今日の日曜日も、力強くなった陽の光に恵まれた良い日になった。
風は冷たいが、光がいっぱいなので外出に心が向かう。
今日は久しぶりに、岐阜の酒の中島屋さん主催の日本酒の会に出席だ。
日曜日に開催の楮での開催であれば、酒蔵開放もある日だが、こちら優先はやむを得ない。
岐阜駅を出ると、駅前は明るい。
春めいた光に駅前の信長公は光り輝いている。
いつもは、通路の高架デッキから遠望するだけだが、今日は階段を降りて、近くに行ってご挨拶することにする。
駅前のロータリーの像の前は、広場になっており、ベンチもある。風がなければひなたぼっこもいいだろう。
像の前では小学生ぐらいの男の子と父親が何か表示板を持って像の前で写真を撮っている。
その回りには鳩たちが餌を求めて、歩きまわっている。
近くで見ると信長公は、やはりカッコいい。
望遠で撮ると迫力充分だ。
岐阜公園では、信長公居館の発掘・整備が行われているそうだ。
いつの日か、発掘された通り金箔を施された瓦が燦然と輝く居館が再建されることだろう。
今のような、危機が迫る中、混迷を極める日本の状況では、織田信長公は、より一層輝いて見える。
会場の楮は、駅から歩いて10分程だ。
途中、以前は日曜日開催の会場であった「ざっぶん」の前を通った。
また、ここでの会も再開されると良いのだが...
楮の離れに入ると、すでに多くの人が入場していた。
受付を済ませ、きき酒メモを受け取ると、ウエルカムドリンクが用意されている。
今日は2種類。
・三千盛 薔薇の誘惑 三千盛 (岐阜)
・井筒にごり生ワイン 白 2010 井筒ワイン (長野)
・三千盛 薔薇の誘惑
以前は悠花酔艶の名前で発売されていた薔薇のリキュールの後継品だそうだ。
印象は、立香は薔薇の香り。甘くフルーティな味。ジュースのようなフレッシュさがあり、飲み易い。
初期の悠花酔艶は、中盤に軽い苦味があり、そのビターさが大人のリキュールといった風情があって好きだったが、薔薇の誘惑は甘くフルーティーで女性に好まれそうだ。
・井筒にごり生ワイン 白 2010
無添加の生のワインの熟成酒だそうで、口に含む前はどんなものだろうという感じだったが、驚いたことにフレッシュさを感じる香の良いワインだった
印象は、 立香はフルーティでワインらしい香り。2010年とは思えないフレッシュさがある。スッキリとした入り口の後、中盤は酸の厚み。含み香もワインの香り高い。2010年とは思えないフレッシュさを感じる世界。
ウエルカムドリンクは、薔薇の香りと葡萄の香が満ちていた。
【今日の出品酒】
今日は、蔵が3蔵参加しておられ、その提供品を含めると24銘柄にもなる。
お猪口半分以下にしないと、かなり強い人でも、最後まで酔わずに利くことは難しい銘柄数だ。
以下、利いた印象を書くが、個人的な嗜好によるもので客観性はない。関心のある方は、各自利いてみる必要がある。
24銘柄は、中島屋店主のシナリオで6つのコーナーが設営されている。
まずは、乾杯のコーナーだ。
<乾杯>
http://youtu.be/TYoKMaDCJtE
(1) 玉柏 開 純米 無濾過生原酒 蔵元やまだ (岐阜)
シャンパンのような発泡感のある日本酒だ。
http://youtu.be/8pdrPecrGio
開栓すると、瓶の下からかなり細かい泡が立ち上っているのが見える。
立香は仄かな麹香に酸味の香りが加わったもの。軽くシュワシュワとした発泡感のある入り口。甘みの後スッキリとした軽い酸が続く。終盤にかけて軽い苦味・渋味もあり味がしまる。後口はスッキリと切れる。
シャンパン替わりに、和の乾杯酒として、また洒落たデザインの瓶でもありパーティーのテーブルにも似合いそうだ。
<本日ご参加の蔵元のお酒>
高木酒造、三千盛、関谷醸造の4銘柄。
(2) 初緑 特別純米 無濾過生原酒 高木酒造 (岐阜)
甘い立香。甘い滑らかな舌触り中盤から苦味と辛味が来る。辛味の押しがありパンチがある味わい。
毎年好みの白ラベルだが、今年は少し辛口でパンチのある無濾過生原酒らしい味わいだ。
(3) 初緑 純米吟醸 無濾過生原酒 高木酒造 (岐阜)
甘い立香スッキリとした入り口。広がりがあり味のバランスも良い。舌触りはトロリとしている。上級酒の世界がある。後口良い。
今年は白ラベルと緑ラベルの違いがはっきりと分かる。今年の緑ラベルはいい感じの吟醸酒に仕上がっている。
(4) 三千盛 ひなたぼっこ 純米大吟醸 生酒 H23BY 三千盛 (岐阜)
スペックは、
純米大吟醸酒
酒米: 美山錦
精米歩合: 45%
日本酒度: +11
立香は仄かな吟醸香。スッキリとした入り口の後、軽いとろみ感とふくらみを感じる。澱がらみのはずだがお猪口がグラスではない陶器なので、澱は見え難い。澱の香りは感じないが、舌触りとふくらみに澱が感じられる。
味のバランスが良く偏りがない。味の厚みはあるが透明感があり、上品さも感じさせる。生酒なのだが落ち着いた世界があり、一瞬熟成酒かと思わせるが香りは新酒のフレッシュさがある面白い世界だ。
三千盛のコンセプトは、料理の邪魔をせず、料理に寄り添う食中酒。
霞のかかったような透明感の中にスッキリとした厚みがあるのが柱だが、バリエーションもある。
超得は切れ味鋭い呑口で酒好きには癖になる酒だし、まる尾は酸味とふくらみを感じさせる厚みと幅のある酒だ。
三千盛は、食中酒として飲み飽きしない酒だが単独で飲む酒としては、このひなたぼっこが筆者は一番好きだ。
仄かな吟醸香・バランスのとれた味わい・ふくらみと舌触り・後口の良さが相まって上品さを感じさせる。
熟成酒のような穏やかな落ち着きがありながら香りが新酒の香りを仄かに立たせる不思議さがある。
この時期のみの限定酒であり、お薦めの酒だ。
(5) 一念不動 特別純米熟成原酒 夢山水60 関谷醸造 (愛知)
![clip_image001[1] clip_image001[1]](https://blog-imgs-125.fc2.com/n/a/b/nabanatei/blog_import_5c8b6db991755.jpg)
立香は甘いと言うよりなにか辛さを感じさせる香。甘い入り口の後スッキリとした辛味。酸のふくらみは大きくはなく中位。含み香は何か香ばしいような香りを感じる。