日本の人口が急激に高齢化が進んでいるのは周知のことだ。老化が進むと、病気に襲われることになるのは避けられないが、中でも認知症は厄介だ、本人は自覚しているかどうか分からなくても、誰かが介護しなければならない。 家族の誰かが面倒を見ることになれば、二人が不自由な生活を余儀なくされる。認知症を治すことが出来れば、これからの日本が解決しなければならない認知症問題が解決することになる。治療法は超音波を脳に当...
日本の人口が急激に高齢化が進んでいるのは周知のことだ。
老化が進むと、病気に襲われることになるのは避けられないが、中でも認知症は厄介だ、本人は自覚しているかどうか分からなくても、誰かが介護しなければならない。
家族の誰かが面倒を見ることになれば、二人が不自由な生活を余儀なくされる。
認知症を治すことが出来れば、これからの日本が解決しなければならない認知症問題が解決することになる。
治療法は超音波を脳に当てるだけのシンプルな方法で、患者の負担も少ない。
超音波が微小血管の新生・再生を行い、血流が改善されることにより治るそうだ。
この技術は、既に重症狭心症に対する効果が確認されており、7医療機関で最終段階の治験がまもなく終わることになっている。
副作用もなく、安全性も確認されている。
血管の老化による病は、数多くあるはずなので、この技術の治療対象は今後拡大すると予想される。
日本発の画期的技術なので、大きく育って、日本及び世界の認知症患者を蘇らせて欲しい。
『【ここまで進んだ最新治療】「超音波治療」でアルツハイマー病改善 第2部の治験進行中
2020/12/10 17:15夕刊フジ
超音波治療の様子。患者の側頭部に装置を付ける
認知症の原因の約7割を占めるアルツハイマー病。加齢に伴い脳に「アミロイドβ」というタンパク質が異常に溜まり、神経細胞が壊れていき認知機能が低下し、認知症を発症すると考えられている。現在、国内では4種類のアルツハイマー病(AD)の治療薬が承認されているが、どれも症状の進行を遅らせる薬でしかない。
一方で、薬ではなく「超音波」を使ってADの改善を目指す治験が東北大学のグループによって進められている。この治療法は「低出力パルス波超音波治療」(以下、超音波治療)と呼ばれ、安全性を確認する第1部の治験(患者5人)は終了し、現在40人の患者を対象に有効性をみる第2部の治験が進行している。
超音波を使った認知症治療の試みは世界でも類をみないが、どうして効果が期待できるのか。代表研究者で東北大学客員教授と国際医療福祉大学大学院副大学院長を務める下川宏明教授が説明する。
「ADはアミロイドβの蓄積が脳に何らかの悪影響を及ぼしているのは間違いないとしても、それは氷山の一角にすぎないと考えています。私の考えは、ADの真の原因は『脳の微小循環障害』であり、それによって起こる慢性炎症が長引くことで、結果としてアミロイドβなどの異常タンパクが蓄積するという考えです」
脳の微小循環障害とは、脳の微小血管の血流が悪いということ。それをある特殊な超音波を照射して血管を新生・拡張させて血流を増やすことで、認知症を改善させようというのが超音波治療だ。つまり、認知症を脳の神経の病気ではなく、脳の血管の病気としてアプローチしているのだ。
循環器の専門医である下川教授が認知症の治療に超音波を用いたのは、重症狭心症の治療で成功体験があったからだ。最初は「低出力体外衝撃波」を用いて安全性と有効性を確認。その後、さらに安全性が高く、治療時間を短縮できる「超音波」へ治療法を展開。重症狭心症に対する超音波治療は、2014年から東北大学を中心に全国10施設で治験が行われ、最終登録患者の追跡がまもなく終了するという。
「ADに対する超音波治療は、マウスを使った実験では蓄積していたアミロイドβを減少させ、認知機能の低下も抑制することを確認しました。超音波治療は、患者さんの脳全体の微小血管を超音波で刺激し、自然治癒力を活性化して治させようとする方法なので、拒絶反応がまったくありません。それに、病的組織の血管を新生し血流を増やす一方で、正常な組織は反応しないので副作用が起こりにくいのです」
治験では、患者の側頭部にヘッドギア型の装置をつけ、1回の治療で超音波を20分間照射して、5分休み3回繰り返す。これを週3回、3カ月おきに6クール繰り返す。第2部の治験は22年3月までに最終患者の追跡を終了する予定という。(新井貴)』
重度狭心症の超音波治療については、下記サイトで現状を知ることが出来る。
東北大学病院循環器内科
http://www.cardio.med.tohoku.ac.jp/ustiken/index.html