先日、酒のイベントの前に時間があったので、栄のトップカメラにフラリと寄った。 目的もなく時間潰しに寄ることは気が抜けているのである意味危険なことだが。3階のM42マウントのショーケースを片端から片端まで覗いていく。 Carl Zeiss Jena TESSAR 50mm F2.8は何本かあり、値段ままちまちなので取り出して貰おうかと思った。先に進んでいくと、気になるレンズがあった。 MACRO-REVUENON 24mm F4と書いてある。その下の方に...
先日、酒のイベントの前に時間があったので、栄のトップカメラにフラリと寄った。
目的もなく時間潰しに寄ることは気が抜けているのである意味危険なことだが。
3階のM42マウントのショーケースを片端から片端まで覗いていく。
Carl Zeiss Jena TESSAR 50mm F2.8は何本かあり、値段ままちまちなので取り出して貰おうかと思った。先に進んでいくと、気になるレンズがあった。
MACRO-REVUENON 24mm F4と書いてある。その下の方には35mmのMACROもある。
今のところM42レンズはG1でしか使えない。50mmレンズは100mm換算になるので、画角が狭くなる。標準レンズとしては使うことが出来ない。50mmは止めて24mmと35mmを出してもらう。
35mmは前後からレンズを覗いてみるとカビだらけだ。値段は3000円を切っているので安いが、レンズの分解清掃がまだ出来ないのでパス。
24mmを見てみる。前玉の表面は汚れているが、単なる汚れでカビではない。ひっくり返して後ろを見る。後玉に0.5mm位の薄茶色の点がある。見たところ汚れのようだが、息を吹いても飛ばない。レンズ内の汚れでは難しいが、表面なら落ちる。
店員に茶色の点について聞くが、判らないという。拭いてもよいか聞くと、シリコンクロスを出してくれたので、軽く息をかけて拭くと見事に落ちた。
ROBOTARもそうだったが、聞いたこともないメーカーだ。ROBOTARはMade in JAPANと書いてあったので信用した。今回は見ると鏡銅にMade in West Germanyと書いてある。
6000円を出す価値があるレンズかどうかリスクはあるが、24mmのMACROレンズはそう多くはないし、在っても高価だ。
SIGMAの24mm F1.8 EX DG ASPHERICAL MACROは4万円もする。
最短撮影距離は0.18mと刻んであり、G1との相性は良さそうなので買うことにした。
ROBOTARの成功体験が、そうさせたのだが、柳の下に2匹目の泥鰌は居ない。さあ、どうなることか。
帰って、前玉、鏡銅、マウント部分がかなり汚れていたので、アルコールで拭いたところ、すっかり綺麗になった。
販売はレンズ単体で、キャップもフィルターもなしだが、フィルター径が52mmなので他のメーカーのもので間に合わせることができる。
【試写】
G1にM42用アダプターをつけて撮影。
今回からG1の設定を変更した。
今まで赤いバラの発色が滲んだようになり、赤は難しいと聞いていたのでG1の撮像素子の問題と考えていた。
ところが、色々情報を読んでいるとG1の素子の問題というよりCMOSの撮像素子全般に赤の問題はあるそうで、技術的に詳しいことは解らないが、赤は飽和が起こりやすいそうだ。
これを避けるには、露出を少し下げる必要があるとのこと。
そこで、標準露出と1/3EV下げたものを撮り比べた。
黄色いバラも撮り比べた。
標準露出。
-1/3EV露出。-2/3EVの露出の方が良い場合もあった。
と言う結果により、-1/3EVを設定して撮影したのが、以下の写真である。
グラデーションがはっきりと判るようになった。
明るい白の描写も改善している気がする。
背景がやや暗いが、ピンクの色が鮮やかになった。
赤色の花びらの輪郭がはっきりと影を持って写っている。
マクロなのでかなり接近できる。
色の再現性が良い。
遠景をとると、背景の黒潰れもなく気持ちの良い発色である。
微妙な薔薇の花の色の階調と変化が写し取られている。
背景のボケも穏やかである。広角のマクロの良さが出る。
24mm広角レンズもG1では48mmの標準レンズになる。
風景写真も自然な画角になるので、G1との相性は良い。
自然な感じがそのまま撮れている。
オールドレンズを感じさせない写りだ。
最後も赤、滲みも無く、階調と明暗が区分されて赤が赤らしく写っている。
試写の結果は仲々良いレンズだった。
明るさがF4と今のマクロレンズに比べると暗いが、今のデジカメはISO1600位は使用できるのでF4でも困ることはない。
ROBOTARに続きこのREVUENONも期待以上だった。
G1に着け持って出るレンズは、標準ズームレンズと24mmまたは28mmマクロと50mmマクロと3本あれば、スナップ、ポートレート、花の写真大体困らずに撮影できそうだ。
【データ】
MC MACRO-REVUENON 24mm F4について調べてみた。
REVUE(レフェ)社は製造部門を持たない商社のような会社で、ブランドのREVUENONはOEMのようだ。
製造メーカーはエンナ・ミュンヘン社だそうだ。エンナ社は自社ブランドでMacro Ennalyt 24.mm F4をだしているが、MC MACRO-REVUENON 24mm F4と内容的には同一のレンズらしい。
Macro Ennalyt 24.mm F4もMC MACRO-REVUENON 24mm F4も中古レンズとして20000円~25000円ぐらいの相場のようだ。
程度が良くないのを差し引いても、問題なく写る以上6000円は買い得だったようだ。
<スペック>
焦点距離:24mm
絞り:F4~16
最短撮影距離:0.18m
フィルター径:52mm
重量:265g
オート/マニュアルの切換え付
オレンジ色ならば-S。白なら非S