2019年末に中国、武漢から思いも寄らないウイルスによる感染症が始まった。コロナと名付けられたウイルスは、日本にもすぐやってきて。2020年1月16日に国内で初めて感染者が確認された。今までの経過については河北新報社の記事がよくまとめられている。「長引くコロナ禍、時系列で振り返る アベノマスクにGoTo、オミクロン株登場…」https://kahoku.news/articles/20210901khn000034.html日本でのコロナ禍が始まり、それから...
2019年末に中国、武漢から思いも寄らないウイルスによる感染症が始まった。
コロナと名付けられたウイルスは、日本にもすぐやってきて。
2020年1月16日に国内で初めて感染者が確認された。
今までの経過については河北新報社の記事がよくまとめられている。
「長引くコロナ禍、時系列で振り返る アベノマスクにGoTo、オミクロン株登場…」
https://kahoku.news/articles/20210901khn000034.html
日本でのコロナ禍が始まり、それから丸2年が経過し、3年目に入った。
それでも、まだ先が見えない。
感染防止に力を入れるのか、普通の社会生活に戻るのか意見が割れている。
国民の目から見ると、国の出口戦略がない様に感じられる。
国民に自粛を要請するのみだ。
自粛には、経済活動への悪影響があり、ターゲットにされた料理飲食店・酒類関係業種には営業停止に追い込まれてしまったところも多い。
国の施策で行われているものはワクチンだ。
ただ、ワクチンだけではコロナ禍からは出られない。
変異株が登場し、ワクチンとのいたちごっこになっている。
ワクチンを打っても、感染は止められないし、基礎疾患のある人は重症化・死亡のリスクは残っている。
出口戦略にはワクチンに加えて経口治療薬が欠かせない。
経口治療薬があれば、感染したとしても、早期投与で軽快させることができる。
もう少し、長期的に考えれば、パンデミックに対する法律、体制、制度が放置されているので、抜本的改正が必要だ。
厚労省の縄割意識で、保健所に押し付け、パンクしたら、自宅療養という治療放棄では人権侵害と言われても仕方がない。
問題のあぶり出しと将来への取り組みは、選挙の争点とすべきと思う。
『国産初の新型コロナ経口治療薬はどれくらい効果があるのか
3/5(土) 9:06配信
週刊ゲンダイ
塩野義製薬が開発中の新型コロナウイルスの飲み薬(同社提供)
塩野義製薬が臨床試験を進めている国産初の新型コロナ経口治療薬(S-217622)が注目されている。先月25日、厚労省に承認申請したことが発表され、「条件付き早期承認制度」(治験の途中でも一定の有効性や安全性が確認されれば実用化可能)が適用されるとみられている。効果は期待できるのか。
現在、日本で承認されている新型コロナウイルス感染症に対する経口治療薬(飲み薬)は、メルク社の「ラゲブリオ」(一般名:モルヌピラビル)と、ファイザー社の「パキロビッド」(一般名:ニルマトレルビル/リトナビル)の2種類。いずれも、重症化リスクがある軽症者(18歳以上/12歳以上)が投与の対象だ。
一方、塩野義の経口治療薬は、重症化リスクに関係なく12歳以上の無症状・軽症・中等症の感染者を対象として臨床試験を進めている。このまま承認されれば、メルク社とファイザー社の治療薬に比べ、幅広い感染者に投与できるようになる。「これら3種類の経口治療薬は、いずれも体内に侵入したウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬です。メルク社のラゲブリオは『RNAポリメラーゼ阻害薬』といわれるタイプで、ウイルスが増殖する際に必要な酵素の働きを阻害して遺伝情報のコピーミスを引き起こし、ウイルスの増殖を抑制します。ファイザー社のパキロビッドは『プロテアーゼ阻害薬』というタイプで、新型コロナウイルスのRNAを合成する3CLプロテアーゼと呼ばれる酵素の活性を阻害して増殖を阻止します。塩野義の経口治療薬は、パキロビッドと同じ機序でウイルスの増殖を抑えます」(岡山大学病院薬剤部の神崎浩孝氏)
■投与でウイルス量が激減
では、塩野義の経口治療薬はどれくらい効果が期待できるのか。
ラゲブリオとパキロビッドは、重症化リスクがある軽症~中等症の感染者の入院・死亡を減少させる効果が認められていて、臨床試験では前者が約30%、後者は約89%減だった。
塩野義の経口治療薬は、入院や死亡を減らすという目的よりも、「症状をいかに速やかになくすか」という観点から臨床試験が進められてきた。 12歳以上の軽症から中等症の新型コロナ患者428人を治療薬群とプラセボ(偽薬)群に分け、1日1回の投与比較を行った国内第2/3相臨床試験の中間報告では、治療薬群は3回の内服を終えた4日目に80%以上の人で感染性のあるウイルスが検出されず、最終5回目の内服を終えた6日目には100%の人でウイルスの完全消失が確認されている。
また、感染で表れる倦怠感、頭痛、発熱などを含む12症状の改善効果については統計的に有意な差は認められなかったが、鼻水、喉の痛み、咳、呼吸困難などの呼吸器症状では有意な改善効果が見られたとしている。懸念される副作用はすべて軽度だったという。
都内にある医療機関の臨床現場で新型コロナ治療に携わっている専門医は言う。
「臨床試験の最終的な結果は報告されていませんが、現場で聞いた情報によれば、塩野義の経口治療薬は投与2日目くらいから体内のウイルス量が激減していくといいます。5000(pg/ミリリットル)以上と計測されていた数値が、2日目で半分、4日目には4分の1といったように、どんどん少なくなるようです。新型コロナウイルスに感染した場合、発症から10日ほどで体内に抗体がつくられ回復していきます。レムデシビルなどを使ったこれまでの投薬治療は、それまでの間に重症化することを防ぐために行われていました。もちろんその効果はありますが、ウイルス量に関しては体内で抗体がつくられるまでは横ばいで推移するケースがほとんどです。ウイルス量の減少が、そのまま症状の改善かといえば、すべてがそうとは言えません。ただ、早い段階でウイルス量が減少するとなれば、重症化や死亡リスクが低くなったり、早期の回復を期待できそうです」
塩野義の経口治療薬は錠剤タイプで、計5日間服用する。重症化リスクに関係なく広く処方できるようになれば、いまだに続くコロナ禍を乗り切るための強力な武器になるかもしれない。』
(週刊ゲンダイ)