。
・3つのコンセプトで造って居る。
 (1)食中酒
   香り系の酒は造っていない。味の幅のある酒を造っている。味の幅が広ければ料理との相性も良くなる。
 (2)熟成
  熟成により荒々しさが取れ味わいが増す。消費者の手に渡るまでと渡ってからの熟成を考えている。
 (3)燗酒
   酸を考えて造っている。大吟醸でも酸を高めに造っているので冷やだけでなく燗にしても美味しい。


・手詰め
 搾った酒は炭酸ガスを少し含んでいるので出来る限りそのまま瓶に詰め、消費者の手に渡ってから熟成が進むようにタンクから直接手で詰めており、ラインでは詰めていない。
(筆者:東一でもそうだが、長珍の酒も多くの銘柄で発泡・微発泡感を感じる。)


・生の定義
 本生 1度も火入れしていない。
 生貯 タンク貯蔵
 生詰 貯蔵の時1回のみ火入れ


・食中酒と料理の2つの関係 「調和」と「流す」
 流す 焼酎のように料理の味を流す関係。
 調和 酒と料理の調和 日本酒は料理の味と良く合う


・包装紙としての新聞紙の利用
 (1)昔、酒屋から限定品の出火依頼があった時専用ラベルを作ると高く付く為新聞紙を使用したことが始まり
 (2)酒屋での保存を考えると遮光を考える必要があり新聞紙が効果がある。
(3)インクが雑菌の予防効果を持っている。
(4)酒質第一を考えると新聞が適切で、1本1本、折り方に注意して丁寧に包装している。底の部分は折が難しい。



長珍の酒は、今日の9本もそれぞれ別の味わいがあり、桑山杜氏の話をお聞きすると、酒質に拘り手間暇を掛けて自分の志向する酒を造っていることが理解できる。


会が終わって吉兆の入り口にある、大きな冷蔵庫の前の椅子に座る。冷蔵庫に並べられてお客を待っている全国の銘酒に目をやって眺めている。座っている人は皆そうだが、幸せそうな顔をしている。日本酒好きの幸せになれる特等席である。



3連投の3日目も快い秋日和だった。


今日は晩秋とはいえまだ3時過ぎ、まだ陽は有る。
飲んではいるが酔っぱらってはいない。高島屋によって両陛下の写真展を拝観して帰ることにしよう。



【データ】


1.長珍酒造
 住所: 〒496-0805 愛知県津島市本町3-62
 TEL: 0567-26-3319
  FAX: 0567-26-3460
 (筆者注: 蔵見学は基本的に出来ない。
       時々取引先の酒販店で企画されることがあるので、それを待つことになる。
  蔵元直送での直接購入も出来ない。取扱酒販店で購入する必要がある。)
 蔵の公式サイトはないが、奥様の人気ブログは以下。
 「日本酒biyori」 
http://nihonshu.exblog.jp/


2.やきとり吉兆
 
 住所: 愛知県名古屋市西区牛島町1-9 長野ビル 1F
 TEL: 052-561-2978
 営業時間: 17:00~24:00(L.O.23:30)
       夜10時以降入店可、
  定休日: 無休、日曜営業


 食べログ紹介サイト: http://r.tabelog.com/aichi/A2301/A230113/23000763/


 ブログ: ひげおやじの独り言
http://blogs.yahoo.co.jp/yakitori9429



3.富屋酒店
株式会社 富屋酒店
住所: 〒467-0821 名古屋市瑞穂区上坂町1丁目41-2
電話: 052-881-0957
ファクス: 052-882-2373
定休日: 日曜・祝祭日
営業時間: 月~金 9:00~20:00
      土曜日 9:00~18:00


e-mail: info@tomiya-saketen.com
URL: http://www.tomiya-saketen.com/index.htm



 

2009-10-18 (Sun)

2009/10/18 日記 ドラゴンズが逆に逆転勝ち

2009/10/18 日記 ドラゴンズが逆に逆転勝ち

2009/10/18(日) 旧暦:9月1日朔 日出:5時49分 日没:17時02分 月出:5時39分 月没:16時37分 月齢:29.34丙申(へいしん,ひのえさる) 六曜:先負 九星:七赤金星 選日:不成就日今日の季語: 菊芋 (狸の溜息 より転載)『キクイモ(菊芋、英Jerusalem artichoke、girasole、学名Helianthus tuberosus)は、 キク科ヒマワリ属の多年草。別名はアメリカいも、ぶたいも。草丈1.5~3mと大きくなり、菊あるいはヒマワリに...

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2009/10/18(日) 旧暦:9月1日朔 日出:5時49分 日没:17時02分 月出:5時39分 月没:16時37分 月齢:29.34丙申(へいしん,ひのえさる) 六曜:先負 九星:七赤金星 選日:不成就日



今日の季語: 菊芋


 



(狸の溜息 より転載)



『キクイモ(菊芋、英Jerusalem artichoke、girasole、学名Helianthus tuberosus)は、 キク科ヒマワリ属の多年草。別名はアメリカいも、ぶたいも。


草丈1.5~3mと大きくなり、菊あるいはヒマワリに似た黄色い花を9-10月につけ、10月末に地中に塊茎を作る。茎や葉に小さな刺がある。繁殖力は強い。


原産は北アメリカ北部から北東部。日本には江戸時代末期に飼料用作物として伝来した。栽培されているもの以外に、第二次世界大戦中に加工用や食用として栽培されたものが野生化したものもある。


主成分は食物繊維と難消化性の多糖類イヌリンで、生の菊芋には13-20%のイヌリンが含まれる。通常の芋類と異なり、デンプンはほとんど含まれない。


 利用
塊茎を食用とする。料理としては牛乳煮、バター焼き、フライ、スープ、味噌漬け、煮物など。また、イヌリンは消化によってキクイモオリゴ糖(イヌロオリゴ糖)となるため、健康食品として顆粒やお茶として加工され市販されている。さらに、飼料とするほか、果糖の原料にもされる。』(Wikipedia)



菊芋の俳句:


 ・朝の日に菊芋の花背伸びする 芦野絢子


 ・菊芋の花にぱらぱら雨しろし 小松崎爽青


 ・手一杯菊芋摘みて童女めく 山根きぬえ


 


セリーグCS第1ステージ第2戦
18日:ナゴヤドーム
中日が3-2でヤクルトに雪辱。
逆転負けした後の勝ちだけにファンは嬉しさ二倍。



 

2009-10-17 (Sat)

2009/10/17 第2回 星ヶ丘三越日本酒セミナー

2009/10/17 第2回 星ヶ丘三越日本酒セミナー

日 時: 2009年10月17日(土)18:00~19:30場 所: 三越星ヶ丘店8階 ダイニングコート ハヴィット      (名古屋市千種区星が丘元町14-14)参加蔵: 愛知県 「勲碧」 勲碧酒造  村瀬専務     岐阜県 「御代櫻」御代桜醸造 渡辺社長     長野県 「真澄」 宮坂醸造  諏訪蔵杜氏参加費: 2,100円(税込み)定 員: 44名前回の菊石の浦野酒造の日本酒セミナーに続き第2回目。前回も良かったが今回もそれ...

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日 時: 2009年10月17日(土)18:00~19:30
場 所: 三越星ヶ丘店8階 ダイニングコート ハヴィット
      (名古屋市千種区星が丘元町14-14)
参加蔵: 愛知県 「勲碧」 勲碧酒造  村瀬専務
     岐阜県 「御代櫻」御代桜醸造 渡辺社長
     長野県 「真澄」 宮坂醸造  諏訪蔵杜氏
参加費: 2,100円(税込み)
定 員: 44名


前回の菊石の浦野酒造の日本酒セミナーに続き第2回目。
前回も良かったが今回もそれ以上に良かった。
(菊石日本酒セミナーの記事は、以下。
 http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/d/20090812


ハヴィットはかなり広いレストランだが、奥のスペースに会場が設営され、テーブルに4人掛けになるが個々に広いスペースがあり、お酒も料理も各人毎に提供されるので、参加者は座っているだけで良いサービスが受けられる。


 



会場右に酒蔵のコーナーが設営され、セミナーが終了した後は、コーナーで各自好みのお酒を飲み直すことが可能だ。


今回は、真澄(長野)、御代桜(岐阜)、勲碧(愛知)3蔵が集って燗酒セミナーである。
 各蔵毎に3種類の燗酒が提供され、各蔵毎に1プレートの肴が提供され、お酒と肴の相性を楽しむ趣向である。


 



各席には、9個の酒杯が用意されている。
上段は真澄用、大きめの杯で、高台には真澄の銘がある。


 




乳白の地に呉須の青が鮮やかで日本の伝統を感じさせる画である。
 なかなか上品な作りの良い酒杯で有田の物だろうと思われる。


中段は御代桜用。
下段は勲碧用。


 



酒杯を取り除くとお酒の銘柄が印刷されて居り、注ぐ時飲む時に混同しないようになっている。


 



肴の方は、各酒毎におすすめ料理が考えられている。


(1)真澄 特撰 本醸造      鶏の味噌チーズ焼き
(2)真澄 純米 奥伝寒造り    ふぐ唐揚げ
(3)真澄 純米吟醸 山廃造り   お漬け物の盛り合わせ
                (赤蕪、野沢菜、牛蒡、白菜)


(4)御代桜 純米酒 山田錦    白身魚と甘海老の酢の物
(5)御代桜 純米吟醸 ひやおろし 茶碗蒸し
(6)御代桜 醇辛純米酒      和牛ヒレステーキ


(7)勲碧 純米吟醸 山田錦    鯛のムニエル
(8)勲碧 特別本醸造       おでん(大根・玉子・厚揚げ)
(9)勲碧 純米原酒 氷温熟成   牡蠣の赤味噌焼き



各蔵の持ち時間内に提供されたお酒の説明と各蔵の造りの説明があり、平行して料理のプレートが運ばれてくる。44名の参加者がいるので各人毎に料理を運ぶのは大変である。


セミナーの順番は、真澄→御代桜→勲碧


お酒を味わいながら個々の料理との相性を確かめながら、各蔵のセミナーのお話を聞くのは忙しい作業になる。


1.真澄


 



真澄は、1662年(寛文2)創業の古い蔵であり、諏訪湖湖畔の蔵は立ち寄った人が多い筈だが、富士見にも蔵があるがこちらは見学できないようだ。


真澄の蔵付き酵母は、協会の7号酵母として全国に供給され、50%もの酒が7号酵母系で醸されているそうだ。
酵母界のスーパースターである。


真澄3種の単独での印象は、
(1)真澄 特撰 本醸造
酸のふくらみが大きい。後半に渋苦が底にあるが気にならない程度、味に引き締め。


(2)真澄 純米 奥伝寒造り
固有の軽い立ち香がある。やや辛目な世界。酸のふくらみがある。後口に純米酒らしい香あり。


(3)真澄 純米吟醸 山廃造り入り口は甘く、酸は薄め。後口は辛味系。


料理と合わせるとどうなるかがセミナーの趣向で、銘柄毎におすすめ料理が提供されている。
 お酒も料理も嗜好の世界で、この組み合わせしかないというものではないので、全部で12通りの組み合わせがあるが、適当に組み合わせて見ることにした。


 




・鶏の味噌チーズ焼き大葉添え
 この料理は、3銘柄どれにも相性は良かった。味噌とチーズは和・洋ではあるが、発酵食品なので日本酒との相性はよい。
 本醸造は味噌との相性が良くあった。
 やはり、山廃造りが一番良く合った。山廃の癖と味噌・チーズの癖をお互いが消しあって、一つの融合した香り・旨味を作りだしている。大葉を一緒に食べると、最後に大葉の香りが爽やかであった。


・ふぐ唐揚げ
 これも、おすすめの奥伝寒造りがよくあった。
 
・お漬け物の盛り合わせ(赤蕪、野沢菜、牛蒡、白菜)
 野沢菜、赤蕪・牛蒡が深目の漬かりなので漬け物香が勝ってしまいもう一つだった。


 


2.御代桜酒造


 




 渡辺社長による燗酒の説明。
 燗酒の日本文化・身体に優しい・燗温度の呼称と効果・湯煎が第一。


御代桜は全国鑑評会の金賞を4度受賞した、造りにこだわった蔵である。


(4)御代桜 純米酒 山田錦
55度の飛び切り燗。甘+酸の味。後口はピリ辛系。後口やや重い。


(5)御代桜 純米吟醸 ひやおろし
40℃のぬる燗。甘い入り口。スッキリとした酸でキレがよい。後口はピリ辛系。


(6)御代桜 醇辛純米酒
70%精米の2年熟成。甘い入り口、穏やかなこなれた世界。主張の少ない温和しい印象である。後口はピリ辛系。




 
酒と料理の相性


・白身魚と甘海老の酢の物
 おすすめは純米酒だが、酒の酸が酢の物の淡白な味に勝ってしまいバランスは良くない。
 純米吟醸も酒と料理が分離して、それぞれ混じり合わない感じ。
 醇辛純米酒の穏やかな味わいが最も相性が良かった。
 
・茶碗蒸し
 これは、意外な新しい発見だった。
 茶碗蒸しは普通の銀杏・海老の入ったもので特殊な仕掛けはなかったと思うが、3名柄共良く合った。
 特に、純米酒の濃いめの甘い酸を茶碗蒸しの柔らかい旨味で包んで、お互いが相乗効果で旨味を作っていた。
 純米吟醸にも醇辛純米酒にも相性が良く、茶碗蒸しは幅の広い適合性のある肴であることを再認識した。以前土瓶蒸しの汁でも同じように感じたことがあるが茶碗蒸しは舌触りも良い。


適合性を試す為に、茶碗蒸しは勲碧の為に残すこととし、プレートから外してテーブルに置き、下げられ無い様に断った。


・和牛ヒレステーキ
 おすすめの醇辛純米酒は、穏やかなこなれた味わいなのでステーキには少し力不足だと思った。
 純米酒の厚みのある酸が一番良く合っていた。



3.勲碧


 




 村瀬杜氏のセミナー。


勲碧酒造は、今年の全国鑑評会で金賞を受賞し、花見の名所五条川の桜の酵母で新しい酒を醸したり、活発である。要注目蔵である。


(7)勲碧 純米吟醸 山田錦
甘い入り口。酸のふくらみはあるが、大きくは広がらず、小さくふくらむ。


(8)勲碧 特別本醸造
甘い入り口。柔らかな酸で、舌触りは滑らか。後口はピリ辛。中盤が柔らかく食中酒向きの印象。


(9)勲碧 純米原酒 氷温熟成
甘目の入り口。酸味はあまり感じないが、厚みのある味
透明だが厚みのあるガラスのような世界。入り口の甘さが違うが三千盛の世界に通じる食中酒。


 




 ・鯛のムニエル
 おすすめの純米吟醸は相性が良かった。
 氷温熟成も相性がよかった。


・おでん(大根・玉子・厚揚)
 やはり、おすすめの特別本醸造の相性は良かったが、氷温熟成も相性がよかった。
 純米吟醸は味が分離して、バランスは良くなかった。


・牡蠣の赤味噌焼き
 特別本醸造と氷温熟成はやや味が分離気味で、純米吟醸が相性が良かった。
赤味噌が焼によって濃くなっている為、味噌の渋みが難しさを持つ。


さて、番外の取り置きの茶碗蒸し。
意外にと言うか予想通りと言うか3銘柄とも相性は良かった。
特に、純米吟醸は茶碗蒸しとお互いが相乗効果で旨味が一つになり良かった。



【感想】
・前回に続き楽しいセミナーだった。
 ビュッフェ形式のような騒々しさがなく自分の席に座って落ち着いてセミナーを聞き、日本酒を利き、料理との相性を確かめることが出来る。
 いろんな場面で新しい発見に出逢える企画である。

・冷やと燗酒
 良い酒は冷やして飲むことが多いので、大吟醸クラスの酒は単独で飲むことが多い。料理を食べながらでは、お酒に失礼だ。
最近は燗向きに造られた大吟醸もあるが、やはり大吟醸を冷やでお酒の香りと広がりと余韻を感じたい。
 しかし、酒は冷やで飲むものばかりではない事が解るのは今日のようなイベントだ。
 単独では個性が勝ちすぎているが、温度を様々に操作し、肴との相性を楽しむには純米酒・本醸造が適している。
 晩酌で食べながら飲む食中酒は重要なジャンルである。
真澄 純米吟醸 山廃造り、御代桜 醇辛純米酒、(9)勲碧 純米原酒 氷温熟成は食中酒として力を発揮する酒であった。

・茶碗蒸し
 茶碗蒸しが酒の肴として広い適合性があることを認識できたのが今日の収穫、新しい発見だった。


・価格破壊の2100円。
 これだけの内容とサービスで2100円とは安すぎる。日本酒の会の3000円も安いが、半分は幹事のボランティアで成り立っている。星ヶ丘三越の商売ベースで考えれば価格破壊である。
 是非続けて欲しい企画である。



3連投中日も、気持ちの良い酔いと連れだって、家への道を千鳥足する夜になった。



 

2009-10-17 (Sat)

2009/10/17 日記 山椒の実

2009/10/17 日記 山椒の実

2009/10/17(土) 旧暦:8月29日 日出:5時48分 日没:17時03分 月出:4時31分 月没:16時05分 月齢:28.34乙未(いつび,きのとひつじ) 六曜:赤口 九星:八白土星 選日:今日の季語: 山椒の実、山椒 (花便り 自宅周辺の草花 より転載)『サンショウ(山椒、学名:Zanthoxylum piperitum)はミカン科サンショウ属の落葉低木。別名 ハジカミ、英名Japanese pepper。ハジカミはショウガの別名でもあり、その区別では「...

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2009/10/17(土) 旧暦:8月29日 日出:5時48分 日没:17時03分 月出:4時31分 月没:16時05分 月齢:28.34乙未(いつび,きのとひつじ) 六曜:赤口 九星:八白土星 選日:


今日の季語: 山椒の実、山椒


 



(花便り 自宅周辺の草花 より転載)



『サンショウ(山椒、学名:Zanthoxylum piperitum)はミカン科サンショウ属の落葉低木。別名 ハジカミ、英名Japanese pepper。ハジカミはショウガの別名でもあり、その区別では「なりはじかみ」と呼ばれた。若葉は食材として木の芽の名称がある。アゲハチョウ科のチョウの幼虫の食草でもある。


 形態
雌雄異株、樹高は3m程、大きなものは5mになる。枝には鋭い棘が2本ずつつく。突然変異で棘のない株(実生苗)が稀に発生することがある。棘のない実山椒(雌木)として兵庫県養父市八鹿町朝倉地区原産の「朝倉山椒」が有名だが、日本各地に棘のない山椒の栽培が見られる。葉は互生、奇数羽状複葉。長さ10?15cmほど。5?9対の小葉は1?2cmの楕円形で縁は鋸歯状。裏は表に比べ白っぽい。花は、4月?5月頃開花し、直径5mmほどで黄緑色。雄花は「花山椒」として食用にされ、雌花は若い果実、または完熟したものを利用する。果実の直径は5mm程度。はじめ緑色であるが9月?10月ごろに赤く熟し、裂開して中の黒い種子が出てくる。


日本を含む東アジア原産。


山野の自生個体 花 果実と種子 実と葉


 同属異種
イヌザンショウ(犬山椒、Zanthoxylum schinifolium)- サンショウが芳香を持ち、棘が対生するのに対して、イヌザンショウは芳香がなく、棘が互生する。イヌザンショウの果実は「青椒」と呼ばれて精油を持ち、煎じて咳止めの民間薬に用いられる。
カホクザンショウ(華北山椒、Zanthoxylum bungeanum) - 英名 Szechuan pepper。中国で「花椒」と称して果皮を香辛料として利用している。
テリハサンショウ(照葉山椒、Zanthoxylum nitidum)- 中国で薬用にされる。葉の中心線に沿って棘がある。
 利用 [編集]
古くから香辛料として使われており、薬用にも使われる。縄文時代の遺跡から出土した土器からサンショウの果実が発見された例もある。朝鮮ではキムチ(の原形)にトウガラシ渡来前から使われていたという。


 日本における利用
若芽・若葉(木の芽)は緑が鮮やかであるため、懐石などの彩りとして添えられ、また吸い口として用いられる。使う直前に手のひらに載せ、軽く数度叩いて葉の細胞を潰すと香りが増すと言われる。その他に料理の木の芽和え、「木の芽味噌」に使われる他、佃煮の「木の芽煮」の材料となる。筍ご飯、ちらし寿司などの春の料理の香り付け、彩り付けにも用いられる。また、鰻の蒲焼の代表的な薬味として汎く知られている。


花(花山椒)は料理の吸い口として、あるいは佃煮にも用いられる。


未熟な果実(青山椒、実山椒)は茹でて佃煮にする。


熟した実の皮の乾燥粉末(粉山椒)は、香味料として鰻の蒲焼の臭味消し、味噌汁の香付け、七味唐辛子の材料として用いられる。菓子への利用では、五平餅に塗る甘辛のたれや、山椒あられ、スナック菓子のほか、甘い餅菓子の山椒餅(切り山椒)がある。


佃煮には木の芽煮(昆布と山椒の実と葉)、山椒昆布(昆布と山椒の実)、実山椒、花山椒、ちりめん山椒(ちりめんじゃこと山椒の実)などがある。
木材はすりこ木にする。


 中国での「花椒」の利用
 カホクザンショウ(花椒)の果実中国では花椒(かしょう、ホアジャオ)と呼ばれる同属別種カホクザンショウ(Zanthoxylum bungeanum、英名 Szechuan pepper)の果実の果皮のみ用いる。


四川料理で多用される。煮込み料理、炒め物、麻婆豆腐などに果皮を加えて風味をつける。乾燥粉末を料理の仕上げに加えると、四川料理の特徴といわれる舌の痺れるような独特の風味が得られる。また、五香粉の材料としても用いられる。


炒った塩と同量の花椒の粉末を混ぜたものを花椒塩(かしょうえん、ホアジャオエン)と呼び、揚げ物につけて食べる。


 薬用
果皮は薬としても用いられる。漢方で「花椒」は蜀椒とも呼ばれ健胃、鎮痛、駆虫作用があるとされ、大建中湯、烏梅丸などに使われる。


日本薬局方では、本種および同属植物の成熟した果皮で種子をできるだけ除いたものを生薬・山椒(サンショウ)としている。日本薬局方に収載されている苦味チンキや、正月に飲む縁起物の薬用酒の屠蘇の材料でもある。果実の主な辛味成分はサンショオールとサンショアミド。他にゲラニオールなどの芳香精油、ジペンテン、シトラールなどを含んでいる。


 害虫
サンショウの木にはアゲハチョウの幼虫が付くことがある。アゲハチョウの幼虫はかなり大きく、小さな株なら一匹で葉を食べつくし、丸裸にされてしまうこともあるので注意が必要である。
』(Wikipedia)


 


山椒の実の俳句:


 ・実山椒木のかげ雲のかげに冷ゆ 河野友人


 ・山椒の実をつみ指に風が吹く 松木利次


 ・山椒の雨あきらかに実のそみぬ 飯田蛇笏



山椒のお世話になることは多い。
春は木の芽。
木の芽田楽にした豆腐の香ばしい味と木の芽の香り。
夏は若い実山椒。
佃煮はそのままでも、隠し味でも世話になる万能選手。
秋の熟した実山椒は、鰻の蒲焼き。
日本の食を考えると山椒は働き者だ。


人間はお世話になったお礼に広く栽培して種の保全に協力しているが、アゲハチョウは山椒に何かお礼はしているのだろうか。


家の庭の山椒の木は一向に実を付けない。
これは雄株なのだろう。
もう一株増やして夫婦にしてあげなければ。


3連投の2日目。
18:00より星ヶ丘三越の日本酒セミナーに参加。



 

2009-10-16 (Fri)

2009/10/16 日本酒の会sake nagoya 10月定例会

2009/10/16 日本酒の会sake nagoya 10月定例会

今月のテーマは「冷やおろし」『冷やおろし(ひやおろし)冬季に造られた酒は、火入れと呼ぶ加熱処理をしたあと、春、夏を越して半年の間、貯蔵・熟成されます。そして秋風の吹く頃、外気温くらいに冷えた清酒は、樽などの容器に詰めて出荷されます。このことから「冷やおろし」と呼ばれるようになったようです。出荷時に火入れを行わず、そのまま樽などの容器に生詰めした酒を「冷やおろし」とする例もあります。しぼりたての時に...

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今月のテーマは「冷やおろし」


『冷やおろし(ひやおろし)


冬季に造られた酒は、火入れと呼ぶ加熱処理をしたあと、春、夏を越して半年の間、貯蔵・熟成されます。そして秋風の吹く頃、外気温くらいに冷えた清酒は、樽などの容器に詰めて出荷されます。このことから「冷やおろし」と呼ばれるようになったようです。出荷時に火入れを行わず、そのまま樽などの容器に生詰めした酒を「冷やおろし」とする例もあります。


しぼりたての時には荒々しかった味わいが、秋口には丸みを帯びて調和し、飲み頃となります。秋までの間の熟成によって酒の味わいがよくなることを「秋上がり」と呼んでいます。


若山牧水は「白珠の 歯にしみとほる 秋の夜の 酒は静かに 飲むべかりけり」と、秋の夜に飲む酒に絡めた歌を詠んでいます。年間を通じて酒が造られる現在でも、秋口にしみじみ飲む冷やおろしの旨さには格別のものがあります』(月桂冠HP)


秋の陽は釣瓶落とし。
夏の定例会とは違い、会場の「かのう」へ向かう6時前にはもうとっぷりと暮れて、闇の中で帰宅中の役人とすれ違うことになる。
暑くもなく寒くもなく、歩くのに丁度気持ちよい気温だ。


会場では、幹事のH氏が既に準備を始めていた。
今日は早目に着いたので、準備のお手伝いが出来る。
今回も早々と満員御礼になったが、事情は大変だそうだ。
 満席になってからのキャンセルが発生すると、キャンセル待ちの人を繰り上げることになるのだが、直ぐ連絡が付く保証はなく、手数が大変だ。利益抜きのボランティアだから、毎月のこととなると大変なことだ。
 幹事のさんの労力を煩わせない為に、申込は自分のスケジュールが確定してから行う必要がある。


【今日の出品酒】
テーマの冷やおろしが11銘柄。


 


ブラインド評価の公式データは、会のサイトにアップされる予定だが、個人のブラインド評価結果は以下の通りだった。
 結果は個人的な嗜好の結果なので元より、客観性はない。


写真左より、


(1)雪の茅舎 純米吟醸 ひやおろし 斎藤酒造店(秋田)
立ち香はあまり無い。丸味のある入り口。味のバランスが取れており偏りがない。後口の癖もない。評価9.2。


 


(2)山形正宗 純米吟醸 秋あがり 水戸部酒造(山形)
立ち香はない。スッキリとした酸、ふくらみはなくキレの良い世界。後口の癖はない。評価8.5。


(3)上喜元 特別純米酒 生もと造り 美郷錦 酒田酒造(山形)
立ち香は無い。甘い入り口。丸味のあるまったりとしたふくらみ鋭さのない丸い味。後口の嫌味無い。評価9.0。


 


(4)鳳凰美田 冷卸 山田錦 生詰 小林酒造(栃木)
立ち香はない。酸味系の味。ふくらみよりも切れる酸。後口良い。評価8.5。


(5)太平海 びん囲い吟醸 濾過前取り生詰 府中誉(株)(茨城)
立ち香はない。スッキリとした入り口。まろやかな滑らかな舌触り。味の尖り無く、上品である。後口も穏やかである。評価9.5。


 


(6)遊穂 山おろし純米酒 生詰・原酒 御祖酒造(株)(石川)
立ち香化学臭。酸味系の味。酸はあまり膨らまず切れる酸である。後口は辛味系。残り香バナナ臭。評価7.5。


(7)早瀬浦 吟撰 越の雫 秋上がり 三宅彦右衛門(福井)
立ち香はない。スッキリとした入り口、酸はあまり膨らまない。味のバランスは取れている。後口は辛味系だが嫌味はない。評価8.0。


(8)小左衛門 特別純米 信濃美山錦 ひやおろし 中島醸造(岐阜)
立ち香は仄か。丸味のある舌触り。フルーティな酸。酸のふくらみがあるが味の尖りはない。終盤にかけ辛味が増しやや重くなる。後口は辛味系だが嫌味はない。評価8.8。


 

(9)七本鎗 純米 山田錦 ひやおろし 冨田酒造(有)(滋賀)
立ち香はない。辛口のスッキリとした酸。味の厚みがある。後口は辛味系だが嫌味はない。甘味無く媚びない味の厚みがあり、食中酒向き、燗にしてみたい。 評価8.5。


(10)東洋美人 純米吟醸 秋 (株)澄川酒造場(山口)
立ち香無い。入り口甘い。スッキリとした酸。スムーズな味わいだがキレが良い。後口は辛味系。評価8.0。


(11)能古見 特別純米酒 ひやおろし (有)馬場酒造場(佐賀)
立ち香無い。入り口甘いが直ぐ酸の厚みが来る。その後次第に辛くなる。舌触りは滑らか。後口は辛味系。後口は重い。評価7.0。



参加者全員のブラインド評価結果は以下の通りだった。
(8)小左衛門 特別純米 信濃美山錦 ひやおろし
(3)上喜元 特別純米酒 生もと造り 美郷錦
(5)太平海 びん囲い吟醸 濾過前取り生詰
(1)雪の茅舎 純米吟醸 ひやおろし
(7)早瀬浦 吟撰 越の雫 秋上がり
(10)東洋美人 純米吟醸 秋
(4)鳳凰美田 冷卸 山田錦 生詰
(9)七本鎗 純米 山田錦 ひやおろし
(2)山形正宗 純米吟醸 秋あがり
(11)能古見 特別純米酒 ひやおろし
(6)遊穂 山おろし純米酒 生詰・原酒


他地区を抑えて、東海地区の小左衛門が1位になったのは、目出度い結果だった。


筆者の評価では、
(5)→(1)→(3)→(8)→(2)→(4)→(9)→(7)→(10)→(6)→(11)
の序列になった。
今迄飲んだことのない太平海が最も良かった。
美酒欄の金虎酒造の名古屋城本丸もそうだったが、今迄知らなかった銘柄が突然良かったりすると嬉しくなる。
 全国には美味い酒がまだまだ出逢いを待っている。


【今日の料理】
冷やおろしがテーマの今日の料理の中心はおでんであった。
テーブルの上に卓上コンロが置いてあった。


 
定番の枝豆。


 
茄子の胡麻和え。


 
おでん。
お澄ましの汁だが、しっかりと出しが効いていて、具にも旨味が含ませられていた。美味かった。


 
鮪の刺身のサラダ。


 
まぐろの唐揚げ胡麻風味。おろしポン酢との相性が良く、ブラインド評価が終わった後の冷やおろしに良く合った。


 
なごや味のどて煮。
赤味噌と砂糖の味付けはなごや人のお好み。
このどては下処理が良く、ホルモン特有の癖のある香りが一切しない。柔らかく煮込まれていたどては後口の少し重めな酒でも軽くいただける。
 これはこれからも定番にして欲しい物だった。


 
最後は、おでんの出汁で雑炊かと思っていたらお茶漬けだった。
あの美味しいお汁はどこに行ってしまったのだろう?
青のりと三つ葉と山葵と葱の香りが一体となって湯面から立ち上る。青のりの香りが何んとも快い。



今日も新人の参加者もかなりあり、51人で会場は満席だった。
3000円でこの内容である。同席の参加者も異口同音に素晴らしいと話していた。
 滑らかな冷やおろしに料理をいただく事が出来るのは、幹事さんと「かのう」さんのサービス精神によっている。


今日から日本酒イベント3連投なので二次会は自重し、会場に向かうメンバーを見送って帰宅する事とした。


自宅へ帰る時、千鳥足のほろ酔いの眼でお月様を探したが見つからない。360度回転しても見つからない。どこに行ってしまったのだろう。
星も一つも見えない。
真っ暗な空である。
そう言えば、明日は雨だと天気予報が言っていた。


第一夜の冷やおろしも結構な秋だった。
感謝である。



 

2009-10-16 (Fri)

2009/10/16 日記 とろろ飯と冷やおろし

2009/10/16 日記 とろろ飯と冷やおろし

2009/10/16(金) 旧暦:8月28日 日出:5時47分 日没:17時04分 月出:3時24分 月没:15時34分 月齢:27.34甲午(こうご,きのえうま) 六曜:大安 九星:九紫火星 選日:一粒万倍日、三隣亡今日の季語: とろろ汁、とろろ飯  ( 静岡丸子の丁子屋のとろろ汁 日本食べある記@Blog より転載)『麦とろご飯麦とろご飯(むぎとろごはん)は麦飯にすりおろした自然薯の汁をかけて食べる料理。静岡県のものが代表的で...

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2009/10/16(金) 旧暦:8月28日 日出:5時47分 日没:17時04分 月出:3時24分 月没:15時34分 月齢:27.34甲午(こうご,きのえうま) 六曜:大安 九星:九紫火星 選日:一粒万倍日、三隣亡



今日の季語: とろろ汁、とろろ飯
 


 



( 静岡丸子の丁子屋のとろろ汁 日本食べある記@Blog より転載)


『麦とろご飯
麦とろご飯(むぎとろごはん)は麦飯にすりおろした自然薯の汁をかけて食べる料理。静岡県のものが代表的である。米飯にかけて食べる場合は「とろろかけご飯」という。


 鞠子宿
有名なものは旧東海道鞠子宿(現静岡県静岡市駿河区丸子)のもの。歌川広重の東海道五十三次・丸子にも、「名ぶつ とろろ汁」の看板を掲げた小さな茶店が描かれている。また十返舎一九の東海道中膝栗毛に鞠子の名物として描かれたことから名が広まった。もっとも弥次さん喜多さんは店主の夫婦喧嘩に巻き込まれ、結局口にすることはできなかった。


松尾芭蕉は「梅若菜丸子の宿のとろろ汁」の一句を残している。


現在、「元祖」を標榜する有名店では「とろろ汁」と称している。いまや観光バスが日に何台も乗り付ける大型店である。


材料は自然薯を用いる。皮をむいた芋を直接すり鉢で卸していくと、滑らかなとろろができる。卸金で卸したものをすり鉢に入れ、すりこぎであたって作ると、早くて楽だが、舌触りは劣る。天然の山芋はそのままでは飯にかけて食べられないほど粘りがあるので、これを出汁でのばし、酒、みりん、醤油、白味噌、卵などを加えて「汁」にし、麦飯にかけて食べる。葱、青海苔などを付け加えることもある。


 他地域
丸子以外の類似料理としてとろろめし、とろろままなど様々な名前でとろろをかけたご飯は食べられている。ご飯は麦飯でない場合もあり、味付けも多岐に渡り、卵は入れないであるとか山芋の替りに栽培されたナガイモを使うなど、地域により様々なものがある。


 健康効果
白米に比べて消化の悪い麦飯を、生の芋といっしょにほとんど噛まずに多量にかきこむのだから胃腸には良くなさそうに見える。しかし実際にはこれでお腹を壊したという話はあまり聞かない。その理由として「山芋にはデンプン消化酵素が含まれているからだ」と言われてきた。しかし山芋に含まれるデンプン消化酵素は大根と比べても極僅かで、消化促進はほとんど期待できない。むしろデンプンの吸収を遅らせる効果があり、ゆっくり消化吸収させる作用があるという実験データがある[1]。これに加え、とろろ自体が食物繊維を多く含んでおり、飯に麦を入れることでさらに繊維量が増え、整腸作用が促されるということのようである。 この吸収緩和、食物繊維により、強壮作用、糖尿病予防、ダイエットといった効果があるという。東海道を行く旅人が立ち寄って食べていったのも肯ける健康食品といえよう。 ちなみに、とろろを食べると口のまわりが痒(かゆ)くなるのが難点だが、この原因は、山芋の中に含まれるシュウ酸カルシウムである。しかしかゆみも麦とろご飯のうまさのうち、といわれる。』(Wikipedia)


 


とろろ汁の俳句:


 ・梅若菜まりこの宿のとろゝ汁 芭蕉


 ・てのひらに載せてとろりととろゝ汁 山口誓子


 ・とろろ汁霞千里を啜らむか 山上樹実雄


 ・とろろ汁ささくれてきし風の音 佐藤喜代子


 ・麦とろろまた遠くなる亡父の唄 宮武早苗



丸子の丁子屋のとろろ汁も食べたことはあるが、やや遠いし店も大きくなりすぎている。
 後、記憶に残っている自然薯のとろろ飯は、湯の山へ行く時何度か立ち寄った「茶茶」だ。
 食欲の秋、つるつると何杯でもついつい喉を通り抜けてしまう。困ったことだ。


「とろろめし 自然薯料理 茶茶」
住所: 510-1233三重県三重郡菰野町菰野4673-6
    (湯の山街道沿い 湯の山温泉入り口)
電話: 0120-1066-94
営業時間: AM11:00~PM9:00無休
URL: http://www.cha2.co.jp/mie/index.html
Mail: info@cha2.co.jp



今日は週末の金曜日。
だが、疲れを取る事が出来る第3金曜日。
日本酒の会の定例会がある日。


ひやおろしが秋を感じさせる日だった。
今日から3連投になるので、二次会は心ならずも我慢して、帰宅した。



 

2009-10-15 (Thu)

2009/10/15 日記 新渡戸稲造の忌日

2009/10/15 日記 新渡戸稲造の忌日

2009/10/15(木) 旧暦:8月27日 日出:5時47分 日没:17時06分 月出:2時15分 月没:15時05分 月齢:26.34癸巳(きし,みずのとみ) 六曜:仏滅 九星:一白水星 選日:十方暮終、天一天上始今日の季語: 大毛蓼(おおけたで) (http://janie.air-nifty.com/diary/ より転載)『・蓼(たで)科。                   &...

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2009/10/15(木) 旧暦:8月27日 日出:5時47分 日没:17時06分 月出:2時15分 月没:15時05分 月齢:26.34癸巳(きし,みずのとみ) 六曜:仏滅 九星:一白水星 選日:十方暮終、天一天上始


今日の季語: 大毛蓼(おおけたで)


 



http://janie.air-nifty.com/diary/ より転載)



・蓼(たで)科。                        
・学名  Polygonum orientale             
          Polygonum : タデ属            
          orientale : 東洋の、東方の    
  Polygonum(ポリゴナム)は、ギリシャ語の
  「polys(多い)+ gonu(節)」が語源。
  茎の節がふくらんで                    
  関節のように見えることに由来する。    
 
 
・東南アジア原産。                      
・濃いピンクの花がきれい。              
・犬蓼の大型版。                        
  茎が太く、全体に毛が多いのが          
  名の由来。                            
・江戸時代には、葉っぱをもんで          
  害虫にさされたときの解毒に使った。』
(季節の花300より転載)


 


大毛蓼の俳句:


 ・大毛蓼花瓶にありて結びし実 田子六華


 ・大毛蓼種こぼそをり牧の昼 太田かをる



1933年(昭和8年)10月15日は、「武士道」の著者新渡戸名増稲造の忌日である。


その逸話に『野球を「盗塁をはじめ、他者をだますことで勝利を得ようとする卑劣な競技である」として、激しく嫌悪した」』(Wikipedia)だそうであるが、少し解りにくい。
 個人競技は別にして、相手のある競技・スポーツは攻守にわたって優劣を競うものだから、相手に隙があれば其処を攻撃するのは、認められる事なのだが。
 規則・ルールに従っている限りだますことも有りが競技のはず。



 

2009-10-14 (Wed)

2009/10/14 日記 懲りないウオール街

2009/10/14 日記 懲りないウオール街

2009/10/14(水) 旧暦:8月26日鉄道の日 日出:5時46分 日没:17時07分 月出:1時06分 月没:14時34分 月齢:25.34壬辰(じんしん,みずのえたつ) 六曜:先負 九星:二黒土星 選日:不成就日今日の季語: 湿地(しめじ) (天然本しめじ 天然きのこ山菜.com より転載)『シメジ、シメジダケ(占地、湿地、占地茸、湿地茸)は食用キノコの名前。分類学的には定義が曖昧。 概要 シメジと言えば本来キシメジ科のキ...

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2009/10/14(水) 旧暦:8月26日鉄道の日 日出:5時46分 日没:17時07分 月出:1時06分 月没:14時34分 月齢:25.34壬辰(じんしん,みずのえたつ) 六曜:先負 九星:二黒土星 選日:不成就日


今日の季語: 湿地(しめじ)


 



(天然本しめじ 天然きのこ山菜.com より転載)



『シメジ、シメジダケ(占地、湿地、占地茸、湿地茸)は食用キノコの名前。分類学的には定義が曖昧。


 概要
 シメジと言えば本来キシメジ科のキノコ、とりわけキシメジ科シメジ属のホンシメジを指す。場合によっては、漠然と他のキシメジ科のキノコ(シメジ属のハタケシメジやシャカシメジ(センボンシメジ)、シロタモギタケ属のブナシメジなど)も含めた総称とされることもある。ホンシメジは、生きた木の外生菌根菌であるために栽培が非常に困難であり、ほぼ天然物に限られ稀少なため高級品とされる。ほとんど流通していない。
「シメジ」(あるいは「ツクリシメジ」「味シメジ」「信州しめじ」など)の名で全国的に流通しているキノコはヒラタケ科ヒラタケ属のヒラタケの栽培品であり、上記のような本来的な意味でのシメジとは全く別のものである。
かつて「ホンシメジ」の名で流通していたキノコは、キシメジ科シロタモギタケ属のブナシメジの栽培品である。(詳細はブナシメジ#名称の混乱を参照)


 食用
 ホンシメジ
「香り(匂い)マツタケ、味シメジ」という有名な句があるが、ここでいうシメジとは上記1.のホンシメジのことである。句に言う通り、ホンシメジはグアニル酸、グルタミン酸、アスパラギン酸などのうま味成分に富む[1]。


なお、食味に違いが少ないことから、同じシメジ属のハタケシメジ、シャカシメジ(センボンシメジ)などと一括して「ホンシメジ」として扱うことがある。ちなみに、シャカシメジのほうがよりホンシメジに近い。


天然物のホンシメジはほとんど市場に出回らない稀少で高級なキノコである(2007年では1kgあたり10000~20000円程度、マツタケの数倍)。


2000年代に入りタカラバイオ[2]やヤマサ醤油[3]などいくつかのグループから栽培法が報告され、雪国まいたけ[4]やヤマサ醤油[5]から販売されている。ただし栽培品は天然物とは風味が異なる。(詳細はホンシメジ#人工栽培も参照)


ブナシメジと比較した場合、キノコの主なうまみ成分であるグルタミン酸やグアニル酸や糖質のトレハロースの含有量に差があり、それが味の差という説が紹介された(日本テレビ 所さんの目がテン 第758回)。


 栽培ヒラタケ
今日広く認知されているのは、上記2.のヒラタケの栽培品。日本全国で普通に流通しており、食用とする。ただし近年は、栽培品のヒラタケは以前のような細かい株立ち状にせず、大柄で自然の状態に近い形状に育て、標準和名どおり「ヒラタケ」として販売しているものが多くなっている。つまりシメジの偽物としてでなく、ヒラタケとしての固有の商品価値を重視するように市場が移行したといえる。(詳細はヒラタケ#食用を参照)


 栽培ブナシメジ
上記3.のブナシメジの栽培品。普通に流通しており、食用とする。』(Wikipedia)



湿地の俳句:


 ・傘の黒茎の白千本しめぢ佳き 相馬遷子


 ・二三本足長しめじ薄かな 渡辺波空


 ・おまはんも俳句かと婆しめぢ売る 渡辺昭


 ・しめぢ飯炊いて帰郷の子と夕餉 板谷つゆ子


 ・塗盆に千本しめじにぎはしや 島田的浦


 


『報酬総額、過去最高に=米金融大手-新聞報道
2009年10月14日(水)16:03


 【ニューヨーク時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は14日、米金融大手の今年の報酬支給額が前年比2割増の計1400億ドル(約12兆4000億円)に達するとの試算を明らかにした。これは、米株式相場が最高値を記録した2007年の水準(1300億ドル)を上回り過去最高。失業におびえる庶民を尻目に高額報酬を謳歌(おうか)するウォール街(米金融街)に、米国民の怒りが再び爆発する可能性がある。


 同紙は、ゴールドマン・サックスやシティグループなど金融大手23社の今年の収入見通しと収入に占める報酬の割合を基に報酬総額を試算。ちなみにゴールドマンの従業員1人当たり報酬額は、前年比2倍の74万3000ドル(約6600万円)になるとみられている。


 高額報酬が復活した背景にあるのは、金融不安の一服と株式相場の回復。昨年はリストラの嵐が吹き荒れたウォール街も、今では事業拡大に向け人材引き抜きが相次いでいる。 』(時事通信)


ウオール街の狂気が黒雲のように世界を覆い、世界がまだその後遺症から抜け出せず、多くの国の国民が職を失い路頭に迷う状況であるにもかかわらず、懲りることもなく又同じ事を繰り返している。
 ウオール街に自由は必要ないと言わざるを得ない。



 

2009-10-13 (Tue)

2009/10/13 日記 曙覧忌

2009/10/13 日記 曙覧忌

2009/10/13(火) 旧暦:8月25日 日出:5時45分 日没:17時08分 月出:#NAME? 月没:14時00分 月齢:24.34辛卯(しんぼう,かのとう) 六曜:友引 九星:三碧木星 選日:今日の季語: 通草(あけび) (山菜 より転載)『アケビ(木通、通草)はアケビ科の蔓性落葉低木の一種(学名 Akebia quinata)、あるいはアケビ属(Akebia)に属する植物の総称である。 形態 アケビ属の一種の葉と花。大きく色の濃い方の...

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2009/10/13(火) 旧暦:8月25日 日出:5時45分 日没:17時08分 月出:#NAME? 月没:14時00分 月齢:24.34辛卯(しんぼう,かのとう) 六曜:友引 九星:三碧木星 選日:


今日の季語: 通草(あけび)


 



(山菜 より転載)


『アケビ(木通、通草)はアケビ科の蔓性落葉低木の一種(学名 Akebia quinata)、あるいはアケビ属(Akebia)に属する植物の総称である。


 形態
 アケビ属の一種の葉と花。大きく色の濃い方の花が雌花で小さな色の薄い花が雄花茎はつるになって他物に巻き付き、古くなると木質化する。葉は5つの楕円形の小葉が掌状につく複葉で、互生する。花は4~5月に咲き、木は雌雄同株であるが雌雄異花で淡紫色。花被は3枚で雄花の中央部には6本の雄しべがミカンの房状に、雌花の中央部にはバナナの果実のような6-9本の雌しべが放射状につく。雌花の柱頭(先端部)には、甘みを持った粘着性の液体が付いており、花粉がここに付着することで受粉が成立する。雌雄異花で蜜も出さないので受粉生態にはよくわかっていない点が多いが、雌花が雄花に擬態して雄花の花粉を目当てに飛来する小型のハナバチ類を騙して受粉を成功させているのではないか、とする仮説がある。ハエ類が甘みを持った粘着質を舐めに来る際に受粉していると考えられる。受粉に成功した個々の雌しべは成長して果実となり、10cm前後まで成長する。9~10月に熟して淡紫色に色づく。成熟した果実の果皮は心皮の合着線で裂開し、甘い胎座とそこに埋もれた多数の黒い種子を裸出する。この胎座の部分は様々な鳥類や哺乳類に食べられて種子散布に寄与する。


 利用
アケビ属の一種の実種子を包む胎座が甘みを持つので、昔から山遊びする子供の絶好のおやつとして親しまれてきた。果皮はほろ苦く、内部にひき肉を詰めて油で揚げたり刻んで味噌炒めにするなど、こちらは山菜料理として親しまれている。主に山形県では、農家で栽培されスーパーで購入することができる。また、東北地方などでは新芽(山形や新潟などでは「木の芽」と呼ぶ)をやはり山菜として利用している。


その他、成熟した蔓はかごを編むなどして工芸品の素材として利用される。また、秋田県では種を油の原料としている。江戸時代から明治時代にかけては高級品として珍重され、明治以降生産が途絶えていたが近年復活した[1]。


 生薬
アケビまたはミツバアケビのつる性の茎は木通(もくつう)という生薬である(日本薬局方に記載の定義による)。木通は利尿作用、抗炎症作用などがあり、竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)などの漢方方剤に使われる。


また、木通とまぎらわしいものに関木通(かんもくつう)というものがある。これはアケビ類とは別の植物(ウマノスズクサ属)であり、腎臓障害を起こすおそれのある成分アリストロキア酸が含まれている。名前が似ている上、中国などでは関木通を「木通」としていることもあるので十分な注意が必要である。「木通」を利用する場合は日本薬局方のものが無難である。


 栽培
商業栽培では、品質に優れたミツバアケビ由来の品種が多く用いられる。安定した結実のため、人工授粉を行うことがある。自家不和合性があり、他品種との混植などが必要である。アケビとミツバアケビは交雑しやすいため、ミツバアケビ由来の品種に対し、アケビを授粉樹として用いることもある。3葉種と5葉種では熟期が2~4週間程度異なる。


日本国内で栽培されるものは、ほとんどが山形県産である。
...』(Wikipedia)


 


通草の俳句:


 ・鳥飛んでそこに通草のありにけり 高浜虚子


 ・通草下げ吉祥天に逢ひに来し 坂口緑志


 ・通草食うときはまさしくうわの空 松下雅静


 ・通草貰ひて楽しと思ひ憂しと思ふ 石田波郷


 ・泣顔の子にちかぢかと通草熟れ 岸田稚魚


 


1868年10月13日(慶応4年8月28日)は、清貧の歌人、橘 曙覧(たちばな の あけみ)の忌日。


「たのしみは」ではじまる独楽吟は清貧・自足の楽しみを詠っている。


1 たのしみは艸のいほりの莚敷きひとりこころを 静めをるとき


2 たのしみはすびつのもとにうち倒れゆすり起こすも知らで寝し時


3 たのしみは珍しき書人にかり始め一ひらひろげたる時


4 たのしみは紙をひろげとる筆の思ひの外に能くかけし時


5 たのしみは百日ひねれど成らぬ歌のふとおもしろく出できぬる時


6 たのしみは妻子むつまじくうちつどひ頭ならべて物をふ時


7 たのしみは物をかかせて善き価惜しみげもなく人のくれし時


8 たのしみは空暖かにうち晴れし春秋の日に出でありく時


9 たのしみは朝おきいでて昨日まで無かりし花の咲ける見る時


10 たのしみは心にうかぶはかなごと思ひつづけ煙艸すふとき


11 たのしみは意にかなふ山水のあたりしづかに見てありくとき


12 たのしみは尋常ならぬ書に画にうちひろげつつ見もてゆく時


13 たのしみは常)に見なれぬ鳥の来て軒遠からぬ樹に鳴きしとき


14 たのしみはあき米櫃に米いでき今一月はよしといふとき


15 たのしみは物識人に稀にあひて古しへ今を語りあふとき


16 たのしみは門売りありく魚買ひて烹(に)る鐺(なべ)の香を 鼻に嗅ぐ時


17 たのしみはまれに魚烹て児等皆がうましうましといひて食ふ時


18 たのしみはそぞろ読みゆく書の中に我とひとしき人をみし時


19 たのしみは雪ふるよさり酒の糟(かす)あぶりて食ひて火にあたる時


20 たのしみは書よみ倦めるをりしもあれ声知る人の門たたく時


21 たのしみは世に解きがたくする書の心をひとりさとり得し時


22 たのしみは銭なくなりてわびをるに人の来たりて銭くれし時


23 たのしみは炭さしすてておきし火の紅くなりきて湯の煮ゆる時


24 たのしみは心(こころ)をおかぬ友どちと笑ひかたりて腹をよるとき


25 たのしみは昼寝せしまに庭ぬらしふりたる雨をさめてしる時


26 たのしみは昼寝目ざむる枕べにことことと湯の煮えてある時


27 たのしみは湯わかしわかし埋み火を中にさし置きて人とかたる時


28 たのしみはとぼしきままに人集め酒飲め物を食へといふ時


29 たのしみは客人(まれびと)えたる折しもあれ瓢に酒のありあへる時


30 たのしみは家内(やうち)五人(いつたり)五(いつ)たりが風だにひかでありあへる時


31 たのしみは機おりたてて新しきころもを縫ひて妻が着する時


32 たのしみは三人(みたり)の児どもすくすくと大きくなれる姿みる時


33 たのしみは人も訪ひこず事もなく心をいれて書を見る時


34 たのしみは明日物くるといふ占を咲くともし火の花にみる時


35 たのしみはたのむをよびて門あけて物もて来つる使ひえし時


36 たのしみは木の芽?(に)やして大きなる饅頭を一つほほばりしとき


37 たのしみはつねに好める焼豆腐うまく烹たてて食はせけるとき


38 たのしみは小豆の飯の冷えたるを茶漬けてふ物になしてくふ時


39 たのしみはいやなる人の来たりしが長くもをらでかへりけるとき


40 たのしみは田づらに行きしわらは等が耒(すき)鍬とりて帰りくる時


41 たのしみは衾かづきて物がたりいひをるうちに寝入りたるとき


42 たのしみはわらは墨するかたはらに筆の運びを思ひをる時


43 たのしみは好き筆をえて先づ水にひたしねぶりて試みるとき


44 たのしみは庭にうゑたる春秋)の花のさかりにあへる時時


45 たのしみはほしかりし物銭ぶくろうちかたぶけてかひえたるとき


46 たのしみは神の御国の民として神の教へをふかくおもふとき


47 たのしみは戎夷(えみし)よろこぶ世の中に皇国忘れぬ人を見るとき


48 たのしみは鈴屋(すずのや)大人(うし)の後に生まれその御諭(さと)しをうくる思ふ時


49 たのしみは数ある書を辛(から)くしてうつし竟(を)へつつ とぢて見るとき


50 たのしみは野寺山里日をくらしやどれといはれやどりけるとき


51 たのしみは野山のさとに人遇ひて我を見しりてあるじするとき


52 たのしみはふと見てほしくおもふ物辛くはかりて手にいれしとき
 


限りない欲望は果てのない不幸に繋がっている。
自分の幸せを自覚できればそれが幸せと言うことなのだろう。



 

2009-10-12 (Mon)

2009/10/12 日記 連休最後の日

2009/10/12 日記 連休最後の日

2009/10/12(月) 旧暦:8月24日体育の日 日出:5時44分 日没:17時10分 月出:23時55分 月没:13時22分 月齢:23.34庚寅(こうしん,かのえとら) 六曜:先勝 九星:四緑木星 選日:今日の季語: 林檎(りんご) (林檎 ふじ Life in Nagano & Yokosuka より転載)『リンゴ...食品としての利用栄養食物繊維やビタミンC、ミネラル、カリウムが豊富。1日1個のリンゴは医者を遠ざける (An apple a day keeps the docto...

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2009/10/12(月) 旧暦:8月24日体育の日 日出:5時44分 日没:17時10分 月出:23時55分 月没:13時22分 月齢:23.34庚寅(こうしん,かのえとら) 六曜:先勝 九星:四緑木星 選日:


今日の季語: 林檎(りんご)


 



(林檎 ふじ Life in Nagano & Yokosuka より転載)


『リンゴ
...
食品としての利用
栄養
食物繊維やビタミンC、ミネラル、カリウムが豊富。1日1個のリンゴは医者を遠ざける (An apple a day keeps the doctor away.)という諺があるように、リンゴは栄養価が高い果実として食されてきた。
リンゴに含まれるリンゴポリフェノールには脂肪の蓄積を抑制する効果があるともいわれる。[10]
生産者の間では広く知られているが、「5月?6月に摘果した直径3cm程度の未熟果の一部は、秋まで土の上で腐らず残っている。」この成分はポリフェノールの一種が関係していることが研究の結果明らかになった。


食用
表面には薄い皮があり、皮に付着する農薬等の問題や、食べやすさの点から、皮をむいて食べられることが多いが、便秘の改善のため、皮ごと食されることもある。味は酸味と甘みが強い。日本におけるリンゴの収穫は品種によるが9月中旬から11月中旬である。各品種とも収穫期間は約1ヵ月程度と短いが、リンゴは低酸素状態で冷蔵保存することにより長期の貯蔵(およそ9ヶ月間)が可能である。このため、リンゴの出荷は9月 - 翌年7月ごろまで約10ヶ月間行われほぼ一年中食べることができる。
生のまま食用にするほか、ジュース(リンゴジュース)やアップルパイ、ジャム、焼きリンゴ、リンゴ酒(シードル、カルヴァドスなど)などにする。また、まるごと飴で覆ったリンゴ飴が、縁日の出店などで売られている。
リンゴの「蜜」は、ソルビトールである。成熟の過程で生成されるもので、蜜そのものは甘いわけではない。また、蜜が多くても、その実が甘いとは限らない。「ゴールデンデリシャス」「つがる」は蜜ができにくく、「ふじ」「スターキング」は蜜ができやすい。近年市場では蜜入りが好まれるが、長期保管したものは蜜が褐色に変化しやすいので注意を要する。』(Wikipedia)



林檎の俳句:


 ・世の花の色に染めたる林檎かな 太祇


 ・片恋をいくつ吊してりんごの木 高山雍子


 ・空は太初の青さ妻より林檎受く 中村草田男


 ・星空へ店より林檎あふれをり 橋本多佳子


 ・丑三ツ時ノ国光林檎ノ落下ヲ赦ス 夏石番矢



秋日和の続いた連休も最後の日になった。


後れていた10月1日のなごや美酒欄の記事を終えた。
会の詳細は、日本酒の会sake nagoyaのサイトに掲載された。
http://www.sakenagoya.com/taiken/2009/20091001/tai20091001.htm


利き酒の個人的な評価は、このブログに載せた。
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/d/20091001