10月7日のNHK日曜美術館でとりあげた小原古邨が面白かった。 知る人ぞ知る絵師なのだが、知らない人は知らない絵師。 日本では埋もれていたのが、外国で評価され、逆輸入で再評価されるケースはよくあるが、小原もこのパターンのようだ。 小原は浮世絵の絵師で、外国でも評価されやすいのだろう。 浮世絵は絵師と彫師と摺師のチームワークがあって完成する。 日本には江戸以来蓄...
10月7日のNHK日曜美術館でとりあげた小原古邨が面白かった。
知る人ぞ知る絵師なのだが、知らない人は知らない絵師。
日本では埋もれていたのが、外国で評価され、逆輸入で再評価されるケースはよくあるが、小原もこのパターンのようだ。
小原は浮世絵の絵師で、外国でも評価されやすいのだろう。
浮世絵は絵師と彫師と摺師のチームワークがあって完成する。
日本には江戸以来蓄積された伝統的な技術がある。
この技術の上に、小原は生き物を生きているように表現している。
浮世絵は、江戸で終わるのではなく、昭和まで魅力的な作品が存在していることが証明されていることが理解できて嬉しかった。
『10月7日日曜
NHKEテレ1 午前9時00分~ 午前9時45分
日曜美術館「生き物のいのちを描く~知られざる絵師 小原古邨~」
小原古邨(祥邨)53歳のポートレート
5年前にある倉庫から偶然出てきた数百枚の木版画。明治生まれの絵師・小原古邨の作品だ。日本では無名だが、海外で人気を誇った。日本画のような写実表現と技に迫る。
小原古邨 蓮に雀
小原古邨 「柳に油蝉」部分
透き通るような色彩。生き物が躍動するかのような写実的な描写。小原古邨は知られざる絵師ながら海外では画集が出版されるほどの人気がある。茅ヶ崎市美術館の展覧会では、古邨の木版画230点が展示されている。作品からは、江戸時代の浮世絵の伝統を受け継ぎつつ、明治になって新しいものを取り入れていたことがわかる。そして番組では見つかった版木を基に木版画のすりの再現にも挑戦。生き物を写実的に見せる技の秘密とは?
●渡邊木版美術画舗●中外産業(原安三郎コレクション)
【ゲスト】イッセー尾形,中外産業 美術担当…小池満紀子,【司会】小野正嗣,高橋美鈴
』
(NHK日曜美術館
http://www4.nhk.or.jp/nichibi/x/2018-10-07/31/3681/1902777/
より転載)
11月4日まで茅ヶ崎美術館で「小原古邨展」が開催されているので、実物を見ることができる。
PCの画面上で多くの作品を、見ることもできる。
データに紹介した浮世絵のサイトには、数多くの作品が掲示されているので小原の世界を楽しむことができる。
日本にもこうしたサイトが在るとよいのだが。
【データ】
小原古邨 Wiki
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%8E%9F%E5%8F%A4%E9%82%A8
茅ヶ崎美術館 小原古邨展
http://www.chigasaki-museum.jp/kaisaichu/
『開館20周年記念-版の美Ⅱ- 原安三郎コレクション 小原古邨展 -花と鳥のエデン-
会 期 2018年9月9日(日) ~11月4日(日)
※前期・後期で全点入れ替え(前期のチケット提示で後期の観覧券200円引き)
[前期 9月9日(日)~10月8日(月・祝) / 後期 10月11日(木)~11月4日(日)]
休館日 月曜日(ただし9月10日、17日、24日、10月8日は開館)、
9月18日(火)、25日(火)、10月9日(火)、10日(水)
開館時間 10:00~18:00(入館は17:30まで)
観覧料 一般700(600)円、大学生500(400)円 ※( )内は20名以上の団体料金
※高校生以下、市内在住65歳以上の方、市内在住障害者およびその介護者は無料
会 場 茅ヶ崎市美術館 展示室1・2・3
主 催 公益財団法人茅ヶ崎市文化・スポーツ振興財団
協 賛 日本化薬株式会社
企画協力 中外産業株式会社』
美術手帖 「唯一無二の木版花鳥画に魅せられる。...」
https://bijutsutecho.com/magazine/news/exhibition/18321
小原古邨の作品は「浮世絵検索」で数多く見ることができる。
https://ja.ukiyo-e.org/artist/ohara-koson