(4)泡盛 - 菜花亭日乗
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菜花亭日乗

菜花亭笑山の暇つぶし的日常のつれづれ。 散歩する道筋は、日本酒、俳句、本、音楽、沖縄、泡盛、カメラに...etc

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2019-07-13 (Sat)

2019/07/13  乾杯は泡盛で!!

2019/07/13  乾杯は泡盛で!!

乾杯は、ビールというのが一般的だ。理由は色々だろうが、よく言われるのは、器を干すために飲む酒は喉越しが良いビールだろう。しかし、乾杯はビールで決められては困る日本酒や焼酎の蔵や関係者は、地域に自治体に働きかけ、条例化を行ってきた。それに習って、沖縄で最初に与那原町が条例化を行ったそうだ。 糸満市は継続審議中だそうだ。沖縄でも乾杯に限らず、最初の一杯はビールが多い。沖縄は暑いので、喉を潤すにはまずは...

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乾杯は、ビールというのが一般的だ。
理由は色々だろうが、よく言われるのは、器を干すために飲む酒は喉越しが良いビールだろう。

しかし、乾杯はビールで決められては困る日本酒や焼酎の蔵や関係者は、地域に自治体に働きかけ、条例化を行ってきた。

それに習って、沖縄で最初に与那原町が条例化を行ったそうだ。
 糸満市は継続審議中だそうだ。

沖縄でも乾杯に限らず、最初の一杯はビールが多い。
沖縄は暑いので、喉を潤すにはまずはビールというのは解りやすい。

本土でもそうだが、若い人が伝統的なお酒を飲まなくなってきている。
 これが一番の問題だ。
ジュースやノンアルで乾杯どころか最後までになりかねない。

文化的な意味で、お酒の意味を考える様に若い人に伝えていくことが大切だ。



『乾杯は泡盛で 与那原町で県内初の条例施行
2019
710 05:00
 
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“泡盛で乾杯条例”の制定を祝う、照屋勉町長(中央)と町職員=9日、与那原町役場


 【与那原】泡盛で嘉例(カリー)。琉球泡盛の文化継承と普及促進を図ろうと与那原町議会(識名盛紀議長)は9日、町議会臨時会で県内初の「与那原町琉球泡盛で乾杯を推進する条例」を全会一致で可決した。同日施行された。飲酒マナーを守り、個人の好みを尊重しながら町民や事業者に琉球泡盛での乾杯を呼び掛け、消費拡大につなげていく。照屋勉町長は「町内の公式行事は、できるだけ泡盛で乾杯したい。若者は食わず嫌いもあるかもしれないので、これを機に泡盛文化に親しめる機会を増やしていきたい」と話した。

 県酒造組合(佐久本学会長)とまさひろ酒造(仲嶺豊社長)は、日本酒や焼酎などの乾杯条例が全国で125件制定されていることから、戦前に工場があった与那原町と、現在工場がある糸満市に条例制定を求める陳情を提出した。与那原町議会は6月定例会で全会一致で可決し、条例制定となった。糸満市議会には上原酒造(上原長榮社長)も連名で出したが、継続審議になった。
 同条例は、出荷量が減少傾向にある琉球泡盛での乾杯を推進し、泡盛文化を次世代に継承する。町や事業者、町民がそれぞれの役割を果たし、産業振興や地域活性化につなげる。
 県酒造組合の土屋信賢専務理事は「琉球泡盛は日本最古の蒸留酒で、沖縄の伝統だ。『とりあえずビール』もいいが、『とりあえず泡盛』となることを期待する。与那原を中心に泡盛の消費拡大につながるはずだ」と喜んだ。まさひろ酒造の比嘉昌晋会長は「泡盛を守り伝えるのは私の使命だ。理解を示してもらい、感謝している」と語った。』
(琉球新報)



2019-02-27 (Wed)

2019/02/27  百年古酒造り再開

2019/02/27  百年古酒造り再開

糸満のまさひろ酒造の本社入り口近くに大きな甕が置いてある。 百年古酒と銘打たれている。 眼の前にあるが、過去も未来もわからないものだった。 琉球新報の記事によれば、百年古酒の提唱者土屋實幸氏の遺志を継ぎ、仕次ぎが再開されたそうだ。 仕次ぎをした人もこの記事を読む人も、おそらくこの百年後の古酒を味わうことが出来ないだろうが、雄大な計画だ。 琉...

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糸満のまさひろ酒造の本社入り口近くに大きな甕が置いてある。
百年古酒と銘打たれている。
眼の前にあるが、過去も未来もわからないものだった。

琉球新報の記事によれば、百年古酒の提唱者土屋實幸氏の遺志を継ぎ、仕次ぎが再開されたそうだ。
仕次ぎをした人もこの記事を読む人も、おそらくこの百年後の古酒を味わうことが出来ないだろうが、雄大な計画だ。

琉球王朝の時代には百年を超える古酒が存在し、王様の接待用の泡盛として使われたそうだが、今では存在しない。
存在しても飲むに値する状態の古酒はないだろう。

仕次ぎの理想を言えば、甕を100個用意して、毎年2割ほど取り出して、順送りに仕次ぎすれば完全なのだから、県や国が予算手当して大規模に計画したらどうかと思うが。


『百年古酒へ仕次ぎ再開 提唱者・土屋さん遺志継ぎ 「泡盛文化を継承」
2019
215 05:30

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年目を迎えた泡盛の原酒に、新酒を入れて仕次ぎをする参加者=11日、糸満市のまさひろ酒造

【糸満】県泡盛同好会副会長などを務めた故・土屋實幸さん(享年73)を中心に1997年から始まった「泡盛百年古酒造り」の仕次ぎが11日、糸満市西崎のまさひろ酒造であった。仕次ぎは土屋さんを中心に続けていたが、2015年3月に亡くなった後、中断していた。同日は泡盛百年古酒造りの賛同者らが集まり、「泡盛文化と土屋さんの思いをつなぎ、百年古酒を完成させよう」と、22年の原酒に新酒を注ぎ、4年ぶりに仕次ぎを再開させた。

土屋さんは、那覇市安里の栄町にある泡盛と琉球料理の店「うりずん」のオーナーで、県泡盛同好会副会長も務めていた。戦前まで存在した泡盛百年古酒を「今からでも造ってみよう」と賛同者を募り、97年に三石甕(がめ)5本分を造った。
土屋さんが亡くなった後、「土屋さんの思いと古酒造りを、ここで途絶えさせてはいけない」と仕次ぎの再開を計画したのは、泡盛百年古酒元年管理運営理事会の知念博理事長らだ。
「土屋さんから生前、『みんなから預かった財産を、どうにか百年守ってほしい』と、遺言のように言われていた」という知念理事長。「古酒造りは人と人をつなげる。彼の思いと一緒に、泡盛文化も継承したい」と話し、仕次ぎの前には22年育った古酒を参加者に振る舞った。
賛同者の一人である県泡盛同好会の上間信久会長は「22年で、まろやかでこくのある味に育っている。百年古酒造りには人のつながりが必要だ。これが完成すれば海外からも人が集まり、国の垣根を越えたつながりが生まれる」と話し、笑顔で成長途中の古酒を味わった。』
(琉球新報)



故土屋實幸氏は、那覇市の沖縄の泡盛・料理の名店「うりずん」の経営者だった。
2015年に73歳で亡くなられたが、その時の追悼文に百年古酒の話が書かれている。

『うりずんのお話』

http://urizun.okinawa/pg133.html




2018-04-09 (Mon)

2018/04/09 千代泉酒造(沖縄県宮古島)の古酒と廃業

2018/04/09  千代泉酒造(沖縄県宮古島)の古酒と廃業

宮古島の千代泉酒造の蔵元が2013年に急逝された。 その後、醸造再開の報を聞かないまま歳月が経過した。 後継者は見つかったのだろうかあるいは新しい資本が経営を引き受けたのだろうかと思ってきた。 3月末に千代泉の古酒を、クラウドファウンディングの方法で、販売を行うとの報道が行われた。 この形での支援が軌道に乗れば、千代泉ブランドの復活も実現する期待を持った...

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宮古島の千代泉酒造の蔵元が2013年に急逝された。
その後、醸造再開の報を聞かないまま歳月が経過した。
後継者は見つかったのだろうかあるいは新しい資本が経営を引き受けたのだろうかと思ってきた。

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月末に千代泉の古酒を、クラウドファウンディングの方法で、販売を行うとの報道が行われた。

この形での支援が軌道に乗れば、千代泉ブランドの復活も実現する期待を持ったが、7日の日の報道では千代泉酒造の正式廃業が決まったとのことだ。


規模の小さい酒造所でも、個性的な味わいがあり、地酒として地域の人から愛飲されていれば、泡盛の愛飲家は全国にいるから存続することは可能だと思うのだが。

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酒造所しか無い泡盛の蔵が、これで46に減ってしまった。
残念なことだ。


個人的な思い出だが、20135月に宮古島の酒造所巡りを行っていた。
530日は琉球王朝の多良川酒造に行き、その後ニコニコ太郎の池間酒造に寄り、「すむばり」で昼食の後、近く狩俣の千代泉酒造に行った。

現在の幹線道路から旧市街地の狩俣地区に入る所に、石積みの門があった。
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東の大門(あーぬふじぁー)と言う名前の由緒ある門だ。
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細い道を少し行くと、千代泉の看板があった。
駐車場には車が停まっている。

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酒造所は閉まっており、人影がない。
建物の周りを歩いてみたが、蔵は動いていないようだ。
通りを挟んで反対側の家に行き、千代泉酒造さんの事務所はどこか尋ねてみることにした。

声を掛けると、喪服のような黒いワンピースの女性が出てこられた。
千代泉酒造さんの事務所に行きたいと話をすると、驚くべき返事が帰ってきた。
蔵元さんが亡くなられ、今日はその葬式で、千代泉酒造の見学はできないとの話だった。
知らないこととは言え、お取り込み中の失礼をお詫びして、ほうほうの体で退散した。

そんなことから、その後も後継者が再開されることを待ち望んでいたのだが、不可能になってしまった。




『宮古島の「千代泉」復活へ 泡盛倉庫、残った原酒買い取る 価値高め今夏にも販売
2018
32411:45

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「千代泉」復活の取り組みを進める(左から)中野貴也さん、屋良景美さん、濱中大輔さん、比嘉智明さん、比嘉康二さん=23日、那覇市久米の泡盛倉庫

宮古島北部・狩俣集落の酒造所でかつて造られていた泡盛「千代泉」を復活させる取り組みが進んでいる。泡盛専門バーの泡盛倉庫(那覇市、比嘉康二店長)らが宮古島の酒蔵で眠っていた原酒を全て買い取った。付加価値を高めて販売する計画で、早ければ今年7月にも第1弾商品が出る予定だ。メンバーは「千代泉最後の酒。多くの人に泡盛の魅力を知ってもらう契機としたい」と意気込んでいる。

企画しているのは比嘉店長のほか、中小企業の経営を支援する比嘉智明さん、屋良景美さんと、酒類問屋に勤める濱中大輔さん、マーケティングを専門とする中野貴也さんでつくるグループだ。酒蔵に残っていた原酒約1万8千リットルの引き取り先が課題となっていることを聞き、事業を思い立った。メンバーが持つノウハウを結集して、事業化する。

金融機関の融資やクラウドファンディングで計約3千万円を調達し原酒の買い取りや商品、プロモーションに充てる。3~5年程度かけて酒を販売していく。

比嘉店長は泡盛を水割りにして飲むだけでなく生のまま、ちぶぐゎー(小さなおちょこ)でじっくり楽しむ飲み方の提案を狙う。「泡盛は100年以上にわたって寝かせることができ、代々大切に飲まれてきた。千代泉の貴重性を生かした泡盛の飲み方を提案したい」と話した。

メンバーによると原酒はタンクに貯蔵され、2013年以降手を付けられていないといい、古酒化が進んでいると見られる。一方、いつから貯蔵しているかなどの記録が残っておらず古酒としての販売は難しいという。中小企業診断士の比嘉智明氏は「狩俣は文化財が多く存在する歴史ある地域だ。そういった地域性を織り込みながらブランディングしていく」と意気込む。

今回の取り組みで培ったノウハウを活用し、将来的には商品開発力やマーケティング力が相対的に弱い小規模酒造所を支援していくことも検討し、泡盛業界全体の活性化にもつなげたい考えだ。』
(琉球新報社)




『泡盛「千代泉」が廃業 県内酒造所で復帰後初 宮古島市、1948年創業
4/7(
) 6:34配信

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千代泉酒造所のラベル

沖縄県宮古島市平良狩俣の琉球泡盛酒蔵所・千代泉酒造所が3月末で廃業したことが6日、分かった。県酒造組合によると、県内の泡盛酒造所の廃業は1972年の日本復帰以降では初めて。千代泉酒造所は2013年に経営者が亡くなって以降、後継者が見つからず休業状態だった。泡盛出荷量の減少が続く中、小規模酒造所を中心に事業承継の難しさが課題として浮かび上がった。

県酒造組合や相続財産管理人となった弁護士によると、千代泉酒造所は13年以降、酒の製造を停止した。親族や島内の酒造所で引き継ぎ先を検討したが見つからなかったという。

今年に入ってタンクに残っていた在庫の引取先が見つかって清算を終え、3月末で廃業した。

県酒造組合も17年度で退会扱いとした。

県酒造組合の土屋信賢専務理事は「後継ぎがおらず、廃業は残念だがやむを得ない」と述べた。「県内酒造所の半数近くが離島にあり、従業員が数人しかいない小規模な酒造所も複数ある。後継者不足が課題と認識しており、組合としても人材育成を支援していきたい」と話した。

酒造組合によると千代泉酒造所は1948年創業。「千代泉」の銘柄が地元住民を中心に親しまれていた。
』(琉球新報社)





【データ】

以下、千代泉酒造所のデータを泡盛百科から転載しておく。
いずれ、見ることができなくなる前に。

『千代泉酒造所 チヨイズミシュゾウジョ(宮古地区)

酒造所名:      千代泉酒造所
住所:  沖縄県宮古島市平良字狩俣1572
電話:  0980-72-5115
FAX
  0980-72-5164
創業年:          1948
施設見学:      不可
施設:  製造工場、試飲コーナ
お取り寄せ:    不可

酒造所の理念
宮古島先端に位置し、祖神祭(ウヤガン)や豊年祭など古来の伝統祭祀が今も行われている歴史ある狩俣の地で、先代より受け継いだ泡盛の製法を守り、消費者にいつも変わらない安定した品質の泡盛が提供できるよう心掛けています。
酒造所のこだわり

戦後間もなく7人の共同事業として泡盛製造を始め、1948年に初代渡口徹夫氏個人の事業となりました。仕込み水と割り水に隆起サンゴ礁からなる宮古島の琉球石灰岩の地層から染み出した硬水を使用しているため、やわらかい甘さとコク、すっきりとしたキレのある飲み口に加え、素朴な手作り感のある酒質が特徴です。酒造りに勤しむ父親のそばに付いて見様見真似で覚えた製法を守り、ただ懸命に酒造りを続けてきた2代目当主渡口清司氏の醸す泡盛は「懐かしい味わいの酒」「狩俣の酒」と親しまれ、ほとんどが島内で消費されています。近年、蔵を慕って来た県外の若者を受け入れ、伝統の製法を受け継ぐ世代を育てています。

主要な銘柄
 
千代泉
   
終戦直後、千代に平和を願うという思いをこめて名づけました




2015-10-24 (Sat)

2015/10/24 咲元酒造(沖縄・那覇)の限定酒

2015/10/24  咲元酒造(沖縄・那覇)の限定酒

朝9時過ぎ、雲が切れ、青空がのぞき始めた。 天気が回復し始めたので、旅行の予定を変更した。 レンタカーの手配をする。 喜屋武商店に電話、咲元酒造の無濾過44度の在庫確認と取り置きを申し込み。 島豆腐の工場見学を豆腐のひろしに申し込んだが、品質管理の基準を厳しくしたので見学はお断りしているとの話でできなくなった。繁多川も同様とのこと。 ...

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朝9時過ぎ、雲が切れ、青空がのぞき始めた。
天気が回復し始めたので、旅行の予定を変更した。

レンタカーの手配をする。
喜屋武商店に電話、咲元酒造の無濾過44度の在庫確認と取り置きを申し込み。
島豆腐の工場見学を豆腐のひろしに申し込んだが、品質管理の基準を厳しくしたので見学はお断りしているとの話でできなくなった。繁多川も同様とのこと。

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旅行の全期間が曇りまたは雨の予報もいい加減だが覚悟はしていた。一昨日以来の雨ばかりにはうんざりしていたので、嬉しい。

今日は動きまわる予定にした。
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ゆいレール県庁駅前で、1日乗車券を購入し、首里方面に向かう。

咲元酒造は9月の連休に蔵開きを行ったが、その時の限定酒を利かせていただくのが目的だ

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咲元酒造入り口には、青い色の幟が経っている。
消費者受け入れの想いが現れている。
事務所で挨拶を済ませ、酒蔵にまわる。

咲元酒造は、定番の酒のほか限定酒も利酒ができるので、自分の好みに合わせて、選択して購入ができるので、便利だ。
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奥の方は定番酒が中心。

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手前の方は限定酒が中心においてある。

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左は3年古酒の30度、1836円が感謝特価の1500円。
真ん中は咲元酒造の柱である粗濾過44度。
9月の蔵開きでは、無濾過の44度が発売された。
ただ、これは喜屋武商店の企画酒なので、蔵元にもなく喜屋武商店でしか購入できないので、先ほど電話予約をした。

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手前の限定酒のコーナー。
右は、粗濾過の九年古酒。これは蔵元のみの限定販売なので、蔵に来なければ入手できない。
43度360mlが2700円。これはタンク熟成だが、香ばしい香りがあり、九年の歳月を感じさせる。

真ん中は、九年古酒25度1800ml 7500円。
立香は甘い香り、口に含むと膨らみを感じる。25度なのでストレートで飲むと丁度香り・味わいがバランスが良い。
これは、常温でグラスに注ぎ、時間を掛けてゆっくり飲むのに適している。

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25度限定混和酒が目に入った。
9年古酒が54%、残り46%が25度古酒のブレンドである。
8月までは古酒表示の経過措置があり、古酒として販売されたが現在はブレンド酒としての販売になる。9年古酒表示は100%のものしかできなくなった。
9年古酒100%は価格7500円、9年古酒54%のブレンドは2500円。在庫限りで終売となる54%ブレンドのほうがお得感が強い。

利き比べると、古酒の香ばしさが確かに100%の方が高いが、比べて分かる程度で、54%ブレンド酒も古酒の風格を楽しむことが出来る。今日は、限定の54%を購入することにした。

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左端が、無濾過44度600ml 1500円。
喜屋武商店の企画酒で、7月までの製造分。
8月以降は蒸留機の手入れのため、無濾過44度が製造されていないので、短期的には喜屋武商店在庫分のみになる。
秋から蒸留機が稼働すれば、逐次製造が復活する予定だそうだ。

蔵人さんから耳寄りな情報を聞いた。
9年古酒粗濾過はタンク熟成だが、1年前に甕に仕込んだものがあり、11月に10年古酒(タンク8年、甕2年)として発売される予定とのこと。11月22日より発売開始で、蔵元で予約が可能らしい。
今回は、9年古酒は見送り、10年古酒を入手する方針とした。


【データ】

<咲元酒造合資会社>
住所:   沖縄県那覇市首里鳥堀町1-25
電話:   098-884-1404
FAX:   098-884-1404
施設見学: 見学時間
    9:00-16:00
※第1・3土曜は11:00迄
事前の問い合わせが必要。

見学所要時間: 20分
定休日: 日・祝祭日、第二・四土曜


<喜屋武商店>
〒900-0016 沖縄県那覇市前島3丁目4番16号
電話番号:098-868-5270
FAX番号:098-861-5295

通販サイト: 泡盛横丁
http://www.e-awamori.co.jp/index.php

咲元無濾過44度は、現在は喜屋武商店でしか購入できない。
今日時点で残り在庫18本程度。




2014-08-05 (Tue)

2014/08/05 第五回名古屋泡盛愛好会 (その1)

2014/08/05  第五回名古屋泡盛愛好会 (その1)

名古屋地区で最大の泡盛イベントである名古屋泡盛愛好会に参加した。 第5回 名古屋泡盛愛好会 日時:平成26年8月5日(火) 18:00~20:00(受付開始17:30より) 会場:ホテル名古屋ガーデンパレス 3階 明倫の間 (愛知県名古屋市中区錦3-11) 会費: 8,000円(税込) 〈主催〉名古屋泡盛愛好会 〈共...

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名古屋地区で最大の泡盛イベントである名古屋泡盛愛好会に参加した。

第5回 名古屋泡盛愛好会

日時:平成26年8月5日(火)
18:00~20:00(受付開始17:30より)
会場:ホテル名古屋ガーデンパレス
3階 明倫の間
(愛知県名古屋市中区錦3-11)
会費: 8,000円(税込)
〈主催〉名古屋泡盛愛好会
〈共催〉沖縄県酒造組合
〈協力〉(一社)日本ホテルバーメンズ協会
〈後援〉沖縄県名古屋情報センター

会費を支払い受付を済ませると、A4資料1枚と抽選券と試飲券を渡された。

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2時間だが、スケジュールはびっしりだ。

この会は、沖縄県酒造組合の後援の会であり、会長、専務理事、泡盛の女王が参加している。
酒造所は15社が参加しており、直接話しができる貴重な機会だ。

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酒造所の人は来ていないが、泡盛だけ参加している酒造所が、10社ある。

会場の配置は以下の通り。
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酒造所のブースが中央、両サイドの壁に料理。
ステージの反対側に古酒・秘蔵酒コーナーがある。

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左側の酒造所コーナー。
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右側の酒造所コーナー
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ステージの左にカクテルコーナー、右に泡盛48銘柄展示、沖縄ツーリスト、わしたショップのコーナーが有る。

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会が始まる。
先ずは、秋田屋浅野社長の挨拶。
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続いて、沖縄県酒造組合 玉那覇会長の挨拶。
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沖縄県は女性が活躍する土地柄、女性の会長も当然のこと。

乾杯が終われば、宴の始まり。
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アトラクションコーナーは、名古屋琉球音楽界の第一人者浜ちゃんこと浜盛重則さんのわしたゆんたくバンドと海風エイサーのライブ。
泡盛には島唄がなければ締まらない。

エイサーの動画を一部だが撮影した。

「20140805名古屋泡盛愛好会」

http://youtu.be/8PA-iy3Hz7Y



19:10からは抽選会。
2014泡盛の女王東江香織さんと浜ちゃんがペアで当たりくじを取り出し発表していく。
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最後近くまで呼ばれなかったので、もしや沖縄ツーリスト提供ホテル万座ビーチ宿泊と往復航空券ペアご招待が当たるのではと期待した。

数多い当たりくじがあるのだが、我が1146は最後の最後まで呼ばれることはなかった。1145と1147は呼ばれたのに。




2014-08-05 (Tue)

2014/08/05  第五回名古屋泡盛愛好会 (その2)

2014/08/05  第五回名古屋泡盛愛好会 (その2)

  <古酒・秘蔵酒ブース> 泡盛愛好家が気になるコーナーだ。 2枚しか券がないので、殆どの古酒が飲めないのは残念だ。   琉球を飲み、次に行った時には春雨もおもろ21年も空になっていた。 2枚目は、海乃邦1990を飲んだ。   出品酒一覧   番号順の並び   逆順の並び     これはすぐ空になっていた。             ...

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<古酒・秘蔵酒ブース>

泡盛愛好家が気になるコーナーだ。

2枚しか券がないので、殆どの古酒が飲めないのは残念だ。

 

琉球を飲み、次に行った時には春雨もおもろ21年も空になっていた。

2枚目は、海乃邦1990を飲んだ。

 

出品酒一覧

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番号順の並び

 

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逆順の並び

 

 

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これはすぐ空になっていた。

 

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24年ものの古酒。

量が少ないので、ストレートで貰い。先ずストレートで利いて、それから氷を入れてロックにした。

 

・ストレート

立香は甘い香り。スーッと入る入口。含み香は、古酒の香ばしい香りというよりエチル系の香りが感じられる。

入り口の甘さととろりとした舌触りの後、酸は透明感のあるもの。中盤から辛くなる。度数43度と常温なので辛味を感じやすいのは確かだが、24年にしてはピリッとした辛さを感じる。後口もピリ辛。

 

・ロック

中盤からの辛味は抑えられるが、今度は終盤、苦味と渋味が浮く。

 

なかなか難しい感じの古酒で、広口のブランデーグラスに入れ、暫く置いてから飲むのが良いかもしれない。

 

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新里酒造の琉球、県知事賞受賞の15年古酒だ。

 

・ストレート

立香は甘い香り。甘い入り口、スーッと広がる感じはブランデーの様だ。次に甘さと酸味の一体感を感じる。中盤以降は辛味が中心にあるコツンとくる押しが感じられる。

 

・ロック

甘い入り口。その後スピード感が出る。甘味の後の酸、その後の渋味、味が素早く展開していく多彩な味わいだ。

大きめの氷を入れて、原酒に近い状態から味わいがどのように変化していくか観察すると面白そうだ。

 

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これもすぐ空になっていた。

 

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2014-08-05 (Tue)

2014/08/05  第五回名古屋泡盛愛好会 (その3)

2014/08/05  第五回名古屋泡盛愛好会 (その3)

<各酒造所ブース> 時間がなくあまり回れなかったし、写真も撮れなかった。 一部だけ記載する。 ・久米仙 58度の原酒。 昨年の産業まつりで利いた経験がある。 度数は高いのだが、ストレートでも甘さを感じる入り口で爽やかを感じさせるもの。 減圧蒸留のものもしくはそのブレンドを想像したが、酒造所...

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<各酒造所ブース>
時間がなくあまり回れなかったし、写真も撮れなかった。
一部だけ記載する。

・久米仙
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58度の原酒。
昨年の産業まつりで利いた経験がある。
度数は高いのだが、ストレートでも甘さを感じる入り口で爽やかを感じさせるもの。
減圧蒸留のものもしくはそのブレンドを想像したが、酒造所の人に訊いてみると、常圧で蒸留したものとの事だった。


・新里酒造
泡盛以外にももろみ酢やリキュールなど幅広い商品を市場に送り出している。
今回は、飲んだことのない
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フルーツ工房パッションをいただいた。
パッションフルーツの甘い香りの後、爽やかな酸味と発泡感、訊いてみるとフルーツ工房パッション自体には炭酸は入っていなくて、炭酸割りにしてあるとのこと。
爽やかで飲みやすく、泡盛は一寸と考える人でも軽く飲める。

・宮里酒造
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ロックでいただく。
立香は香ばしい立ち香。甘い入り口、酸のアタックは強くなく、膨らまず切れが良い。甘さは中盤まで続く。後半渋味を感じる。
バニラ風の甘い香りと甘味で飲み易い。
氷が溶けていくのと反比例して香りの方は立ってくる。
飲み終わった後のグラスの残り香にも甘い香りが漂う。

・菊之露
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菊之露エレガンス 7年古酒 30度
終了の笛が吹かれてから、駆けつけていただいたのでゆっくり利けなかった。
ガツンとパンチがあり割っても割り負けしない菊之露がEleganceを求めた商品らしい。
7年古酒なのだが立香は甘いというよりミルキーな個性を感じる香。味わいは菊の露を前提に考えるとスッキリとした飲みくちだ。


<出品酒コーナーの泡盛>
酒造所の方がいないのは寂しい。

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<料理>
ホテルのパーティー用のメニューで、刺身、寿司、揚げ物、炒めもの、サンドイッチなど一通りのものは提供されている。
一般的なメニューに加え、会の性格から、沖縄料理も入れられている。
ラフテー、ゴーヤーチャンプル、人参しりしり、沖縄そばなど。

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参加した感想を書いておこう。

【感想】
・この会は、名古屋で開かれる泡盛のイベントでは最大のもの。参加酒造所も多く、酒造組合の会長さん、専務理事さん、加えて泡盛の女王も参加する盛大なものだ。
泡盛愛好家には見逃せないイベントだ。
・専務理事さんや酒造所の面識のある方と、久しぶりにお会いしお話ができ、旧交を温めることが出来たことは良かった。

ただ泡盛愛好者からすると、全体の資源の配分には満足できないところがあるので、以下に感じたことを書いておく。
(1)時間
泡盛愛好家からすると一番の目的は、数多くの酒造所のブースを回り、会話を楽しみ、酒造所の泡盛を利くことなのだが、時間が殆ど無い。
全体で2時間しか無いのだが、挨拶、食事、アトラクション、くじ引きに時間を取られてしまい、肝心のブースを周る時間がない。
特に、くじ引きは時間を取り過ぎ、40分以上の時間を費やしてしまっている。
参加者全員を拘束する今のやり方ではなく、個人が好きな時間にくじ引きのハンドルを回す方式に変えれば時間を拘束されなくてすむ。

盛り沢山な内容に比して時間が不足している。
今の内容で行うならば、全体の時間を少なくとも3時間にする必要がある。

(2)料理
ホテルのパーティー用のメニューは要らないと思う。
沖縄の珍味とかあればそれで良い。
出された沖縄メニューも、それらしくはあるが本場のものではない感じがする。
ラフテーも煮込みが足りず肉が硬い、本場では見られないもの。沖縄そばのソーキは特に硬く、鰹の生節のような締まった食感でまったく沖縄そばらしくない。汁も深み・コクがない。沖縄料理を出すのならもう少し研究が必要だ。

(3)古酒コーナー
古酒の秘蔵酒が利けたのは良かったが、2種類のみでは満足できない。
極端なことを言えば料理に金を掛けるのは止めて、古酒コーナーに回したほうが良い。
それが無理なら、1杯いくらの追加料金で飲めるようにしてもらいたい。

(4)会費と参加者
会場には年配の紳士、和服のママ、ミニスカートのギャルが多い感じだ。一寸芸能人のパーティーのような参加者だ。
それはそれで良いのだが、泡盛の普及・振興の観点からすると一般の若い女性の参加者が少ないのは問題だ。
日本酒のイベントには最近味のわかる若い女性の参加者が増えている。泡盛も同様に魅力的な点が多いので若い女性の参加に気を配る必要がある。
その点からすれば、8000円の会費はやや高い水準だ。
会場の検討、料理の検討で会費が下げられるものなら、若い女性の参加者が増えるのではと思う。




2013-11-19 (Tue)

2013/11/19  忠孝酒造、「4日麹」を再発売

2013/11/19  忠孝酒造、「4日麹」を再発売

今日の沖縄タイムズに、忠孝酒造が「4日麹」を定番酒として再発売するニュースが掲載されている。 「4日麹」については、以下の記事に書いている。 「2013/04/30 忠孝酒造 「四日麹 43度」を発売」 http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/14d8e7853cb87d9bf4a105d340efb643 今年の元旦に、限定酒として造り、発売された。 6月には完売していたそうだが好評につき、定番酒として720m...

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今日の沖縄タイムズに、忠孝酒造が「4日麹」を定番酒として再発売するニュースが掲載されている。

「4日麹」については、以下の記事に書いている。
2013/04/30 忠孝酒造 「四日麹 43度」を発売」
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/14d8e7853cb87d9bf4a105d340efb643

今年の元旦に、限定酒として造り、発売された。
6
月には完売していたそうだが好評につき、定番酒として720ml瓶で再発売される。


『忠孝酒造、琉球泡盛「4日麹」を発売

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忠孝酒造が発売する琉球泡盛「四日麹」
経済
             
2013
1119 1025
(10
時間28分前に更新)

忠孝酒造(豊見城市、大城勤社長)は、麹造りに4日かけた「四日麹」(43度720ミリリットル)を23日から本格販売する。泡盛が持つ本来の味や香りをPRし、主に県外の「お酒通」をターゲットに新たな市場を開拓する。』(沖縄タイムズ)


忠孝酒造のHPを見ると、造りについての説明がわかりやすく掲載されているので、転載する。

『常識破り泡盛『忠孝よっかこうじ(四日麹)』発売!
11
23日忠孝蔵祭りにて発売開始します。

前回の春祭りで大好評の泡盛「忠孝よっかこうじ(四日麹)43720ml」を定番発売致します。

これまでに購入したお客様からは、
「華やかな香りと味わいが絶妙!」
「古酒にするのが楽しみ」と好評です。
くぅーすの杜忠孝蔵では、試飲もお楽しみいただけます。

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常識破り その(1):手間暇をかけた麹造り。(二日から倍の四日間へ。)

通常2日間かけておこなう「製麹」の工程を、倍の四日間かけました。その結果、黒麹菌の菌糸が米の内部まで最大限に食い込み、酵素力が上がり、泡盛の味や香りのもととなる成分を多く造りだすことができました。

常識破り その(2):胞子を出さない麹造り

通常の麹造りでは、黒麹菌が胞子を出して黒くなります。そして、胞子がでるとお米の中へ食い込む力が弱くなるため、胞子が出ないように泊り込みで管理を行いました。手間暇かけることにより、できあがった麹は、お米がボロボロになるほどお米の中まで黒麹菌が食い込んだ白い麹となりました。

常識破り その(3):一度は廃止された「シー汁浸漬法」を復活

シー汁浸漬法とは、昭和30年代後半から姿を消した泡盛製造工程の一つです。忠孝酒造では、その工程が乳酸菌やその他微生物による先人の知恵たる発酵技術であることを研究の結果、解明し復活させました。「忠孝 よっかこうじ(四日麹)」は、その先人の技術と新たな製造技術が融合されたプレミアムな製法となりました。

常識破り その(4):度数を感じさせない甘みのある新酒

先人の技術と新たな技術の融合と麹造りに今までにない手間暇をかけたプレミアムで常識破りな泡盛です。泡盛の香味成分を豊かに引き出すことにより、高度数の新酒でありながら、度数を感じさせないフルーティーで華やかな香り、そして洋なしのような甘みを感じる味わいの泡盛となっています。

オン・ザ・ロックやカクテルベースとしてもおススメです。

忠孝酒造の自信作をぜひ、お確かめください。

2013
1118日』
(忠孝酒造HP
http://www.chuko-awamori.com/


【データ】
名古屋では、今池のOHTAKEが四日麹の取扱をしているようなので、今年の元旦の造りのものがあるかも知れない。
売り切れていることもあるので、要照会である。

Liquor Shop OHTAKE
(リカーショップオオタケ)
住所 名古屋市千種区春岡1-34-18
電話
052-751-1492
FAX
052-784-4005
営業時間 平日 1000 深夜000 / 日祝 1000 22
00



2013-11-01 (Fri)

2013/11/1  平成25年度(2013)  泡盛鑑評会審査結果

2013/11/1  平成25年度(2013)  泡盛鑑評会審査結果

  平成25年度(2013) 泡盛鑑評会審査結果が公表され、表彰式がANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービューで行われた。   沖縄国税事務所長優等賞は、以下の通り。               沖縄国税事務所長 優等賞は、以下の14銘柄。 ○・神泉(上原酒造) ・忠孝(忠孝酒造) ○・甕仕込み(石川酒造場) ○・瑞泉(瑞泉酒造) ・瑞穂(瑞穂酒造) ...

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平成25年度(2013) 泡盛鑑評会審査結果が公表され、表彰式がANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービューで行われた。

 

沖縄国税事務所長優等賞は、以下の通り。

 

 

 

 

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沖縄国税事務所長 優等賞は、以下の14銘柄。

○・神泉(上原酒造)

・忠孝(忠孝酒造)

○・甕仕込み(石川酒造場)

○・瑞泉(瑞泉酒造)

・瑞穂(瑞穂酒造)

・菊之露(菊之露酒造)

・常磐(伊是名酒造所)

・芭蕉布(伊平屋酒造所)

○・龍(金武酒造)

・松藤(崎山酒造廠)

○・国華(津嘉山酒造所)

○・珊瑚礁(山川酒造)

・久遠(多良川)

・鸇(さしば)(池間酒造)

・○印が県知事賞受賞酒である。

 

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昨年(平成24年度)の、県知事賞、沖縄国税事務所長賞は以下のとおりであった。

○・神泉            上原酒造株式会社

・古酒忠孝    忠孝酒造株式会社

○・春雨            宮里酒造所

・菊之露VIPGOLD            菊之露酒造株式会社

・華翁            株式会社宮の華

○・おもと 3           有限会社高嶺酒造所

・瑞泉古酒    瑞泉酒造株式会社

・ロイヤル 古酒 瑞穂        瑞穂酒造株式会社

○・海乃邦        沖縄県酒造協同組合

○・古酒琉球    合名会社新里酒造

・守禮古酒    有限会社神村酒造

・残波1999(限定古酒)       有限会社比嘉酒造

・松藤四年古酒          崎山酒造廠

 

県知事賞の連続受賞は、神泉(上原酒造)のみで、入賞酒も北部地区、離島の銘柄が増えている印象だ。

地方でしっかりとした造りを行っている酒造所が評価されるのは、良いことだ。

 

2013-10-27 (Sun)

2013/10/27  沖縄本島旅行第4日目  沖縄の産業まつり(その2) 泡盛関係

2013/10/27  沖縄本島旅行第4日目  沖縄の産業まつり(その2) 泡盛関係

昨日やり残したことのために、泡盛コーナーに行く。 かなり雲が広がってきた。 忠孝酒造は昨年よりテントが長くなったような気がする。 相変わらず、甕が大きなスペースを持っている。 展示即売コーナー。 中段には十五年古酒、十年古酒、五年古酒、三年古酒が並んでいる。 価格は産業まつり価格で、十五年1升瓶が通常200...

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昨日やり残したことのために、泡盛コーナーに行く。
かなり雲が広がってきた。
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忠孝酒造は昨年よりテントが長くなったような気がする。
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相変わらず、甕が大きなスペースを持っている。

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展示即売コーナー。

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中段には十五年古酒、十年古酒、五年古酒、三年古酒が並んでいる。
価格は産業まつり価格で、十五年1升瓶が通常20000円が18000円、十年が10800円、五年が4500円と10%引き、三年が通常2625円が2500円で売られている。


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試飲はマンゴー酵母で造った忠孝原酒の新酒と三年古酒。
新酒は、立ち香はさわやかな香り。ストレートでは度数が44度と高いので、ピリリとした新酒らしい刺激がある。

三年古酒は、43度だがストレートでは中盤に押しの強さがあり、その後から味を感じる。
水で割るとふくらみが出てバランスが良くなる。ロック・水割りが良さそうだ。


酒造所の屋台の巡回に区切りを付けて、アリーナ棟に向かう。

平成25年度泡盛鑑評会出品酒一般公開が行われている。

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沖縄県酒造組合の酒造所を各地域にわけて展示している。
昔は、試飲もできたそうだが、色々問題もあり現在では、瓶の展示だけなのは残念だ。

昨年は、女性の係の人だけだったが、今年は男性が二人、酒造組合の人なので、詳しく話が伺えたのは良かった。

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泡盛の酒造所は、47しか無い。
しかも、内2酒造所は今現在造っていない。
不幸があったり、体調不良があったりしたためだが、酒造所が少なくなることはその分伝統が途絶えることになる。
酒造所の人にお聞きすると、再建の道も残されているようなので、是非元通り造りが行われる日が来るように祈りたい。



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八重山地区。

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宮古島地区。

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本島南部地区。

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本島南部地区。

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北那覇地区。
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中部地区。

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北部地区。

鑑評会の審査結果は、111日の泡盛の日の表彰式まで公表されないので、この会場では判らない。

日本酒でもそうだが、蔵が競って良い評価のために技術を磨くのは良いことだ。
県知事賞や金賞が尊いのではなく、今より以上の酒を造るために技術を磨くことが大切だと思う。




2013-10-26 (Sat)

2013/10/26 沖縄本島旅行第3日目 沖縄の産業まつり(1) 崎山酒造廠 、今帰仁酒造、神村酒造ほか

2013/10/26 沖縄本島旅行第3日目 沖縄の産業まつり(1) 崎山酒造廠 、今帰仁酒造、神村酒造ほか

嶺吉食堂を出て、交差点から道路の反対側の道を、国場川に沿って明治橋に向かう。 花の少ない台風後は、どんな花でも目にとまる。 お天気は雲次第だ。川上には雲が多い。 天気が良ければ、川岸に釣人がいる。 この辺りは川と言っても、潮の満ち引きで海の魚が釣れるのだろう。 交差点を渡り明治橋を右折、奥武山...

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嶺吉食堂を出て、交差点から道路の反対側の道を、国場川に沿って明治橋に向かう。

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花の少ない台風後は、どんな花でも目にとまる。

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お天気は雲次第だ。川上には雲が多い。

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天気が良ければ、川岸に釣人がいる。
この辺りは川と言っても、潮の満ち引きで海の魚が釣れるのだろう。


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交差点を渡り明治橋を右折、奥武山公園に向かう。

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橋の袂に、龍の柱の飾りがあるのは気づかなかった。

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明治橋
『現在(4代目・戦後2代目)
1987
3月に長さ128m、幅31.5m(片側3車線、計6車線)の橋で完成。歩道も広めに確保したほか、街灯も設置された。また国道329号のバイパスがすでに計画されていたため、北端部にはあらかじめバイパスと交差する新旭橋の用地や北行き車線には右折帯も確保した。1992年にはそのバイパスも完成し、北端部で接続するようになった。開通後も交通量は年々増大し、国道58号と国道329号本線が接する旭橋交差点の北行きの渋滞は明治橋以南まで列が並ぶことも時々ある。現在は那覇市街と那覇空港とを結ぶ道路はこの橋のみであるため、西側の海側に那覇空港から明治橋を避け、那覇港を横切る沈埋トンネル(沖縄西海岸道路那覇西道路)が2010年頃の完成を目指し現在建設されている。完成すれば明治橋の交通量は現在よりさらに抑えられるのと思われる。

1988
年以降は、毎年12月第1日曜に行われるNAHAマラソンの実質的なスタート地点となっている。』
Wikipedia


明治橋を渡り、奥武山公園に入ると川にそって突貫工事のテントが何事もなかったように完成している。

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本来ならば産業まつりの2日目なのだが、昨日は中止になったので今日から始まりだ。
朝早いので、まだ人は多くない。


昨年は、泡盛のテント以外に市町村のエリアにも酒造所が出店していることを知らなかったため、見逃してしまったエリアにまず向かった。


<崎山酒造廠>
中部のうるま市には、崎山酒造廠が出店していた。

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崎山酒造廠は2011年に見学した蔵だ。
2011/10/10 沖縄旅行4日目(その1)崎山酒造廠見学」
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/be7476e058f12ae2efe7cf9ac8c939d3

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テントに入ると、正面に産業まつり限定古酒が並んでいる。松藤 5年古酒 1800ml 3200円。産業まつり100本限定酒だ。
産業まつりの楽しみは限定酒の入手だ。どのテントで購入したら切りが無いので、全体がわかるまで我慢する。

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右側には、蒸留仕立て 44 1800ml 1800円が置いてある。

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店頭で蒸留仕立てが試飲できたので、利かせてもらった。
蒸留器で醪が蒸留されたままの原酒で、無濾過・無加水のすっぴんの泡盛だ。
泡盛は通常、蒸留後数ヶ月寝かせてから出荷するのが通例だが、これは2週間で瓶詰めされたものだそうだ。

蒸留仕立ての上、度数が高いこともあり口に含むと荒々しく飛び跳ねる印象だ。含み香にガス臭も感じる。
日本酒の新酒荒ばしりもそうだが、ひやおろしの落ち着きを愛するのではなく、出来立てのピチピチした若々しさを愛するもので、古酒とは違う世界だ。


<今帰仁酒造>
今帰仁村には今帰仁酒造、積極的な蔵だ。
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今帰仁酒造も見学済みの酒造所だ。
2011/01/26 沖縄旅行第2日目-その5 今帰仁酒造蔵見学」
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/987e3cd2a0b2bd2735023edb8d63b749

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店頭で今帰仁 8年古酒 43360ml 1500円の立看があった。

利かせてもらった。
立ち香は、あまり古酒らしい甘い香りは強くない。度数が高いのでかなりハードな飲み口で辛味を感じる、苦味・渋みは感じない。ロックまたは水割りのほうがよさそうな印象だ。


<神村酒造>
うるま商工会には神村酒造のテントがあった。
店頭には見学の際お世話になった杜氏(工場長)さんの姿があった。
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店頭の試飲コーナーでは、定番の守禮・暖流・浪漫が一通り試飲できる。
見ていると見たことのないパッケージが並んでいた。
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「初留・中留マニアックセット」
蒸留の際、最初に出てきた原酒と中頃に出てくる原酒を取り分けたものだ。
初留は62度、中留は37度の2つの泡盛がセットになっており、それぞれ飲んでも良いが、自分の好みの割合でブレンドしても良い。マニアックの意味はそこにあるのだろう。

早速利かせていただいた。
初留62度は、予想外だった。
62
度なのだが入り口は刺激的ではなく、ふわっと広がる甘さを感じる。広がりの中に引き込まれる感じがする。香りもよく飲み易さすら感じる。後口も口の中が広がる感じ。

中留37度は、初留とは違う世界になる。
まったりと味わいがあり、渋みなどの雑味はあまり感じない。これも意外な感じだった。

こうした遊びを感じさせる商品は、面白い。
日本酒でも、新ばしり、中取り、せめと搾り方の違いで商品が分けられてそれぞれの異なった味わいを楽しむことができるように、泡盛も蒸留段階ごとに分けて商品化するのも一興だ。

酒造所でも入手可能とのことなので、動きまわらねばならない今日は購入を見送った。


<与那国商工会>
ここは酒造所ごとではなく、一つのテントにまとめられていた。
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どなん、与那国が並べられている。
試飲はできたのかもしれないが、表示もなく特に新しいものも目に入らなかったので、見るだけにした。

それより、気になったのは生産を休止している入波平酒造所の舞富名が展示されていなかったことだ。
酒造所の廃業というような事態はあって欲しくない。


<南大東島>
泡盛ではないがラム酒の展示があった。
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試飲もできたので、利かせてもらった。

グレイス社が南大東島のサトウキビから造ったラム酒はCOR COR(コルコル)は2種類。
「赤ラベル アンデュストリエル」は糖蜜を原料にしている
「緑ラベル アグリコール」はサトウキビ汁を原料。

味わいは、泡盛の辛味・苦味・渋みとは違って、甘く、香ばしく、フルーティーでラテンの世界の明るさを感じさせる世界だ。
昼のパーティーで、スイーツやドライフルーツと共に飲んだら女性に受けそうな気がする。




2013-10-25 (Fri)

2013/10/25  沖縄本島旅行2日目  太平感謝祭 in 津波古酒造所 (その1)

2013/10/25  沖縄本島旅行2日目  太平感謝祭 in 津波古酒造所 (その1)

台風のお陰で、今日の沖縄の産業まつりが中止になり、琉球の祭典のイベントも取りやめになってしまった。 津波古酒造の月末恒例の太平感謝祭はどうか? 電話をかけ、様子を聞いてみると、台風くらいで止めたりしませんよとの話。 暴風に吹かれながら、自転車を漕いで楚辺から城岳小学校を通り与儀交差点に出る。 昨年も同じ道をたどったので迷うことはない。 (泡...

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台風のお陰で、今日の沖縄の産業まつりが中止になり、琉球の祭典のイベントも取りやめになってしまった。

津波古酒造の月末恒例の太平感謝祭はどうか?
電話をかけ、様子を聞いてみると、台風くらいで止めたりしませんよとの話。

暴風に吹かれながら、自転車を漕いで楚辺から城岳小学校を通り与儀交差点に出る。
昨年も同じ道をたどったので迷うことはない。

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(泡盛百科 より転載)

ここの感謝祭は、充実している。
津波古酒造の定番酒、感謝祭限定酒もすべて試飲ができ、感謝祭価格で購入ができ、通常は公開されていない酒造所見学も可能だ。
加えて杜氏さんが会場にいて、太平の造りについて詳しく話を聴くことができる。

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この写真は、昨年のものだが、今年も同様の配置になっている。
入り口左が定番酒、正面が新商品、右側酒造所への通路には古酒を中心にした感謝祭の限定酒が並べられている。

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左側の定番酒。

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正面は、新商品。
品切れになっていた、サイトイ菌とアワモリ菌の44度。

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通路のコーナーは、感謝祭限定酒のコーナー。

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上段は、記念酒。
来年の正月の初酒の予約。
誕生、入学、卒業などを記念しての泡盛。

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下段には感謝祭用の限定酒がズラリ並んでいる。
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感謝祭でしか入手できないものが多いので、最も面白いコーナーだ。

ワイングラスに汲み置きしたものが用意されており、香りを利くこともできるし、利き猪口で試飲もできる。
後ろのタンクに冷水も用意されているので、任意の濃度で割り水も可能だ。

2013-10-25 (Fri)

2013/10/25 沖縄本島旅行2日目 太平感謝祭 in 津波古酒造所 (その2)

2013/10/25 沖縄本島旅行2日目 太平感謝祭 in 津波古酒造所 (その2)

右端から利いてみることにした。 右端赤いラベル: 沖縄の美 2006蒸留 古酒 沖縄限定 35度 1300円 720ml 香りが古酒らしく甘く香ばしい。 真ん中: 首里城 古酒 43度 1200円 720ml ストレートの印象では、トロリとした舌触りで刺激的ではないが、後半やや渋みを感じる。 水で割ると良さそうだ。 太平 5年古酒 55号...

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右端から利いてみることにした。

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右端赤いラベル:
沖縄の美 2006蒸留 古酒 沖縄限定 351300720ml
香りが古酒らしく甘く香ばしい。


真ん中:
首里城 古酒 431200720ml
ストレートの印象では、トロリとした舌触りで刺激的ではないが、後半やや渋みを感じる。

水で割ると良さそうだ。


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太平 5年古酒 55号タンク 4425001800ml
ストレートの印象:トロリと甘い、含み香は古酒の香り、終盤にぴりりとした辛さがある。これは度数が44度だからだろう。割り水をすれば変わりそうだ。


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太平 5年古酒 35号タンク 44度 仕次ぎ有り 25001800ml
ストレートの印象:甘いトロリとした入り口。後半のピリ辛は55号タンクより少ない。ストレートならこちらのほうが好み。



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太平 6年古酒 34号タンク 4430001800ml
ストレートの印象: トロリとした舌触り、中盤の酸味・ふくらみが速く終わり、終盤に苦味・渋みを感じる。

割り水で印象が変わりそうだ。


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太平 8年古酒 59号タンク 4430001800ml
ストレートの印象:立ち香は香ばしい古酒の香り。トロリとした舌触り、まったりとして刺激的なところがない。終盤にかけ甘み。酸味を感じる。後口に軽い渋み。



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太平 10年古酒 58号タンク 4435001800ml
ストレートの印象:トロリとした舌触り。酸のふくらみがあり、刺激的なところはない。8年古酒と比べ、後口の渋みとピリ辛感を感じる。


これは水割りにしてみたが、後口のピリ辛感は消え良い感じになった。

8
年古酒と10年古酒との味の違いについて、杜氏さんに訊ねてみたところ、こんな答えが帰ってきた。

8年と10年では使用した蒸留器が違っている。10年前は蒸留器の筒の立ち上がりを長くして香りにポイントを置いていた。8年の時にはそれを元のスタイルに戻し、味わいにポイントを置くようにした。」

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津波古の宴 10年古酒 58号タンク直詰 441800720ml
ストレートの印象:トロリとした舌触り。酸・ふくらみは速く、後半に渋みを感じる。ややドライ・ハードな感じ。

太平10年古酒と同じ58号タンクなのだが、味わいが少し違う気がするが、聞き漏らした。


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杜氏の晩酌 古酒 301200720ml
お一人様1本限りの感謝祭限定酒。

ストレートの印象:トロリとした入り口。ふくらみが有り、味のバランスが良い。ピリ辛感も感じない。
度数が30度でもあり、常温ストレートが美味しい。

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杜氏さんに質問したところ、答えは。
「定番酒の太平古酒25度に20年物の古酒をフレーバーとしてブレンドしたもの。」だそうだ。
ブレンドという方法の魅力を感じさせる話だ。


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正面には昨年欠品になっていた「太平 アスペルギルス・アワモリ菌 粗濾過 44度」と「太平 アスペルギルス・サイトイ菌 粗濾過 44度」が並べてあった。
昨年聞いた時は、再び造るかどうかわからないとの事だったが復活していた。

泡盛を造る黒麹菌は一種類ではなく、イヌイ菌・ウサミ菌・アワモリ菌・アウレウス菌・サイトイ菌など7,8種類の菌があるそうだが、一般に使われている泡盛菌は、アワモリ菌とサイトイ菌である。

この2種類の黒麹菌をブレンドして、単独て使用するよりよい泡盛を造ることができるようになる。
一般的にはサイトイ菌60%、アワモリ菌40%の混合比率だそうだが、酒造所ごとにこの割合は変えているそうで、沖縄の種麹屋さんの石川種麹では酒造所の注文に応じて混合割合を変えて出荷している。

2
種類の黒麹菌を混ぜる効果として、古酒にした時にバニラのような甘い香りを持つ成分バニリンや酢酸イソアミル、酢酸エチルの生成能力がアップするそうだ。
杜氏さんの話では、サイトい菌の麹は作りやすいが、アワモリ菌の麹は難しいそうで、両方混ぜることで麹造りの安全度が上がるそうだ。

太平の粗濾過44度は、サイトイ菌60%、アワモリ菌40%の混合割合で造られているが、この2銘柄はそれぞれ一方を90%、もう一方を10%にして造ったものだ。

写真左の緑と黄色のラベルが今年蒸留された新酒で、右の白と黄色のラベルは2007年蒸留のもので中味は古酒になる。
瓶熟成であるがやはり2007年の方が丸みがある。


去年は1升瓶1本だったので自転車に乗せて引いて帰ったが、今年は本数が増えたので宅急便で送ってもらうことにした。
限定の10年古酒が1升瓶3500円で購入できるので、送料を考えてもお得だ。


太平感謝祭は、毎月末の金・土曜日に開催されるが、泡盛好きな人にはおすすめできる内容になっている。
工場見学も可能であるし、限定酒の利き酒もできるし、一番は杜氏さんに直接話しができ、色々な疑問が解消できることだ。


会場内で利き酒をしている時、熱心に利き酒をしているカップルが来ていた。
最初は気づかなかったが、会計をしている時、気がついた。kanaの店主ご夫妻だった。
ご挨拶をして、昨日電話した話をしたところ、単に開店の19時より1時間近く早く電話をしたためつながらなかっただけであったことが判明した。 今夜訪問することをお話した。
泡盛という縁があることを感じた一瞬だった。


【データ】
  
株式会社津波古酒造

住所:               沖縄県那覇市与儀2-8-53
電話:
              098-832-3696
FAX
              098-835-9375
創業年:           1898

施設見学:       不可
施設:               製造工場、貯蔵庫
お取り寄せ:   不可

アクセスは、安里からも近いので大人数ならタクシー利用が良い。
感謝祭は、毎月末金・土曜日開催だが、沖縄は行く前に必ず電話で確認したほうが良い。



2013-07-16 (Tue)

2013/07/16  今日の泡盛  「菊之露 樽熟成古酒」

2013/07/16  今日の泡盛  「菊之露 樽熟成古酒」

「菊之露 樽熟成古酒 25度」は、酒の量販店リカーマウンテンと菊之露の提携商品のようだ。 同じ商品名では、他のチャネルでは販売されていないと思われる。 1800mlで1580円と割安な価格設定となっている。 自社ブランドの「菊之露サザンバレル 古酒 25度」と中身が同じかどうかは、判らない。 菊之露は、先の宮古島旅行での印象が強かったので、買ってみた。 ...

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「菊之露 樽熟成古酒 25度」は、酒の量販店リカーマウンテンと菊之露の提携商品のようだ。
同じ商品名では、他のチャネルでは販売されていないと思われる。
1800ml1580円と割安な価格設定となっている。

自社ブランドの「菊之露サザンバレル 古酒 25度」と中身が同じかどうかは、判らない。

菊之露は、先の宮古島旅行での印象が強かったので、買ってみた。

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半透明なすりガラス風の瓶に、樽熟成らしい色が見える。

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clip_image003

ストレートはワイングラスで、ロックと水割りは口径の広いグラスで利いてみた。

(1)
ストレート
色は薄い琥珀色。立香は甘い香りの中に辛い香りも含んでいる。
入り口はスッキリしている。酸の膨らみは大きくない。ピリピリ感はなく、落ち着いている。
中盤から苦味・渋味の押しが来る。後口はピリ辛。
ストレートでは、味のバランスの偏りがあり落ち着かない。中盤以降の苦・渋が気になる。肉系の肴に合わせれば、合うかもしれない。
また、バターなハード系の味わいが好きな人には良いかもしれない。

(2)
ロック
立香は仄かに甘い香りに変化する。入り口は丸く膨らむ。酸味は無く、バランスのとれた味になる。
中盤以降、底に苦味を感じるが、浮いた苦味ではなく気にならなくなる。
後口のピリ辛も感じなくなる。
ストレートに比べ、バランスが良くなり、飲みやすくなる。

(3)
水割り
立香は感じない。入り口は丸い膨らみを感じる。味は偏らずバランスがとれている。
中盤以降も味の偏りを感じない。苦・渋も感じない。底にある仄かな苦味が味を締める効果を持っている。
後口のピリ辛も感じない。
味のバランスが良くなり、膨らみは残るので食中酒として色々な肴に合いそうだ。

印象としては、水割りがお薦め。
ロックも良い。厚みはないがバランスが良くなる。チョコレート、ドライフルーツも良いかもしれない。
ストレートは、味のバランスが取れないので、ハード好みの方でなければお薦めできない。

価格も安く、晩酌に水割りで飲むのに適した泡盛だ。




2013-06-21 (Fri)

2013/06/21  泡盛の原料米を調査分析

2013/06/21  泡盛の原料米を調査分析

以前は、泡盛の酒米といえばタイ米の砕米が一般的だった。 丸米を使うのは、コストが高くなるので砕米を使用していた。 ところが、最近丸米を使う酒造所が増えてきている。 理由は、価格の逆転現象が起きているからだ。 今では丸米のほうが安い。 現在は、品質管理上の問題から、丸米が輸入されて組合が窓口になり酒造所に渡る。もし、砕米を入手する場合は、輸入した丸米を国内で砕米に...

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以前は、泡盛の酒米といえばタイ米の砕米が一般的だった。
丸米を使うのは、コストが高くなるので砕米を使用していた。

ところが、最近丸米を使う酒造所が増えてきている。
理由は、価格の逆転現象が起きているからだ。
今では丸米のほうが安い。
現在は、品質管理上の問題から、丸米が輸入されて組合が窓口になり酒造所に渡る。もし、砕米を入手する場合は、輸入した丸米を国内で砕米に加工する必要がある。この加工賃だけ砕米が高くなる。

原料の調達先を多様化するのは良いことだし、これまで積極的に調査研究する必要があった。寧ろ、遅かったぐらいだ。


『泡盛の原料米を分析へ データ蓄積し品質向上
             
2013
619 0940
(8
時間42分前に更新)

県酒造協同組合(大城勤理事長)は本年度から県工業技術センターなどと共同で、泡盛の原料となるタイ米の成分を測定する事業に取り組む。同じタイ産のインディカ米でも品種や生産地によって異なる原料米の特性を明らかにして、泡盛の品質の維持向上につなげたい考え。分析したデータは蓄積し、近赤外線による簡易な測定で成分を把握できる技術の確立を目指す。併せてタイを含む東南アジアの4カ国で、インディカ米の作付け状況や検査体制などを調査。仮にタイからの調達が難しくなっても、原料米を安定的に確保できるよう輸入先として可能性を探る。(粟国雄一郎)

泡盛の県外出荷を支援する県の一括交付金を活用した「琉球泡盛調査研究支援事業」で、事業費は1500万円。

泡盛の原料米は国がタイから輸入したインディカ米を県酒造協同組合が一括購入し、各酒造所に卸しているが、原料米としての性質は必ずしも毎回同じではないという。

県工業技術センターによると、原料米は洗米後に水に浸し、蒸してから黒麹(こうじ)菌を種付けするが、蒸し米の出来具合が重要となる。同じタイ産のインディカ米でも、タンパク質やアミロースと呼ばれる成分の含有量が水の吸い方に影響することが分かっているが、仕込みは各酒造所の経験則に基づいているという。

同センターで原料米の水分量や吸収率、タンパク質やアミロース含有量を測定。製造工程ごとに水分量を測る。日本で食されているジャポニカ米は成分の分析値が蓄積されていて、近赤外線を当てれば約1分で品質を表示できる装置を沖縄食糧が保有している。この装置でインディカ米の分析もできるよう取り組む。

また原料米の輸入先として可能性を探るのは、タイ、ベトナム、ラオス、ミャンマーの4カ国。農水省の協力を得て各国から1トン~500キログラムを購入し、成分の分析を進める。

併せて各国の原料米で泡盛を試験製造し、泡盛への相性や古酒になり得るかの経年変化などを見る。

同センターによると、タイの米生産量は年間2千万トンで、うち1千万トンを輸出しているが、2011年の洪水では450万トンが被害を受けたという。

泡盛の原料米の調達に支障は出なかったが、経済発展に伴い価格が上昇傾向にあることも踏まえ、タイ以外の国から輸入できる可能性についても検討することにしている。』(沖縄タイムズ)



2013-06-19 (Wed)

2013/06/19 泡盛の香り成分解明

2013/06/19   泡盛の香り成分解明

泡盛には、古酒の文化があり、昔から甕を使って100年を超えるような古酒が造られてきた。 太平洋戦争以前には、そのような貴重な泡盛が存在していた。 最近では、甕による熟成だけではなく、ステンレスタンク、樫樽、硝子瓶等による熟成も一般的になっている。 古酒の香りと味わい(味や舌触りや膨らみや官能的なものを含む)を科学的に分析することは重要なことだ。 分析データ...

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泡盛には、古酒の文化があり、昔から甕を使って100年を超えるような古酒が造られてきた。
太平洋戦争以前には、そのような貴重な泡盛が存在していた。

最近では、甕による熟成だけではなく、ステンレスタンク、樫樽、硝子瓶等による熟成も一般的になっている。

古酒の香りと味わい(味や舌触りや膨らみや官能的なものを含む)を科学的に分析することは重要なことだ。

分析データの標本数が、一酒造所の新酒4酒と古酒4酒の計8酒だけなので、一般的に妥当する結論なのかは速断できない。

分析結果で、古酒特有の香り成分として知られる「バニリン」や「ソトロン」が、今回の分析では確認されなかったというのは理解しづらい内容だ。

泡盛酒造所の杜氏や泡盛ファンの利き酒の官能検査との比較・整合を行うことも必要と思う。

全酒造所の個別分析をすべて行うことがまず第一だろう。


『泡盛の香り成分解明 初の常温分析
             
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常温の泡盛の香り成分を分析した装置=国立沖縄高専

2013
614 1002

国立沖縄高専の平良淳誠教授(生物有機化学)がこのほど、常温の泡盛から立ち上る香り成分を新酒と古酒でそれぞれ分析し、熟成に伴う成分構成(プロファイル)の変化を明らかにした。温度を上げたり、抽出したりして特定の成分を検出・解析した研究は多いが、人が飲んでいる時と同じ状態での分析は初めてという。平良教授は「古酒の香りは特定の成分のみに由来するものではない」と指摘。酒造所ごとに特徴がある泡盛を、香り成分の構成の違いで分かりやすく説明できれば、泡盛の差別化、ブランド化につながると提案している。(粟国雄一郎)

2012年6月、英語の研究論文が「Food Science and Technology Research」(日本食品科学工学会誌)に掲載された。

分析に用いたサンプルは、同じ酒造所の新酒4種(貯蔵1年~1年半)と古酒4種(同8~18年)。

大気に含まれる揮発性の有害物質の測定にも使われる装置を使用し、常温の泡盛から自然に立ち上がる主要な「初期揮発成分」をフルーティーな香りを持つ「短鎖エステル化合物」と特定。鼻をつくような「刺激香気成分」も含まれていた。

また古酒からは、新酒にはなかったエーテル類の「テトロヒドロフラン」やケトン類を検出。古酒になると増加している別の成分も確認された。「悪臭香気成分」として知られる硫黄含有化合物は、減少している成分とともに保たれている成分もあった。

一方で古酒に特有の香り成分として知られる「バニリン」や「ソトロン」は、今回の分析では確認されなかった。温度を上げたり抽出したりしないと得られない重い成分で、こうした手法で特定の成分を探し出す分析では、実際に人がかいでいる状態とは異なる結果になる可能性があるという。

平良教授は「香りはさまざまな成分の組み合わせによって変化するもので、一つの指標にこだわるべきではない。悪役がいてからこそのヒーローで、古酒の香りは嫌な香りも混ざり合うことで心地よい香りが引き立っている」と話している。』(沖縄タイムズ)



2013-05-31 (Fri)

2013/05/31  宮古島旅行第4日目(6)   沖之光酒造訪問記

2013/05/31  宮古島旅行第4日目(6)   沖之光酒造訪問記

宮古地区7つの酒造所の最後の沖之光酒造に向かった。 午後2時を過ぎているので、業務への支障も少ない時間だ。 沖之光酒造は、酒造所見学を認めていない。 宮古島に着いてから、念のため電話をしたが、にべもなく断られてしまった。 それでも、現場に行くのが方針だ。 ナビで場所を設定して到着したところは、広い駐車場。 なだらかな勾配の未舗装の駐車場の先に建物が見え...

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宮古地区7つの酒造所の最後の沖之光酒造に向かった。
午後2時を過ぎているので、業務への支障も少ない時間だ。

沖之光酒造は、酒造所見学を認めていない。
宮古島に着いてから、念のため電話をしたが、にべもなく断られてしまった。
それでも、現場に行くのが方針だ。

ナビで場所を設定して到着したところは、広い駐車場。
なだらかな勾配の未舗装の駐車場の先に建物が見える。

建物に近づくと、機械の清掃作業中であった。
間違いなく酒造所スペースだ。

clip_image001
作業中の人に声をかけ、見学について話してみる。
蔵人は、にこやかに表の方に事務所があるので、そちらに行ってくださいとの事だった。

奥の機械は蒸留機だろうか。


clip_image002
酒造スペースの隣は、瓶詰め、出荷スペースのようだ。

その先は、道路に面している。
回り込んだ右の方の別棟が店舗兼事務所だった。

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こちらの道路に面したほうが、正面で、ナビが教えたのは、裏の駐車場の入口だった。

ドアを開けて中に入ると、正面の棚に沖之光の商品が展示販売されており、右側に机が置かれ事務スペースになっている。

挨拶をすると手前に座っていた若い人が席をたって来た。
見学の話をすると、わざわざ来たのかという表情で仕方がないなという感じで座っていた責任者の方を見た。

話を引き継いだ責任者らしき人は、作業中なので見学はできないと話した。
作業中の理由で断られたのは、これで3度めだが、今通りかかったように確かに作業中だった。

見学が駄目なら、造りの話だけでも聞かせて欲しいとお願いすると、左の方の応接テーブルと椅子のスペースに案内してくれた。

この方は、蔵元の古謝社長だった。
話している内に、良く研究していと思われたのか、詳しく説明していただいた。

<造りについてお聞きしたこと>
・酒米
昔から丸米を使用している。最近からではない。

・洗米・蒸しは回転ドラム(1.5t
2回、月・木の日に行う。

・麹造り
三角棚 750kg2本使用。
此処で麹を1晩置く。

・仕込み
製麹の翌日に仕込む。
醪期間の基本は16日。
タンクはウオータージャケットを巻いて温度管理。
醪の撹拌は、エア(空気)の吹込みによる撹拌。
(ノズルが複数あり、吹きこむことにより、醪が回転し撹拌される)
この方法は、今まで聞いたことがない方法だ。いつか一度見てみたい。

・蒸溜
縦型蒸溜機による常圧。
4回蒸溜する。(月・火・木・金)

・熟成
タンクは、ステンレスとホーロー
地下室に置かれている。

・濾過
一般酒は、冷却してから濾過。
古酒は常温で濾過する。

・熟成期間
一般酒も最低1年間熟成させる。
うちが最も早くから1年の熟成を始め、今ではどの酒造所も行うようになった。
古酒は3年以上。古酒には力を入れている。

気になっていたことを一つ質問した。
屋号のカネコについてである。
clip_image005
のマークは、最古の酒造所新里酒造のマークに似ているが、親戚関係にあるのか?

答えは、親戚関係にはない。
姓が古謝のため、カネコにしている。新里酒造の了解は貰っているとの話だった。


話を終わり、販売コーナーで4号瓶を1本購入した。
沖之光古酒 435年古酒100%


見学はできなかったが、詳しくお話をお聞きし造りについてイメージをもつことが出来た。

清潔な工場内で、手造りによる古酒に適した造りを行なっている。
繊細さを感じさせるものがある。
25
度の古酒月桃の花のラベル・箱のデザインはおしゃれだ。

clip_image007
25度古酒月桃の花 公式サイト より転載)

この泡盛は、映画「GAMA~月桃の花~」にちなんで名付けられた名前だそうだ。

沖之光は、宮古島のスーパーの酒コーナーで多くの銘柄が並べられていた。
43度の古酒はなかったが、店頭の品揃えが多いのは宮古島の人に愛されているからだ。



【データ】

 
沖之光酒造合資会社
住所:               沖縄県宮古島市平良字下里1174
電話:               0980-72-2245
FAX
              0980-73-7793
創業年:           1948
施設見学:       不可
施設:               製造工場、貯蔵庫、販売店、試飲コーナ
お取り寄せ:  

<酒造所の理念>
宮古島創世神話の残されている漲水御嶽や人頭税墓、ドイツ皇帝博愛記念碑などを擁し、国指定の重要港湾の平良港を臨む西里地区で、沖縄を代表する泡盛造りを目指し品質を第一に考えながら、感謝の気持ちをこめて沖縄らしい泡盛造りを行っています。

<酒造所のこだわり>
文字通り「沖縄の星」となることを目指して、1948年に珊瑚礁に囲まれた宮古島で創業した「沖之光酒造」。伝統的で丁寧な手法の泡盛造りを続け、その泡盛らしい風味豊かな味わいは、宮古島の居酒屋を中心に飲まれています。また、古酒造りにも力を入れており、古酒用の貯蔵割合は、全体の70%と高い割合を占めています。「熟成」を泡盛造りの大切な要素として考え、新酒でも一年以上大事に貯蔵熟成して出荷を行っています。

沖之光酒造HP
http://www.okinohikari.com/




2013-05-30 (Thu)

2013/05/30  宮古島旅行第3日目(3)  多良川酒造所見学(その1)

2013/05/30  宮古島旅行第3日目(3)  多良川酒造所見学(その1)

多良川は、宮古島の酒造所の中で最も酒造所見学に前向きである。 事前予約すれば、問題なく見学が可能だ。 うえのドイツ文化村を出て、東に走る。 宮古島市内と違って、自然が豊かな地域になるので、空気も明るく穏やかな気がする。 道路から大きな多良川の文字が見えるので、そちらにハンドルを切る。 赤いハイビスカスが咲いていた。 ...

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多良川は、宮古島の酒造所の中で最も酒造所見学に前向きである。
事前予約すれば、問題なく見学が可能だ。

うえのドイツ文化村を出て、東に走る。
宮古島市内と違って、自然が豊かな地域になるので、空気も明るく穏やかな気がする。

道路から大きな多良川の文字が見えるので、そちらにハンドルを切る。

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赤いハイビスカスが咲いていた。

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違う花のように見えるのは、八重のハイビスカスだからだ。

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人気がなく、静かだ。

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駐車場に車を置き、事務所に向かう。

(以下写真が無いのは、カメラの不調のため)
事務所は広く、商品の展示コーナー、ビデオの視聴スペースなどが配置されている。
最終消費者に対する志向性が、宮古の酒造所の中で最も高いことが目に見える。

見学担当のSさんに挨拶して、見学に来た経緯をご説明する。

見学は、コースが設定されているようで、ビデオの見学から始まった。

<ビデオの見学>
・約15
・井戸水による洗米。
・回転ドラムによる洗米と種付け、1日の工程。
・三角棚によるひろげ作業、製麹に1晩の工程。
・翌日朝、かえし作業(日本酒で言えば切り返し)
・タンクに仕込み、酵母を投入
1日に3度の櫂入れ
・約15日の醪期間
・蒸溜 横型定圧
・原酒のアルコール濃度は70度から始まり、次第に濃度が下がり、平均して約43度になる。
・熟成期間は最低1年。
・地下貯蔵を行なっている。

ビデを見学が終わり、次は外に出て、お客様用の地下洞窟による古酒貯蔵見学に向かう。
事務所からは少し離れた場所に洞窟はある。

S
さんは熱心な方で、マニュアル通りの説明ではなく、色々な話をされるので面白い。
途中咲いている花の説明が良かった。

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コスモス畑があった。
本土からすると季節が半年ずれている。
コスモスは夏の終わり秋の始まりの花だが、此処では夏の始まりの花だそうだ。
もうコスモスは終わりで、ここはこれから向日葵畑に変わるそうだ。


小さな白い花が咲いていたが、花びらが4枚のものがアメリが軍が持ち込んだ外来種、5枚のものが宮古島在来種の話。
名前は覚えていないが、アワユキセンダングサ(泡雪栴檀草)、方言名:サシグサ 宮古ではムツウサだろうか?

面白かったのが、月桃の花。
月桃は有用な植物で葉は抗菌作用があり、本土で言えば柏餅のように餅をくるんだりする。
抗菌作用の他に良い香りがするのも同じだ。



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(サイバー女将の気まぐれブログ より転載)

月桃の花は蘭のように美しい。
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(宮古の風便り より転載)

Sさんがまだ咲いていない花の房を取り、渡してくれた。
握るように言われたのでそうすると、指の間から花液がこぼれ落ちた。
月桃の花は、水分を大量に含んでいる。液に濡れた指は良い香りがし、ツルツルになった。
花から作られる化粧水が人気があることが理解できる。


お客様用洞窟に着いた。
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入り口には鍵がかけられ、保存されているお客様の古酒を守っている。

宮古島は地上戦闘が行われなかったので、防空壕やガマは無く、天然の鍾乳洞だそうだ。

中には、お客様が保管依頼した多良川の古酒がズラリと並んでいる。
1年を通じて温度が一定している鍾乳洞は古酒の熟成に適しているそうだ。
撮影が許可されたので、写真を撮ったがカメラの不調で保存されていなかった。

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残っていたのはこの甕の写真のみ。




2013-05-30 (Thu)

2013/05/30  宮古島旅行第3日目(3)  多良川酒造所見学(その2)

2013/05/30  宮古島旅行第3日目(3)  多良川酒造所見学(その2)

洞窟見学が終わったので、丘を降りて次は製造工場の見学に行く。 製造工場は、高さのある鉄骨建物。 地上の酒米保管場所。 開かれた窓からは、涼しい風が吹き抜けている。 この場所は、地下水に恵まれた場所で、涼しい風も吹いて、酒造には適した場所だとのことだ。 タイ米のと黒麹、麹米のサンプル。 大型...

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洞窟見学が終わったので、丘を降りて次は製造工場の見学に行く。

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製造工場は、高さのある鉄骨建物。

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地上の酒米保管場所。
開かれた窓からは、涼しい風が吹き抜けている。
この場所は、地下水に恵まれた場所で、涼しい風も吹いて、酒造には適した場所だとのことだ。


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タイ米のと黒麹、麹米のサンプル。

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大型の回転ドラムが並んでいる。

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製麹中の三角棚。

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天井には蔵付きの黒麹。

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仕込みはステンレスタンク。

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内部には温度管理用の蛇管が設置されている。


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蒸溜は横型常圧蒸留機。

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台併置されている。

酒造所見学が終わり、お願いして杜氏さんに質問させていただいた。
・甕の古酒の仕次ぎについて
10年をはるかに超えるようなものは、一度取り出し、容量の半分くらいを残して種にして、仕次ぎをした方が良い。その場合も43度くらいの度数の高いものが良いが、新酒ではなく古酒にすべきだ。新酒だとバランスが崩れることがある。
・サトウキビ酵母MY17の酒
2013/04/17 サトウキビ酵母「MY17」香り生産性に特徴」の記事で取り上げた。
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/7c94d76cc6c02d205cd0cacdadaff9eb

現在熟成中で、商品化は未定との事だった。


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熟成はステンレスタンクと甕。

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甕の熟成室には、年代物の古酒が並んでいる。
お宝物の光景だ。

事務所・商品紹介コーナーに戻った。
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多良川の商品が、ひな壇に並べられており、試飲用のボトルもあるので試飲することができる。
(写真は撮ったが保存されていなかった。)

運転があるので、試飲はできない。
香りだけで決めることにした。
JTA
の機内販売を行なっていた蔵酒や久遠など数種の香りを利いて、十年原酒43度を選んだ。375ml3000円。
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立香が、甘いバニラの香りが高かった。


【感想】
・宮古島の中では、最も消費者志向が強い酒造所であることを感じた。
沖縄本島にも支社を置き、玉城には熟成・瓶詰め工場を持っている。
本土の各種泡盛のイベントにも積極的に参加して、消費者の対面に心がけている。
・酒造所は郊外の自然豊かな場所にあり、水も豊かで、爽やかな風も吹いている快い場所だ。
・商品構成は紙パックから限定古酒まで幅が広いが、個人的には仕次ぎ用の43度前後の原酒が常時用意されると良いと思う。
・見学は、担当者が熱心に説明してくれるので、楽しく見学することができる。ある程度の人数でも可能な感じがあり、宮古の酒造所を見学する場合は、お薦めの酒造所だ。


【データ】
泡盛百科より
http://www.okinawa-awamori.or.jp/brewer.php?id=38


             
株式会社多良川
住所:沖縄県宮古島市城辺字砂川85
電話:  0980-77-4108
FAX
0980-77-7705
創業年:1948
ホームページ: http://www.taragawa.co.jp

見学時間: 10:00-17:00
見学所要時間: 30
定休日: 日曜日
施設:               製造工場、貯蔵庫、販売店、試飲コーナー
お取り寄せ:  

<酒造所の理念>
先人達が残してくれた伝統の泡盛造りを守り伝承しながら泡盛の素晴らしさを伝え広げています。また「天・自然の恵みを活かし、人と時代に生きる」をモットーとし、宮古島の水と風土と地域にこだわりを持ちながら、教育文化や様々なイベント等での地域貢献、ボランティア活動にも積極的に参加しています。

<酒造所のこだわり>
創業は1948年。宮古島の城辺一帯の地下には上比屋根森の麓から豊富に湧き出る伏流水・多良川が流れています。その自然の利を生かして泡盛造りをすることから、その湧水の名を採って酒造所名としました。業界初のアルミ缶容器の起用や、水割泡盛を先駆けて販売するなど、新製品の開発と品質向上にも努めています。1998年には沖縄本島南城市玉城に第2
工場を新設。沖縄本島や本土出荷用のため、宮古島で原酒を造り玉城の名水・垣花樋川で割水した、宮古島生まれ玉城育ちの泡盛を誕生させるなど、新しい取り組みにも積極的に挑戦しています。




2013-05-30 (Thu)

2013/05/30  宮古島旅行第3日目(5)  池間酒造所見学

2013/05/30  宮古島旅行第3日目(5)  池間酒造所見学

東平安名崎を出て、北へ向かう海岸線を走る。 吉野海岸、新城海岸などのスポットもあるが、時間の都合で寄らずに先を急ぐ。 池間酒造には宮古島についてから、電話を入れて、見学の予約をした。 あまり色よい反応ではなかったが、責任者らしき男性に代わり、了解をもらっている。 この辺りには松の並木がある。 ナビに導かれていくと、→池間酒造の看...

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東平安名崎を出て、北へ向かう海岸線を走る。
吉野海岸、新城海岸などのスポットもあるが、時間の都合で寄らずに先を急ぐ。

池間酒造には宮古島についてから、電話を入れて、見学の予約をした。
あまり色よい反応ではなかったが、責任者らしき男性に代わり、了解をもらっている。

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この辺りには松の並木がある。

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ナビに導かれていくと、→池間酒造の看板が見えた。
狭い道を入って行くと、左側に池間酒造はあった。


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構内は広く駐車には困らない。

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構内には色々な花が咲いていた。

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月桃の花も咲いている。




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開口部左側のドアが事務スペースになっている。

ドアを開けて中に入ると、奥の事務机に女性が一人座っており、手前左の机に男性が一人座っている。
男性は、濃度計のようなガラス製の器に入った液体(おそらく熟成中の原酒だろう)を5本ほど見ていた。検査中なのだろう。黙って見ている。
耳から下は無精髭ではないが、均一の長さの髭に覆われており、少し怖そうな風貌だ。

奥の女性に、電話で予約した旨を話す。
女性は、身内の方であろう。
責任者は、酒造組合の用があり出かけており、案内は出来ないという。

渡久山酒造でも同じ事が起きたが、予約しても安心はできない。
此処で引き下がってはいけないので、施設だけでも見せて欲しいとお願いする。

女性は、隣の入り口をし示したので、開口部から入ると、其処は出荷場のようで、製品の瓶やら箱詰めなどが置かれている。奥の方には機械らしきものはあるが、仕込みタンクや蒸留機は見当たらない。

事務所に戻り、女性に此処で造っているんですかと訊いた。
すると、黙って座っていた男性が、女性を振り返り、何か話した。
言葉は聞き取れなかったが、見せてやればいいいじゃないかというようなことだったのだろう。
女性は黙って、任せるというような感じだった。

男性は立ち上がり、“高いよー”と言いながら、付いておいでという素振りをした。

隣の出荷場の奥に、酒造場の入口があった。
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男性は案内してくれた。
米の話やら、洗米の話をすると、こちらが泡盛の造りに関心があることが判ったのか、具体的に案内を始めてくれた。

酒米は、丸米を使っている。

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洗米、蒸し、種付けは回転ドラム。
オーソドックスな工程。

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ドラムは綺麗に手入れされている。

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製麹は三角棚。
温度管理用のダクトが付いている。

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三角棚には、製麹中の麹がある。

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仕込みタンクはステンレス。
踏み台を昇り、中を覗かせてもらった。

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仕込んだばかりの醪。
盛んに発酵の泡を出している。

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完成段階の醪。
酒米は酵母に消化されている。
醪期間は3週間が基本だそうで、長目だ。

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天井には蔵付き黒麹。

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蒸溜は、横型常圧蒸留機。

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蒸留後の原酒が流れ込むタンク。

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男性が姿を消したかと思うと、グラスに入れた出来立ての原酒を持ってきてくれた。

見るとかすかに白濁している。
油性分が拡散しているからだろう。
立香を嗅ぐとこってりとした酸味の香りがする。
舐めさせてもらうと、思ったよりフルーティーな酸が膨らみ、ピリピリ感はあまり感じない。味の厚みがあり旨味がある印象だ。
古酒にするとよさそうな新酒だ。

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甕が置いてあったが、今は使っていないとのこと。

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熟成用のステンレスタンクが並んでいる。

池間酒造の泡盛は、二日酔いのもととなるアセトアルデヒドの発生を抑えているのが造りの特徴だと言われている。
企業秘密に関わることだが、どの工程の話か訊いてみた。
熟成段階の処理であることだけ説明してくれた。

事務所に帰り、泡盛をわけていただくことにする。
池間酒造の代表銘柄は「ニコニコ太郎」と「瑞光」。
商品の展示コーナーは無いので、4号瓶を訊いてみると、瑞光の30度が出てきた。
値段を訊いてみると700円。
安い。
だが、度数30度の一般酒だ。
もう少し度数が高いのはないか、男性に訊いてみると、倉庫に行き瑞光古酒40度を持ってきてくれた。
値段を聞くと4000円、先の瑞光とは飛びつきが大きい。

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ラベルを見ると2002年醸造のラベルが貼ってある。
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年ものの古酒なら高くはないし、沖縄限定なのでこれを購入することにした。

他の泡盛や食料品を送りたいので、ダンボールを使用済みのもので良いのでわけてもらえませんかと話すと、男性は出荷場の2階まで行き、720ml12本用のダンボールを持ってきてくれた。しかも、使用済みではなく新品だった。
見かけによらず優しい人だ。


【感想】
・面白い見学だった。
・理由は、酒造所の佇まいとか、造りとか、酒質とか色々あるが、一番は、杜氏と思われる男性だ。
・見学が始まり、話をするにつれて、泡盛好きの旅行者として認められたためか、取り扱いが優しくなった。
この人も、造るだけではなくて飲むことが好きそうだった。飲み助には通じ合う心がある。
チョイと見は怖そうだが、話すに連れての人間味のあるほのぼのとした面白さは、今は酒造所を辞めてしまった神谷酒造の嘉数さんを思い出させる。
また宮古島に来る日には、この人の話を聞きに来ることにしよう。


【データ】
泡盛百科より
http://www.okinawa-awamori.or.jp/brewer.php?id=32

             
池間酒造有限会社
住所:               沖縄県宮古島市平良字西原57
電話:               0980-72-2425
FAX
              0980-72-4383
創業年:           1946
施設見学:       不可
施設:               製造工場
お取り寄せ:  

<酒造所の理念>
地元の人々に支えられながら、心から「旨い」といってもらえる泡盛を目指し、他にはない香りと味を求めて日々努力と挑戦を重ねています。また宮古島の澄んだ空気と自然のなか、池間酒造ならではの味を継承しつつ、コミュニケーションドリンクとして多くの人に愛されるよう、県内はもちろん関東方面へも直接出荷しており、泡盛ファンの拡大に取り組んでいます。

<酒造所のこだわり>
宮古島市平良の中心街から少し離れた西原、緑豊かなこの場所に工場を構えるのが池間酒造です。創業は戦後間もない1946年。泡盛の販売ルートを商店のみならず当時としては珍しかった繁華街の飲食店へも展開したことによって、地元で広く知られる酒造所となり現在に至ります。池間酒造の泡盛造りは、モロミを仕込む際に低温でゆっくり熟成させることと、徹底した温度管理が特徴。また、一般酒は飲みやすさを、古酒においては100
%古酒を追及し、ナンバーワンよりもオンリーワンを目指し、個性を大切にした商品づくりと品質向上に努めています。